「IT業界に転職したい」と打ち明けた時、相談した上司や先輩など周りの人から「IT業界はやめとけ」「IT業界は向いていない」などと言われた経験はありませんか?
これは「IT業界はブラック企業が多い」「若い人が多く途中から入ると長く働けない」など、何となくのイメージが原因である可能性があります。
そのため、実際のところIT業界はどんな業界なのか、気になる方は多いでしょう。
そこで本記事では、なぜ「IT業界はやめとけ」といわれるのか、その理由や本当にやめるべきかどうかについて考察していきます。
またIT業界に就くメリット、向いている人・向いていない人の特徴なども紹介。
「IT業界はやめとけ」とネガティブな言葉を見て、IT業界への就職・転職に二の足を踏んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
※記事内の情報は2023年10月執筆時点の内容です。最新情報は公式サイト等でご確認ください。
この記事の目次
「IT業界はやめとけ」と言われる6つの理由
なぜ「IT業界はやめとけ」と言われるのでしょうか。
これには以下のような、IT業界に対するイメージが関係していると考えられます。
- ブラック企業が多いというイメージがあるから
- 若い人が多くて40代・50代まで働けなさそうだから
- AIに仕事を奪われそうだから
- 周りが忙しくて育成してもらえなさそうだから
- 離職率が高いから
- 文系では活躍できなそうだから
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ブラック企業が多いというイメージがあるから
IT業界にはブラック企業が多いイメージが強い傾向があります。
確かにIT企業で働き始めると、開発システムの納品前は仕事が詰まりやすかったり、システムに障害発生時の対応に追われたりするケースも。
このような場合は、どうしても残業や土日出勤が発生しやすいです。しかし、ブラックな働き方が慢性化している企業がIT業界に特に多いとは限りません。
働きやすい環境かどうかは、業界で判断してしまうのではなく、それぞれの企業の労働環境をしっかり見極めて判断すべきでしょう。
またブラック企業が多いイメージは、IT業界の特性上、ベンチャー企業やスタートアップが多いことも起因しているかもしれません。
もっとも、ベンチャー企業は創業間もない企業なので社員数が少なく、1人1人の仕事の負担や責任が大きくなりがちです。
その一方で、ベンチャー企業が多いということは、伸びている産業とも言えます。実際、IT業界ではエンジニアなどのIT人材が不足しており、売り手市場が続いています。
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若い人が多くて40代・50代まで働けなさそうだから
厚生労働省の『令和4年賃金構造基本統計調査』によると、IT業界に該当する「情報通信業」平均年齢は40.2歳。これはほかの産業と比較して、最も若い平均年齢でした。
男女別では、男性の平均年齢は41.5歳、女性の平均年齢は36.8歳で、男女別で見ても情報通信業の平均年齢は最も若い平均年齢でした。
一方で、同調査によれば、正社員・正職員全体の平均年齢は42.6歳。男女別では、男性の平均年齢は43.5歳、女性は40.8歳という結果。
データだけで見ると、確かにIT業界はほかの業界と比較すると若い世代が活躍しているようです。しかし言い換えれば勢いがあり、柔軟な体制が取られているとも考えられます。
1つの会社で長く働くことにこだわらず、技術力を身につけて他の会社に転職したり、独立して年齢関係なく働き続けたりする選択肢もあるでしょう。
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AI(人工知能)に仕事を奪われそうだから
昨今のAI技術はchatGPTの登場などにより、目覚ましく進化しています。
これにより「プログラマーの仕事はAIに奪われる」という声も。AI開発も行う業界だからこそ、このようなイメージを強く持たれるのかもしれません。
しかしAIに仕事を奪われる可能性がある仕事は、どの業界にも存在します。むしろAIを活用したり、開発したりしていくのがIT業界ともいえるでしょう。
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周りが忙しくて育成してもらえなさそうだから
このイメージは、ベンチャー企業が多いことに起因している可能性があります。
ベンチャー企業は人手が足りていないイメージが強く「みんなそれぞれの仕事で手一杯で、育成してもらえなさそう」と感じる人も多いかもしれません。
しかしIT企業の中でも、新入社員を育成する体制がきちんと整えられているところは当然あります。会社全体として売り上げを立てていくには、新入社員の育成が不可欠だからです。
また成長できる環境を会社に求めるのではなく、自ら成長できるよう動いていく意識も重要と言えるでしょう。
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離職率が高いから
前述した「ブラック企業が多い」というイメージから、IT業界は離職率が高いイメージも持たれがちです。しかし実際のところどうなのでしょうか?
厚生労働省の『令和4年雇用動向調査結果』によると、2022年の情報通信業の離職率は11.9%となっています。ちなみに、入職率は13.0%でした。
一方で、産業別の離職率は以下のようになっています。
最も離職率が高いのは「宿泊業・飲食サービス業」の26.8%で、全体の離職率は15.0%となりました。つまりIT業界の離職率11.9%は、平均以下の数値ということです。
一方でIT業界は転職市場が活発で、転職に対する抵抗感が他の産業と比較して低い、と言われているのも事実です。
会社に依存しない働き方を求めて独立する人も多く、独立のためのスキルを高めるために、よりスキルを高められる会社に転職する人も多いです。
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文系では活躍できなさそうだから
IT業界は理系のイメージが強く、文系大学出身の方はハードルが高く思えるかもしれません。
しかし実際は、文系・理系は関係ありません。確かに数字を使う場面も多いですが、文系だから無理ということは決してないのです。
例えばITエンジニアは、プログラミング未経験の文系の人でも目指せます。
特にシステムエンジニアの場合、クライアントとのやりとりが発生します。数字に強いことにあわせて、コミュニケーションスキルの高さが求められることも多いのです。
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本当にIT業界に就職・転職するのはやめておいたほうがいいの?
結論からいうと、IT業界に属する企業全てが就職・転職しないほうがいいわけではありません。
企業によって働きやすさは異なるからです。それでも「IT業界はやめておけ」という意見があるのは、以下のような背景があるからでしょう。
- 「やめとけ」と言っているのはどんな人?
- IT業界は働き方が柔軟な側面もある
- IT業界にはホワイト企業も多い
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「やめとけ」と言っているのはどんな人?
「IT業界はやめておけ」という意見は、実際にブラックIT企業に就職した人の意見である可能性が高いです。残念ながら、残業や休日出勤が慢性化している企業があるのも事実でしょう。
しかし、IT業界全体がブラックな働き方を強いられるわけではありません。IT企業の中にもホワイト企業は存在します。
色んなブラックを経験してきたけど、人は激務だから病むのではなく、何かしら精神的に追い込まれる要素があるから病むんですよね。
管理職が未熟だと仕事が回らず激務になる率が高いから「激務=ブラック」の図式に相関性は無くはないけど、激務でも社員が本当に楽しんでる職場も時々あります。— 米村歩@日本一残業の少ないIT企業社長 (@yonemura2006) April 3, 2021
それに、ネット情報を鵜呑みにした業界経験のない人がイメージで発信している可能性も。
したがって、「やめとけ」と言っている人が信用に足る人物なのかどうか、信頼性が担保されているかどうかも、発言を見極めるための重要なポイントです。
IT業界は働き方が柔軟な側面もある
出典元:カオナビHRテクノロジー総研
IT業界は柔軟性が高く、働き方改革にも積極的な側面があります。
例えば新型コロナウイルスの影響もあり、半ば強制的に浸透したテレワーク。
カオナビHRテクノロジー総研の調査(2021年1月)によると、リモートワーク率が最も高いのはIT・インターネット業の64.1%でした。
またフルリモートワーカーが多いのもIT・インターネット業界で、64.1%のうち35.6%と、半数以上がフルリモートワークを実施していることが分かっています。
IT業界にはホワイト企業も多い
ホワイト企業総合研究所が発表した『 一流ホワイト企業ランキング(2021年卒版)』によると、上位にランクインしている企業の中にもIT業界の企業が存在します。
このランキングは「働きやすさ」「残業時間・有給休暇取得率」「給与・福利厚生」「成長環境」「財務指標」の項目を総合して選定されたものです。
このランキングによると、TOP100の中でも最もランキングが高いIT企業はグーグル合同会社。ついでヴイエムウェア株式会社、マスワークス合同会社となっています。
また、企業口コミサイトOpenWorkが2020年に発表した『20代が選ぶ、自由主義でフラットな企業ランキング』も見てみましょう。
すると、上位にサイボウズ株式会社、株式会社ユーザベースなどのIT企業がランクイン。
このように、IT企業の中にも、あらゆる人が働きやすい制度を積極的に導入し、ワークライフバランス実現の先陣をきっている企業があるのです。
本当にやめとけ?IT業界に就職するメリット
それでは、IT業界に就職するとどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、6つのポイントで紹介します。
- 成長産業だから将来性が高い
- 時間・場所に縛られない働き方ができる
- 手に職をつけられる(専門スキルが身につけられる)
- 実力で勝負できる
- 若手も活躍しやすい
- 新しいことを取り入れる風土がある
成長産業だから将来性が高い
近年IT市場は拡大しています。矢野経済研究所が発表したレポート(2020年11月)によると、IT市場規模は2016年度から2019年度にかけて11兆8,800億円から12兆8,900億円へ拡大。
2020年度以降は成長が一旦落ち着くとの予測がたてられており、2022年度の予測は12兆4,000億円となっています。
一方で、近年は大手企業を中心にDX(デジタルトランスフォーメーション)投資が活発になっていることも見過ごせません。
また、コロナ禍による働き方改革への投資が今後も進むことも予測され、IT業界の成長は今後も続くことが予測されます。
時間・場所に縛られない働き方ができる
テレワークなどの時間・場所に縛られない働き方は、IT業界が最も浸透しています。
働く時間・場所を自由にしたい方や、家事・育児・介護などとの両立をはかりたい人にとって、IT業界で働くことはメリットになるでしょう。
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手に職をつけられる(専門スキルが身につけられる)
IT業界は会社に依存しないスキルを得やすい業界とも言えます。
例えばWebデザイナーやプログラマーなども、手に職付けられる職種。スキルをしっかり身につければ、独立して自分の力で稼ぐ選択肢も広がります。
先に見えにくい世の中だからこそ、自分のスキルが向上できる業界に身を置き、常に勉強する環境整えられるのはメリットと言えるでしょう。
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実力で勝負できる
IT業界は実力主義の世界です。文系・理系・男女などの区別は関係なく、本人の努力や成績など、結果ベースで評価されるのがスタンダード。
特にこれまで「女性だから・文系だから」という理由で評価されないことに抵抗感があった人は、IT業界で実力を試せるメリットがあるでしょう。
株式会社dodaの『女性の平均年収ランキング』を参照すると、2022年時点における女性の年代・年齢別の平均年収は、以下のようになっています。
- 20代:319万円
- 30代:377万円
- 40代:400万円
- 50代以上:424万円
一方で、dodaの『女性の平均年収ランキング』の2022年時点における上位50職種を見ていくと、以下のようなIT系職種がランクイン。
- 10位:プロジェクトマネジャー(559万円)
- 18位:ITコンサルタント(511万円)
- 19位:プリセールス(501万円)
いずれも女性の平均年収を上回っていることが分かります。
若手も活躍しやすい
IT業界は実力主義で、年齢も関係なく実力があれば評価されます。そのため若手が活躍しやすい業界と言えるでしょう。
日本の企業の中には、崩壊しつつあるものの依然として年功序列を採用し、若手は結果を出しても評価に反映されにくいところもあります。
一方でIT業界は、比較的1人ひとりのスキルを尊重する文化が根付いており、年齢関係なく評価されやすいのです。
しかし言い換えを変えれば、努力を惜しめば評価がついてこない厳しい世界とも考えられます。
新しいことを取り入れる風土がある
IT業界は比較的柔軟な体制が整えられており、新しい考え方を取り入れるのにも柔軟です。
企業の中には古い制度や風潮にとらわれ、多様な働き方に対応できないケースもあります。
しかし比較的若いメンバーで構成され、多様性を受け入れる風土があるIT企業なら、風通しがよく、若いメンバーも意見を言いやすい環境でしょう。
こんな風に考えている人はIT業界はやめとけ!5つのイメージ
「IT業界に就職・転職にしようかな」と考えている人の中にも、おすすめできない人がいます。
それは以下のような考えを持っている人です。
- なんかおしゃれで格好いい
- 人手不足だから未経験でも大丈夫
- デスクワークで楽そう
- 稼げそう
- 人と関わらず気楽に働けそう
「なんかおしゃれで格好いい」
IT業界に就職・転職すると、カフェやシェアオフィスなどで作業ができる、「なんとなくおしゃれ・格好いい」というイメージを持っている人もいるかもしれません。
また、私服OKとしている企業も見受けられるので、おしゃれをしながら仕事ができそうな印象を持つ人もいるでしょう。
しかし実際に行う作業は地味で、ひたすらパソコン画面と睨めっこすることも多いです。また納品前は作業に追われ、おしゃれに気を使う余裕がなくなることも。
「人手不足だから未経験でも大丈夫」
確かにIT業界は深刻な人手不足に陥っています。
経済産業省委託のみずほ情報総研株式会社の調査によると、2030年、IT人材は低位シナリオで約16万人、高位シナリオで約79万人も不足するとされています。
現にIT転職市場は売り手市場となっており、実際に「未経験可」としている求人も多数。
一方で全くの未経験では、たとえ入社できたとしても仕事についていけない可能性があることも考慮するべきです。
また「未経験可」としているのは、企業が人手不足に陥っているとも考えられます。
その分、人材育成体制も十分に整っておらず、仕事についていけず結局やめてしまう可能性も否めません。
「デスクワークで楽そう」
例えばプログラマーやシステムエンジニアなどは、ひたすらパソコンに向かって作業しているイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。
しかし「デスクワーク=楽」では決してありません。クライアントから提示された条件に応じた設計を行うことは頭を使いますし、体力も消耗します。
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「稼げそう」
IT転職を考える人の中には「給料が高いから」という理由を持つ人もいます。しかしIT業界の給料には幅があります。
例えばIT職種の中でもプロジェクトマネージャーやITコンサルタントなどの職種は比較的高収入。しかしこれらの職種はすぐになれるものではありません。
コミュニケーションスキルやマネジメントスキルなど、技術や知識だけではカバーできないスキルが求められる職種だからです。
また下請けのプログラマーの場合は給料が低い傾向も。なので「IT業界=稼げる」と思っていると、転職後にイメージとの差に戸惑う可能性もあります。
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「人と関わらず気楽に働けそう」
プログラマーなどは1人でパソコンに向かって黙々と作業しているイメージがあり「気楽そう」と思えるかもしれません。しかし全く人と関わらずに仕事をするのは不可能です。
システム開発はチームで行うため、チームメンバーとのやりとりは発生します。またチーム内でのコミュニケーションが不足すると、ミスが発生する原因になってしまいます。
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こんな人はやめとけ!IT業界に向いていない人の7つの特徴
ここではIT業界に向いていない人の特徴を7つ紹介します。
あなたに当てはまる部分はないでしょうか?
- 受け身のことが多い
- ミスや失敗を引きずりがち
- 今までのやり方を踏襲したい
- マルチタスクが苦手
- 一度決めたスケジュールは変えたくない
- 知識のインプットがあまり好きではない
- 効率化に興味がない
受け身なことが多い
積極性がなく、ただ与えられた仕事だけをこなすことに徹底している人は、IT業界で働くのは厳しいかもしれません。
なぜならIT技術の進歩は目覚ましく、与えられた仕事をする以外にも、自発的に勉強することが求められるからです。
スキルを磨く習慣がないと、技術が廃れてしまった時に対応できなくなります。
ミスや失敗を引きずりがち
ミスや失敗を引きずってしまい、気持ちを切り替えるのが難しい人は、ストレスに悩む場面が増えてしまうので、IT業界に向いていないかもしれません。
例えば、クライアントワークのシステム開発は、納期を守ることが大前提。ミスや失敗を恐れてこだわりすぎてしまうと、納期に間に合わせることが難しくなります。
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今までのやり方を踏襲したい
今までのやり方に従ってコツコツと作業することが好きな人は、IT企業の柔軟な風土が合わないかもしれません。
IT企業は技術の発展に従って常に変革が求められる世界。それまでの企業のルールが覆されることもあるでしょう。変化することが苦手な人は、ついていけない可能性があります。
マルチタスクが苦手
システムエンジニアは、基本的にマルチタスクが求められるシーンが多いです。クライアントと電話で打ち合わせをし、打ち合わせ内容をチームメンバーと共有し、設計書を書く…
これらは、優先順位をつけながら仕事をすることもできますが、どの作業も重要で力を入れなければなりません。
「1つのことしかできない」という人は、頭がパンクしてしまうかもしれません。
一度決めたスケジュールは変えたくない
システム開発などにおいては、納期に間に合わせるためにどうしても残業が発生したり、休日出勤が発生したりします。またシステムトラブル発生時は、休日返上で対応に追われることも。
このような急な予定変更についていけない人は、IT業界で働くのが難しいかもしれません。
知識のインプットがあまり好きではない
IT技術の進歩に応じて知識をインプットするのが苦手な人は、テクノロジーの発達やトレンドの波が激しいIT業界に身を置くのは難しいでしょう。
案件によって自分のスキル・知識不足を認識し、自らインプットする意識を持てる人が、IT業界では求められます。
効率化に興味がない
マルチタスクが求められるシーンが多いと述べました。しかしマルチタスクは、効率化することで作業負担を軽減させることはできます。
あらゆるITツールを効率化に用いることで、自身のIT知識を増やすことにもつながります。
しかし「効率化できないか?」という視点をなかなか持てない人は、開発する上でもいいアイデアが浮かばない可能性もあるでしょう。
実力主義で生産性が求められる業界なので、常に効率化を考えて行動しなければなりません。
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こんな人におすすめ!IT業界に向いている人の10の特徴
逆に以下のような特徴がある人は、IT業界に身を置いても活躍できる可能性があります。
あなたはいくつ当てはまるか、チェックしてみてください。
- 変化に適応する能力が高い
- 楽観的
- 好奇心が強い
- コミュニケーション能力が高い
- チャレンジ精神旺盛
- 作りたいものがある
- 課題解決のため根気よく取り組める
- 主体性がある
- 生産性を意識できる
- トラブルが起きても冷静でいられる
変化に適応する能力が高い
変化を恐れず、むしろ適応する能力が高いのは、IT業界に身を置く上でメリットです。
ここまで何度か述べてきた通り、IT企業は技術進歩が目覚ましいので、仕事を進める中で変革を求められること場面も多いからです。
またクライアントからの急な要件変更に対応したり、システム障害などのトラブルに対応したりする必要もあります。このような事態に臨機応変に対応できるスキルは、強みになるでしょう。
楽観的
楽観的で気持ちの切り替えが早い人も、IT業界に向いている可能性があります。
逆に一旦終わらせたことも、後から「ああすればよかった」とクヨクヨ考えてしまいがちな人は、IT業界に向かないかもしれません。
逆に何か急なトラブルが発生しても「とにかくやろう」「なんとかなるだろう」と、いい意味で楽観的に捉えて作業に移れる人は、重宝されるでしょう。
好奇心が強い
新しい知識・技術を学ぶのが好きな人は、IT業界で楽しく働けるでしょう。
新しい技術へのアンテナを常に張り、自分に必要だと思えば、あらゆるリソースを駆使して自ら学ぶ姿勢をとれるのはメリットといえます。
技術の移り変わりが激しいIT業界でも、スキルをアップデートしながら仕事を続けられると、貴重なIT人材として市場価値が高まるでしょう。
コミュニケーション能力が高い
プログラマーは黙々と一人で作業するイメージがあるかもしれません。しかし、システム開発はチームでやるものなので、コミュニケーション能力はある程度必要です。
むしろ、プログラマーでコミュニケーション能力が高いと重宝される傾向。
特にシステムエンジニアへのキャリアアップを目指す場合は、クライアントとの打ち合わせが必須となるため、コミュニケーション能力が求められます。
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チャレンジ精神旺盛
新しいことに躊躇わずチャレンジする意欲がある点は、IT業界で重宝されるでしょう。最新技術に興味を持ち、それを自ら学ぼうとする意欲などは、IT人材にとって重要な部分です。
このようなチャレンジ精神が、企業にとってプラスになることも多いです。
作りたいものがある
例えば「将来的に自分で開発したいシステムがある」というシステムエンジニアは、そのためにどのような知識・スキルを得ればいいのかを能動的に考えられます。
仕事に対しても常に前向きで、社会・クライアント・会社への貢献はもちろん、自分自身にとってこの経験がこれからどう生きるかを考えて行動できるでしょう。
課題解決のため根気よく取り組める
システム開発は、企業の課題解決のために取り組むことが多いです。また急にシステム障害が発生した場合は、復旧に向けてコツコツと作業を続けなければなりません。
障害の原因を突き止める力や、解消まで作業をやり遂げる力が必要とされます。
主体性がある
IT業界では、与えられた仕事をただこなすだけでなく、不足しているスキルや知識を能動的に学び、研鑽できる人材が求められます。
IT技術は常に進歩しているので、人も常にその技術を学びアップデートしなければならないからです。
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生産性を意識できる
IT業界は実力主義で、生産性を意識できないとなかなか評価されにくいです。またマルチタスクが求められることも多く、効率化を図るなどの対策をしないとやっていけないことも。
生産性を意識し、新しいツールなどを取り入れながら、常に「どう楽できるか?」「どこか効率化できる部分はないか?」を意識できる人は、IT業界に向いているでしょう。
トラブルが起きても冷静でいられる
急なシステム障害などのトラブルが発生しても、焦らず冷静に対応できる人は重宝されます。逆にトラブルに焦ってしまいがちな人は、IT業界で働くのは難しいかもしれません。
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「IT業界はやめとけ」と言われないように転職活動を進める3つのコツ
では「やめとけ」と言われるようなIT企業に就職・転職しないようにするためには、何を注意すればいいのでしょうか。
3つのポイントでまとめました。
- どう働きたいかを明確にする
- クチコミサイトをチェックする
- 転職エージェントを利用する
どう働きたいかを明確にする
前半で述べた通り、IT業界の「かっこいい」「おしゃれ」「稼げそう」というイメージだけで就職・転職を考えるのは避けたほうがいいです。
それよりも、IT業界であなたがどう働きたいかを明確にしましょう。
「IT業界で働く」と一口で言っても「アプリの開発をしたい」「大規模なシステム開発に携わりたい」「サイトのデザインを担当したい」など、職種はさまざまあります。
IT業界と一括りにしてしまうのではなく、その中でも自分が作りたいもの・やりたいことを明確にすることから始めてみましょう。
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クチコミサイトをチェックする
IT業界の中でも目指したい職種がはっきりしたら、続いては具体的な求人を探してみましょう。ブラック企業かどうかは、求人情報を見るだけでは分からないことも多いです。
そんな時にチェックしてほしいのが、企業のクチコミサイトです。
有名な口コミサイトとしては、OpenWork・キャリコネ・転職会議などのサイトがありますので、参考にしてください。
転職エージェントを利用する
「企業について色々と調べる時間がない」
「未経験からのIT転職なのでサポートがほしい」
このような場合は、転職エージェントを利用するのも1つの方法です。
業界特化型の転職エージェントであれば、内情に精通しており、さまざまな情報を得られる可能性があります。
以下の記事もあわせて参考にしてください。
転職エージェントとの信頼関係を結ぶ方法・注意点を紹介!まとめ:「IT業界はやめとけ」は全員には当てはまらない
IT業界への就職・転職をやめたほうがいいかどうかは、人によって異なります。
今回紹介してきたように、IT業界の「かっこいい」「おしゃれ」「稼げそう」といったイメージのみで就職・転職を考えているのなら、一旦やめておいたほうがいいでしょう。
また企業についてしっかり調査することも重要です。ブラックな働き方を避けるために、転職エージェントなどの利用を検討するのも1つの方法でしょう。
本記事以外にも、「やめとけ」といわれやすい職種について解説した記事がありますので、以下で紹介します。合わせて確認してみてください。
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はじめての転職、何から始めればいいか分からないなら
「そろそろ転職したいけれど、失敗はしたくない……」そんな方へ、テックキャンプでは読むだけでIT転職が有利になる限定資料を無料プレゼント中!
例えばこのような疑問はありませんか。
・未経験OKの求人へ応募するのは危ない?
・IT業界転職における“35歳限界説”は本当?
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