「定年後も仕事を続けたい」
「年金問題も心配だしできれば稼げる働き方がいいな」
「体力的にもツラくない仕事をしたい」
定年のない仕事に就いて、長く働きたいと考える方も多いでしょう。
そこで本記事では、定年後も働ける仕事のおすすめを紹介します。
今現在、定年退職をして働いている方の現状を解説しながら、これからの世の中にマッチする仕事についても紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
この記事の目次
定年後の仕事の現状
定年を迎えたあと、多くの人はどのような働き方をしているのでしょうか。
ここでは、定年退職後の仕事は、現状どういった環境となっているのか、働いている人はどの程度の割合いるのかなどについて解説していきます。
- 定年後も働き続けている男性は7割以上
- 再雇用・勤務延長制度で働いている人が多い
- 60代後半になるとアルバイト・パートが主流
- 手取りは少ない
定年後も働き続けている男性は7割以上
電通総研が2015年に60〜69歳の2,600名の男女を対象に行った調査の結果、男性の約72%が定年後も仕事を継続しているということがわかりました。
定年後も働いているおもな理由には、「家計・生計のため」「健康面維持のため」「元気なうちは働くのが当たり前」などが挙げられています。
なかでも、60代前半の男性は「家計・生計のため」が62.3%と、最も多くの人が理由として回答しました。
定年後も、家庭や自分の生活のために稼ぎたいと感じている人が多いのです。
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再雇用・勤務延長制度で働いている人が多い
定年後に再就職する人の中には、長年勤務してきた会社の「再雇用制度」や「勤務延長制度」を利用して、そのまま働き続けている人も。
「再雇用制度」は定年時に一度退職手続きを行い、新たに雇用契約を結ぶ制度。「勤務延長制度」は、60歳で定年のところを65歳までそのまま継続して雇用されるというものです。
再雇用制度の場合、「賃金の引き下げ」や「ポジションの変更」が多いです。
しかし、慣れた環境の中で働きたいといった理由から、今まで働いてきた会社で継続して働くことを選ぶ人もいます。
邪魔ではないが必要ともされない存在になってしまう
再雇用された人の一番ツライところは、「仕事がない」という現状であり、邪魔者扱いもされないですが、必要ともならない「空気のような存在」となってしまうことです。
職場によって当然違いはありますが、多くの会社では、再雇用した人に明確な仕事を与えることはなく、その場その場で生まれてくるような雑務などを割り当てます。
スキルや考え方も、会社にとって「時代遅れ」と扱われる場合もあるのが実情であり、業務の中心として働けることは期待できないでしょう。
管理する側から管理される側へ
今まで働いていたポジションが管理する側であっても、立場が変わり管理される側として働くこととなります。
同じ職場であった場合は自分の部下と立場が入れ替わってしまうので、プライドの面で問題を抱えてしまう人もいるのです。
60代後半になるとアルバイト・パートが主流
電通総研の2015年の調査結果によると、60代前半で働いている男性の約5割が正社員であり、割合が最も多いです。
しかし、60代後半となると正社員として働く人の割合が約2割と減少し、アルバイト・パートとして働いている人の割合が一番多くなっています。
勤務延長制度が終わり、退職してから仕事を探しやすいのはアルバイトやパートなので、その分割合も増えるということでしょう。
手取りは少ない
再雇用制度で会社に残る場合も、アルバイトとして働く場合も、ほとんどの人は手取りが少なくなってしまいます。
「金銭面は気にしてない」という考えの方はよいのですが、やはり家計や生計のために働いている人にとっては厳しい現実です。
定年後の仕事おすすめ7選
ここでは、定年のない仕事・定年後も働ける仕事を7つ紹介します。
- 警備員
- マンション管理人
- タクシードライバー
- 事務・入力・受付
- WEBライター
- 介護職員
- ITエンジニア
警備員
まず定年後のお仕事として人気が高いのが警備員です。オフィスビルや病院、公共施設などで巡回をしたり、モニターで監視したりが主な業務。
高齢者の採用も多く、警備会社によっては80歳くらいの方でも現役で活躍しています。ただし夜勤が多いため、体力的に厳しいと感じる人もいるでしょう。
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マンション管理人
マンション管理人は、マンション全般の管理・清掃・管理組合の補助業務などがあります。
働くところによって業務の幅はありますが、あまり体力を使うお仕事ではないので、高齢者の方にも人気のお仕事です。
タクシードライバー
タクシードライバーは歩合制の傾向が強く、コツを掴んでうまく働けば、定年前と同等もしくはそれ以上お金を稼ぐことも可能でしょう。
平均年齢も約58歳で、他業種を含めた労働者の平均と比較すると、10歳以上も高め。
プライベートでもよく運転するという方におすすめです。
事務・入力・受付
体力的に楽な「事務・入力・受付」の仕事は、人気がある分、倍率も高いです。
それゆえ、求人数が少ないという特徴があります。現役時代からパソコンを使った業務をこなし、スキルに自信がある人におすすめです。
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WEBライター
WEBライターは文章を書けるスキルがあれば、年齢関係なく在宅で働けます。自宅から出ないで働けるため、体力に自信がない人に人気です。
ただし、ライティングスキルや経験がないと文字単価は1円以下と低くなる傾向があります。はじめからどんどん稼ぎたいと思っている人にはやや不向きでしょう。
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介護職員
高齢社会の日本において、介護業界の現在は慢性的な人手不足の状態。これから先も高齢者の数が増えていく中で、介護士や介護職員の存在は非常に重要です。
そのため、経験・性別・年代を問わず介護職員の求人は比較的簡単に見つけやすいです。
介護職員の業務内容は、グループホームやデイサービスなどの介護施設にて、高齢者の移動・食事・入浴などの日々の生活のお世話をするのがメイン。
そのほか、イベントやアクティビティの計画と実行、書類作成などの事務作業など。
体力勝負で施設によっては夜勤対応がある場合もあるので、体力に自信のある方なら定年後であろうとも活躍できるでしょう。
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ITエンジニア
定年後の仕事として、将来性があり継続的に働けるとしてITエンジニアもおすすめです。
ITエンジニア=若者が活躍しているイメージを持つ方も多いと思います。しかし、実際は慢性的な人手不足から、若者の人材だけでは足りなくなっている状況。
そのため、近年は30代・40代のミドル人材だけでなく、シニア人材を積極的に採用する企業も徐々に増えているのです。
定年後の仕事としてITエンジニアがおすすめな理由については、次章で詳しく解説します。
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定年後の仕事は「ITエンジニア」が特におすすめ
前章にて、定年後の仕事のおすすめを紹介しました。その中でも特におすすめなのは、プログラミングスキルを使用する職業の「ITエンジニア」です。
ここでは、なぜITエンジニアが特におすすめなのか、6つのポイントで解説します。
- プログラミングに年齢は関係ない
- 体力的に無理のない仕事
- 高収入が定年後の仕事として見込める
- AIに仕事を奪われない
- プログラミングは自宅作業が可能
- 定年後も活躍しているITエンジニアの実例
プログラミングに年齢は関係ない
プログラミングを始めるのに年齢は関係ありません。若い人に比べれば難易度は上がりますが、定年後からでもスキルの習得は十分可能です。
実際、若宮正子さんのように81歳からプログラミングを始めて、リリースしたiPhoneアプリが人気を博し、現在も現役で活躍されている方もいらっしゃいます。
簡単には習得できないものですが、60歳を過ぎてからでも全く遅くはありません。
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体力的に無理のない仕事
ITエンジニアの仕事は、基本的にデスクワークが主体。そのため、体力的に疲れることは少なく、体を動かすのが苦手な人も無理なく働けます。
パソコンさえあれば仕事ができるので、定年後の方も安心して働けるでしょう。
一方で、業務効率化を考えながら仕事と向き合う瞬間が増えるので、要領よくこなすコツを掴まないと、就業時間が長引くことも。
高収入が見込める
定年後に働いて高い収入を得るのは難しいですが、ITエンジニアになれば生活の心配が全くいらないほどの高収入が見込めます。
また、フリーランスエンジニアとして活躍すれば、年収1,000万を超えることもあり得るのです。
ただし、それくらいまで稼ぐには確かな技術力や経験が必要となってきます。簡単にそれほど稼げる訳ではないのでご注意ください。
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AIに仕事を奪われない
先ほど紹介した警備員やマンション管理人などは、AIに仕事を奪われる可能性が高いと言われています。しかし、ITエンジニアの職は奪われないと考えられています。
それはやはり、IT技術の発展がめざましいことや、仕事を奪っていくAI自体をプログラミングで動かしているのがITエンジニアでもあるからです。
そして今もなお人手不足の業界であり、需要が増え続けていることからも将来性の高い仕事と言えるでしょう。
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プログラミングは自宅作業が可能
プログラミング業務は会社に出勤しなくとも、自宅で作業する「テレワーク(リモートワーク)」ができるため、家を出る必要がありません。
定年後に体力がなくなってきて、「満員の電車に乗るのがツライ」「歩くのさえもイヤだ」という人もいるでしょう。そのような人にはとてもありがたい働き方です。
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定年後も活躍しているITエンジニアの実例
先述したように、81歳からプログラミングを学び始め、現在も活躍しているITエンジニアの方がいらっしゃいます。以下の記事は、若宮正子さんのインタビュー記事です。
定年後にITエンジニアを目指すならプログラミングスクールを活用しよう
プログラミングを学ぶ方法は2種類あり、「独学で学習する」と「プログラミングスクールに通う」にわけられます。
定年後から学ぶとすれば、「プログラミングスクールに通う」ほうがおすすめです。ここでは、なぜおすすめなのかを解説します。
- 年齢を重ねてからの新たなチャレンジはつらい
- 確実かつ効率的に学ぶのが大人の選択
- おすすめのプログラミングスクール
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年齢を重ねてからの新たなチャレンジはつらい
これまで何十年と働いてきて、勉強も経験も積み重ねてきてから、また新しいことに挑戦するとなると、学習するモチベーションを保つのは難しいでしょう。
独学では1人の力で全て解決していかなくてはいけないので、少しつまずいてしまうと、そのまま挫折してしまう可能性が高いです。
プログラミングスクールであれば、講師がいることで、わからないことがあった時にすぐ聞くことのできる環境があります。
そのため、挫折することもなくしっかりとしたスキルを身につけられるでしょう。
確実かつ効率的に学ぶのが大人の選択
長年仕事をしてきた経験から、タイムマネジメントや確実性といった面を考えると、プログラミングスクールに通うという選択がベターであることはおわかりいただけるでしょう。
働きながら合間を縫っての学習だと、仕事や家庭の都合上、時間を取れない場合もでてくるのは容易に想像がつきます。
また、学びたい内容と、実際に学んでいることがズレているのに気づかず学習を続けてしまうこともあるでしょう。
そうなってしまわないためにも、サポートがしっかりついているプログラミングスクールに通うのがおすすめです。
おすすめのプログラミングスクール
以下の記事では、おすすめのプログラミングスクールを紹介しています。
ぜひ参考にしてください。
この先変わっていく定年後の仕事とその対処法
少子高齢化やテクノロジーの発展により、定年後の仕事の在り方は大きく変化します。
それでは、どのような問題が起こりどういった風に変化していくのでしょうか。定年後のことを考えたうえでの対処法を交えて紹介していきます。
- AI技術により仕事がなくなり終身雇用が難しくなる
- 年金の問題から働き続ける人は増える
- 社会の状況に左右されないスキルを身につけておく
AI技術により仕事がなくなり終身雇用が難しくなる
近年、AI技術の発展はめざましく、これから先AIの台頭によって、消える仕事もどんどん増え続けていくと言われています。
すると会社では、人手不足どころか、人が余る現象に陥ってしまいかねません。
現在、終身雇用制度は特定の業界を除き、ほとんど崩壊したといっても過言ではありません。AI技術の発展により、さらに加速していくことは間違いないでしょう。
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定年どころか早期退職を求められるケースも
定年まで働けるのであればまだしも、早期退職として実質的なリストラを求められるケースもあるのです。
実際、2022年3月に「富士通」が50歳以上の社員を対象に3,000人規模の早期退職者を募ったほか、JT(日本たばこ産業)でも2022年2月に同様の規模で募りました。
名だたる大手企業が人員整理に走っている理由は「給料が割高であり人数も多すぎる」などといった現状を立て直し、構造改革をするためです。
AI技術の発展も相まって、この先も早期退職を促すケースは増えるでしょう。
年金の問題から働き続ける人は増える
少子高齢化が進み、定年後に年金を満足にもらえない人達が増えていくことで、仕事をしないと生活ができない人が多くなり、働き続ける人も増えていくでしょう。
そうなれば、求人の倍率も上がっていき、特別な資格や技術を持っていなくともできる仕事の募集はすぐになくなります。
ただでさえAIが人間の仕事を台頭していくので、求人数自体も減っていくでしょう。
年金の問題が悪化していくことで、定年を迎えたからと言って安定した固定収入は見込めないと考えておいた方が賢明です。
社会の状況に左右されないスキルを身につけておく
日々変化していく社会の状況に左右されないようにするには、これからの世の中に必要とされるスキルを身につけておくことが大切です。
誰でも身につく技術や、需要がない仕事に関してのスキルでは意味がありません。
では、どういったスキルを身につければよいのかと考えると「プログラミングスキル」がおすすめだと言えます。
その理由は、現在「Amazon」や「Google」といった世界のトップ企業が全てIT企業であり、ITサービスを作るために必須である技術が「プログラミング」だからです。
先述したAI技術自体も、プログラミングを駆使することで作られたものとなります。
プログラミングはこれからの世の中に必要とされるスキルであることは間違いないでしょう。
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定年後の仕事を見つける方法
ここでは、定年後の仕事を見つける方法を6つ紹介します。探し方に困っている方はぜひ参考にしてください。
- 再雇用制度を利用
- 友人・知人からの紹介
- 人材紹介会社に登録
- シニア向けの求人情報に応募
- シルバー人材センターからの紹介
- クラウドソーシングサイトで仕事を請ける
再雇用制度を利用
多くの人は、先述した再雇用制度を利用しています。
定年時に一度退職として手続きを行い、また新たに雇用契約を結ぶ制度であり、慣れ親しんだ環境なので、安心感を持って働くことが可能。
ただし、「給与の減額」や「ポジションの変更」などで納得できない人や居場所がなくなってしまう人もいるので、よく考えたうえで判断しましょう。
友人・知人からの紹介
今までのコネを生かして、友人や知人からの紹介で働く方法もあります。紹介なので職場の環境や仕事の内容を詳細に聞くことができ、働きやすいのもメリット。
ただしこの方法は、学生時代や現役時代に培ってきた交友関係がなくては成り立たないので、人を選ぶ方法でもあります。
人材紹介会社に登録
さまざまな仕事を扱っている人材派遣会社に登録して、仕事を見つける人もいます。
ジャンルを多く取り扱っているため選択肢が広いですが、自分のスキルや経験と求人内容がマッチングしなければいけないのが特徴。
ずっと仕事がないまま連絡がないということもあるので、注意が必要です。
シニア向けの求人情報に応募
シニア層でも働くことのできる求人に自ら応募して探すのもアリ。
「マイナビミドルシニア」「シニア求人ナビ」「グラン・ジョブ」などの50代・60代以上のシニア向け求人サイトから探すと見つかりやすいでしょう。
気軽に検索して見ることができ、応募のタイミングも決めることができるので、自分のペースで仕事を探したい人におすすめです。
シルバー人材センターからの紹介
シルバー人材センターは、原則として市区町村単位で設置されており、公益社団法人なので信頼できる仕事を紹介してくれます。
ただし、仕事の多くが時給や日給でもらえるものではなく、配分金としての形式で給与が低いため、高収入を得るのは難しいでしょう。
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クラウドソーシングサイトで仕事を請ける
自分の持っているスキルを使い、「クラウドワークス」や「ランサーズ」などのクラウドソーシングサイトで案件を取って稼ぐ方法もあります。
案件によっては高額なものもあり、年齢もさほど関係なく在宅でできる仕事が多いので、最近人気のある仕事の探し方の1つです。
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定年前から副業をはじめる選択もアリ
定年後も働ける仕事のおすすめや定年後の仕事を見つける方法などを紹介しました。
おすすめは、定年になる前から本業とは別に興味のある副業を始めること。
実際に手をつけてみることで、スムーズに定年後の仕事につながるはずです。
定年後にいきなり別のことを始めるとギャップに苦しみ、うまく行かない場合もあるので、定年前から興味のあることやチャレンジしたいことで副業をはじめてみるとよいでしょう。
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