「プログラマーはきついからやめとけ」は、これから目指す方とっては不安に感じるでしょう。
そこで今回は、よく耳にするプログラマーはきつい・やめとけといわれる理由を解説します。
また、プログラマーの魅力や転職する際の心構えなども合わせて解説します。
この記事の目次
プログラマーはきつい・やめとけといわれる12の理由
残業が多い
きつい・やめとけといわれる理由の筆頭は、残業の多さです。
厚生労働省の『毎月勤労統計調査 令和2年分結果確報』によると、情報通信業の所定外労働時間は平均14.8時間でした。
一見して少なく見えるものの、本調査は個人ではなく企業が回答しており、実態が反映しづらいです。
そのため、実際は36協定の時間外労働の規定にある「月45時間・年360時間」を超えて働くケースも見受けられます。
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みなし残業で残業代がでない
プログラマーは残業が発生しやすい職種のため、みなし残業を適用するIT企業が多いです。
そのため、毎月の残業が多いのに給与が変わらないのも、「やめとけ」といわれる理由の1つです。
実際、ディップ総合研究所の『ITエンジニアの就業実態調査』によると、「仕事内容・業務量に応じた十分な給与ではない」と回答した人は31.8%もいました。
業務範囲の線引きが難しい
プログラマーのイメージとして、プログラミング言語でコードを書くのが仕事と思われがちです。
しかし、実際は上流工程(要件定義・設計など)から担当したり、チームメンバーのマネジメントを兼任したりと、必ずしも明確に担当業務が決まっているわけではありません。
そのため、業務範囲の線引きが難しく、きつい仕事を担当する可能性もあります。
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運動不足になりがち
プログラマーは、仕事柄デスクワークが多く、座っている時間が長い傾向にあります。
そのため、意識的に体を動かす習慣がないと、運動不足に陥りやすいです。
座り過ぎは血流を悪くし、生活習慣病にもつながるため、健康管理に注意しなければなりません。
IT分野は人手不足
経済産業省の『IT 人材需給に関する調査』によると、2030年には約79万人のIT人材が不足すると試算されています。
原因としては、IT分野の急速な変化や少子高齢化などが挙げられます。
そのため、プログラマー1人あたりの負担が増えたり、十分な研修期間を取れず独り立ちできる人材が育ちにくいのも、やめとけといわれる理由の1つです。
納期に追われる
受託開発やSES(System Engineering Service)がメインのIT企業は、クライアントワークが基本です。
クライアントワークの場合、品質を維持した上で「納期は絶対」とする考え方が強いです。
そのため、各工程の締め切り直前やリリース前などはきつい状況で、長時間残業や休日出勤をして、何とか間に合わせます。
客先常駐のストレス
プログラマーの働き方は、大きく分けると自社勤務と客先常駐の2種類です。
客先常駐はSES企業に多く、数年・数カ月単位で職場を転々とします。
そのため、自社の顔として働く責任感や新しく人間関係を構築するストレスで、精神的にきつい状況もあるでしょう。
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学び続ける覚悟が必要
IT業界は、トレンドの移り変わりが激しいため、プログラマーは時代に合わせてスキルアップしなければなりません。
また、現在は人工知能(AI)が成熟しつつあり、プログラミングを自動化する技術も登場しています。
そのため、AIでも替えの利かない人材になるには、学び続ける覚悟が必要不可欠です。
突発的な障害対応がある
残業なしで帰れると思いきや、突発的な障害が発生して帰れなくなることもあります。
または、客先から突然の仕様変更を要求されて、設計からやり直すケースもあるかもしれません。
このように、突発的・想定外の事態が起きるのもプログラマーの世界です。
リリースしたら終わりではない
プログラマーの仕事は、開発したプログラムがリリースしたら終わりではありません。
リリースはあくまで区切りの1つであり、その後もメンテナンス・バグ改修・機能追加など、やることは多いです。
そのため、プログラマーはリリース後も気を抜けません。
35歳定年説
プログラマーは、体力勝負な仕事でもあり、「IT土方」と揶揄されることもあります。
そのため、20代で通用した働き方が30代・40代でも通用するとは限りません。
実際、スキルが成熟する35歳頃をめどに、技術営業や上流工程メインにシフトする方もいます。
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向き不向きが激しい仕事
「プログラマーは向き不向きが激しい仕事」といわれるのも、やめとけといわれる理由の1つです。
実際、休日も自作アプリを作って過ごすほどプログラミングに夢中なプログラマーは多くいます。
逆に、環境構築をしたりバグの原因を見つけるのが苦痛で、自分には合わないと感じる方も多いです。
本当にきついだけ?プログラマーの魅力・やりがいとは
文系・理系の区別なく活躍できる
一見すると、IT業界は理系出身の方がプログラマーに有利に見えるかもしれません。
しかし、実際は文系出身のプログラマーも多く活躍しており、本人の実力と努力次第で正当な評価をしてもらえます。
中には、専門的な理系の知識を問われる案件もあるものの、それはごく一部です。
仕事に困らない
前章にて、IT分野は人材不足だと説明しました。
これは、デメリットである反面、仕事に困らないというメリットもあります。
実際、企業のDX(Digital Transformation)推進が進む現在は、IT業界の垣根を超えて活躍できるチャンスが多いにあります。
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給与アップのチャンスがある
本人の実力や結果次第で給与アップのチャンスがあるのも、魅力の1つです。
厚生労働省の『令和元年賃金構造基本統計調査』によると、平均年収は以下の通りです。
- プログラマー(男):約408万円
- システムエンジニア(男):約541万円
また、国税庁の『令和元年分 民間給与実態統計調査』によると、給与所得者の平均年収は436万円でした。
したがって、システムエンジニアへステップアップすると、年収アップにつながるかもしれません。
フリーランスとして活躍できる
自由な働き方ができるのも、プログラマーの魅力の1つです。
副業やフリーランスで働くプログラマーも多く、会社員よりも少ない勤務時間で高収入を得ている方もいます。
しかし、案件を獲得するために、営業力・発信力などのプログラミング以外のスキルも求められます。
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社会に貢献できる
プログラムで動く機器は、インフラ・医療現場・介護福祉など多岐に渡るため、社会に貢献したという実感が持てます。
開発したプログラムが現場で人の役に立っていると実感できると、仕事に対するモチベーションもさらに上がるでしょう。
プログラマーに向いている人の特徴6つ
論理的思考が得意な人
論理的思考(ロジカルシンキング)が得意な人は、プログラマー向きです。
論理的思考とは、物事を体系的に捉え筋道を立てて考えられる能力です。
人に何かを伝えるときに、筋道を立てて分かりやすく説明する人は、論理的思考が得意といえるでしょう。
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臨機応変に動ける人
臨機応変に動ける人も、プログラマー向きです。
前述したように、想定外・突発的な事態は、プログラマーの世界では当たり前です。
そのため、突発的な障害対応やスケジュールの変更などに巻き込まれても、気持ちを切り替えて柔軟に動ける人が活躍できます。
ルール・マナーを守れる人
プログラミングは、決められたルール・規則を守って行うのが鉄則です。
また、機密情報・個人情報を漏洩しないように、最低限のITリテラシーを身に付けるのも重要です。
したがって、日頃から最低限のルール・社会的マナーを守って行動している人も、プログラマー向きといえます。
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勉強が好きな人
プログラマーは、学び続ける覚悟が必要だと説明しました。
そのため、勉強が好きな人もプログラマー向きといえるでしょう。
実際、プログラマー関連の資格は種類が多く、セミナーや研修なども意欲的に開催されており、勉強好きな人にとっては天職になるかもしれません。
トレンドに敏感な人
IT業界は、トレンドの移り変わりが激しいと説明しました。
そのため、日頃からトレンドを取り入れて生活している人もプログラマー向きかもしれません。
トレンドに敏感なことに加えて、貪欲にスキルを習得できる力もあれば、さらに伸びるでしょう。
課題を持って取り組める人
プログラミングは、一朝一夕で習得できるスキルではなく、トライアンドエラーを重ねてコツコツと努力するのが近道です。
そのため、与えられた仕事を単純にこなすだけでなく、何か課題を持って取り組める人こそプログラマーに向いているといえます。
プログラマーに向かない人の特徴4つ
人付き合いが苦手な人
プログラマーの仕事は、1人で完結する仕事ではありません。
チームメンバーと協力し、クライアントとも連携しながら足並みをそろえて仕事をこなさなければなりません。
したがって、人付き合いが苦手で協調性に欠ける人には不向きです。
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努力を継続できない人
プログラマーとして働くと、今まで扱ったことのない言語や技術に出会うことも多いです。
そして、未体験の技術に対して自ら学んで習得していく姿勢が求められます。
そのため、努力を継続できず、途中で投げ出してしまう人には、向いていません。
デジタルが苦手な人
パソコンが苦手でデジタルよりもアナログが好きな人もプログラマーには不向きかもしれません。
特に、組み込み系のプログラマーの場合、プログラミングだけでなく機器の取り扱いも必要なため、なおさらデジタルに慣れていないときついでしょう。
完璧を求めすぎる人
完璧主義の思考を持つ人も、プログラマーには不向きです。
完璧を求めすぎると、行動までの時間が遅れて重要なタスクを先延ばしにするリスクがあります。
また、想定外の事態が起きたときに、柔軟に動けず冷静な判断が下せない可能性も考えられます。
未経験からプログラマーに転職する上での準備・心構え
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プログラミングの基礎は必須
未経験からプログラミングを始めて最初にぶつかる壁は、プログラムの仕組みや基本的なIT用語です。
これらを理解しておかないと、プログラミングを始める前に挫折してしまいます。
したがって、コンピュータの仕組みやプログラミングとは何かといった基礎の基礎から理解を深めましょう。
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どのような仕事・働き方をしたいか明確にする
単にプログラマーといっても、Web系・組み込み系・インフラ・ゲームなど、種類はさまざまです。
そして、プログラマーの種類によって、会社選びも慎重に行わなければなりません。
したがって、プログラマーとしてどのような仕事・働き方をしたいかを明確にしましょう。
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IT業界について理解を深める
IT業界といっても定義はあいまいで、細かく分けると以下のように分類できます。
- ハードウェア業界
- ソフトウェア業界
- インターネット・Web業界
- 通信業界
上記の通りで、転職する前にIT業界についての理解を深めておくと、スムーズに仕事を進められます。
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IT業界に強い転職エージェントに相談する
未経験からの転職を優位に進めるなら、IT業界に強い転職エージェントに相談するのもおすすめです。
具体例を挙げると、以下の通りです。
応募書類の添削や面接対策などもサポートしてくれるので、ぜひ活用しましょう。
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独学力をつけよう
プログラマーは、学び続ける覚悟が必要な職種だと説明しました。
そのため、自ら考えて行動し学んだスキルを仕事に活かせる「独学力」があると、成長スピードが向上します。
まずは、毎日ニュースを読んで新しい知識を身に付けるなどして、習慣化することから始めましょう。
ストレスを発散できる趣味を持とう
仕事がうまくいかないときやストレスがたまる瞬間は多いと思います。
そのため、ストレスを発散できる趣味を持っておくと、休日にリフレッシュして仕事にも良い影響を与えるはずです。
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転職サポートつきのスクールに通うのもおすすめ
短期間で未経験からプログラマーに転職するなら、転職サポートつきのプログラミングスクールに通うのもおすすめです。
スクールの種類はさまざまで、オンラインスクールもあれば、転職できなければ全額返金といった保証つきのスクールもあります。
弊社の「テックキャンプ エンジニア転職」では、未経験からのITエンジニア転身をサポートしていますので、気になる方はご検討ください。
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プログラマーはきつい・やめとけといわれてもブレない心を持とう
プログラマーはきつい・やめとけといわれる理由、プログラマーの魅力、転職する上での心構えなどを解説しました。
確かに、プログラマーは大変な時期が多く、勉強し続ける覚悟が必要な職種です。
しかし、需要が高く将来性が見込め、自由な働き方が可能な職種なので、目指す価値はあります。
これから転職を目指す方は、「きつい」「やめとけ」といった否定的な意見にブレず、できる準備から始めてみましょう。
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