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30代後半の失敗しない転職術!未経験・異業種への転職についても解説

更新: 2023.05.03

未経験の業界に転職したいけど、30代後半からの転職は厳しいのかな?
よく『転職は35歳がリミット』と聞くけど、本当なのかな?
30代後半の転職で失敗しないポイントを教えてほしい

働いている企業や業界に不安を感じたり、キャリアアップのために30代後半から転職を考えている方は多いと思います。

しかし、「転職35歳限界説」という言葉もあるように、30代後半が転職を成功させるのは厳しいと感じる方も多いでしょう。

そこで本記事では、30代後半の転職に失敗しない転職術を紹介。30代後半の転職は本当に厳しいのかどうか、未経験・異業種転職の難易度なども解説します。

今まさに30代後半で転職をお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

※記事内の情報は2023年5月執筆時の内容です。最新情報は公式サイト等でご確認ください。

30代後半の転職は本当に厳しい?

30代後半の転職は厳しい

こうした声を聞くこともしばしば。ここでは、30代後半の転職は実際のところ本当に厳しいのかどうか、データを用いながら考察していきます。

  • これまでの経験・スキルをアピールすれば十分可能
  • 中途採用に力を入れる企業は年々増えている

これまでの経験・スキルをアピールすれば十分可能

株式会社ビズヒッツの『30代の転職に関する意識調査』(調査機関:2020年12月3日~12月15日)を参考にしてみます。

すると、「転職先が決まるまでの期間は?」という質問に対して「3ヶ月以内」と回答をした方は、全体の66%という結果でした。

また、「転職活動は順調でしたか?」という質問に対して「順調」に該当する回答をした方は、全体の約60%という結果。

こうした結果を踏まえると、30代後半であっても、転職活動を行う前から「不利だ」と感じて諦める必要はないでしょう。

一方で、「30代の転職で失敗したこと」に対して以下のような回答があります。

実用的な資格がなく、自分を売り込むアピールができずに苦戦した。転職前に資格を取れば良かった(31歳 女性)
年齢的にも特殊なPCスキルを持ってる方が優先的に採用されていた。自分には一般的な事務スキルしかなく、採用になかなかつながらなかった(35歳 女性)
もっとスキルを高める努力をしていればよかった(37歳 男性)

引用元:株式会社ビズヒッツ|30代の転職に関する意識調査

上記のような声も踏まえると、スキルや経験があることが、30代後半の転職活動を有利に進めるための一つの条件といえるでしょう。

中途採用に力を入れる企業は年々増えている

中途採用に力を入れる企業は増えています。

日本経済新聞の記事によると、2021年度の中途採用は前年と比較して16%増加し、10年ぶりの高い伸び率だとしています。

それにもかかわらず、必要な人数を確保できなかった企業は過去最高に。

各社年齢幅を広めつつ、中途採用に乗り出しているにも関わらず、人員確保は難しいものになっているのです。

中途採用に力を入れる背景には、以下のようなものがあります。

  • 少子高齢化による労働人口の減少
  • 人材育成にお金をかけられない企業の増加
  • グローバル化(多様性)を求める企業の増加
  • 働き方改革による人材の流動性向上
  • ワークライフバランスを考える就労者の増加

全体的な労働人口が減少しているのに加え、人材の流出が起きている企業も増えているのが、現在の日本社会なのです。

その中で即戦力となる人材を求めて、人材育成にお金のかからない中途採用に力を入れている企業が増えていると考えられます。

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30代後半でも異業種に転職できる?

異業種への転職、つまり未経験の業種へ転職となる場合、その人の潜在能力を見越した採用(ポテンシャル採用)となります。

このようなポテンシャル採用のターゲットは、おもに新卒や第二新卒。

つまり、30代後半では年齢を見て外される可能性が高いのが現状です。

しかし、「前職のスキルや経験が活かせる企業・業界」や「新規事業開拓のために新たな考えを取り入れたい」など、内容次第ではむしろ新卒や第二新卒よりも転職が有利になることも。

そのため、たとえ異業種への転職であっても、「30代後半だから転職が厳しい」というわけではありません。

異業種・未経験転職における業界ごとの難易度

30代後半になってから異業種への転職を考える方もいるかと思います。

そこで、主要な業界の転職難易度を簡単に紹介します。

  • 金融業界
  • 医療・介護業界
  • マスコミ業界
  • サービス業界
  • メーカー
  • IT業界

金融業界

金融業界への転職はかなりハードルが高いでしょう。

即戦力として働ける業界経験者がライバルとなるので、何かしらスキルや資格を持っていないと勝ち目はありません。

ただし、メガバンクや保険会社などはITを活かした技術開発を進めているのでエンジニア経験があると採用される可能性は高いです。

医療・介護業界

医療機器営業や医療事務などは転職の可能性がある職種です。

医療機器営業に関しては、専門知識について研修で学ぶことができます。

最も大切なのは、コミュニケーション力と提案力になります。医療事務は、未経験で採用される人も多い職種です。

介護業界は人材不足で、未経験の採用も積極的に行っています。介護の経験を積んでいスキルアップを目指せるでしょう。

マスコミ業界

マスコミ業界への未経験転職は高難易度と言えます

基本的には、未経験者の採用を行っておらず、編集業務に最低1年以上携わっているなどしないと難しいでしょう。

サービス業界

サービス業はホテルや旅行、アミューズメント、レジャー、教育など幅広い範囲があり、スキルや経験の有無で転職度合いは大きく変わります。

サービス業界はdodaの調査では、約8割が異業種からの転職です。

メーカー

メーカーへの転職は、スキルや経験が求められることはもちろん、マネジメント能力なども必要になります。

製造ラインや工場勤務などは未経験でも採用される可能性があります。

IT業界

IT業界は規模が拡大しており、さらに人材不足ということもあり、未経験の採用を行っています。dodaの調査では2023年3月時点でIT業界の求人倍率は6.20倍でした。

約6件の求人に対して1件の応募があるという状況です。

30代後半からの転職は、20代と比較すると採用の目が厳しくなるのは避けられません。しかし、前職の経験やスキルをアピールしていけばチャンスは十分。

海外展開を目指すIT企業もあるので、語学力があれば必要な人材になれるでしょう。

他にも、これまで勤めた会社で成果を出したことがあれば評価されるので、転職実現の可能性はあります。

IT業界への転職については、こちらの35歳からのIT転職は厳しい?転職を成功させるポイントを解説もご参考ください。

30代後半の転職がうまくいかない理由

中途採用を強化する企業が増えている一方で、30代後半はやはり転職がうまくいかないケースもあります。

30代後半の転職がうまくいかないおもな理由は、以下の4つです。

  • 考えが凝り固まっている
  • 転職の条件を妥協できない
  • なぜ転職したいのか理由が曖昧
  • スキルや経験以上の年収を希望している

これらの理由について解説します。

考えが凝り固まっている

30代後半の転職希望者の中には、自分の経験してきたことが正しいと思っているため、他の考え方をなかなか受け入れられない人もいます。

30代後半の人は、やはりそれなりにキャリアを積んできています。そのため、自分の中に知識やノウハウが蓄積されているのです。

「自分で解決できる」「このままの自分で転職を成功に導ける」と思っている部分もあるでしょう。

しかし、自分の経験やキャリアを他者目線で見てもらうのは非常に重要。例えば、転職エージェントを利用するのであれば、彼らはいわば転職のプロです。

エージェントの意見を聞き入れ、自己アピールを見直してみるなど、転職対策を素直に取れる人でなければ、成功させるのが難しい場合もあります。

転職の条件を妥協できない

20代でも30代でも、転職を考えるきっかけの第1位に来るのが「給与が低い」です。

つまり転職希望者の多くが、給与を上げたいと考えています。さらに30代後半ともなると、家族を養うために年収を下げられないと考える人も多いでしょう。

しかし、経験やスキルなしに年収などの転職の条件を妥協できないのは問題です。転職市場における自分の価値を冷静に判断し、妥協点を探し当てられるかどうかでしょう。

一方でスキルがあるのにこれまで正当な評価を受けて来られなかった人は、転職によって道が開ける可能性もあります。

なぜ転職したいのか理由が曖昧

転職を成功させるためには、年代関係なく「転職の軸」を定める必要があります。

転職の軸とは、あなたが転職を考えるきっかけを深く掘り下げ、それを解決するためにはどのような会社に転職し、これからそのようなキャリアを築いていくべきなのかを差し示すもの。

つまり転職したい理由がはっきりしなければ、「転職の軸」が定まらないのです。

現時点では「なんとなくやめたい」と感じるくらいでも、掘り下げれば理由がいくつか見えてくるでしょう。

よって、自己分析や転職エージェントなどの面談を通して、転職の軸を見つけていくのが重要なのです。

30代後半なら特に「そのまま働き続けても良かったのに、なぜこのタイミングで転職するのか」と、面接官からまず聞かれると考えておきましょう。

それを明確に示すことができなければ、行き当たりばったりだと思われる可能性もあります。

スキルや経験以上の年収を希望している

前述したように、年収面で妥協点を見出せない人は、転職を成功させられない可能性が高まります。

特に30代後半はスキルや経験が重視されます。そのようなアピールできる点がないのに高い年収を希望していては、転職を成功させられません。

では、自分の適正年収を知るためにはどうしたらいいのでしょうか。

そこで役立つのが、転職サイトや人材紹介会社が行う「年収査定」や「市場価値診断」です。自身の転職市場における価値を見出すために、ぜひ活用してみましょう。

30代後半の失敗しない転職術

では、30代後半の転職を失敗しないためには、どのような点に注意すればいいのでしょうか。

ここでは、30代後半の失敗しない転職術として、7つのポイントを紹介します。

  • 長期的な視野を持って転職先を探す
  • 年収アップに固執しない
  • 良好な人間関係を築く
  • 企業研究を徹底する
  • 求人に年齢制限がないか確認する
  • 志望動機・自己アピールを工夫する
  • 転職エージェントを活用する

長期的な視野を持って転職先を探す

30代後半の場合は20代と比べて、老後のことも考える機会が増えるでしょう。実際に、老後の不安を抱える人は、30代でぐっと増え、40代でピークを迎えます。

そのような中で転職活動を進める際には、やはり長期的な視点が必要です。しかしこれは、決して「長く勤められそうな企業を選ぶ」と言うことではありません。

もちろん、業界全体や企業の将来性を考えて転職先を選ぶのは重要。一方で、今は「安定」と言われている会社も、10年先はどうなるかわからない時代です。

さまざまな仕事が機械化されており、10〜15年前は安定と言われていた仕事がなくなるケースも増えています。

どのような会社で働くかということと同じように、今後どのようにキャリアを重ねていきたいかという長期的な視点でよく考えましょう。

それによって、転職時の条件だけにまどわされない将来につながる選択ができます。

年収アップに固執しない

30代後半の転職では、年収が下がる可能性も大いにあります。

実際、厚生労働省の『令和3年 雇用動向調査』によると、転職後に収入が下がった人の割合は「35.2%」であり、収入が上がった人(34.6%)とほぼ同じ割合でした。

年功序列で上がってきた今の給料を、そのまま転職先にも求めるのは難しいのです。しかし、年収だけに固執して転職先を選ぶのはおすすめできません

「なぜ今転職するのか」を考え、転職で叶えたいキャリアビジョンを明確にすれば、年収よりも重視すべき点が見えてくる可能性もあるからです。

一方、年収ダウンが見込めるのであれば、家族の理解を得ることも大切。「それでも転職すべきだと考える理由」を家族に説明し、納得してもらう必要があるでしょう。

良好な人間関係を築く

30代後半で転職すると、年下の上司ができる可能性もあります。とくに若い社員が集まる中小・ベンチャー企業などはそうでしょう。

未経験業界に転職する場合は特に、年下の上司や先輩に指示を仰ぐ機会も増えるでしょう。このことに抵抗感がある人は、事前に覚悟を決めておかなければなりません。

年齢関係なく良好な人間関係を築くには、担当するサービスや事業への貢献に集中することが大切。すると、お互いにより良いサービスを作るために気持ちよく働けるでしょう。

企業研究を徹底する

転職活動で晴れて内定がもらえたときも、冷静な判断をすることが大切。なぜなら表向きの情報と実際は異なることもあるからです。

特に働く環境については、企業研究の時点で事前によくチェックすることをおすすめします。

例えば、「予想以上に良い条件を提示されたためすぐに転職を決めて入社したら、実際は聞いていた環境と異なっていた…」というケースもあるかもしれません。

近年はOpenWorkなどで企業のレビューを見られます。

このように、企業研究は徹底して行い、転職先は慎重に選ぶのがコツ。

求人に年齢制限がないか確認する

求人で年齢制限を定めることは、法律上禁止されています。

※参考元:募集・採用における年齢制限禁止について

しかし、実はこの法律にはいくつか例外があります。例えば長期的なキャリア形成をはかる目的があれば、「35歳未満」や「40歳未満」という年齢制限が認められることも。

また、このような年齢制限を設ける場合、「経験不問」とすることが条件となっています。

つまり、30代後半で未経験分野への転職を目指す(経験不問の求人に応募する)場合は、そもそもの募集対象に当てはまらないケースもあるのです。

そのため、求人に年齢制限がないか確認するのも重要。

志望動機・自己アピールを工夫する

30代後半の転職では、転職面接での志望動機・自己PRはより有利に進めるための工夫が必要になるでしょう。

例えば、志望動機では単に「企業が魅力的に感じたから」「自分の経験を活かせると思ったから」では採用担当者の目には留まりません。

前述の通り、30代後半の採用で求めているのは「即戦力」となり得るかどうか。即戦力とは、その企業の業務内容を理解し、業績アップに直結できる人材かどうかです。

そのためには、前職で得た成果・スキルと転職先の企業が抱える課題や問題をつなぎ合わせて、必ず即戦力になれることをアピールしなければなりません

異業種・未経験の採用においても、業界をまたいで通用するポータブルスキルを活かして、即戦力になりえるポテンシャルを持っていることを伝えましょう。

転職エージェントを活用する

転職活動を行うにあたって、もっとも活用されるのが転職サイトでしょう。

実際、日本最大級の転職サイト「リクナビNEXT」の会員登録者数を見ると、1,000万人以上(2020年6月末時点)ともいわれています。

つまり、それほど転職サイトは求職者が使うツールであり、当然競争率も高まってしまうのが現実なのです。

そのため、30代後半の人は、転職サイト1本ではなく、転職エージェントの活用も選択肢に入れるのがおすすめ

転職エージェントはプロとして、あなたのこれまでのキャリアの棚卸しやこれから歩むべきキャリアをアドバイスしてくれます。

転職活動が有利に進められるようサポートしてくれるため、30代後半の転職活動を後押ししてくれるでしょう。

しかし、転職エージェントを利用する際は、メリット・デメリットも知っておく必要があります。以下の記事で紹介しているので、参考にしてください。

年齢は関係なし!30代後半でもやり方次第で転職できる

30代後半の転職は本当に厳しいのかどうか、転職がうまくいかない理由、30代後半の転職に失敗しないコツなどを解説しました。

「30代後半の転職は厳しい」というのは必ずしも当てはまりません。

転職活動に必要な準備とコツをおさえておけば、十分に転職可能できますし、キャリアアップも十分に叶えられます。

年齢で諦めず、自信を持って転職活動に臨みましょう。

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フリーランスのWebライターです。小学生の娘と一緒にプログラミングを学習中です。テックキャンプブログではITの最先端を学びつつ記事を書いています。

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