ITエンジニアになりたいけど、どんなスキルが必要なのか気になる方も多いでしょう。
そこで本記事では、ITエンジニアとして働く上で必要なスキルや知識について解説します。
ITエンジニアに転職したい方やITエンジニアに興味のある方は必見です。
この記事の目次
そもそも「ITエンジニア」とは?
ITエンジニアとは、急速に進化する現代のテクノロジー環境において、システムの開発や保守を担当する技術職です。
私たちが普段利用しているWebサービスやアプリケーションは、ITエンジニアの手によって開発されたものです。
インターネットが普及しスマホが手放せなくなった現在のIT社会において、ITエンジニアは切っても切り離せない不可欠な存在といえます。
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ITエンジニアに必要なスキルは職種や業務により異なる
ひとくちにITエンジニアといっても業務範囲は幅広く、職種や勤務先、担当するプロジェクトによって仕事内容や求められるスキルは多岐に渡ります。
例えば、ITエンジニアの中でも「開発」に特化した職種の「プログラマー」であれば、プログラミング言語(Python・Javaなど)の習熟は不可欠です。
これに加えて、データベース管理やネットワーク設計の知識も必要になるでしょう。
あるいはクラウドサービスを用いたシステム開発を構築する場合、AWSやAzureなどの主力サービスへの理解や、セキュリティ対策のスキルも欠かせません。
このように、ITエンジニアは職種や担当する業務により必要なスキルや知識は異なるので、日々スキルをアップデートしていく心構えも重要です。
ITエンジニアの種類については「ITエンジニアの種類とおもな仕事内容をわかりやすく解説!」で解説しているので、参考にしてみてください。
ITエンジニアとして働く上で必要なスキル・知識7選
未経験からITエンジニアに転職したい方にとっては、働く上でどんなスキルや知識が求められるのか知りたいでしょう。
ここでは、ITエンジニアとして働く上で必要な基本スキル・知識を7つ紹介します。
- IT業界全般の業務知識
- プログラミングスキル
- ドキュメント作成スキル
- 論理的思考力
- 課題解決力
- 情報収集力
- コミュニケーションスキル
IT業界全般の業務知識
ITエンジニアに必要なスキル・知識の1つ目は、「IT業界全般の業務知識」です。
IT業界で働く上では、単にプログラミングやネットワーク管理などの技術面だけでなく、IT業界全体の動向や基本的な業務知識も欠かせません。
例えば、IT業界にはどういった分野が存在するのか、ITエンジニアの種類とは、雇用形態や就業規則にはどのようなものが存在するのか、などです。
より業務に近い知識としては、タスク管理・システム開発のワークフロー・IT化の関連法規なども含まれます。
習得方法としては、ITパスポートなどのIT系資格に挑戦したり、IT関連の書籍やネット記事などで学ベるでしょう。
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プログラミングスキル
ITエンジニアに必要なスキル・知識の2つ目は、「プログラミングスキル」です。
ひとくちにプログラミングスキルといっても幅が広いので、以下でITエンジニアに必要な基本的なプログラミングスキルを4つ紹介します。
- プログラミング言語の知識
- コーディングスキル
- 開発ツールの操作スキル
- デバッグ・トラブルシューティングスキル
プログラミング言語の知識
ITエンジニアとして働く上で必要なプログラミングスキルである「プログラミング言語の知識」は基本中の基本です。
そもそもプログラミング言語は200〜300種類以上あり、勤務先や担当するプロジェクトなどによって扱う言語は異なります。
例えば、Webサイトのレイアウトやデザインなどの視覚的な構築には「HTML/CSS/Javascript」の3言語が代表的です。
そして、Webサイトの内部処理を構築する上では「Python/Java/PHP/Ruby」などの言語を使うことが多いでしょう。
最新のプログラミング言語に関する情報は、オンラインコミュニティ・技術系ブログ・言語の各公式サイトなどで入手できます。
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コーディングスキル
ITエンジニアとして働く上で必要なプログラミングスキルとしては、「コーディングスキル」も外せません。
コーディングスキルとは、コード(プログラム)を書く能力のこと。決められた規則に従い、可読性や処理負荷を考慮したコードを書けることが望ましいです。
優れたコーディングスキルを持つことは、効率的で高品質なソフトウェアやアプリケーションの開発に直結します。
最新のコーディングスキルやベストプラクティスに関する情報は、技術系ブログやSNS、GitHubなどの技術系サービスで入手できます。
そして何より、コーディングスキルの習得では手を動かすことが重要。定期的なインプットとアウトプットを繰り返して、スキルアップに努めてください。
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開発ツールの操作スキル
ITエンジニアとして働く上で必要なプログラミングスキルとしては、「ソフト開発・アプリ開発ツールの操作スキル」も重要です。
開発ツールの習得は、効率的なプロジェクト推進や品質向上に直結します。
ITエンジニアが扱う開発ツールとしては、統合開発環境(IDE)、Gitなどのバージョン管理ソフト、DBMS、AWSなどのクラウドサービスが代表的。
そのほか、資料作成やタスク管理など、開発作業以外の業務を効率化するツールに関しても、一定の知識と操作スキルが必要になるでしょう。
未経験者が開発ツールの操作スキルを身につける手段としては、オンラインチュートリアルやツールに関する書籍などが参考になるはずです。
また、各ツールの公式ドキュメントやオンラインコミュニティなども積極的に利用して、実践的な知識を深めましょう。
デバッグ・トラブルシューティングスキル
ITエンジニアとして働く上で必要なプログラミングスキルとしては、「デバッグ・トラブルシューティングスキル」も外せません。
デバッグ・トラブルシューティングスキルとは、起きている問題の原因を特定し、効果的かつ迅速に解決するための技術のこと。
または、バグやトラブルを未然に防ぐ対策や優先順位を考えられる能力のことです。
具体的にはログの解析、エラーコードの理解、デバッグツールの操作、ソースコードのレビューなどを駆使して問題解決に取り組みます。
デバッグ・トラブルシューティングスキルを習得するには、実際の問題に直面した際に積極的にトライ&エラーを行って経験を積むことが最重要です。
あるいは、質問サイトやオンラインコミュニティなどで有識者と情報を共有し合うことで、新たな視点やアプローチを学べるでしょう。
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ドキュメント作成スキル
ITエンジニアに必要なスキル・知識の3つ目は、「ドキュメント作成スキル」です。
プロジェクトやシステムに関する正確で分かりやすいドキュメントは、円滑なコミュニケーションを促したり、プロジェクトの透明性を確保する上で重要。
作成するドキュメントの事例としては、プロジェクト計画書・基本設計や詳細設計の仕様書・チェックリスト・テスト仕様書・ユーザーマニュアルなどです。
ドキュメント作成スキルを習得する近道としては、実際の開発現場で実践的なドキュメント作成経験を積むことが挙げられます。
そのほか、ビジネス全般で使えるビジネスライティングの書籍を活用することで、スキルの向上が期待できるでしょう。
論理的思考力
ITエンジニアに必要なスキル・知識の4つ目は、「論理的思考力」です。
論理的思考力は、ある目標や問題に対して情報を整理・細分化し、論理的に分析する能力。
物事を論理的に考えて実行することにより、現状を踏まえた効果的な意思決定や最適な解決策の提供が可能になるでしょう。
また論理的思考はコーディングなどの技術面だけでなく、ビジネス要件を定義したり、チームでの共同作業などにも直結する能力。
もっとも、プログラミング言語は論理的な思考プロセスに基づいて開発されたものなので、プログラミングへの理解を通して論理的思考を養えるでしょう。
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課題解決力
ITエンジニアに必要なスキル・知識の5つ目は、「課題解決力」です。
課題解決力とは、問題の本質を把握し、適切なアプローチで解決策を見出し実行する能力。
システム開発やアプリケーションの運用では、大小さまざまな課題に直面することがあり、これらを効果的に解決する力が求められます。
課題解決力を養うには、実際のプロジェクトや課題に向き合い、積極的に取り組むことが重要になるでしょう。
また、他のエンジニアやコミュニティと連携して情報共有をしたり、書籍や技術系ブログなどでベストプラクティスを学ぶのも役立ちます。
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情報収集力
ITエンジニアに必要なスキル・知識の6つ目は、「情報収集力」です。
情報収集力とは、多岐に渡る情報源から適切な情報を取捨選択する力のこと。不明点を有識者に簡潔に分かりやすく質問できる能力も含まれます。
迅速に変化するテクノロジーやIT市場において、ITエンジニアは最新の情報をキャッチアップして業務に活用しなければなりません。
情報収集力の高いITエンジニアは、迅速かつ正確な意思決定が可能となり、プロジェクトの遂行および成功に貢献できるでしょう。
情報収集力を高めるには、業界の専門サイトや技術系ブログを積極的に追いかけることが役立つでしょう。
また、IT関連のウェビナーやオンラインコミュニティに参加し、他のエンジニアとの情報共有を図ることも重要です。
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コミュニケーションスキル
ITエンジニアに必要なスキル・知識の7つ目は、「コミュニケーションスキル」です。
ITエンジニアは技術的な専門知識だけでなく、チームメンバーや非技術者の顧客との円滑なコミュニケーションを取ることも求められます。
開発現場では、全員が技術に詳しい人とは限りません。自身のアイデアやテクニカルな意見を技術に疎い人にも分かりやすく伝えることが重要です。
また突発的な障害やクリティカルな問題が発生した際にも、状況を冷静に判断し原因の究明と対策を講じる上で、円滑なコミュニケーションが必要になるでしょう。
コミュニケーションスキルを養うには、実際のプロジェクトの中で他のメンバーとの積極的な対話を通じて信頼関係を築くことが効果的。
また、ビジネスマナーの基本やプレゼンスキルなども磨くと良いでしょう。
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ITエンジニアがキャリアアップする上で必要なスキル3選
前章で紹介したスキルは、ITエンジニアに必要な「基本スキル」です。成長やキャリアアップを果たす上では、これらに加えて求められるスキルがあります。
そこで本章では、ITエンジニアがキャリアアップする上で必要なスキルを3つ紹介。
- プロジェクト管理能力
- 営業力
- 英語力
プロジェクト管理能力
ITエンジニアがキャリアアップする上で必要なスキルの1つ目は「プロジェクト管理能力」です。
プロジェクトにはリリースに至るまでの期間が設定されており、プロジェクトの各工程にもそれぞれ期限が定められています。
その中で、プロジェクト全体を効果的に計画し推進するための「プロジェクト管理能力」は、プロジェクトマネージャーやリーダー職に必須の能力。
プロジェクト管理能力には、スケジュール管理・人的リソースの適切な配分・リスク評価と対策の立案などが含まれます。
プロジェクト管理能力を習得するには、現場での実践的な経験を積むことに加えて、プロジェクトマネジメントに関連する資格取得も効果的。
キャリアアップの1つとしてプロジェクトマネージャーに興味があれば、ぜひとも身につけるべきスキルです。
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営業力
ITエンジニアがキャリアアップする上で必要なスキルの2つ目は「営業力」です。
一見すると、技術職であるITエンジニアに営業力は必要ないと思われるかもしれません。
しかし、営業力には顧客との交渉やニーズの理解、提案時のプレゼンスキルなども含まれるので、市場価値の高い人材になる上では重要なスキル。
また、ITエンジニアから技術営業やITコンサルにキャリアアップを目指す際には、高い技術に加えて営業力も求められるでしょう。
あるいは、フリーランスや副業で開発業務に携わる際は、案件を受注するために自身を売り込む営業力が必須。働き方次第では、ITエンジニアに営業力は不可欠なのです。
営業力を高めるには、例えば実際の業務でシステムの概要やワークフローを他者にわかりやすく説明する機会を増やすことが重要です。
あるいは、IT勉強会に参加して話す機会を増やしたり、積極的にビジネスコミュニティに参加することも役立ちます。
英語力
ITエンジニアがキャリアアップする上で必要なスキルの3つ目は「英語力」です。
日本国内において、外国人労働者が増えていることもあり、開発現場でも外国籍のITエンジニアと働く機会もあるでしょう。
その際、日本語に疎い外国人と円滑なコミュニケーションを取る上で、英語ができると非常に役立ちます。
また日本語訳がない技術文書を読んだり、最新の技術情報にアクセスする際にも、英語の読解力が必要な場面も多いです。
キャリアアップとしては、オフショア開発での橋渡し役となるブリッジエンジニアを目指す方は、ビジネスレベルの英語力が求められるでしょう。
英語力を向上させるには、英語のドキュメントを読んだり英会話教室に通うなど、日常の中で英語に触れる機会を増やすことが重要。
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ITエンジニアに必要なスキルが身に付く資格4選
ITエンジニアに必要なスキルである「IT業界全般の業務知識」や「プログラミング」を身に付けるには、IT系資格の取得がおすすめ。
そこで本章では、ITエンジニアに必要なスキルが身に付く資格を厳選して4つ紹介します。
- 基本情報技術者試験・応用情報技術者試験
- MOS(Microsoft Office Specialist)
- CCNA(Cisco Certified Network Associate)
- AWS認定
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基本情報技術者試験・応用情報技術者試験
ITエンジニアに必要なスキルが身に付く資格の1つ目は、「基本情報技術者試験」と「応用情報技術者試験」です。
これらは、独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)が運営している国家試験である「情報処理技術者試験」の1区分に該当します。
基本情報技術者試験は「ITエンジニアの登竜門」ともいわれる国家試験で、ITエンジニアに必要な基本的知識・技能を有していることを証明する試験。
応用情報技術者試験は、ITエンジニアに必要な応用的知識・技能を有し、高度IT人材として活躍できることを証明する試験です。
IT業界に携わる方なら知らない人はいないほど有名であり、取得を推奨する企業も多いので、取っておいて損はありません。
MOS(Microsoft Office Specialist)
ITエンジニアに必要なスキルが身に付く資格の2つ目は、「MOS(Microsoft Office Specialist)」です。
MOS資格は、Microsoft社が提供している「Word・Excel・PowerPoint」などのOffice製品を効果的に活用するスキルを証明する資格です。
Office製品は、プロジェクト管理やドキュメント作成、プレゼン資料の作成など日常業務に欠かせません。
また、MOS資格は国際資格なので、グローバルなビジネス環境での価値も高まります。
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CCNA(Cisco Certified Network Associate)
ITエンジニアに必要なスキルが身に付く資格の3つ目は、「CCNA(Cisco Certified Network Associate)」です。
CCNAはCisco社が提供するネットワーク製品に関連する資格であり、Ciscoはネットワーキング分野における業界トップの企業として知られています。
これによりCCNAの取得は、業界標準とされるCisco技術への理解と技術の保有を示すものであり、資格取得によりIT市場での需要が高まるでしょう。
またCCNA資格も国際資格なので、グローバルなプロジェクトに携わる際にもITエンジニアとしての信頼性を担保できます。
AWS認定
ITエンジニアに必要なスキルが身に付く資格の4つ目は、「AWS認定」です。
AWS(Amazon Web Services)とは、世界的なECサイトを運営するAmazon社が提供する最大手のクラウドコンピューティングサービス。
世界中の企業がAWSを採用したシステムを構築しているので、AWS認定資格を取得すれば、IT人材としての市場価値が高まります。
AWS認定を取得することで、クラウド技術の最先端を理解し、AWSプロダクトの設計・構築・管理に関する深い知識が身に付くでしょう。
グローバルな視野でのキャリアを考えるITエンジニアにとしても、AWS認定は国内外での競争力を強化する手段となるはずです。
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ITエンジニアに転職するなら必要なスキルを把握しよう
ITエンジニアとして働く上で必要なスキルや知識、キャリアアップに必要なスキル、必要なスキルが身に付く資格などを解説しました。
ITエンジニアに必要なのは技術的なスキルだけに思われるかもしれません。
しかし実際の開発現場では、円滑なコミュニケーション、資料作成に必要なドキュメントスキル、プロジェクトを円滑に進めるマネジメント力も重要なのです。
未経験からITエンジニアに転職するなら、紹介した必要なスキルや知識について理解を深めて、早めの習得に向けて動いてみてください。
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