ピックアップ
ビジネスに使える問題解決の手法を解説!【課題設定がポイント】

仕事や日常において、解決できない問題を抱えていませんか?

問題とは、理想の状態と現状の間にある障害のこと。誰にでも仕事やプライベートにおいて、理想的な状態があるのではないでしょうか。

営業成績を上げて部署で一番になりたい、自社のサイトのアクセス数を伸ばしたい。願望だけでなく、社内評価を上げるためにTOEICの点数を上げたいなど、達成しなければならないものもあるかもしれません。

あなたは自分の理想をすべて叶えていますか。YESと答えることのできる人は少ないのではないでしょうか。

営業成績を上げて部署で一番になりたいけど、現実は今月のノルマを達成するので精一杯。自社サイトのコンテンツを更新しても、一向にpvが伸びない。TOEICの目標700点に対し、500点しか取れていない。

このように理想と現状にギャップがある状態が問題です。そして、そのギャップを解消するための行動こそが「問題解決」なのです。

問題とは一般的に思わぬアクシデントのような使われ方をすることが多いですが、ここでの「問題」はそれだけではなく、課題や目標なども含まれます。

とはいえ、時間をかけても解決策が出なかったり、何から手をつけて良いのかわからない、ということもあるでしょう。

この記事では、問題解決の過程をステップごとに詳しく解説しています。ここで紹介している手順に沿って問題を分析し、解決策を実行していけば、問題を解決できる可能性は高くなります。

ぜひ、今抱えている問題と照らし合わせながら読み進めてみてください。

問題解決とは

まずは問題解決とはどういうことをするのか、しっかりと理解していきましょう。

問題解決を簡単にいえば、以下の通りになります。

①現状を正確に理解し、

②問題の原因を見極め、

③効果的な解決策を考え出し(仮説を立て)、

④実行し、検証する

例えば、TOEICで700点を取りたいという目標があり、現状500点だったとしましょう。この場合、問題は「総得点が200点不足している」となりますね。

次に「なぜ200点不足しているのか」を見極め、効果的な解決策を考えます。

そして実行し、結果を検証します。その結果を元に、さらに効果的な解決策を考えていくのです。

これが問題解決の基本的な流れになります。

この記事では、それぞれのステップごとに詳しく解説していきます。

問題解決ができる人とできない人の違い

問題解決の手法を身につけると、どんな問題が起こったとしても対処することができます。自ら主体的に考えて決断し、行動できるのです。

しかし単に手法を知識として身につけたからといって、問題解決ができるようになるわけではありません。

ポイントは問題に対する向き合い方。問題解決ができる人とできない人には、問題が発生した時の向き合い方に大きな違いがあります。

問題解決ができない人の特徴

まずは、問題解決ができない人の特徴を3つ見ていきましょう。

どうせ無理だと諦めている

現実ではすべてが思うようにうまくいくとは限りません。必ずどこかのタイミングで壁に直面することになるでしょう。そんな時にすぐに諦めてしまう傾向がある人は、問題を解決するのは難しいといえます。

問題が発生した時点で無理だと思ってしまうと、そこで考えることをやめてしまいます。

どんな問題でも本当に解決できないのかを検証したり、解決策を考えれば、解決できる可能性があるもの。諦めてしまうのはもったいないですよね。

またすぐに諦めがちなタイプの人は、アイディアが浮かんだとしても、周りの目を気にしたり何かと理由をつけて実行に移せなくなします。

原因分析で止まっている

問題解決には原因分析と実行の両軸がとても重要です。組織で働いていると、意見は言えるのに、いざ実行するとなったら他人任せにする人もいたりするのではないでしょうか。

原因分析能力だけが長けていても、リスクや責任を取ろうとせずに行動しなければ、問題の解決には結びつきません。

原因を突き止めることは意外と簡単で、実行することの方が実は難しいものです。

すぐに行動に移してしまう

こちらは、原因分析や解決策の検討を行わず、すぐに行動に移してしまうタイプです。先ほどの「原因分析で止まっている」の反対ですね。

このタイプはとても前向きで行動力があるため、一見うまくいきそうに思えます。しかし、うまくいかない時でも「考える暇があれば行動する」といったように精神論で片付けてしまいがちです。

十分な原因分析を行わずに思いついたアイディアは精度が低いため、結果として解決までに時間や工程がかかってしまいます。

問題解決ができる人の特徴

問題解決ができる人は、上記のような特徴をもっていません。

どんな問題が発生しても「必ず解決できる」と常に前向きに取り組みます。そして問題の表面を見るのではなく、その本質を見極め、具体的な解決策を検討してから、行動に移します。

自らの行動を振り返り検証するのもポイント。上手くいった場合でも、そうでない場合でも、それぞれの理由を考えることで、行動の精度がどんどん向上していくのです。

無料相談の詳細をみる

問題解決の方法概略

問題解決の基本的な手順

問題解決には、以下のような基本的なステップがあります。

①現状を正確に理解する
 ‥問題は何なのかをしっかりと認識します

②問題の原因を見極める
 ‥原因を調査し分析します

③効果的な解決策を考え出す
 ‥仮説を立てて解決策を考えます

④解決策を絞り込む
 ‥現実的に実行可能な解決策を絞り込みます

⑤情報を集める
 ‥ここでしっかりと情報収集をすることで具体的な課題を設定できます。

⑥課題を設定
 ‥期限や目標など、ToDoの形式で課題を設定します。

⑦課題を実行する
 ‥解決策は実行に移さなければ意味がありません

⑧結果を検証する
 ‥解決策はあくまで仮説なので、その都度振り返り検証します

手順を正確に踏まないと失敗する確率が高くなる

これらのステップを順番通りに正確に行うことが、問題解決を成功させる秘訣です。手順を省いてしまったり、順番を入れ替えてしまっては上手くいかなくなります。

例えば、頑張って勉強したTOEICの結果が500点だったとしましょう。目標の700点には遠く及びません。そこで書店に行くと、「TOEICのコツは文法だ」と言うベストセラーの文法書が目に入りました。最も売れているということなので購入し、早速取り組みましたが、二回目の試験でも結果は芳しくありませんでした。

こういったことは現実に往々にしてあります。心当たりがある方もいるのではないでしょうか。

この勉強法には「原因を調査し、分析する」というステップが抜けています。一回目の試験結果の分析が行われていないのです。

一回目の試験の後、結果をしっかり調べていれば、本当の苦手分野を把握できていたでしょう。もしかすると、苦手なのは文法ではなく、リスニングかもしれません。そうだった場合、「文法の本を買って勉強」というのは、お金も時間も無駄に費やしてしまったということになりますよね。

これは極めてシンプルな例ですが、問題がもっと複雑になれば思わぬ損失を発生させてしまいかねません。

問題解決のプロセス

では問題解決のプロセスをステップごとに詳しくみていきましょう。

ステップ1:問題は何かを認識する

まずはじめに、問題とは何かをしっかりと認識することが大切です。なぜなら問題の認識が間違っていたら、この後のステップが全てずれた方向に進んでいくからです。自分の理想の状態と、現状の差を正確に把握しておきましょう。

問題の種類は以下の3通りです。ある商品を開発している会社の例で見てみましょう。

①既に発生している問題

会社宛に商品が欠損しているという旨の電話が入ってきました。アクシデント的に問題が発生したのですね。電話の向こうの消費者に納得してもらうために、応対をしなければなりません。

②発生が予測される問題

販売中の商品に欠陥があったことが判明しました。この場合、問い合わせの電話が殺到することが予測されます。なので、コールセンターの人員を増やす、といった策を講じなければなりません。

③目標を実現するための問題

会社として「クレームをゼロにしよう」という目標を立てました。この場合、「商品に欠陥がなくなるように、開発のフローを見直す」「説明書を丁寧に記述する」といった策が考えられます。

この記事で例にあげる「TOEIC700点を目指しているが、現状500点である」は「目標を実現するための問題」にあたります。

現状とのギャップ正確に把握しよう

目標700点に対し200点足りませんね。他にも、次の試験まであと何日なのかなども把握しておきましょう。例えば、「3ヶ月後の試験で200点アップさせる必要がある」のようになります。

ステップ2:原因を調査し分析する

次に、原因を調査し分析します。ポイントは「理想と目標とのギャップを明確にする」ことです。
ギャップが小さければ、次のステップで解決策がすぐに浮かぶでしょう。ギャップが大きければ、様々な策を考えなければなりません。

原因を調査する

一言に結果が悪かったと言っても、原因は様々です。

勉強時間が足りなかったのかもしれないですし、勉強方法が悪かったのかもしれない。もしくは試験本番に緊張して本領発揮できなかったのかもしれません。その場合は勉強よりメンタルトレーニングなどを行うべきでしょう。

問題を要素分解する

原因がわからない問題や、複雑に要素が絡んだ問題などは、関係すると考えられる要素を見つけ出し、体系化して整理します。

次のステップで解説する「ロジックツリー」というものを用いると、それぞれの問題がわかりやすく可視化されます。

ステップ3:解決策を考える

次は、問題を解決するために何をすれば良いのか、解決策を考えます。アクシデントとしての問題が発生しているものは「元の状態に戻す」、発生が予測されるものは「未然に防ぐ」、設定した目標は「達成する」という観点から考えます

ポイントは、思いつく限りの解決策を次々に上げていくことです。「これは違うかな」などと考えず、とにかくピックアップしていきましょう。たくさん候補が上がるほど、問題解決の可能性が高くなります。

画像は「ロジックツリー」と呼ばれる思考ツールを使っています。ある課題に対して、それらを構成する要素を分解し、木の枝のように広げていきます。それぞれの要素を深掘りしていくことによって、原因やアイディアをもれなく可視化することができるのです。

ステップ4:情報を集め、解決策を深掘りする

絞り込んだ解決策を実行可能にするために、情報を集めつつ、解決策を深掘りしていきましょう。深掘りするほど、上記の図のように、それぞれの要素が枝分かれし、どんどんアイディアが広がっていきます。

こちらもTOEICの例で説明します。

思うように点数が伸びなかった原因を検証すると、リスニングの点数が平均よりも悪かったことが判明した場合。仮説として、「リスニングを集中的に勉強すれば点数は伸びるのではないか」と考えました。この場合、文法の参考書を買っても、効果はあまり期待できませんよね。

なので、ここでは「リスニングの力を伸ばす方法」の情報を集めてきます。闇雲に勉強するのではなく、効率的にリスニングの力を伸ばす方法を知る必要がありますし、参考書は何を買えば良いのか(どの参考書が自分の実力にあっているのか)を調べる必要があります。

ここでは「リスニング演習を増やす」「通勤時に英語の音声を聞く」「洋画をたくさん観る」という案があげられました。

また、他にも解決策の案が出ています。詳しく見てみましょう。

思いつく限りの解決策を出しています。ポイントは「本当に効果があるのだろうか」のように疑問を持たず、頭に浮かんだものを全て書いていくことです。

ステップ5:解決策を絞り込む

解決策をある程度固めることができたら、次に解決策を絞り込んでいきます。効果が見込めそうかどうか、時間がかかり過ぎないか、そもそも実行可能なのかどうか、などの観点から、優先順位をつけていきましょう。

この時点で考えられる解決策は、あくまで仮説です。実際にその仮説を実行し、その結果を検証することで、解決策の精度を高めていきます。なので間違っていても構いません。

ロジックツリーの例では、「通勤時間を利用する」と「単語クイズアプリを使う」は実行しやすそうですね。「洋画を観る」も実行しやすそうですが、TOEICの点数には直結思想にありません。効果が見込めないものは、外しておきましょう。「残業をしないように業務を効率化する」というのも実現は難しいかもしれません。

リスニングが苦手であれば「リスニングの演習を増やす」というのは大きな効果が見込めそうです。

ステップ6:課題を設定する

解決策は課題としてToDoに落とし込まなければなりません。ここを徹底していないと、計画が思うように進まなくなるのです。

解決策をToDoに落とし込むポイントは「期日を決める」ことと「定量化する」ことです。

例えば、「リスニングの参考書をマスターする」ではなく「2週間以内に、TOEIC公式問題集のリスニングパートを一周通してやってみる」というように、より具体的に設定しましょう。

ステップ7:課題を実行する

いよいよ、課題を実行に移して見ましょう。大切なのは、ある程度の仮説が立った段階ですぐに実行に移すこと。なぜなら時間が経過した場合、解決策を考え直さなければならなくなることもあるからです。

また実行の過程を記録することも忘れないようにしてください。この段階での解決策はあくまで仮説です。なので問題が解決するまで、随時修正し続けていかなければなりません。

自分の行った解決策が効果を発揮しているのかを都度確認し、より精度の高い解決策を考え出しましょう。

ステップ8:結果を検証する

計画と実行結果を照らし合わせながら、進捗を確認します。結果が想定より不十分であれば、新たな策を考えたり、方向修正する必要があります。

無料相談の詳細をみる

問題解決の成功の鍵

ここまでは問題解決のプロセスを解説してきました。最も重要なのは、課題を考える部分。いかに適切な課題を設定できるかです。

コインの裏返しとは

コインの裏返しという言葉をご存知でしょうか。

これはビジネスで使われる用語で、問題に対しただ言葉をひっくり返しただけの解決策を意味します。

例えば、売り上げが落ちてきたと言う現象に対して、「売り上げを伸ばそう」と考えてしまうようなことです。原因の見極めと解決策を考えるステップが抜けていることがわかるのではないでしょうか。

思いつきで考える解決策からは大きな効果は見込めません。例えば、売り上げが落ちてきたという問題に対して、単純に「労働時間を増やそう」とするとどうでしょうか。理論上は労働時間が増えて、売り上げが伸びると考えるかもしれませんが、実際は集中力が落ちたり、ストレスが蓄積するなど、裏目に出ることが予想されるでしょう。

原因を徹底的に検証すれば、もしかすると営業方法がよくない可能性がありますよね。時代にあっていない営業スタイルだったりするかもしれません。もしくは、売る商品そのものの需要が落ちている可能性もあります。そうなると問題は営業方法ではなく、商品開発である、ということもあるのです。

課題設定がもっとも重要

問題解決の成功には行動よりも、その前段階の課題設定がもっとも重要です。言い換えるなら、具体的に何をするべきか、ということです。

例えば、TOEIC700点に向けて、「リスニングができるようになる」というだけでは、具体的に何をするかが決まってないので、実行に移すことができません。一見解決策のように見えて決意を表明しただけになってしまうのです。

実際に何をするのか、問題解決に必要な「アクション」を考えることを意識しましょう。

課題設定のコツ

深堀する

効果的な解決策を考えるためには、ロジックツリーの枝をどんどん広げていくことがポイントです。そのためには1つ1つの要素に対して「問いかけ」をしていきます。

例えば、一年以内に100万円を貯金するいう目標を立てたとします。すると考えられる要素は「収入を増やす」と「節約する」ですね。ではどうやって収入を増やすかと考えると、「転職する」「固定費を削減する」「資格手当のために勉強する」「資産運用する」のように次々と仮説が立つと思います。

それらの要素を、さらに深堀しましょう。「何の仕事に転職するのか」「どの固定費を削減するのか」など何度も深堀することによって、より解決策の幅を広げるとともに、具体性を持たせることができます。

このように深掘りすると、「支払い方法を見直す」→「支払いをクレジットカードにすることで、支出を可視化し、更にポイントを貯める」というような案も出てくるかもしれません。

問題を分解する

問題を分解するのは、まさにロジックツリーで行っていることです。一見複雑に思える問題も、1つ1つに分解してみると、簡単なことの塊であることが多いのです。

俯瞰して考える

先ほど「原因を調査する」の項で、TOEICの結果が思わしくない原因として、勉強時間が足りなかったのかもしれないし、勉強方法が悪かったのかもしれない、もしくは試験本番に緊張して本領発揮できなかったのかもしれない、と述べました。

これは視野を広げて俯瞰して問題を見ることで浮かんでくる仮説です。

問題が起きた時に客観的になることは難しいでしょう。勉強法が悪いのか、使っている教材が合っていないのかというように、視野が狭くなってしまいます。

なので、ロジックツリーを書いて行き詰まってきたら、全く違う視点から問題を見ることを意識しましょう。

経験を積む

慣れないうちは、なかなか精度の高い仮説を立てることができないでしょう。

一方で、慣れてくると、効果的な解決策が早い段階でわかるようになり、問題解決のスピードが上がってきます。これは多くの成功・失敗を経て、パターンや型が体感できるようになるものなのです。

佐藤拓弥 佐藤拓弥
TECH::NOTEで編集・ライティングを担当。Ruby/Ruby on Rails/jQueryの学習をしています。
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

SNSでもご購読できます。

  • カテゴリー