IT業界の今後についてどうなって行くのか、気になったことはありませんか?
急速に伸びている業界なので、就職しようと考えている人もいるでしょう。
実際、就活サービス「ONE CAREER」の調査によると、2019年卒の東・早・慶大の学生からの人気企業ランキングは、昨年比で銀行・商社のランクが低下。一方で、IT企業のランクは軒並み上昇しました。
しかし、IT業界への就職を目指している方や、転職を目指している方は「現在のIT業界がよくわからない」「将来性が気になる」と考えることがあるのではないでしょうか。
そこで今回はIT業界の今後について詳しくご紹介します。これを読めば、IT業界の現状・抱えている課題・将来性について理解できるでしょう。
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この記事の目次
IT業界の現状
経済産業省の発表によると、2030年には約59万人ものIT系人材の不足が指摘されています。
このような状況のなか、今後のIT業界とそれに関わる職種の可能性はどうなっていくのでしょうか?
IT業界が現在だけでなく、安定して働くことができる将来性の高い市場なのか考えてみましょう。
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IT業界の市場規模
まず、IT業界の現状について、市場規模・基本情報を見てみましょう。
- 業界規模:6兆0,030億円
- 労働者数:119,378人
- 平均年齢:37.7歳
- 平均勤続年数:10.0年
- 平均年収:587万円
調査によると平成25年7月から平成26年6月のIT業界の規模は6兆30億円とあり、コンビニ業界の6兆7,811億円、アパレル業界の4兆7867億円と比較しても、業界規模が大きいことがよくわかります。
業界動向サーチの業界規模のランキングでは100以上の業界がある中で、卸売・自動車・金融といった扱う金額の大きい業界に続き、IT業界は39位と上位に位置しています。また、通信業界は9位、携帯電話業界は23位にランクイン。
IT業界は関連した業界を合わせるとその規模はさらに拡大し、日本の産業に大きな影響を与えている業界と言えそうです。
IT業界は将来性のある成長市場
さらに、過去5年の伸び率が2.3%という、成長が続いている市場であることも見逃せません。
IT業界の市場は平成20年まで増加傾向にありましたが、平成21年に一旦減少。平成22年からは再び増加に転じ、現在も緩やかにIT業界は市場を拡大しています。
このような市場変化にはどのような背景があるのでしょうか?
まず、平成20年に起きたリーマンショックにより企業がITへの投資を控えたことが挙げられます。その後も、不景気や東日本大震災の発生により企業に新たなとって厳しい状況が続きました。
しかし、近年の日本の景気は円安やアベノミクスの影響により回復傾向にあります。その結果、IT投資を再開する企業が増え、IT業界の規模の継続した伸び率増加につながっています。
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IT・通信業界全体の平均年収は446万円とやや高水準
また、DODAによると、2019年の日本の平均年収408万に対し、IT・通信業界の平均年収は446万円と、やや高めの水準です。
このようにIT業界を数字で分析すると、他の業界に比べて成長しており、給与の水準も高めということがお分かりでしょう。
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市場の売上高シェア
次にIT業界において、どのような企業が売上のシェアを占めているか見てみましょう。
企業名 / 売上高(億円) / 売上高シェア※
- NTTデータ / 1兆3,437 / 22.4%
- 大塚商会 / 5,645 / 9.4%
- 野村総合研究所 / 3,859 / 6.4%
- 伊藤忠テクノソリューションズ / 3,494 / 5.8%
- ITホールディングス / 3,466 / 5.8%
- SCSK / 2,882 / 4.8%
- 日本ユニシス / 2,826 / 4.7%
- NECフィールディング / 1,876 / 3.1%
- 新日鉄住金ソリューションズ / 1,799 / 3.0%
- ネットワンシステムズ / 1,424 / 2.4%
国内のIT業界の売上高シェアを見ると、1位はNTTデータで唯一売上高が1兆円を超えています。
またこのほかにも、伊藤忠・NEC・新日鉄といった大手企業が豊かな資本を背景に活躍していることも特徴です。
注目されているIT技術
ITのトレンドと予測を見ていきましょう。
IoT(Internet of Things)
最近、テレビなどで「IoT」という言葉を聞くようになりました。
IoTとは「Internet of Things :モノのインターネット」という意味の言葉で、コンピューターなどのIT機器だけでなく、日常のさまざまな「モノ」がインターネットにつながることです。
自動認識・自動制御・遠隔計測などを行い、ひとびとの生活を便利にする概念を指します。
小売店での消費者の動向の管理、自動車の自動運転、ウェアラブルデバイスを利用した健康の分野への利用など、さまざまな分野でIoTは注目を集めています。
2017年6月に発表された新型日産X-TRAILには同一車線自動運転技術「プロパイロット」が搭載されており、ドライバーに代わってアクセル、ブレーキ、ステアリングを車側で自動制御をしてくれます。
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AI(人工知能)
AI(Artificial Intelligence)は人工知能のことで、コンピュータ上などで人と同じような知能を人工的に実現させようという試みを指します。
AI(人工知能)の「AlphaGo」が囲碁の世界最強の棋士である、イ・セドルに勝ったことでも大きな話題となりました。
また、AI(人工知能)はすでに株取引やコールセンターなどさまざまな場所での利用が進んでいます。
IT業界に関わる部分では、コーディングやデバッグといった業務がAI(人工知能)に代替されるのではないかと考えられています。
2017年6月には、LINEがAIスピーカーを発表したことでも話題になりました。
「今日の天気は?」「今の天気に合った音楽をかけて」といった質問に答えたり、メッセージアプリLINEと連携しトークメッセージの読み上げや返信も行なってくれるそうです。
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VR(仮想現実)・AR(拡張現実)
最近私たちがより身近に感じるようになった技術といえば「VR」「AR」でしょう。
VR(仮想現実)とは、視覚・聴覚によってコンピュータによって作られた架空の世界をまるで現実のように体感できる技術。
一方でAR(拡張現実)とは、コンピュータで実際の景色や地形に情報を加える技術のことです。
VRはPlayStation VRなどの登場によって、ゲームとして一般の人々でも楽しめるようになりました。ゲームの世界に飛び込んだような体験ができる新しい形のゲームとして人気を集めています。
また物件の内覧する際に、部屋へ直接足を運ばなくても内装がわかる「VR内覧サービス」を取り入れている不動産会社も増えてきました。
AR技術は、iOS12のリリースによってより身近になったことでしょう。iPhone画面にカメラで写した家具の大きさをデータとして表示する機能などが利用可能となりました。
VRは専用のヘッドセットが必要だったり、ARも対応している端末が限られていたりすることから、まだまだ体験できていない人が多いのが現状です。しかし、このようなハードの生産コスト、購入価格が下がれば、より一般化することは間違いないでしょう。
ブロックチェーン技術
2017年ごろから非常に大きな注目を集め、参入者が急速に増えた仮想通貨。
一言で仮想通貨と言ってもその種類は様々。中でも人気を博したのが仮想通貨の元祖とも言える「ビットコイン」です。大幅に価値が上がり、取引が活発化しました。
このビットコインに応用されたのが「ブロックチェーン」と呼ばれる技術です。このブロックチェーン技術が金融業界を中心にあらゆる分野に応用できるのではないかと考えられています。
プロックチェーンとは
ブロックチェーンとはどのようなものかについて簡単に説明しましょう。
ビットコインを取引したデータ(履歴)の事を「トランザクション(Tranzaction)」と呼びます。このトランザクションが一定数格納したものが「ブロック(Block)」です。
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ブロックが新しく生成されると、チェーンのように連なっていきます。これがブロックチェーン技術の概要です。
ブロックチェーン技術の大きな特徴として「銀行のような、取引を一括管理する機関をおく必要がない」という点があります。
ビットコインの取引は全てユーザー全員によって管理されており、閲覧も可能です(分散型取引台帳)。これによって、中央集権化やデータ改ざんが防げたり、海外への送金が低コストで行えるなどのメリットを実現できるようになりました。
ブロックチェーン技術は非常に斬新なものとして注目されており、開発できる技術者へのニーズも高まっているのです。
仮想通過流出事件が発生
2017年の仮想通過の勢いは目覚しいものがあり、ビットコインなどを始めとしてたくさんの仮想通過(アルトコイン)が出現。
これまで投資に興味がなかった人でも気軽に始められることから、価値は高騰しました。
しかしその勢いは長くは続かなかった様子。
2018年始めに、仮想通貨取引所「コインチェック」から580億円相当の仮想通貨NEMが流出。9月には「Zaif」にてビットコインの流出事件発生。これらの事件が決定打となったのか、2017年と比較すると仮想通貨への注目度は下がり、取引所が打ち出していた広告も見る機会が少なくなりました。
巨額の盗難事件へと発展してしまった仮想通貨ですが、この事件の原因がブロックチェーン技術というわけではありません。あくまでも取引所の管理体制、データベースのセキュリティ面の盲点を突かれてしまった結果です。
ブロックチェーン技術は革新的であり、今後もニーズが高まることでしょう。
今後のITトレンド予想
さらに、ガードナー※は2020年度以降のITトレンドを以下のように予測しています。
※ITリーダーから絶大な信頼と評価を得ている業界最大手IT調査機関
- 2023年までに障がいのある従業員を雇用する機会はAI(人工知能)や最新テクノロジーによって3倍に増加し、就業への障壁が低くなる
- 2024年までにAIによる感情の識別が表示されるオンライン広告の半分以上に影響を及ぼす
- 2023年末までにIT部門の30%は、従業員のヒューマンオーグメンテーションに対応するために、「個人の拡張能力の業務利用(Bring Your Own Enhancement:BYOE)」によってBYODポリシーを拡大する
- 2025年までに銀行口座を持たないスマートフォン所有者の50%がモバイルでアクセス可能な仮想通貨口座を利用する
- 2023年までにG7のうち4カ国以上ではAIおよび機械学習の設計者を監督するための自主規制団体が設立される
- 2023年までにプロフェッショナルな従業員の40%が音楽ストリーミングのエクスペリエンスのように、ビジネスアプリケーションのエクスペリエンスや機能を調整する
- 2023年までに世界のニュースやビデオコンテンツの最大30%がディープフェイクテクノロジーに対抗するブロックチェーンによって本物であると認証される
- 2021年末までに、従来型の大企業は、デジタルトランスフォーメーションの取り組みに対し平均して想定の2倍の期間とコストをかけることになる
- 2023年までに個人の活動は「挙動のインターネット」を通じてデジタルに追跡され全世界人口の40%のメリットやサービスの資格に影響を及ぼす
- 2024年までに数百万人がデジタルコマースを濫用し、金銭的なストレスに直面することから、世界保健機関は過剰なオンラインショッピングを依存症と認定する
引用:ZDNet Japan
AIやブロックチェーンなどの技術がさまざまな分野で応用されてくることが伺えますね。
IT業界の今後の動き
国内では、今後ITはどのようになっていくのでしょうか。
具体的に見ていきましょう。
今後もビジネスにはITは必須!
ビジネスシーンにおいて、IoTやM2Mなどの技術の普及により、ITが担う役割は今後も増えていくと考えられます。
たとえば、ドローン事業において、他の会社との差別化の為、独自のアプリケーションの開発や従来のシステムとの連携などにエンジニアの技術が求められるでしょう。
その他にも、ビットコインの導入のためのシステム構築(ブロックチェーン技術など)でもエンジニアの需要が予想されます。
クラウドなどの新技術
企業がデータ管理など環境を整備する時には、オンプレミスとあわせて、クラウドサービスを検討することが多くみられます。
クラウドサービスとは今まではユーザーが持つコンピュータ上で利用していたデータやソフトウェアをインターネット経由で利用できるサービスです。
近年はAWS(Amazon Web Services)やGCP(Google Cloud Plattform)といった信頼性・安全性が高いサービスが増え、クラウドサービスへの移行が加速してきました。
クラウドサービスの利点として、API(Application Programming Interface)の利用があげられます。
APIはもともとあるプログラムを利用して、ソフトウェアの開発が行えるので短時間・低コストでネットワークやサーバーといったインフラを整備できます。
つまり、今までインフラエンジニアが行っていた作業がAPIを使えば簡単に実現できるのです。
サーバー・ルーターといった実機で作業を行うインフラエンジニアの需要は低くなりますが、APIには元となる技術があり、その仕組みを理解できるエンジニアは貴重な存在です。
APIの効率的な構築や既存の環境の最適化を行い、クラウドサービスを最大限に活用するためにはエンジニアの優れた技術が必要になるからです。
このように、これからのインフラエンジニアは今までの技術に加え、クラウドに対応した新しい高度な技術を身につけることが重要となります。
外国人エンジニアの増加
HRreviwによると、日本のIT企業で働く外国人IT人材は56%も増加しているとあります。その割合として中国が最も多く53%を占めています。
背景として、IT人材不足を解消するために政府が外国人IT人材の受け入れを推進していることや、低コストで高い技術を持ったIT人材・海外の開発先と日本の企業を結ぶ「ブリッジSE」へのニーズの高まりがあります。
これにより、企業は国籍を問わずに優秀なIT人材を選ぶことが出来るため、仕事がなくなる日本人の労働者が現れるのかもしれません。
しかしこのような状況では、雇用する側である企業も人材の評価基準の見直しが求められます。国際的に通用する基準として、人材の評価基準を明確にしなければ、優秀な人材を確保できないからです。
これは日本のエンジニアにとっても、国内にいながら自分のスキルを国際基準で評価できるようになるために、スキルの棚卸しや自己評価を的確にできるようになるメリットもあります。
これからのIT業界で働いていくためには、このような国際的な基準をもとに応用が可能なスキルを身につけ、あなたのIT業界における需要を高める必要があります。
IT業界の仕事
IT業界と聞くと、どのような職業を思い浮かべますか。
職業の数は多岐にわたり、また人によって定義も違いますが、今回はU-29(IT業界への就職支援サービス)からの情報を参考に、ITの業界5つに分類して紹介します。
どの分野に進むか、あるいはどんな職種に就きたいか検討する際の参考にしてください。
Webサービス業界
私たちが普段使っているLINE・cookpad・twitter・facebookなど多くのサービスが該当します。
年々新しいサービスが増え、私たちの生活を便利に変えてくれるものばかりです。
Webサービス業界で働く人たちの役職としては、以下のようなものがあります。
Webディレクター:Webサービスの企画・ディレクション
Webサイト製作の際に、方針の決定・組織のマネジメント・問題が発生した時の解決などを担当する役割です。
顧客との調整や、内部の製作陣との調整も行う仕事で、高いマネジメント力や円滑なやりとりを行うコミュニケーション力が求められます。
プロジェクトによりますが、プログラミングやデザインなどのスキルが求められることもあります。基本的にエンジニアやデザイナーを経験したのちにキャリアアップする職種です。
Webデザイナー:各サービスの見た目や使いやすさをデザイン
Webデザイナーは主にサイト上のデザインを担当し、HTMLやCSSといったマークアップ言語(厳密にはプログラミング言語とは異なる言語)を主に使用してページのデザインを制作します。
企業によって異なりますが、制作の流れは下記のような例が多いです。
- 顧客やWebディレクターからあがって来たサイトのワイヤー(サイトの大まかな形)をデザイナーが作成。
- デザイナーが具体的には文字の大きさやフォントを調整、サイトの基本となる色などを決め、サイトの詳細な指示書を作成し、エンジニアに提出。
- 納品期日までにエンジニアが指示書を見ながらサイトを構築。
インターネット・通信サービス業界
通信サービス業界は主に、インターネット接続サービス・携帯電話サービス・ケーブルテレビなど、情報の通信にまつわる職種のことを指します。
NTT・ソフトバンク・KDDIなどが通信サービス業界を代表する企業です。
パソコンやスマートフォンを持つのが当たり前になった昨今、通信サービス業界の一般的な認識としてはガス・水道・電気と同じで、すでにインフラになったと言えるでしょう。
IT情報処理サービス業界
情報ネットワークや、セキュリティなどの情報処理サービスを提供している業界です。
情報処理サービスはSI(System Integration)とも呼ばれ、企業の課題を分析し、システムの企画立案や、保守管理などを行います。
このSIサービスを展開している企業をSIerと呼びます。SIerに所属しているシステムエンジニアによってSIサービスが行われています。
IT情報サービス業界の職種としては他にもITコンサルタントやセールスエンジニア、システムエンジニアもこの業界に含まれます。
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ソフトウェア業界
コンピューター上のさまざまな処理を行うプログラムのことをソフトウェアと呼びます。
OS(オペレーティングシステム)・セキュリティソフト・クラウドなども、ソフトウェア業界の分野にあたるでしょう。
WindowsやMac OS、エクセルやワードといったオフィスソフトもソフトウェアです。
実際にサービスを開発するエンジニアがソフトウェア業界では主力となります。
そして、エンジニアといっても主には3つに分類されます。
プログラマー(PG)
メインとなるサービスの根幹を開発していくことが主な仕事です。
プログラミング言語を駆使して、サービスの開発やアプリケーションの開発を行います。経験・知識・高い技術力を駆使してサイトやサービスの制作を担っています。
具体的な作業内容としては、後述するシステムエンジニアが作成したシステムの設計図に沿ってコーディングを行うこと。完成したシステムにエラーがない確認すること(テストorデバッグ)など。
パソコンで主に仕事を行うため、場所に関係なく仕事をしているプログラマーも大勢います。
ITが急速に発展している世界中でニーズが高まっている職業といえるでしょう。
システムエンジニア(SE)
IT情報処理業界で紹介いたしましたが、システムエンジニア(SE)はこちらの業界にも所属しているともいえます。
顧客先でのシステム設計・ソフトウェア開発・テストも行います。取引先によっては、銀行などの大規模で重要なシステムの保守管理などを行うことも。
システムエンジニア(SE)は開発作業だけがメインの仕事ではありません。他のエンジニアのマネジメント、顧客や自社の営業と調整も行います。
高いプログラミングスキルはもちろんのこと、同じプロジェクトに参加している人間たちをつなげ、まとめ上げるマネジメント能力も求められる仕事です。
ネットワークエンジニア
こちらはコンピュターネットワークの構築をメインに行う職業です。主な仕事として、ネットワークの設計・構築・管理・運用を担当しています。
ネットワークエンジニアは、基本的に社内のネットワークに問題が起きないよう管理するのが仕事となります。システム開発やソフトウェア開発に関わる機会は多くないでしょう。
社外の人間との折衝は少ないとはいえど、ネットワークに異常が発生すれば社内のエンジニアたちは作業ができなくなってしまいます。裏方で会社を支える責任のある仕事です。
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ハードウェア業界
ハードウェアは私たちが所有している携帯電話・スマートフォン・パソコンといった機械本体を示す言葉として使われます。
ハードウェアはソフトウェアを搭載しており、ソフトウェアを起動・操作する端末として機能するのです。
ソフトウェアの発展は、それを扱うためのハードウェアの発展にも関連します。
組み込み系システムエンジニア
今や、私たちの身近にある家電・スマホ・車などあらゆるものにIT化が進んでいます。こちらはIoTという言葉が有名です。あらゆるデバイスや家電が、将来的にネットに繋がると言われています。
エンジニアという言葉で表される職業は、ここまでに紹介してきたソフトウェア開発を行うエンジニアだけではありません。
機械本体、すなわちハードウェアの開発を担当するエンジニアもいます。
その中で、ハードウェアの組み込み開発を行う組み込み系システムエンジニアの仕事は、これからさらにニーズの高まって行く職種だと言えるでしょう。
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大手企業とベンチャー企業
IT業界、特に大手企業とベンチャー企業では、社風・仕事の傾向・やりがいなどが異なります。
それぞれどんな違いがあるのでしょうか。
・やりがいについて
大企業では、上層部が決めた仕事や既存ビジネスを引き継ぐ仕事が多い反面、ベンチャー企業は、個人の理念や価値観を発揮できる環境がある為、自分の好きな事を仕事にすることができます。
大企業の仕事は、与えられるもの。ベンチャー企業の仕事は、自分で作るものなのです。自分のルールで生み出したビジネスがヒットすれば、それが会社のルールになることもありますし、大手に比べて社員が少ないところも多い為、管理職・経営層に上り詰めるチャンスも多いのです。
大企業は組織として仕事を分担しながらこなしていく一方で、ベンチャー企業は社員一人一人の努力がそのまま会社の浮沈に反映されていきます。
自分の好きなことに責任持って完遂させる自信がある人はベンチャーへ、与えられた仕事をコツコツこなすのが好きなタイプは大企業が向いていると言えます。
・自己成長について
早い段階で自分の成長を達成させたい方は、ベンチャー企業がおすすめです。
ベンチャー企業の仕事は、自分で考えて行動する為、仕事に積極的になれるのです。そのため、難易度の高い業務もこなせるようになります。活躍するのは20代~30代が多く、人が育ちやすい為、30代で会社の重要な役職についている人もいます。
・収入について
安定した経営基盤のある大手企業ほど、給料は高い傾向にありますし、大企業ほど福利厚生が充実しています。
ベンチャー企業は、自分の頑張った分を給料に反映してもらいやすいインセンティブがあったり、経営者と直接交渉をしている為不満が無いというメリットもあります。
大企業の年収は500万~700万円。ベンチャー企業の年収は400万~600万円が大部分を占めています。
大手企業
まずは主なIT系大手企業の社風や平均年収を見ていきましょう。
大手企業と言っても、ITやWeb自体がここ20年ほどで発展した技術です。そのため、大手企業と言っても比較的新しく、ベンチャー企業時代の気質を残している企業が多数見られます。
サイバーエージェント
サイバーエージェントでは主にインターネット上での広告代理業を行っています。最近では「Abema TV」などのメディア事業を中心に、企業全体が大きく成長中です。
時代を自らで作り出すような社風で、新しいサービスを世の中に打ち出しています。ベンチャー企業のような勢いを持ちながらも日本国内有数の大企業として活動しています。
平均年収:684万円
DeNA
DeNAは「Mobage(モバゲー)」などのゲーム事業をはじめとして、オークション・ショッピングサイトなども手がけています。
スマートフォンアプリゲームの人気に火がついたことで、一気に業績を伸ばした企業です。まさに昨今のIT業界の伸びを象徴するような企業とも言えるでしょう。
平均年収:751万円
ドワンゴ
ドワンゴは「ニコニコ動画」をはじめとした、様々なエンターテイメント中心のWebサービスを提供しています。
インターネットの発展とともに大きくサービスを広めていった企業の一つです。常日頃からインターネットを使い、動画サイトを閲覧するユーザーなどから根強い支持を集めています。
大手でありながら、柔軟な発想で色々な事業に取り組んでいます。
平均年収:581万円
ベンチャー企業
続いてはIT系ベンチャー企業の社風や平均年収です。
IT系で起業することのメリットとしては、少ない資金・人数でも起業できることがあります。
会社やサービスの知名度が低くても事業を始められることから、近年のスタートアップはIT系ベンチャー企業が多くを占めています。
プリファードネットワークス
今話題のAI(人工知能)の開発を手掛けるプリファードネットワークス。
国内スタートアップの中ではトップレベルで想定時価総額が高く、ユニコーン企業群(※)にも入っています。
※企業評価額が10億ドル(日本円で1250億円)を超えながらも非上場の企業群
平均年収:情報なし
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WANTEDLY
IT/Web業界最大級のソーシャル・リクルーティング・ツールであるWANTEDLY。スタートアップから大手企業まで多くの求人情報が掲載されています。
2017年9月、設立から7年目で東証マザーズに上場を果たしました。
平均年収(エンジニアの場合):400-600万円(出典:転職ナビ)
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dely
出典:dely
動画の料理メディア、「kurashiru」を運営しているdely株式会社。
月間で数千万人が再生している、国内最大の料理動画サービスです。テレビCMでの認知も広まり、ますますダウンロードを伸ばしています。
平均年収:非公開
「中小企業・ベンチャー企業=下請け」ではない
中小・ベンチャー企業で働くエンジニアと言うと、どのようなイメージを抱くでしょうか。
もしかしたら大手企業が受注した案件をこなす下請け企業をイメージするかもしれません。
確かに、大手の下請けとしてアプリケーションソフト開発のコーディングといった受託開示発を行う会社は中小・ベンチャーであることが多いです。
しかし、必ずしも「中小企業・ベンチャー企業=大手の下請け」ではないことは理解しておきましょう。
先ほど紹介した「メルカリ」や「Wantedly」」「dely」のように自社でサービスを運用し、その開発をエンジニアが担当すると言うケースもあります。
自社サービスを開発するエンジニアは、受託開発を行っているエンジニアに比べて納期に融通が効きやすいなどのメリットがあるのです(本記事の中ほどにて詳しく触れます)。
年収、仕事のやりがい、社風…様々な要素を考えた上で働きたい企業を選びましょう。
IT業界の課題
一見すると順調に思える日本のIT・Web業界。しかし解決しなければならない課題はたくさんあるのです。
将来性があり、時代を作り出してる業界であることは間違いなものの、業界を支える人材の不足や世界情勢などが大きく影響。満足に事業を行えていない分野があることも事実です。
ここからは、IT・Web業界が抱える課題について大まかに解説していきます。
成熟産業になりつつある
スマートフォンは携帯電話利用者の半数を超えるなど普及が続き、さまざまなサービスや機器のあり方を変えています。それにより、FacebookなどのSNS、LINEなどのコミュニケーションツールなどのスマートフォンに関連した市場も拡大を続けています。
一方で光ファイバーなどの固定通信サービスは成熟化しています。2013年まで増加傾向にあった光ファイバーの普及率は、総務省によると現在は58%でほぼ横ばいの状態です。
このように、現在のIT市場は成熟化と多様化が同時に進んでいるのです。
機器の導入・インフラ設備はO2Oに活路を見出す
また、機器の導入やインフラの整備といった企業の需要にあわせたITへの支出は、多くの企業に普及した現在では成長が難しくなっています。
しかし、ITソリューションへのニーズは伸びていて、このうようなユーザーの目線に立ったサービスはまだまだ成長の余地があります。
例えば、クーポンやネット広告を利用して、実際に店舗に来てもらうといったオンラインから実際の行動に移すことを目的としたO2O(Online to Offline)のように、一般企業とIT企業との連携が一般的になってきました。
2012年以降は「産業のIT化」「スマート化」への取り組みも多く見られます。これはIT業界が顧客とともに成長していく市場へと変わりつつあることをあらわしています。
注目されるM2M
さらに、成熟化しているIT業界の状況を打開する分野として注目を集めているのがM2Mです。
M2MとはMachine to Machineの略で、「機械と機械がネットワークを使うことで情報をやりとりし、制御・動作を行うこと」を指します。現在は工場での機械の利用や、自動販売機の在庫状況の確認といった場所で利用されています。
このように、人から人、人からシステムといった構造から、機器から機器、そして機器から社会基盤へと領域を拡大することで、IT業界に新たなビジネスチャンスを提供すると考えられています。
しかし、M2Mはそれのみでシステムやソリューションを提供するものではなく、住宅・自動車・産業機器と結びついてその価値を発揮するもの。そのため、M2Mの市場の成長はそれらの設備の更新や建設といったサイクルに左右されやすい側面もあります。
また、M2Mは直接的な便利さを提供するものではなく、無駄をなくすことで社会に役立つといった性質をもっています。よって、広く薄い利益を長期的に回収するビジネスモデルになると予想され、今後の発展には社会基盤と連携した普及が必要なのです。
このように、IT市場は固定通信サービスや企業へのIT技術の導入といった成熟化した分野がある反面、産業への利用や人々の生活を便利にするなど、ユーザー目線に立ったITサービスのように成長が期待できる分野の両方が存在しています。
ITエンジニア不足
さまざまな新技術が登場する一方で、それに対応するIT人材の不足が大きな問題とされています。
経済産業省の調査によると、現在のIT人材は91.9万人であり、17.1万人が不足しているとされているとのこと。
2020年には36.9万人、2030年には78.9万人が不足数は年々拡大すると予想されています。
このように、日本のIT業界において人材不足は深刻な課題です。求人数こそ多いものの、その求人内容に見合う人材、就職を希望する人材がいない状態が長く続いています。
この問題に対して、学校教育におけるプログラミング教育の導入、女性・シニア・外国人が働ける環境の整備、また給料や労働環境の改善への取り組みを進める必要があるでしょう。
具体的には、2020年から小学校でプログラミング教育の実施が予定されています。小さな頃からプログラミングに触れることで、将来的にIT業界で活躍できる人材を育て上げる試みです。
勤務状況・労働環境
一部の業種に対し、少し前まで「3K」という言葉が使われていたことをご存知でしょうか。
3Kとは「きつい・汚い・危険」をあらわし、土木作業員などのいわゆるブルーカラーを指す言葉として使われてきたのです。
それが現在は「きつい・帰れない・給料が安い」の新3Kと呼ばれ、おもにIT業界のエンジニア職を指す言葉としても使われています。それどころか「規則が厳しい・休暇がとれない・化粧がのらない・結婚できない」を加えた「7K」と言われることもある状態に。
この印象が要因なのでしょうか、若者たちの中にはエンジニアになりたくないと考える人も増えてきているようです。
確かに、エンジニアにはきつい時期があるのも事実です。納期がせまるプロジェクトの終盤には、時間に追われて残業をしなければいけないこともあります。
しかし、「きつい」状況を乗り切り、お客様やユーザーに喜んでもらえることやチームとしての達成感が味わえるのはエンジニアならではのやりがいではないでしょうか。
残業が続くのは納期直前や繁忙期のみ
「残業が続いて家に帰れない」という状況についても納期がせまった場合の一時的なものであることが多いです。
プロジェクトの合間には定時で帰ることもできます。
キャリアパーク!によるとシステムエンジニアの残業時間は月平均30~40時間程度とのこと。これは1日1〜2時間程度の残業時間にあたり、他の職種と比べても特別多いわけではありません。
上記のようなきつい状況がすべてのエンジニアにあてはまるわけではなく、企業や携わる案件によっても異なるため、エンジニア=3Kとは一概にはいえません。
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上流工程を担当すれば業務は比較的ゆるやか
エンジニアやプログラマーの仕事が激務というイメージは、システム開発の下流工程を担当する企業によって生み出されたものと考えられます。
システム開発の工程は大きく「上流工程」と「下流工程」に分けられます。
- 上流工程:クライアントからのヒアリング(要件定義)や設計書の作成
- 下流工程:コーディング、完成したシステムのテスト
上流工程を担当する企業は、下流工程を下請け企業に依頼しているケースも多いです。上流工程だけを担当するエンジニアになれればコーディングなどを行うことは基本的にないので、業務は比較的ゆるやかな傾向があります。
さらに、自社サービス開発を行っているエンジニアならば、クライアントは同じ社内の人間になります。社外のクライアントよりも納期の融通が効きやすくなるので、忙しさを軽減させることができるでしょう。
就職・転職の際には、どのような労働環境でエンジニアを務めるのか確認することをおすすめします。
エンジニアの平均年収は約656万円
また、「給料が安い」については、平均年収.jpによるとシステムエンジニアの平均年収は656万円。
さらにITコンサルタントやプロジェクトマネージャーに昇進すれば年収は700〜800万円、外資系企業だった場合1,000万円を超えることも珍しくありません。
フリーランスとして独立すれば、エンジニアのままでも案件次第で平均年収以上の収入を得ることが可能です。
日本の2016年度の平均年収442万円と比べて、エンジニアやキャリアアップ後の収入は高めのです。エンジニアの収入が低いというイメージは正しいとは言えません。
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インドや中国の躍進
インドの経済は急成長しており、その中心となっているのがIT産業です。
インドのシリコンバレーと呼ばれるバンガロールをはじめとして、ソフトウェア開発が盛り上がりをみせており、世界中の企業が研究拠点を置いていることもそれを加速させています。
その理由として、英語が公用語であることや数学に強いとされる特徴があげられます。
またアメリカとの12時間という時差を利用し、インドとアメリカで交互に作業でき、開発時間の短縮を実現したことも重要な要素です。
そして、中国のIT企業は海外進出を続けており、世界に対して影響力を持つ企業も増えています。
Digimaによると、2016年1月~6月の海外M&A総額は世界の海外M&A総額の20.7%を占めており、他国を押さえて1番とのこと。
このようにインド・中国のIT産業は、世界の市場で活躍することで成長を続けています。
日本のIT業界も成長を続けるためには、国内にとどまらず世界の市場に対してどのように取り組んでいくかを考える必要があります。
ここ数年で成長が期待されるIT業界動向
IT業界とひとくくりにしても、様々な分野に別れることは本記事の冒頭で説明して通りです。
その中でも、今後成長を続けていくであろう産業は間違いなく存在しています。この項目の後に説明しますが、IT業界には成長する分野はもちろん、反対に陳腐化してしまう分野もあるのです。
今あなたが興味を持っている分野は成長するのかどうか、動きを把握しておくことをおすすめします。
Webサービス・スマホ向けアプリケーション
スマートフォン・タブレットといったモバイル端末の普及により、Webサービスの市場は急速に成長しています。
ユーザーに受け入れられたサービスはSNSで拡散され、短期間で多くのユーザーを獲得することも珍しくありません。アプリケーションをはじめとした無料で利用できる高品質なサービスが増えたことも成長要因と言えるでしょう。
また、HTML5によってブラウザの互換性が向上したことにより、Webアプリケーションが安定して使えるようになりました。
そのため、業務システムをWebアプリケーションへと移行する企業も増えており、Webサービスの成長を加速させています。
このようにモバイル端末の普及やHTML5の使用によって、Webサービス市場は今後も拡大していくと予想されます。
ビッグデータビジネス
ビッグデータとは膨大なデータを収集し、それを分析してビジネスなどさまざまな分野に活用することを目的としています。
ビッグデータビジネスとは、購買履歴・口コミ・顧客情報・POSデータなどを利用し、企業はそのデータをマーケティング・商品開発・新規事業の開拓などに役立てることを指します。
また、ビッグデータを活用するプラットフォームを展開する企業に注目が集まっています。このようなプラットフォームを利用した様々なビジネスは、今後さらに拡大していくことでしょう。
このように、ビッグデータはさまざまな企業から多くの関心を集めています。その一方でビッグデータを扱える専門人材が不足しているという課題も抱えています。
AI(人工知能)開発にも活用されるビッグデータ
ビッグデータはAI(人工知能)開発においても欠かせない技術です。
コンピュータが人間のように自力で判断を下すためには、大量のデータが必要です。そのデータを分析し、傾向を読み取り判断基準を生み出していく作業を繰り返すことでより精密なAI(人工知能)が開発できます。
2010年以降は「第3次人工知能ブーム」と呼ばれ、私たちの生活にもAI(人工知能)を応用した製品を多数見かけるようになりました。有名なもので言えば、家電量販店などで見かけるロボット「Pepper」。「Pepper」もAI(人工知能)を搭載しており、独自に判断して接客などを行います。
AI(人工知能)の技術は確かに発展しています。しかし、まだまだ精密なAI(人工知能)の開発に至っていないのが現状です。さらに技術的な発展を目指し、開発は進んでいくことでしょう。
IT技術は進歩も陳腐化も速い
WebをはじめとするIT技術の進歩はとても速く、新しい技術がすぐに古くなり使えなくなることもあります。
高いIT技術を持ち、仕事があったとしても、数年後には新たな違う技術によって仕事がなくなることも充分に考えられるでしょう。
そのため、キャリアアップを目指すITエンジニアは常に学習を続けてスキルアップをはかる必要があります。
あなたの現状を理解し、どのようなスキルが必要かを見極めることが大切です。
需要の高い職業として、システム開発におけるすべての工程を熟知しプロジェクトマネージャー、企業の経営戦略を理解しソリューションを提供するITコンサルタントとが挙げられます。
このような職業に就くためのスキルはそれぞれ異なるため、目指す職業に合わせた学習を行う必要があるでしょう。
また、転職を考える際に、このような需要が多い職業を目指す方法と別に、需要に対して供給が少ない職業を選ぶという方法もあります。
このように、柔軟な姿勢で市場のニーズの高いエンジニアとなるためのキャリアパスをしっかりと考えて学習を続けることで、さらなるキャリアアップを目指しましょう。
IT・Web業界で役立つスキルの事例
エンジニアとしてIT業界、Web業界で活躍するには具体的にどんなスキルが役立つのでしょうか。
将来的にITコンサルタントやプロジェクトマネージャーなどへキャリアアップすることを想定して、より高めたいスキルを紹介します。
プログラミングスキル
エンジニアとして働き続けるならばプログラミングスキルは必ず高めておきたいスキルです。
企業によって、エンジニアはコーディングを担当せず、開発工程の上流のみを受け持つだけの場合もあります。
しかし、下請けの企業や別のプログラマーがコーディングしたシステムを確認することはエンジニアの仕事に含まれます。プログラミングを理解しておかなければ、正確にチェックすることは難しいでしょう。
業務では自分でコーディングをしないとしても、日常的にプログラミングに触れ、知識の抜けを防ぎましょう。
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コミュニケーションスキル
エンジニアの仕事内容には、開発するシステムについて社外のクライアントと打ち合わせることも含まれると説明しました。
しかし、実際エンジニアの中には社外の人とコミュニケーションを苦手とする人が多いと言われています。
コミュニケーションスキルが役立つのは社内でも同じです。
企業で働く以上、プロジェクトは個人単位ではなくチーム単位で動くもの。チームメンバーと連携し、問題が発生した時も協力しあって解決する必要があります。
そのためにもコミュニケーションスキルが大切となるのです。
コミュニケーションを苦手としているエンジニアが多いということは、反対にコミュニケーションが得意なエンジニアの需要は高まると考えられるでしょう。
エンジニアにはWeb業界の情報収集や開発技術の向上だけが求められるわけではありません。社内外の人と会話する機会を増やし、コミュニケーションの向上を図ることも合わせて取り組んでみましょう。
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マネジメントスキル
エンジニアからのキャリアアップの例として、「プロジェクトマネージャーになる」という道があります。
プロジェクトマネージャーはその名の通り、1つのプロジェクトを取り仕切り、時間、人、お金などの観点から全体的なマネジメントを行うのが主な仕事です。
チーム内外でのコミュニケーションを始め、プロジェクトを俯瞰する視野の広さ、状況が良くない場合は改善策を考える柔軟な思考・知識、これらを含めたマネジメント能力が求められることでしょう。
エンジニアの仕事をこなす中で自然と身についていくスキルもあると思われます。それでも足りない部分は、マネジメントに関する本などを読んで補うと良いでしょう。
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ITトレンドへの興味・関心
IT・Webの世界では、めまぐるしいスピードで新しい技術が生まれています。1日単位でトレンドが変化している業界です。
このトレンドの変化についていくためには、常に情報を集めるアンテナを張る意識が必要です。
一度プログラミングなどITスキルを身につければ安心とは言い切れません。エンジニアとして活躍し続けるには、新しい技術を見つけて吸収していく心構えも一種のスキルとなるのです。
その他エンジニア・プログラマー向けの資格取得
その他にも「ITパスポート」「基本情報技術者認定試験」「応用情報技術者検定試験」など、エンジニアとして役に立つ資格は様々あります。
エンジニアとして働く上で資格は不要なものの、資格手当がもらえたり、キャリアアップの際に資格の有無が評価対象となることも。取得しておいて損はありません。
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IT・Web業界への就職や転職を目指すための準備
これからエンジニア、プログラマーなどとしてIT・Web業界に入ろうと考えている方は、きちんと準備をしてから挑みましょう。
新卒として就職する方も、中途採用面接を受ける方も、以下のことを試してみてください。
またIT・Web業界で働くといっても、そのスタイルは様々です。あなた自身にはどのような働き方があっていそうかを考えるきっかけにもしてみてください。
業界研究
全くの未経験で転職を考えている人・新卒として就職予定の学生は業界研究をしておきましょう。
本記事を読むのも1つの方法ですが、就活用の業界研究本などを買って大まかにでも把握しておくことをおすすめします。
今後も成長が期待できるIT・Web業界ではありますが、あなたにとってベストな業界だとは断言できません。自分自身で情報を集めた上で、再考してみましょう。
また、面接において業界の動向や知識を問われる場合も少なくありません。必要最低限の知識を得るためにも業界研究は必須と言えます。
企業研究
同じIT系の企業でも仕事内容や労働環境、将来性などは全く異なります。
例えばエンジニアとして就職を考えた際、自社サービスの開発・運営をしている企業と外部企業からの受託開発をしている企業とでは忙しさが変わります。
さらに言うと、同じ受託開発の企業でも、システム開発の上流工程を担当しているのか、大手企業の下請けをしているのかでも環境は別物です。もちろん年収にも差が出るでしょう。
企業一社ごとの状態は、業界全体を見ただけではわかりません。企業が開催する説明会や働いている社員への相談の機会を生かして、行きたい企業の情報を集めましょう。
スキルアップ
これは、新卒での就職を考える学生より中途での採用希望者が意識したい点です。前の項目で説明したようなスキルの向上を図りましょう。
新卒採用は、就職希望者の将来性を見越して採用する「ポテンシャル採用」を行っている企業が多く、その時点で持っているスキルは評価ポイントとして比重は大きくありません。
一方、中途採用ではスキルが占める評価の比重が大きくなります。人間性以上に過去の実績や現在のスキルによって合否が決まると言ってもいいでしょう。そもそも応募の時点で一定のスキルを持っていることが条件であるケースがほとんどです。
自分が足りないと感じるスキルについての本を読む、プログラミングスクールに通い直すなどして、スキルのブラッシュアップを行ってください。
履歴書の校正・面接対策
就職・転職において欠かせないのが履歴書です。あなたのアピールしたいポイントが採用担当者に伝わるように書きましょう。
また、採用面接の対策も忘れてはなりません。
自分のことについて質問されて答えるだけですが、慣れていないと緊張してうまく話せないものです。家族や友人などと一緒に練習することをおすすめします。
もし現在プログラミングスクールに通っているのならば、就職・転職支援サービスを利用してみてください。多くの受講生をエンジニアへと導いたキャリアアドバイザーが、相談に乗ってくれます。
もちろん、就職・転職エージェントを利用しても問題ありません。
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フリーランスエンジニアを目指すのも選択肢
会社に入って働くばかりが選択肢ではありません。エンジニア・プログラマーはフリーランスとして個人で働くことも可能です。
最近、プログラミングスキルを持つ大学生が新卒で就職せずフリーランスになると言うケースも耳にします。
パソコンとインターネット環境さえあれば作業ができるプログラミング。エンジニアやプログラマーは会社に出向かなければ仕事ができないというわけではありません(会議などもSkypeなどを使えば遠隔でできる時代になりました)。
フリーランスとして働くということは、仕事をするスケジュールに融通が効きやすくなります。納期を守りさえすれば、平日の9〜18時などという決まった時間に働く必要はないでしょう。仕事をする場所も自宅やカフェなど自由に決められます。
とても魅力を感じるフリーランスエンジニア。
もちろん、そう簡単にうまくいくとは限りません。
仕事は自分で見つける
会社で働くエンジニアの場合、仕事はを獲得するのは主に営業社員の仕事です。営業が受注した仕事に応じて、必要な開発を行います。あるいは自社内で使うシステムや新しいサービスの開発のために仕事をこなすこともあるでしょう。
セールスエンジニアと呼ばれる職種もあります。セールスエンジニアは営業のような動きをし、自ら商談を行うことが仕事となります。ただ、同じエンジニアでもセールスエンジニアは開発というより商談がメイン。「エンジニアの知識を持っている営業=セールスエンジニア」とお考え下さい。少し特殊な例です。
その一方、フリーランスエンジニアは待っていても誰かが仕事を持ってきてくれるわけではありません。仕事を探さなければ収入は0円のままです。自分から営業をかけて仕事を受注することも仕事に含まれます。
一般的に、エンジニアに依頼する開発案件は「クラウドワークス」や「ランサーズ」などのサイトを使って探すことになるでしょう。最近はTwitterやFacebookといったSNSで契約するケースもあるようです。企業に直接電話して営業をかけるという人もいるかもしれません。
年収は会社員を超えることも
フリーランスの魅力として働き方の設定が自由であることを紹介しました。しかしそれ以上に魅力がある、というより夢があることとして収入の事情も考えておきましょう。
会社員として働いているエンジニアは、毎月決まった給料をもらっています。仕事の成果によってインセンティブがついたりボーナスの金額が変わることもあるでしょうが、数万円ほどの違いだと思われます。
フリーランスエンジニアの場合、自分の売り上げがそのまま収入になるのです(各種税金や固定費などの支払いを除く)。もちろん月の売り上げが多ければ、収入もアップ。場合によっては会社員として働く以上の月収・年収になることも。エンジニアとして高収入を目指すために、技術力のある人は会社から独立しがちという話も多く聞きます。
ここまで話すとフリーランスエンジニアの方が会社勤めをするより何倍も良く感じることでしょう。しかし、フリーランスで働く上では収入面のリスクも考えなければなりません。
毎月一定の金額がもらえる会社員に比べ、フリーランスの収入は不安定。仕事が受注できなければ収入が下がることも覚悟しなければなりません。
また、会社員と違いフリーランスには有給休暇の制度はありません。体調不良で仕事を休んでしまうことも収入の低下につながります。
自分にあったIT業界での働き方を考えよう
IT業界で会社員として働くか、フリーランスとして働くか。その両方を紹介しました。あなたにはどちらの働き方があっているのか今一度考えてみてください。
IT業界は全くの未経験で、これから技術や知識を学ぶという人ならば企業に入るのが最適です。企業での働き方を学んだ上でその後のキャリアを考えましょう。
すでにITの世界に身を置き、仕事をするスキルや依頼をもらえる人脈などがあるという人ならば、フリーランスに挑戦してみるのがいいでしょう。
▼以下の記事ではエンジニアの働き方として、正社員・派遣・フリーランスを例に詳しく解説しています。あなたのキャリアを考えるためのヒントとしておすすめです。
正社員のエンジニアになるメリットは?派遣やフリーランスと徹底比較さいごに
今回はIT業界の今後についてご紹介しました。
IT業界は成熟化が進み、成長が難しい分野があるのは事実です。しかし、新技術の登場や、国内だけにとどまらず世界中を市場と捉えることで、IT業界には成長する可能性は充分にあります。
AI(人工知能)の台頭や外国人労働者の増加により、継続して仕事があるのかという心配もありますが、人間にしかできない創造性の高い仕事に集中できるという考え方もできます。そうした創造性の高い仕事ができる方は、IT業界において常に求められる人材です。
1度IT業界に飛び込んでみれば、そのスピード感に驚くかもしれません。しかしこれほど刺激的で活発化している業界が他にはないでしょう。
また、今回はIT業界について説明しましたので、次の記事では具体的な企業名を交えつつIT業界を解説します。ぜひ参考にしてください。
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