世の中にはいろんな職業がありますが、AI(人工知能)が人間の仕事を奪うのではないかと言われ、中には縮小していく業種や職業もあるでしょう。
そのような職業では年収も増えず、将来性がないと見限り、キャリアチェンジを目指す人も多いです。
今回は「Webエンジニアの需要と将来性が気になる」という方に向けて、Webエンジニアの将来性や年収をはじめとして、必要なスキル、その習得の方法や実際の転職に至るまでの方法を紹介します。
この記事の目次
Webエンジニアの将来性が高い2つの理由
現在Webエンジニアとして働いている人はもちろんのこと、これからWebエンジニアを目指す人も、この職業の将来性については大いに気になるところでしょう。
Webエンジニアの需要はますます高まり、将来性も高いと考えられています、その理由を2つ紹介します。
IT業界の市場は継続して伸びている
まず、Web業界は成長産業であるという点です。矢野経済研究所の調査では、IT業界全体で2014年に11兆3180億円だった市場規模が、2018年には12兆5050億円、2020年には12兆9840億円まで伸びると予想しています。
Web業界も当然IT業界の一部ですので、IT業界の成長に伴って、Web業界も伸びていくと考えられます。
Webサービス・アプリに関連するIT業界自体が継続して成長しているわけですから、それに比例してWebエンジニアの需要も伸びているのです。
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世界で最も価値のある企業の半数以上がWeb・IT系
Statistaの統計で見ると、世界で市場価値の高い企業の上位6社がIT系の企業で、トップ10の中にも7社が入っています。この7社の中にはいわゆる「GAFA」も入っていますし、Microsoftに、中国からはAlibabaとTencentが入っています。
日本でもITソリューションの導入を後押しする政策が実行されつつありますので、今後もIT系やWeb系の企業は成長していくと考えられます。
Webエンジニアの仕事内容や年収について
では、このように需要が高まるであろうWebエンジニアですが、その仕事内容はどのようなもので、年収はいくらくらいなのか。そこを紹介していきましょう。
Webエンジニアの仕事内容
あなたはAmazonや楽天の様なECサイトで商品を購入することがあるでしょう。
また最近は銀行の振り込みや通帳の残高確認もWebでできるようになっていますし、SNSで知り合いと交流することもあると思います。
このようなWebで利用できるサービスを考え、設計し、そして開発しているのがWebエンジニアです。この仕事は、ありとあらゆる業種で必要とされていますので、実は皆さんが今行っている業務も、その経験が活かされるかも知れません。
詳しい内容は関連記事を参照してください。
【Webエンジニアとは?】仕事内容・働き方を解説!効率的な勉強法やWeb業界についても解説Webエンジニアに必要なスキル
WebエンジニアはWebサービスの開発を行います。ですからWebに関わる技術スキルは一通り求められます。
例えばHTMLやCSSもそうですが、JavaScriptのコーディングも必要になってきます。
さらに、多くのWebサービスは情報を保存するのにデータベースを利用していますから、これらにアクセスするため、また情報を整理して読み書きするためにサーバーサイドのプログラミング言語が使えることも必須です。
サーバーサイドの言語は例えば、Ruby・PHP・Javaなどです。もちろん自分が目指す企業によって、必要なプログラミング言語の種類やスキルのレベルは異なります。
アプリ開発のプログラミング言語を学ぶと有利
このサーバーサイドのプログラミング言語を選ぶ際に、スマートフォンアプリの開発にも使える言語を選ぶと、かなり有利になります。
例えば、Javaは大規模なWebシステムを構築する際によく使われる言語ですが、Androidスマートフォン向けのアプリ開発にも利用されています。
近年はパソコンのブラウザで利用するWebよりも、スマートフォン向けのアプリでのアクセスを重視する企業が増えていますので、かなりおすすめです。
負荷対策・セキュリティ対策のスキルもおすすめ
もう一つ、プログラミングのスキルではありませんが、負荷対策やセキュリティ対策のスキルもおすすめです。
世の中のシステムがどんどんクラウド上に移行しつつあるため、セキュリティ対策はこれまでよりもずっと難しくなってきています。このスキルを持っていることは、重宝される要因になります。
また、負荷分散など、アクセスが集中したときに対処するための能力も重要です。プログラマでも負荷対策を考えながらのコーディングが求められますので、これを知っていると、重宝されます。
Webエンジニアの年収
このようなWebエンジニアですが、需要の高いIT系の職業であるため、年収が他の職業よりも高めになっています。
転職サイトのDODAが2017年に発表したプログラマーとして勤務を始めた際の平均年収は約433万円です。
またTech総研が発表している30代前半のエンジニアでは525万円とされています。もちろん圧倒的に高いスキルを持っていれば、1000万円超えもありえます。
国税庁によると、2016年度の民間給与実態統計調査では、30代後半での男性全体の平均年収は512万円ですから、Webエンジニアの30代前半で525万円というのは、世の中一般の職業よりは高い水準と言えるでしょう。
詳しくは関連記事を参照してみてください。
Webエンジニアの平均年収は低い?高い?未経験から転職する方法も解説Webエンジニアの将来に対するよくある疑問を解決
仕事内容と年収を紹介したところで、世の中に出回っているWebエンジニアやITエンジニアに関する、よくある疑問について、実際のところはどうなのかを紹介していきましょう。
Q.「エンジニア35歳定年説」というのは本当?
まず「エンジニア35歳定年説」です。実は1990年代には「エンジニア30歳定年説」というのがありました。
筆者の先輩などは、「30歳を超えたらどうしよう」と悩んでいたのを思い出します。
ですが、IT技術者が大幅に不足している現状では、プログラムのコードが書ける人を35歳で定年にするなどというのはありえません。
むしろ50歳だろうが60歳だろうが、コードを書き続けたいのであればいつまでも書いて欲しいというのが現場の切実な願いです。
ただし、プログラマは体力勝負の職業という一面もありますので、体力が伴わなくなってきた時はキャリアプランを検討する必要があるでしょう。
Q.AIに仕事を奪われるのでは?
マイケル・オズボーン氏の論文以来、AIに仕事を奪われるという話が世間で騒がれています。
確かに手順が決まっていて、誰がやっても同じ内容になるようにマニュアル化が進んだ業務はAIに取って代わられていくでしょう。それは自動化がしやすい業務だからです。
ですが、プログラミングというのは単純なものから複雑なものまであります。すべてのプログラムがAIで作られるようになることは、少なくとも現段階ではありません。
AIが基本的な部分を作成し、人間が最終的な形に整えていくという分業が行われる可能性は高いと筆者は考えています。
Q.プログラミング教育の義務化などでエンジニアが飽和したら仕事がなくなる?
もちろん政府も現在のITエンジニア不足を解消しようとしています。しかし、学校現場で行われるのは「プログラミング的思考」を身につける教育で、全員をプログラマーにしようというわけではありません。
むしろ、全員がプログラマーになってしまうとそれ以外の職業に就く人がいなくなってしまいますので、社会が回らなくなってしまいます。
全員がプログラミング的思考を身につけることで、現在はプログラマーの負担になっている「システムのことがまったく分かっていないクライアントからの無理な要望」が減り、開発がスムーズに進むのではないかと、筆者は考えています。
市場価値の高いWebエンジニアになる3つのポイント
とはいえ、市場価値が低いままだと、どこかのタイミングで引退を宣告されたり、年収が上がらないということが起こります。
つまりその人にはエンジニアとしての将来性がないと企業から考えられたというわけです。
ここでは、それをクリアできる年収を上げていける市場価値の高いエンジニアを目指すにはどの様にすればよいのかを紹介しましょう。
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ポジションに関わらずコードを書き続ける
年齢が上がって、役職が付いたとしても、とにかくコードを書くことはやめないことです。
筆者もプロジェクトマネージャーになってしまい、現役でプログラマを続けるのはさすがにしんどいので、あまりコードを書かなくなってしまいました。
実際に納品されるコードはまったく書いていません。
ですが、クライアントと打ち合わせを行うための試作品や、AIの動作を検証するためのテストコードは今でも書いています。
ある一定レベルを維持するという目的もありますが、最先端の技術も自分で使ってみないと分からないことが多くありますので、1行も書かないという選択は避けた方がよいでしょう。
変化に対応できるWebエンジニアを目指す
次に、ITが新しい技術が次々と生まれては消えていく世界です。ですから需要が高いプログラミング言語がいずれ廃れてしまうという可能性は十分にあります。
新しい技術はとりあえず試してみるなど、トレンドにキャッチアップできる姿勢を持ち、変化に対応できるWebエンジニアを目指すことが大切です。
もちろんそのためには、いろんなところにアンテナを張っておく必要もあります。業種交流会でも勉強会でも構いませんので、定期的に顔を出すようにしましょう。
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差別化を図れるスキルを着実に身に付ける
そして、これが最も難しいものではありますが、オンリーワンを目指しましょう。世界でオンリーワンというのは不可能に近いので、社内でのオンリーワンという考え方です。
「この内容だったら、あの人にお願いすればいいよね」という形で頼られる存在になる事ができれば、仕事がなくなることはありません。
また、そういう人物がいる企業は「この内容だったらあの人のいる会社にお願いしよう」とクライアントが考えるようになります。そんな仕事を依頼される人は、大変重宝されるのです。
転職のためにスキルを身に付けるには
ではもし、これからWebエンジニアを目指すのであれば、一体どの様にすればよいのでしょう。
もちろんスキルを身につけなければ話にはならないのですが、その手段として大きく分けると2つの方法があります。
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独学でプログラミングをマイペースに学ぶ
一つ目の方法は、独学でプログラミング技術を身につける方法です。
プログラミングの書籍を利用するという手もありますし、今はWeb上にも多くの情報が無料でも公開されています。
特にWeb上に公開されているサイトには、実際に書いたプログラムを動かしてみる機能が備わっているサイトもあります。
そういうところで実際に書いたものを動かしながら、分からないことがあればプログラマのコミュニティで質問するという方法でスキルを身につけられます。
プログラミングスクールを利用して効率的に学ぶ
二つ目は、プログラミングスクールなど、学校に通って身につけるという方法です。お金はかかりますが、その分、短時間で効率よく習得することができます。
また、分からないことは講師に質問すれば親切に教えてくれますので、「ネットのコミュニティに質問を書いたけど、答えが返ってこない」や「回答の意味が分からない」といったことは起こりません。
転職のスケジュールを決めている場合や、すでに離職中の場合は、積極的にスクールを利用してみてはいかがでしょう。
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未経験からWebエンジニアに転職する方法
とはいえ、完全に未経験でもWebエンジニアになれるものなのでしょうか。確かに中途採用の場合は即戦力を求めがちな傾向が強いです。
エンジニアが不足しているのですから、規模の小さな企業ほど経験年数も参考にします。これは職務経歴で、どの程度の仕事を任せられるのかを判断しているためです。
ですが、2000年代に請負に関する規制が行われ、孫請け出向、ひ孫請け出向がほぼできなくなったために、大手のSIerなどは自社で雇用するようになっています。
未経験からWebエンジニアを目指すのであれば、これらの企業と繋がりを持っている転職エージェントの利用がおすすめです。
もちろん、その他にも転職する方法はあります。以下の記事は、Webエンジニアの転職方法について詳しく解説しています。未経験の方向けではありませんが、参考になる部分が多いでしょう。
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転職サポート付きのプログラミングスクールがベスト
そしてもう一つ。お薦めなのは転職サポートも提供しているプログラミングスクールです。
就職・転職しやすいスクールだということで学生を集めていますので、当然サポートが充実しています。
一定の期間で系統だったプログラミングのスキルがしっかりと身につき、就職先の斡旋までしてもらえるというのは、未経験の人にはありがたいのではないでしょうか。
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Webエンジニアが描けるキャリアパスは豊富
Webエンジニアにはさまざまな能力が求められること、また市場価値の高い人材への道もわかったでしょう。
そして、さまざまな能力が求められるが故に、Webエンジニアの描くことができるキャリアパスも多様です。
プロジェクトリーダーやマネージャーを目指すもよし、特定の技術に特化したスペシャリストになるのもよし。また企画担当者やセールスエンジニアのような営業サポートに回ることもできるようになります。
どのようなキャリアパスを描くのかは、皆さんがどのようなことを成し遂げたいのかを考えながら決めていけばよいでしょう。
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