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40代・IT未経験でもエンジニアになれる?40代のIT転職術を解説

更新: 2023.12.20

IT企業のエンジニアに転職したいが、40代でも可能なのだろうか…
そもそも40代で新しい業界にチャレンジするのは難しいのだろうか…
40代でのIT企業転職を成功させるコツを教えてほしい!

現在のあなたはこのようなお悩みを抱えていませんか。結論から申し上げると、40代を超えてのIT転職は条件こそありますが十分に可能です。

そこでこの記事では、40代未経験でもIT転職(エンジニア転職)はなぜ可能なのか、IT転職を成功させるコツは何かを中心に解説していきます。

40代だからとって転職を諦めるのは、非常にもったいないです。今まさにIT転職を考えている40代の社会人はぜひ参考にしてみてください。

ITエンジニア界隈で「35歳定年説」が生まれた原因

エンジニアやプログラマーの世界では「35歳定年説」がささやかれてきました。

「35歳定年説」とは、35歳を境に転職してしまうエンジニアやプログラマーが後を絶たなかったことから生まれた俗説のようなものです。

「35歳定年説」が生まれたのは原因は、主に以下の3つだとされています。

  • 体力の低下
  • 新しい技術に追いつきにくくなる
  • マネジメント職へのキャリアアップ

体力の低下

エンジニア・プログラマーの仕事は、夜遅くまでかかることも珍しくありません。特に納期前は、連日残業が続き、徹夜して家に帰れないという技術者もいるほど。

特に、システム開発の下流工程(コーディングやデバッグ)を請け負う「SIer(System Integrater)」は、労働時間の長いことも。

若いうちは体力もあり、残業が続いても耐えられることでしょう。しかし、年齢の経過とともに長時間の仕事は難しくなってきます。

ましてや、徹夜までしたら寝不足で体力がさらにもたず、翌日以降の仕事のパフォーマンスにも少なからず影響が出るはずです。

体力の低下によって、35歳前後でシステム開発の現場を離れてしまうという人は多いのです。

新しい技術に追いつきにくくなる

IT業界では、日々新しい技術が生み出されています。

もちろん、企業はこのような技術を積極的に取り入れようと考えており、その技術を使える人材を欲しています。

新しい技術を身につけるのであれば、やはり若い世代の方がスピードも速いです。年齢を重ねるほど新しい物事に適応するスピードは遅くなりがちでしょう。

新しい技術を持った若い人材が次々に抜擢されていくことから、35歳を過ぎ、スキルアップに限りが見える人材のニーズは低下してしまうと考えられてきたのです。

マネジメント職へのキャリアアップ

仮に新卒から35歳までエンジニア・プログラマーを続けていれば、職場での経験が増え技術的にも高いレベルに成長していることでしょう。

身につけた知識・スキルをさらに活かすため、マネジメント職へのキャリアアップを考える人が増えるのも35歳頃だとされています。

マネジメント職には、プロジェクトマネージャーなどが当てはまります。

現場の最前線に立ち自ら作業するよりも、エンジニア・プログラマーを統括する立場として仕事をしたいと考える人が増えるのです。

若手エンジニアにマネジメント職としての活躍を期待するのは難しい分、ベテランの技術者ほどマネジメント職としての期待も集まります。

このような背景も、「35歳定年説」が生まれた理由の一つです。

ただし、誰しも経験を重ねればマネジメント職の適性が生まれるかというと難しいところ。

マネジメントをするのではなく、「スペシャリスト」という形で、1人のプレイヤーとして働く方が適していると感じる人もいます。

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ITエンジニアの「35歳定年説」は崩れ始めている

IT技術者の現場が「35歳定年説」の通りかというと、そうではありません。現在では「35歳定年説」は崩れ始めており、ベテランの技術者に対するニーズも増加しているのです。

その理由としては、「若い世代のIT業界離れ」が考えられます。

IT業界、特にエンジニア・プログラマーの世界は「3K(きつい、厳しい、帰れない)」といわれることもありました。

もっとも現在では、労働環境の改善が進んでおり「3K」と呼ばれる職場は減少。

しかしこのイメージはまだ根付いており、若者たちがエンジニア・プログラマーを敬遠してしまう理由にもなっているようです。

その結果、スキルや知識が豊富な30代後半〜40代のIT技術者へのニーズが高いのです。

特に近年は、即戦力を求める企業も多く、一からスキルを教え込む新人や未経験者よりも、すでにスキルがある人材を優先的に採用するという傾向もあります。

40代になってからのIT転職は、決して不可能ではないのです。

未経験から40代でのIT転職は難しいのは理解しておこう

40代のIT技術者に求められるものは「豊富な実務経験」「高いレベルのスキル」「マネジメント経験」といった実務に直結する要素です。

そのため、未経験の状態で40代でのIT転職を考えるのであれば、20代・30代と比較して難しいものになるとご理解ください。

この場合、未経験でも採用したいと思われる要素が必要となるでしょう。あるいは以下のような方法でキャリアアップを図るという方法もあります。

  • 派遣やアルバイトから始める
  • プライベートでプログラミングスキルを身につける
  • 簡単な副業から始めるのもあり

派遣やアルバイトから始める

派遣やアルバイトとして働き、正社員の補佐などからキャリアアップを狙うという方法です。

派遣などの場合は、仕事における裁量が少なくなる分、「未経験可」「学歴・年齢不問」などの求人も多く見られます。

まずはこれらの求人に応募してみて、採用されれば実務を学びながらその会社での正社員登用を目指す、あるいは別企業への転職を考えましょう。

正社員登用の制度がある会社に入社でき、その会社内でのキャリアアップを考えるのであれば、以下の記事を参考にしてください。

「正社員登用制度」とは?受かる人・落ちる人の特徴や登用されるコツも紹介

プライベートでプログラミングスキルを身につける

実際に経験していれば「マネジメント経験があること」がアピールポイントとなるでしょう。

しかし、システム開発のプロジェクトなどを管理するにも、プログラミングに関する知識・スキルは必須です。

プログラミングを理解できないと、チームの中で開発を担当しているメンバーの進捗具合なども把握しきれないでしょう。

あるいは、チームの規模によっては自分が開発の作業を行うケースも考えられます。

IT転職を考えるなら、プログラミングスキルは身につけておくべきです。

プログラミング未経験者はスクールに通うのがおすすめ

これからプログラミングを身につけるのであれば、プログラミングスクールに通うことをおすすめします。

プログラミングスクールで使うテキストは、過去の受講生がつまずきやすいポイントなどを分析し、改良を加えたもの。未経験者でも理解しやすい教材を使って学習できるのです。

さらに、教室にはメンター(講師)がいるのでわからない点についてはすぐに質問できます。

未経験者のプログラミング学習に最適な環境がそろうスクールでなら、最短3ヶ月でプログラミングを習得可能です。

簡単な副業から始めるのもあり

いきなり転職を狙うのではなく、スモールスタートとして簡単な案件を受注して副業から始めてみるのもよいでしょう。

副業で実際に開発案件に携わることで、ITエンジニアの仕事の進め方や、発注者とのやり取りなどの実際の開発業務でしか得られない体験ができます

副業を通してITエンジニアの仕事に向いていると感じたら転職活動を始めてみたり、スキマ時間や休日に少し労働する程度でよいと感じたら副業を続けるのでもよいでしょう。

40代未経験からIT企業への転職を成功させる7つのコツ

ここからは、40代未経験からIT転職を成功させるコツを見ていきましょう。

以下の7つの点について意識してください。

  1. スキル・経験を洗い出す
  2. 制作物(ポートフォリオ)を用意する
  3. 面接の対策をする
  4. 知名度だけで企業を選ばない
  5. 希望の企業に関する情報を集める
  6. 必要に応じて資格を取得する
  7. 転職エージェントに相談する

スキル・経験を洗い出す

まずはあなたが持っているスキル・経験の洗い出しを行いましょう。

エンジニアとして働く上で役に立ちそうなスキルはもちろん、一見関係なさそうなことでもすべてリストアップしてください

その中からあなたがもっともアピールしたいものを選びましょう。特に以下の2つ

  • マネジメント経験
  • レベルの高いプログラミング技術

をお持ちでしたら、積極的にアピールしていくべきです。詳しく解説します。

マネジメント経験があればアピールする

40代の社員の役割には「部下やチームをマネジメントする立場になる」ことも含まれます。

「定年説」などというと、ネガティブなイメージがあるかもしれません。

しかし、現場で作業を担当する人材からマネジメントする人材にキャリアアップしたことによる「定年(エンジニア・プログラマーを辞める)」であれば、プラスに捉えられるでしょう。

会社側としても、40代の社員に対しては若い社員のお手本となれる人材、マネジメントする側に立つことなどを期待している面があります。

新規に人材採用を行う場合でも、40代以降の人材に対しては「チームや人材の管理ができるかどうか」を判断材料にしていることが多めです。

エンジニアの仕事にマネジメントが含まれるかどうかは、企業規模にも左右されます。

中小企業やベンチャー企業は、1人のエンジニアがシステム開発の行程すべてを担当していることもあるでしょう。

しかし、会社の成長に伴って人員を増やし、他のエンジニア・プログラマーも採用するのであれば、マネジメントの必要性が出てきます。

将来的なことも期待した上で、マネジメントスキルの有無を確認していることもあるのです。

過去にチームを率いたことや部下の育成などに当たった経験があれば、強いアピールポイントとなるでしょう。

高いプログラミング技術も評価のポイント

40代以降の技術者がIT業界で生きる道は、マネジメント職に就くだけではありません。

「高度なプログラミング技術を持つエンジニア」として生きるという道もあります。

長い技術者経験の中で培った技術を欲している企業は数知れず。

未経験者の育成にコストが割けない企業からすると、すでに高い技術を持っている人材は積極的に採用したいはずです。

マネジメント経験がない方でも、転職のチャンスがないわけではありません。持ちうるIT技術はすべてアピールポイントとなります。

マネジメントをしながら自分でもプログラミングを行うITエンジニアも少なくありません。

新しい技術を身につけるのが望ましい

システムを開発する技術、そしてその技術を開発するために必要なプログラミング言語には、時代ごとのニーズがあります。

欲を言えばこのニーズを読み、時代に即したスキルを新しく習得するのが望ましいです。

例えば、2010年ごろから「第3次AI(人工知能)ブーム」が到来しており、AI(人工知能)を応用した製品の開発が進んでいます。

これに伴い、AI開発向けのプログラミング言語「Python」を扱える技術者のニーズが高まっているのです。最近は、ChatGPTの登場で、さらにAIが注目されています。

また、近年はVR(仮想現実)技術を使い、本物の世界のように楽しめるゲームなども多数発売されています。2016年は「VR元年」とも呼ばれ、VR技術が躍進を見せました。

このようなニーズを読み取って新しい技術が身につけられると、40代以降でも企業からすると魅力的な人材に映るでしょう。

新しい技術を身につける上でも、プログラミングスクールが役立ちます。

「スクールでプログラミング言語やシステム開発の基本を学習→独学でさらにスキルアップ」という流れで活用してみるのがおすすめです。

すでにプログラミングができるならば、基本がわかればスキルアップも早いでしょう。

制作物(ポートフォリオ)を用意する

面接官にあなたのスキルを伝えるのであれば、目で見てわかるものが一番伝えやすいでしょう。

過去にあなたが開発したシステム、開発に携わったサービスなどの制作物(ポートフォリオ)があれば、用意しておいてください。

可能であれば、面接の際に面接官に見てもらうのもアピールの手段となるでしょう。

企業によっては面接に制作物を持参するよう条件づけている場合もあります。

面接の対策をする

40代ともなれば、面接やプレゼンなど人前で話す経験を多く積んでいるかと思います。

転職面接でも、問題なく受け答えできるとお考えかもしれません。しかし油断大敵です。面接の前は必ず対策を行っておきましょう。

特にIT業界への転職は初めてだという場合、業界の専門用語を言われたものの意味がわからず、質問に答えられなかったというケースも考えられます。

知ったかぶりをして答えても、ボロが出てマイナスの評価を招いてしまうかもしれません。

面接の対策本を読んだり、家族や友人などに協力してもらって面接の練習をするのが望ましいです。人前で話すのが苦手だという人は、念入りに練習を積んでおきましょう。

以下の記事では、面接においてよく質問される内容に対する答え方のコツを紹介しています。ぜひ参考にしてください。

年齢を重ねるごとに面接のハードルも上がる

中途採用は新卒採用と異なり、スキルや実績の面が評価において大きなウェイトを占めます。

しかし、面接の際の態度や答えの内容、話し方などが全く評価されないわけではありません。

新卒採用では多少緊張して話が詰まったとして、大きくマイナスになることは少ないでしょう。しかし、年齢を重ねてからの転職採用ではそうもいかない可能性も。

  • 年齢の割に話の内容が浅い
  • 難しい質問ではなかったのに答えがずれている

面接官が上記のような印象を抱くことも考えられるでしょう。

また、以下のような質問が飛んでくることもあります。

  • なぜもっと若いうちに転職しようと考えなかったのですか
  • 過去にも何度か転職しているようですが、差し支えなければ理由を教えてください

このような質問に対しても答えられるよう対策しておきましょう。

知名度だけで企業を選ばない

IT業界には、企業名こそ一般に知られていないものの、給与や待遇が良い会社が多数存在します。

IT系サービスを運営する企業は、会社自体は少人数で運営しているもののサービス自体は日本全国で使われているというものも珍しくありません。

少ないリソースで事業を運営できることがIT業界に属する企業の強みです。

会社の知名度だけで転職先を選ぼうとすると、あなたの理想に近い求人を見逃してしまうことも考えられます。

年齢的にも、転職するなら将来安泰の有名企業に勤めたいという意識が働いてしまうかもしれません。しかしIT業界では「会社の知名度=優良企業ではない」ことをご理解ください。

希望の企業に関する情報を集める

希望とする企業の情報は必ず集めておきましょう。

面接でその企業に関する質問をされることも考えられます。コーポレートサイトをチェックしたり、新聞、ネットニュースを読むなどしておいてください。

チェックしておきたい主な情報としては、以下の通り。

  • 企業理念
  • 経営者名
  • 事業内容
  • 募集職種とその採用条件、仕事内容
  • 近年の企業の大きな動き、ニュース
  • 企業が抱く展望
  • 企業で働く社員の声

可能であれば企業の説明会などに参加すると、人事担当者から情報を得ることもできます。

必要に応じて資格を取得する

希望する企業の情報収集を通して、その企業が必要とする技術が分かった場合は、その技術に関連する資格を取得しておくと、転職を優位に進められるでしょう。

採用担当者としては、なるべく即戦力や将来的に即戦力になり得る人材を求めています。

そのため、転職希望者がたとえ業務未経験だったとしても、業務で通用するIT系の資格を持っていれば、業務についていけるだろうと判断してもらえるかもしれません

資格取得は絶対ではありません。しかし希望する企業が取得を推奨していたり、求める技術に関連する資格があるならば、転職成功の確率を上げられるはずです。

転職エージェントに相談する

出典元:FROM40

年齢や経歴など、転職において不安があるならば転職エージェントの利用をおすすめします。

転職エージェントでは、転職希望者の要望に応じたサポートを実施。履歴書・職務経歴書の添削、面接対策、あなたの条件に沿った求人の紹介、市場価値の調査などを行ってくれます。

転職エージェントは転職活動のプロフェッショナルです。豊富な経験や過去の実績からあなたの転職をサポートしてくれます。

合わせて、40代以降で転職を考える方向けの転職サイトも利用してみましょう。

例えば、「FROM40」という転職サイトでは、40代以降の転職をサポート。40代以降でも応募できる求人の紹介をしています。

IT転職後はキャリアアップを積極的に狙おう

エンジニア転職に成功したのであれば、キャリアアップを狙って積極的に行動しましょう

例えば「プロジェクトマネージャー」になれば、チーム管理などの仕事がメインとなり給料もエンジニアよりも上がる傾向があります。

プロジェクトマネージャーの平均年収は約700万〜800万円ほどとされており、他業種を見ても非常に高い水準です。

一般的に、プロジェクトマネージャーにキャリアアップするためには、プログラマー・システムエンジニアの経験を求められます。

裏を返せば、エンジニアに転職さえできれば、プロジェクトマネージャーへのキャリアアップを視野に入れることもできるということです。

以下の記事では、プロジェクトマネージャーがどのような仕事なのか、なるためにはどんなスキルや資格があると良いのかについてまとめています。

プロジェクトマネージャーとは?役割・必要なスキル・資格・年収などを徹底解説

まとめ:40代未経験からのエンジニア転職は簡単ではない

40代未経験でもIT転職(エンジニア転職)はなぜ可能なのか、IT転職を成功させるコツは何かについて解説しました。

40代以降のIT転職は、決して不可能ではありません。経験・スキルは必須となるものの、対策を立てて臨めば、成功するでしょう。

ただ、あまりにも時間をかけすぎてしまうと、転職のチャンスは減ってしまいます。できる限り早めに行動するのがおすすめです。

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この記事を書いた人

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新卒でベンチャー企業の営業に就職。残業がほぼない会社だったため、仕事が終わったら趣味のブログを書く毎日を送っていました。3年ほど勤めて退職し、ブログをきっかけにテックキャンプ ブログでライターデビュー。好きなものはマンガ、テニス、イラスト、サメです。

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