企業では終業時刻、いわゆる「定時」が定められています。その一方で、「定時に帰れるのは1年のうち数日しかない」「毎日残業続きで悩んでいる」という人もいるでしょう。
あなたは、現在の仕事で以下のような悩みを抱えていませんか?
「残業続きで睡眠時間も短くなり、体調が乱れている」
「仕事の日は家族と過ごす時間がなく、心の距離が広がっている気がする」
「上司や先輩が働いていると、定時退社しにくい雰囲気がある」
「以前、定時退社したら上司に叱られたことがあり、毎日必要もない残業をしてから帰宅している」
そこで本記事では、定時退社するための基本的な方法や業務効率化に繋がる方法をまとめました。また残業をしないための心構えなども解説しています。
本記事を参考にしていただき、社会人として成果も出しつつ定時退社をしてプライベートな時間も大切にできる、理想の社会人を目指しましょう。
この記事の目次
定時退社は労働者にとって当たり前の権利
「定時で帰れない…」そう悩むのは「仕事で忙しい人」だけではありません。「仕事は終わって帰りたいのに、社内の雰囲気や人間関係のせいで帰る勇気が出ない…」という人もいることでしょう。
そもそも、会社で決められた定時に退社するというのは当たり前の権利です。「周りの目が気になって帰れない」と心配する必要はありません。
一般的に会社の定時は17〜19時
企業に勤める正社員の勤務時間は、始業から終業まで8時間(休憩時間除く)が一般的です。例えば始業が9時の場合、終業時刻(定時)は18時となります。
始業と終業時刻に関しては、会社の制度や業態などによって設定されています。例えば8時始業の場合、17時終業。10時始業の場合、19時終業となります。
おおむね、17〜19時を定時としている会社が多いです。
上司や先輩が残業していても定時退社は可能
自分の仕事が定時までに終わっていても、上司や先輩が仕事をしている場合。自分だけ帰るのは気まずく感じてしまうことでしょう。しかし、定時退社しても何の問題もありません。
もし時間に余裕があれば、できることを手伝うのもいいでしょう。むしろ感謝してもらえるかもしれません。
ただ、「上司が働いているのに自分だけ帰るのか?」などと言われても、無理に残業する必要はないと考えておきましょう。
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定時退社するなら「残業はしない」という考え方に切り替えよう
残業が常習化したり残業するメリットを感じてしまったりすると、「残業するのは当たり前」という考え方になってしまいます。
もし定時退社をしたいのであれば、「残業はしない」という考えに頭を切り変えましょう。ここでは、残業しない考え方を浸透させる上でのポイントを以下で紹介していきます。
- 定時退社するメリットを考える
- 残業をするデメリットも考える
- 「他の社員も残業してるから」は当たり前ではない
- 残業をしない社員=優秀
- 残業代を当てにしない
定時退社するメリットを考える
定時退社した場合のメリットを考えると、「残業しないように働こう」と考え方を切り替えられることでしょう。定時退社するメリットというと、例えば以下の通りです。
- 家族と一緒に夕食を食べて、コミュニケーションが取れる
- 仕事終わりに友人と食事や飲み会にくなど気分転換の時間ができる
- 買い物をしてから帰宅でき、生活が豊かになる
- 早くに眠りにつけ、翌日に備えて十分な休息をとることができる
定時退社するメリットは、生活においても、翌日以降の仕事においても役に立つものばかりです。これらを意識することで、残業をしないよう意思を強く持ちましょう。
残業をするデメリットも考える
逆に、残業をするデメリットも一緒に考えるとさらに効果的です。具体的には以下の通り。
- 仕事終わりの時間が短くなり、余裕がなくなってしまう
- 家族や友人と会う時間が減る
- 家に帰って寝るだけの生活が続く
- 食事や睡眠のバランスが乱れ、体調を崩しやすくなる
その日は無理に残業をして仕事を終わらせられたとしても、以降の仕事に支障をきたすデメリットが多いです。
このことからも、定時退社できるスケジュールを組んで仕事をする方が望ましいということがおわかりいただけるでしょう。
「他の社員も残業してるから」は当たり前ではない
社内を見れば、自分以外にも残業をし、長時間労働している社員がたくさんいるかもしれません。このような環境にいると、「残業するのが当たり前」と考えがちです。
残業はどうしても終わらない仕事がある時にするもの。仕事が終わったら定時に帰るのが基本的な働き方であると考えるようにしてください。
残業をしない社員=優秀
長い時間残業をして、夜遅くまで仕事をしている社員が優秀というわけではありません。
残業をせず、毎日定時退社しているのに成果を残す社員こそが優秀なのです。この考え方に切り替えることも必要でしょう。
昔からある日本の考え方として、「長期間努力し、辛いことに耐え抜いた人を賞賛する」というものがあります。努力をした人を褒めるのは大切なことです。しかし、それ以上に最低限の労力で最大限の成果をあげることこそ、会社や組織としては望ましいはず。
上司などを始めとした社内での評価を上げたいのであれば、定時に帰りながらも成果をの出す方法を考えましょう。
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残業代を当てにしない
社員が残業をすれば、その分残業代を給料に上乗せして支払うのが一般的な会社のルールです。
しかし中には残業代が出ず、全てサービス残業となってしまう企業も。本来、社員が働いた時間に対して残業代が支払われるのが普通です。
残業をした分が残業代になるのであれば、定時で仕事を切り上げるより、毎日1時間でも残業をした方が効率よく給料が上がると考える人もいるでしょう。
確かにその通りかもしれません。しかし、先ほどの項目で説明した通り、会社としては定時に退社してでも成果を残す社員の方が評価が高いです。
無駄に残業し、残業代を稼ごうとする社員に対しては評価は低くなってしまうでしょう。キャリアアップの話も遠ざかってしまうかもしれません。
やはり、仕事を効率的に終わらせ、定時退社を目指すのがベストといえます。
収入が厳しければ副業を行う
もし、残業代がない給料では生活が厳しいと感じるのであれば、副業をするのも一つの方法です。
近年、副業を解禁した会社が増えてきています。残業をさせるくらいなら、各社員が副業をして、自分で足りない分の収入を稼ぐことに前向きな企業も多いのです。
会社の制度で副業が認められているのであれば、始めてみてください。以下の記事では、初期投資が少なくても始められる副業についてまとめています。あわせてご覧ください。
▶️ネットビジネスを22種類紹介!副業初心者やネット起業におすすめ
定時退社するための基本的な方法4つ
それでは実際に定時退社する上で、どういった方法を取ればよいのでしょうか。ここでは、定時退社するための基本的な方法を4つ紹介します。
- 残業が続く理由を考える
- 業務効率化を図る
- 朝早く来て仕事を始める
- チームで仕事を分担する
残業が続く理由を考える
そもそもなぜ毎日のように残業が続いてしまうのでしょうか。まずはその理由を洗い出してみましょう。
理由としてありがちなのが、「仕事の量が多い」ことです。作業量が増えるほど、必要な時間も多くなります。
あるいは、作業量は多くないはずなのに、自分の仕事への取り組み方や時間配分が正しくないというケースも考えられます。
この場合は、業務効率化が必須です。働き方を見直すことで、残業時間を少なくできる可能性があります。
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業務効率化を図る
現在のあなたの働き方に無駄な部分はないでしょうか。例えば、
- 休憩時間が長い
- 仕事中に私語が多い
- スマートフォンをいじったり、業務に関係ないことをしている
こういった無駄が多い場合、意識的にやめることで残業時間を短くできるはずです。
また、この他にも現在の業務効率をさらに上げる方法・コツが存在します。そのコツについては、この後の項目で事例を紹介しますので、参考にしてください。
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朝早く来て仕事を始める
「朝活」という言葉があります。「朝の時間を使って活動する」ことを略して「朝活」と呼ぶようです。この「朝活」を仕事に取り入れることも、残業時間を減らし定時退社に繋がります。
普段より出社時間を早めて、その分、残業する時間を短くするのです。もし同じ時間で同じだけの作業をこなすことができるなら、始める時間を1時間前倒しすれば、終わる時間も1時間早くなるはず。
朝の時間を利用して仕事を早くこなすのも一つの方法となるでしょう。
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チームで仕事を分担する
自分に任されている仕事量があまりにも多いと感じる場合には、チームで分担することを上司に相談してみてください。
チームで作業をこなす場合、成果を残せる社員の業務比率が大きくなりがちです。
仕事量のバランス調整を行うことで、退社時間を早めることにもつながるでしょう。
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定時退社するための業務効率化の方法・コツ10選
定時退社をするならば、まずは自分の働き方を見直して、効率化できる部分はないか探すのが効果的な方法となるでしょう。ここでは、定時退社に繋がる業務効率化の方法を10パターン紹介。
あなたが出来そうなもの、自分の仕事に取り入れられそうなものから始めてください。
- 仕事の優先順位を決める
- 作業時間をあらかじめ決めておく
- テンプレートを作成する
- 作業マニュアルを作る
- 集中が切れたら5〜10分の休憩を挟む
- 業務効率化ツールを活用する
- パソコンのショートカットキーを覚える
- 資料はクラウドで共有する
- オンラインで会議を行う
- 音楽(BGM)を聴きながら仕事をする
仕事の優先順位を決める
1日の始めに、その日に取り掛かろうと考えている作業の優先順位を決めてください。
例えば、集中力・体力ともに余裕のある時間は、工数の大きくなる作業を優先する。夕方以降は単純作業の多い雑務を行う。など。
優先順位を決めておくことで、どの仕事から取り組めばいいかを適切に判断できます。仕事を始める前に迷っている時間を削減し、時間帯ごとの最適な仕事の配分も可能です。
作業時間をあらかじめ決めておく
仕事の優先順位を決めるのと合わせて、1つ1つの作業にかける時間も一緒に決めてください。そして、決めた作業時間を必ず守るようにしましょう。
作業の時間を定時までに終わるよう調整できれば、定時までに退社できるはずです。
実現不可能なほど短い時間を設定してしまっては効果はありません。作業にかかる労力や他の業務との兼ね合わせなどを考えて時間を設定してください。
決めた時間をオーバーしてしまったのであれば、さらなる業務効率化を考えなければなりません。
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テンプレートを作成する
簡単にできる業務効率化の具体例としては、テンプレートを作成してしまうという方法があります。
例えばビジネスメール。ビジネスメールは宛名やメールの題名、冒頭の挨拶文などはほとんど同じような文面を使いまわせます。
社内で共有する書類に関しても、日付や名前の部分だけ空欄のテンプレートを用意しておけば、自分以外の社員も使えます。
形式が同じ文書を使う場合には、テンプレートを用意しておくと作業時間を短くできます。
作業マニュアルを作る
作業マニュアルを作っておくのも効果的です。
会社ではチームで作業をすることが多いと思います。その時にマニュアルがあると、自分がやっている作業を他のメンバーと共有するのが楽です。
一から説明しなくても、マニュアルを読んでもらえばある程度どんな作業をすればいいのか伝わるでしょう。質問された部分のみ補足をすればいいので、マニュアルも業務効率化に役立ちます。
集中が切れたら5〜10分の休憩を挟む
仕事中に集中力が切れてしまったら、無理せず休憩を挟むようにしましょう。
休憩時間があると、作業が遅れるように感じてしまうかもしれません。しかし、集中が途切れたまま作業をすれば、ミスをする可能性が高まり、そのミスの修正をするために時間がかかってしまう恐れがあります。
5〜10分ほどと時間を決めて休むようにしましょう。もちろん、昼休みなど会社で決められた休憩については時間いっぱい休んでも構いません。
ただ、20分も30分も余計に休んでしまうのは、ただのサボりです。その結果、残業する羽目になってしまうので、休憩時間の長さには注意しましょう。
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業務効率化ツールを活用する
ビジネス向けの効率化ツールというものは様々な種類があり、ビジネスパーソンを定時退社に導く手助けをしてくれる優れものばかりです。業務効率化ツールを積極的に活用することをおすすめします。
例えば、連絡ツール「Slack」は、複数名への連絡や離席中の人への連絡をメモとして残すことが可能です。不在の人に合わせてスケジュールを組み直したりする機会を少なくできます。
また、「Googleスプレッドシート」や「Excel」といった表計算ソフトも大いに役立ちます。一瞬で大量の計算を行ったり、リスト作成が簡単にできたりと、作業時間の大幅な削減につながるのです。
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GASやVBAを身につけるとさらに効率化可能
「スプレッドシート」や「Excel」は、プログラムを組み、自分が使いやすい機能をカスタマイズすることができるのです。
「スプレッドシート」は「GAS(Google Apps Script)」、「Excel」は「VBA(Visual Basic for Applications)」という言語を使います。
例えば、「GAS」を使って「スプレッドシート」を以下のようにカスタマイズすることも可能です。
- Gmailでリマインドメールを定期的に送信する。
- エクセルの集計マクロが組める。
- カレンダーに入力された場所から交通費を自動で清算できる。
「GAS」はプログラミング言語の一つ「JavaScript」にGoogleのサービスのオブジェクトを追加した言語です。JavaScriptを使える人であれ違和感なく習得できます。
「GAS」自体、プログラミング未経験者でもマスターできる習得難度の低めな言語です。業務効率化のために身につけるプログラミング言語としてはうってつけと言えます。
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パソコンのショートカットキーを覚える
パソコンのショートカットキーを覚えることでも、業務効率化につながります。
ショートカットキーを使うかどうかで生まれる時間の差は、ほんの数秒でしょう。しかし、リスト作成の時にコピー&ペーストを何百回もしなければならない状況のも、仕事の中で出会うかもしれません。
このような時は、マウスで操作するよりも、ショートカットキーを使う方が効率的です。
以下の記事では、仕事に役立つパソコンのショートカットキーについてまとめています。Macを使って作業をしている方は、以下の記事を参照してください
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資料はクラウドで共有する
会議などで使う資料は、クラウドで共有するのがおすすめです。クラウド上でならば、ログインしたユーザーへ、瞬時にデータを共有できます。もちろん人数に制限はありません。
作成した資料を1枚1枚印刷し、ホチキス止めなどして配布するのは時間がかかります。さらに紙代やインク代などのコストもかかり、時間もお金も無駄にしてしまうでしょう。
クラウドを活用することで、時間的、金銭的コストの両方を削減可能なのです。
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オンラインで会議を行う
近年、会社での会議は参加者が一室に集まって、顔を合わせて行う必要は無くなっています。
例えば、Zoom・Microsoft Teams・Google Meetなどを使えば、離れたところにいる人ともPC、タブレット、スマートフォンを介して会議が可能です。
これにより、
- 全員が社内にそろうまで会議の開始時間を延長する
- 参加者全員を収容できる部屋が空くまで開始時間を延長する
といった状況をなくせます。
音楽(BGM)を聴きながら仕事をする
会社のルール上問題なければ、音楽を聴きながら仕事をしてみてください。
心地よい音楽を聴くことで、集中力も上がるでしょう。また、イヤホンして聴けば、周りの音が聞こえなくなりますので、作業に集中しやすくなります。
今回紹介した業務効率化の例はごく一部です。しかし、すべてお金をほとんどかけず、すぐに始められます。ぜひ取り入れてみてください。
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【気まずくて帰れない時用】定時退社しやすくなる言い訳
「どうしても定時退社したいが、上司に切り出しにくい」という日があった時は、以下のような理由をつけて説明することで、定時退社できる可能性が高くなるでしょう。
ただ、これらの言い訳を使いすぎたり、あるいは嘘をついたりすると、反感を買ってしまうことも考えなければなりません。使うタイミングを見計らうようにしましょう。
- 家族の記念日
- 自宅までの遠さ
- 体調不良・病院
- 習い事
- そもそも下手に言い訳する必要はない
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家族の記念日
家族の誕生日など、記念日だと伝えることで帰りやすくなる可能性があります。
特に自分の家族を持っている人ならば、記念日の大切さはわかっているはず。
「仕事が終わっているのであれば、家族を優先していい」と言ってくれることでしょう。
自宅までの遠さ
会社から自宅までの遠さを理由に帰ることも有効な方法です。
片道2時間などかけて通っている人であれば、早く帰るのも自然なことです。
普段から自分の通勤時間を周囲に伝えておくと、理解も得やすいでしょう。
ただ、嘘をつけばバレてしまう可能性がありますので、注意してください。
体調不良・病院
体調不良や病院に行くことを理由に定時退社するという方法もあります。
体調の異変であれば、会社側も無理に止めることはできません。場合によっては問題になってしまいます。
毎回定時に帰るたびに仮病を使うのは好ましくありません。しかし、少々体調が悪いときなどは正直に伝えて、早く帰るようにしましょう。
習い事
習い事をしているのであれば、普段から周囲の人に伝えておくことで帰りやすくなります。
特に、現在の仕事に役立つ資格やスキル習得のための習い事であれば、会社側もむしろ送り出すくらいの気持ちで対応してくれることでしょう。
そもそも下手に言い訳する必要はない
実際のところ、定時の時刻を設定している会社が、社員にそれ以降の時間まで働くことを強いることはできません。本来、定時で帰るために言い訳を考える必要もないのです。
下手に嘘をついて言い訳をするくらいならば、仕事を早く終わらせて、残業する必要がない状態にすることに力を入れましょう。
もし、残業を強いるようなパワハラに近いことがあったのならば、会社の人事や社外の労働基準監督署に相談するなど、対処しましょう。
定時退社するには上司から部下への働きかけも大切
上司や同僚が働いていたとしても、自分の仕事が終われば定時退社しても問題なし。これは先ほど説明した通りです。
しかし、部下の立場、特に会社の状況などがよくわかっていない新卒社員などにとって、上司よる先に帰るのは気まずく感じてしまうものです。
部下が帰りやすくするためにも、上司から働きかけをしてあげることも必要となります。ここでは、定時退社するために上司がやるべき働きかけの例を紹介します。
- 定時で退社して問題ないことを部下に伝える
- あえて部下より早く帰るのも手段の一つ
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定時で退社して問題ないことを部下に伝える
普段から「仕事が終わったら定時会社しても問題ない」ことを部下に伝えましょう。
部下自身そのことはわかっていると思います。しかし、上司から改めて言われることで、定時退社を認めてもらえて気分になれるものです。
あえて部下より早く帰るのも手段の一つ
上司が部下より先に帰るのも、部下を早くに退社させる方法の一つです。
上司の立場を考えると、部下より早く帰るのは、反対に申し訳ないと感じてしまうかもしれません。ただ、言葉で示すよりも行動で示す方が、より明確に部下に気持ちを伝えることができるはずです。
さらに、上司自身も早く帰れるし、部下も早く帰れ得るというのは、互いにメリットになるでしょう。
上司であるあなたが早く帰れそうな時は、部下に遠慮せず帰るという選択もしてみてください。
定時退社に関する企業側の施策
近年、「働き方改革」を掲げ、企業全体として残業をなくそうとする動きがみられています。
特に、最近は社員が過労死する事件なども明らかになっており、旧態依然とした会社の制度や残業をしなければならないという風潮を改善しようとする動きが活発です。
ここでは、定時退社に関する企業側の施策をいくつか紹介します。
- 「ノー残業デー」などを設ける会社が増加中
- 完全に残業を無くせない会社もある
- 自分で業務効率化を図るのが最善策
「ノー残業デー」などを設ける会社が増加中
実際に企業が行っている働き方改革の代表的な施策としては「ノー残業デー」という制度があります。
決められた曜日は残業禁止。定時になったら全社員が帰宅するという制度です。「プレミアムフライデー」として、毎週金曜日は15時で帰宅するという制度をとる会社もありました。
さらには、
- 定時を超えて残業する場合は上司への申請が必要
- 残業時間のカットと有給消化が達成できた場合、支払う予定だった残業代を支給
などといった施策をとっている企業もあります。残業時間の削減を目標とし、社員のワークライフバランスを考える企業は増えているのです。
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完全に残業を無くせない会社もある
しかし、このような施策を打ち、残業時間の削減をできている企業が全てではありません。
厚生労働省の発表した労働経済白書によると、2017年は企業の93%が残業時間を減らす試みを行いましたが、実際に削減できた企業はそのうちの53%ほどだったとのこと。
半数近い企業では、未だ残業時間を減らせていない状態ということです。
残業時間を減らすと言っても、ただ社員を定時に帰らせればいいだけではない現実があります。この理想と現実とのギャップに、経営者や管理職は頭を悩ませているのです。
本来、社員が残業しなければ終わらなかった仕事をフォローする体制が必要となります。例えば「人員を増やして一人当たりの作業量を分配する」など。
人員を増やすにも、採用までに費用がかかります。面接を行う時間や、対応する人事の社員にかかる負担も考えなければなりません。
現状を考えると、すぐに残業時間をカットに踏み切れない企業もまだまだ多いのです。
自分で業務効率化を図るのが最善策
働き方や制度の改革で残業時間が減るというのは、社員としては喜ばしいことでしょう。
しかし、仕事量が変わらないまま仕事ができる時間が減るという点は、新しい問題を生むきっかけになってしまうのです。
本来残業をすれば1日で終わったはずの仕事が、残業禁止などによって翌日に回ることになります。すると、その分仕事のスケジュールにズレが生じ、休日も出勤して仕事をしなければ終わらないという事態になりかねません。
1日当たりの仕事時間が減っても、働く日数が増えてしまったという人もいるのです。
残業時間を減らす最善の方法は、やはり自分自身で業務効率化を図ることでしょう。会社の方針で残業ができなくなっても、仕事が早く終われば、翌日以降に回すことも無くなるはずです。
どうしても定時退社できない場合は現在の仕事を見直す
「仕事を効率化しようにも、やっぱり残業時間が減らない…」
そのような場合は、今の仕事や職場が本当に自分に合っているのか見直す必要があるでしょう。
もしかしたら、同じ社内の別部署や、他の会社にあなたにあった仕事があるかもしれません。以下の方法を取り、仕事を考え直すヒントにしてください。
- 担当業務の見直しを上司に相談する
- 異動の相談・申請をする
- 転職を考える
担当業務の見直しを上司に相談する
あなたが現在担当している業務に問題があるかもしれません。
あなたが持っているスキルでは対応できない仕事や、他の社員と比べて大量の仕事を抱えているということはないでしょうか。
仕事の内容や量について、上司に見直してもらうよう相談してみてください。相談を重ねた結果、あなたに適切な仕事を任せてもらうように調整しましょう。
異動の相談・申請をする
残業が増えてしまう原因は、あなたの働き方以外にある可能性もあります。例えば、
- 明らかにサボっている人がチーム内にいて、その人ができなかった分の仕事があなたに回ってきている。
- 上司の仕事を押し付けられている
など。職場での人間関係が影響しているかもしれません。
思い当たる部分がある場合は、社内の人事に相談し、可能であれば異動の申請をしてみましょう。新しい部署内での人間関係、仕事内容の方がうまくいくという場合があります。
転職を考える
もし、「現在働いている会社では残業時間を減らせない」「これ以上働き続けたのでは、体を壊してしまう」などと感じる場合は、転職を検討してみましょう。
新しい会社に行くことで、自分に合った仕事、働き方を見つけられる可能性があります。
転職の際には「転職エージェント」を活用するのがおすすめです。エージェントに前職の時の不満点、残業などの状態などを伝えれば、希望に近い求人を紹介してくれます。
以下の記事では、転職する時に役立つ情報をまとめていますので、参照してください。
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定時退社するならまずは残業時間を少なくする行動を取ろう
残業は社会的な問題になっており、改革しようと取り組んでいる企業は増えています。
しかし現実として、改革できていない企業はまだ多く、残業時間を減らすには、社員各自の業務効率化が必要となるでしょう。
また、「会社では残業をしなければならない」「上司や先輩が働いているうちは自分も働かなければならない」と考えているのであれば、考え方を変えても問題ありません。
どちらにしても、残業をせずに成果を残す、効率的な仕事方法を見つけ出すのが、有効な解決策となるはずです。
残業があなたの幸せな時間を阻害する原因となるかもしれません。定時退社をしたいのであれば、残業時間を少なくする行動を取ってみましょう。
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