プログラミングでシステムやアプリを開発する「プログラマー」。
経験はないけれど、プログラミングのスキルを身に付けてプログラマーに転職したいと考えている方もいらっしゃるでしょう。
実際、IT系の求人情報には「未経験者歓迎」の求人もあります。
しかし、未経験OKの求人に応募したとして、本当に未経験でも専門職のプログラマーに転職できるのか?不安に感じる方も多いはずです。
そこで本記事では、未経験や異業種からでもプログラマー転職に失敗しないコツを解説。また、転職する際に重要な求人情報の見分け方についても紹介します。
この記事の目次
プログラマーへの転職は未経験・異業種でも可能?
未経験や異業種からプログラマーに転職できるのか不安な方も多いでしょう。
しかし結論から言えば、プログラマーへの転職に不安を感じる必要はありません。未経験でもプログラマーへの転職は可能です。
実は、採用担当者はそこまでプログラミングスキルを重視していません。
それよりも、チームとしてプロジェクトに取り組めるビジネススキルや、あなたのやる気や覚悟など人間としての魅力も見ているのです。
プログラマーの仕事はプログラミングだけではない
プログラマーはプログラミングだけをする仕事ではありません。未経験で転職をしていきなりコードをどんどん書くというケースは稀でしょう。
はじめは仕事に関連した難易度の低いタスクを任されます。そのため、十分なプログラミングスキルがなくても、業務には問題がないのです。
その過程を経て、徐々に難易度の高いプログラミングのタスクを任せられる人材に成長することを企業は期待しています。
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育成を前提に採用している
企業はプログラマーとして採用をする際に、育成を前提としている場合が多く見られます。
そのため、ミスが起こりづらい仕事を割り振り、徐々にプログラミングを覚えるというステップになっているのです。
採用担当者としては、「プログラマーという人材を失っては困る」「将来的にプロジェクトを牽引できる人材に育ってほしい」「ミスをしてほしくない」といったことを考えます。
育てることを前提としているため、はじめから高度なスキルは求められずに、問題なく仕事に取り組んでいけるのです。
未経験からプログラマーを目指す際、企業が求めるレベルに対して過剰に不安を感じる必要はありません。
企業がどのような人材を求めているかを理解して、転職活動を行うことが重要です。
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プログラマー転職の前に知っておくべきこと
未経験や異業種からプログラマーへの転職は十分可能です。これを踏まえて本章では、プログラマーとして転職をする前に知っておくべきことを3つ解説します。
- プログラマーとして働いていく覚悟とやる気は重要
- プログラミング経験は評価される
- 30代を超えるとハードルが高くなる
プログラマーとして働いていく覚悟とやる気は重要
プログラマーとして働いていく覚悟とやる気があるかを、採用担当者は重要視します。
プログラマーは覚える専門知識が多く、求められる技術も高いです。それを乗り越えて一人前のプログラマーに成長できるかを採用担当者は見極めたいと考えています。
なぜなら、ゼロから独立したプログラマーに成長するには、時間もお金もかかるからです。
しかし、やる気や覚悟を言葉で伝えるのはとても難しいでしょう。
プログラミングに関する本を読んだり、勉強会に参加するという行動はマイナスではないにしろ、十分とは言えないでしょう。
実際にあなたが何かを作り上げた経験や実績が、やる気と覚悟を示しやすいです。
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プログラミング経験は評価される
未経験者に対して、高いプログラミングスキルを求めるのは無理があります。
しかし、期待していた以上のプログラミング経験があれば評価は上がります。具体的には、以下のような経験が役立つでしょう。
- 休日や仕事終わりを利用してプログラミングを学習した
- ネットワークの保守運用の経験がある
- Webサイト製作を行い、HTML/CSS・JavaScript・PHPを使ったことがある
上記のように、どのような形でもプログラミングの経験があれば、少なからず評価につながります。プログラミングの素地があると採用担当者は感じるでしょう。
応募する職種に直接は無関係だったとしても、プログラミングに関する経験がある場合にはアピールすることをおすすめします。
30代を超えるとハードルが高くなる
30代を超えると未経験でプログラマーを目指すハードルは高くなります。なぜなら、30代を超えたエンジニアに対して、企業は経験やスキルを求めるようになるからです。
20代であれば「若手」と認識され、将来性を期待されます。最近では、IT人材が不足しているという背景もあり、30代でも未経験を募集する企業はあります。
ただし、30代を超えると年齢が壁になることもあるので、注意しておきましょう。
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プログラマーへの転職に失敗しないコツ
未経験や異業種からでもプログラマー転職に失敗しないにはどうすればよいか。
本章では、具体的な方法を3つ紹介します。
- 具体的な実績(ポートフォリオ)を作る
- 自分の言葉で受け答えができるように準備する
- 就職サポート付きのプログラミングスクールを利用する
これらのポイントを踏まえた上で、転職活動へと進んでください。
具体的な実績(ポートフォリオ)を作る
プログラミングスキルを具体的に提示できる実績(ポートフォリオ)を作りましょう。
実績とは、Webアプリ・Webサービス・アプリなどを開発することを指します。
開発した作品は、GitHubなどに保存していつでも参照できる状態にしておくと便利でしょう。
仕事を受注したことがある場合は、受注実績を提示するのもあり。
未経験で採用する方は、企業にとってコストをかけて育成していく人材。企業側からすれば、実際のソースコードや製作物が見たいと考えるのは、とても自然な要望です。
わかりやすく提示できるプログラミングの実績やポートフォリオがあれば、転職が成功する可能性を高められます。
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自分の言葉で受け答えができるように準備する
型通りの受け答えや思いつきの発言ではなく、自分の考えを自分の言葉で伝えられる準備をしておきましょう。
面接の際に、採用担当者が行う質問には意味があります。その込められた意味を汲み、適切な回答を行えれば転職は成功しやすくなります。
- プログラマーを目指した理由は何ですか?:応募した動機とプログラマーとして働くことが紐付いているか
- 将来はどのような仕事に携わりたいですか?:企業が採用したい人物とマッチしているか
- なぜ、当社を選んだのですか?:会社に対して貢献したいという熱意があるか
また、面接の際に、「何か質問はありますか?」と聞かれる場合が多く見られます。
これは、会社に対して研究や分析をしっかりと行ってきたかが問われています。聞けなかった疑問点や不明点を質問しましょう。
面接は企業とあなたにとって、お互いのビジョンや考えがマッチしているかを確認する場所。納得のいく転職を実現したいのであれば、準備を怠らないようにしましょう。
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就職サポート付きのプログラミングスクールを利用する
プログラミングのスキルを身に付けて、転職もスムーズに行いたいのであれば、就職サポート付きのプログラミングスクールを利用する方法がおすすめ。
転職成功率が高く、さらに転職できなかった場合の返金制度があるプログラミングスクールを選ぶと安心感が高いです。
スクールのおすすめは、「【2024年版】人気プログラミングスクール14校を比較!費用や学べる言語を解説」を参考にしてください。
プログラマーに必要なスキルについて
未経験で高いスキルが求められないとしても、余裕を持って業務に取り組みたいと考える人は多いでしょう。そこで本章では、プログラマーに必要なスキルを紹介します。
- 現場で使うプログラミング言語
- ITリテラシー
- コミュニケーション能力
- 資格は不要なケースが多い
現場で使うプログラミング言語
すべてのプログラミング言語を学べれば理想的です。しかし、それは時間やお金のことを考えれば、現実的ではありません。
また、現場ではそこそこ何でもできる人よりも、専門的なスキルを持ったプロフェッショナルの方が重宝されます。
そのため、現場で使うプログラミング言語を学ぶという選択がおすすめ。
Web開発であれば、HTML/CSS/JavaScript/Ruby/PHPなど。システム開発ではC#/Javaなどがあげられます。
ただし、現場によって使うプログラミング言語は異なります。実際に転職先が決まらなければ、プログラミング言語の選択は難しいでしょう。
求人の多さや需要の高さを考えると、C#/Javaが魅力的かもしれません。しかし難易度は高いので、学習しやすいPHP/Rubyからステップアップするという方法もあります。
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ITリテラシー
ITリテラシーはIT業界で働く上での基礎体力。
専門用語の知識があれば、業務もスムーズに行えるでしょう。ITリテラシーとは、ITを目的に合わせて柔軟に利用できる能力を指します。
体系的に学ぶのであれば、ITパスポートなどの資格の取得がおすすめです。ITリテラシーに関する資格については下記の記事をご覧ください。
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コミュニケーション能力
プログラマーはPCと向き合うことが多いものの、コミュニケーション能力も重要。
実際、プログラマーはコーディングだけでなく、人と向き合うことも多い職種です。
プログラムに関する考えを的確に伝えたり、人間関係の構築をしたりといったさまざまな場面でコミュニケーション能力は役立ちます。
つまり、コミュニケーション能力が高い人は、プログラマー向きとも言えるでしょう。
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資格は不要なケースが多い
プログラマー転職の条件として、特定の資格取得は不要とするケースも多いです。
プログラミングなどのスキルは必要でも、ある資格をがなければプログラマーになれないというわけではないと考えていいでしょう。
ただ、基本的なITスキルを習得するために「ITパスポート」や「基本情報技術者試験」などの資格をとっておいても損はありません。
未経験からプログラマーへ転職しようと勉強していること、それだけ熱意を持って転職しようと思っていることなどが面接官へ伝わりやすくなります。
プログラマーの求人情報を見極めるコツ
未経験や異業種からプログラマー転職をする際には、求人情報の検討がとても重要。
ここでつまずくと、プログラマーとして失敗する可能性が高くなります。
そこで本章では、より良い求人情報を見分けるコツを5つ紹介するので、転職活動に役立ててみてください。
- 毎日継続して求人をチェックする
- 研修期間が長い求人を選ぶ
- 年中求人を出している企業には少し注意が必要
- 転職エージェントも利用する
- 自社開発を行っている企業を選ぶ
毎日継続して求人をチェックする
未経験から理想通りのプログラマーへの転職は難しいものの、へりくだって妥協をしすぎるのも良い結果を生みません。
より良いプログラマーへの転職を実現するために、毎日継続して求人をチェックしましょう。
比較検討できる求人が増えることで、どのようなポイントがあなたにとって重要かがわかるようになります。また、他の求人と比較して良い条件なのかも判断できるでしょう。
毎日求人情報をチェックすれば、転職後にプログラマーとしてキャリアアップを期待できる魅力的な求人が見つかる可能性が高まります。
研修期間が長い求人を選ぶ
研修期間が長い求人を選ぶことも、未経験からプログラマーを目指す上で大切です。研修が長い企業は、社員教育に力を入れていると考えられます。
実務で役立つ知識・スキルが吸収できるので、給与をもらいながらプログラミングスクールに通っているような状態と言えるでしょう。
ただし、研修期間が長いことは求人情報を判断する要素のあくまでも1つであることを忘れないでください。「研修期間が長い=働きやすい企業」とは限りません。
最低限のスキルを身に付けさせるために、最初の研修だけに力を入れているだけの企業も中にはあるでしょう。
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年中求人を出している企業には少し注意が必要
「この企業の求人は年中見かける」という場合、応募には少し注意が必要です。
このようなケースで考えられるのが、採用した人材が定着していないという可能性。
転職後「必要な人員に足りておらず、一人当たりの作業負担が大きい」「雇用条件が満足いくものではなく、退職者が多い」などの環境に置かれることも考えられます。
こちらも求人を見る時の指標のひとつであり、「求人をずっと出している企業=人材が定着しない」問題がある、とは言い切れません。
このような求人に応募するなら、念のため、採用フローの中で社員の働き方などをそれとなく質問するのがおすすめです。
転職エージェントも利用する
転職エージェントを利用すれば、自分に合った非公開求人を紹介してもらうことも可能。
中には、独自の非公開求人を持つエージェントもあるので、複数登録がセオリーです。
非公開求人について知らなければ、それだけ転職活動において選択肢が減ります。求人を検討する上でも、比較する数が多い方が良いでしょう。
また、企業は転職エージェントを信頼して求人を出します。そのため、転職サイトなどで公開される求人よりも、採用される可能性が高くなるというメリットも。
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自社開発を行っている企業を選ぶ
求人を検討する際には、客先常駐よりも自社開発を行っている会社の方がおすすめです。
プログラマーとして働く場合には、客先常駐型と自社開発型がおもな選択肢となります。
客先常駐型は、プログラマーを企業に派遣する企業。自社開発型とは、自社でWebサービス・アプリ・ゲーム・システムなどを開発している企業です。
客先常駐の場合は、基本的に上司やチームのメンバーは他社の場合が多く、丁寧な指導を受けることは難しいでしょう。
また、客先常駐は元請けから開発を依頼される下請け企業の場合が多いです。
そのため、給与が上がりづらく、労働環境が悪いブラック企業である可能性が高まります。
もちろん客先常駐型のホワイト企業もありますから、口コミや会社の評判も事前に確認し、慎重に検討しましょう。
自社開発型は技術力の高い人材が多く、事業を生み出す力を持つ企業も多いです。
やる気やスキル次第で開発に関わることも可能なので、成長しやすい環境と言えるでしょう。
未経験から転職を目指す時には、自社開発に力を入れている企業であるかもチェックしたいポイントです。
プログラマー採用で企業が見るポイント
企業の採用担当者は、どのようなポイントで採用するか判断しているのでしょうか。
本章では、プログラマー採用で企業が重視するポイントを2つ紹介するので、転職活動の際に意識してみてください。
- プログラマーとして成長が期待できるか
- 仕事を一緒にしたいと思える人材か
プログラマーとして成長が期待できるか
プログラマーとして成長が期待できる人材かどうかは、採用担当者が見極めたいポイント。
成長が期待できる人材とは、具体的には「プログラミングが好き」「積極的に学習する姿勢を持っている」人です。
プログラミングが好きであれば、最新情報の収集を積極的に行い、新たなスキルを学ぶことも苦ではないでしょう。
そして、それが仕事に活かせるならば、会社の利益につながり、良い循環を生み出します。
プログラマーとして成長を続けるためには、学習の継続が必要です。積極的な姿勢でプログラミングに向き合える方は、将来性の高い人材と判断されるでしょう。
仕事を一緒にしたいと思える人材か
どんな仕事でも、一緒に仕事をしたいと思える人を企業は採用したいと考えます。
能力の高いチームワークを乱す人よりも、能力はある程度でもチームの連携を高めて盛り上げてくれる人を選びたいと思うでしょう。
会社の和を乱さない社会人として問題のない振る舞いができる方や、自分が働くことで企業に貢献するという熱意を感じる方が評価されやすいです。
プログラマーとして技術だけを追求すれば良いと思っていたなら、考えを改めましょう。
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まとめ:未経験でもプログラマーに転職できる
未経験や異業種からプログラマーに転職することは十分可能です。ただし、将来性の高いエンジニアを目指すのであれば、プログラミングのスキルは必須。
また、コミュニケーション能力やビジネススキルも選考のポイントになります。この記事を参考にしていただき、あなたが理想とする転職を成功させましょう。
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