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金融エンジニア(金融系SE)の仕事内容とは?働き方や収入について解説

更新: 2021.06.23

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金融系システムエンジニアという職業に興味はありますか?

年収の高さなどのイメージから、銀行や証券会社での仕事を希望する人も多いです。では実際に金融系のシステムエンジニアは、どのような仕事を行うのでしょうか。

この記事では、金融系システムエンジニアの仕事内容、働き方や収入、さらに求められるスキルや適正などについて解説します。

金融系のシステムエンジニアとは

金融系のシステムエンジニア(SE)とは、銀行・保険会社・証券会社などの金融業界の業務システムを担当するシステムエンジニアのことを指します。

主に、金融業界の日々の業務で利用するシステムの構築や開発を行う仕事です。

金融業界、といってもその会社の事業内容は様々。銀行というカテゴリの中にはメガバンクだけでなく地方銀行、信用金庫、ネット銀行なども含まれます。

保険会社のカテゴリの中には生命保険や医療保険などのあらゆる保険が、証券会社のカテゴリの中には証券取引、国債取引やFX取引などを含んでいます。

そのため、金融系システムエンジニアの仕事内容も担当している金融業の種類や担当している顧客によって異なります。

金融業界は、現在多くのサービスがネットやコンピューターを利用して処理・管理されており、他の業界と比べても特にIT依存度の高い業界と言われています。

複雑で繊細な業務を支える金融系システムエンジニアはやりがいと責任のある、社会的に重要な職種です。

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金融系のシステムエンジニアの仕事内容

金融系システムエンジニアの仕事内容を銀行、保険会社、証券会社の3種類に分けられます。

銀行

最近ではアプリやWeb画面のネットバンキングで銀行残高を確認したり、振込などの手続きが手軽に出来るようになりました。

銀行の業務に関するシステムは具体的に以下の3つに分類されます。

勘定系システムの開発

ATMやネットバンキングからの預金、引出、貸出や為替といった入出金の処理や、利息計算などを行うシステムを開発します。

情報系システムの開発

情報系システムでは、勘定系システムなどで処理された取引データや口座情報、さらに外部の信用情報などをもとに、利用者が集計・分析しやすいようにデータの加工や正規化を行います。

このシステムではユーザー分析や各種の帳票作成などを行うことができ、銀行の営業活動に役立てられます。

その他システムの開発

その他のシステムには、窓口での事務業務を支援するための営業店システムなどがあります。

保険会社

ネットバンキングなどで利用者もシステムを使うことがある銀行と異なり、保険会社はその業務に従事する人を支援するシステムが主です。

業務系システムの開発

業務系システムでは、保険商品を購入した顧客管理、契約管理、保険料の支払いや保険の利用歴などを管理します。

情報系システムの開発

情報系システムでは、顧客データや保険の利用歴、病気や事故の発生率など様々なデータをもとに経営支援、営業支援のためのデータ分析、各種帳票の作成などを行います。

販売チャネル(流通経路)システムの開発

販売チャネル(流通経路)システムとは、様々なチャネル(経路)で保険販売や既存契約管理などを行うシステムのことです。

例えばインターネット上で自社製品、サービスの情報提供を行ったり、顧客とやり取りを行うシステムを指します。

証券会社

証券会社のシステムも、保険会社と同じくその業務に従事している人を支援するためのシステムが主です。

業務系システムの開発

業務系システムとは、証券の注文・約定の管理システム、顧客管理、営業店の事務処理、コンプライアンスシステムのことを指します。

情報系システムの開発

情報系システムでは、投資、銘柄、国内外の情報の管理・共有、また顧客データなど様々な情報をもとに経営支援・営業支援のためのデータ分析、各種帳票の作成を行います。

その他システムの開発

その他のシステムには、海外の現地法人との株式などの注文・約定処理を行うシステムやホームトレードを行う体外接続系システムなどが含まれます。

金融エンジニアの将来性

金融業界では、インターネットバンキング、コールセンターなどIT技術を活用した新しいサービスが次々と出てきており、今後もこの流れは続いていくと見られています。

一方で、フィンテックという新しい概念により、これまでのサービスの中には、新しい技術によって代替されていくものもあるでしょう。

金融系システムエンジニアは将来性のある職種ですが、変化・進化し続ける現状や技術に乗り遅れることのないように常にアンテナを張り、新しい技術を学び続ける姿勢が金融系システムエンジニアには求められます。

金融×ITの融合フィンテック(Fintech)

次に最近注目を集めている新しい言葉「フィンテック(Fintech)」について解説します。

フィンテック(Fintech)とは

フィンテックとはFinance(金融)とTechnology(技術)を組みあわせた造語で、金融業界の業務のIT化、IT化のための技術そのもの、あるいはIT技術を活用したサービスなどのことを指します。

フィンテック(Fintech)のサービスの代表例

実はすでに私達の身近にあるフィンテック。代表例をいくつか紹介します。

決済&送金サービス

財布を持ち歩いて買い物をしていた時代から、クレジットカードなどのカード決済が出来る時代になり、最近では「Apple Pay」や「Google Wallet」のようにスマートフォンを使って決済をすることができるようになりました。

これ以外にも、「LINE Pay」のように金融機関の口座番号ではなくSNSのIDやモバイルアプリによって送金や決済をすることもフィンテックによって可能になりました。

資産管理&運用

クレジットカードの明細や電子マネーの利用履歴から、自動で家計簿をつけてくれるアプリや、ライフプランに合わせて資産のシュミレーションができるアプリなど、手軽に資産管理や運用が出来るようになりました。

投資&融資

インターネットのプラットフォームを利用して不特定多数の人から資金を募る「クラウドファンディング」や、融資を受けたい人や企業と融資してくれる人、企業とを結ぶ「ソーシャルレンディング」など、インターネットを経由して金融機関以外から投資・融資を行うサービスを指します。

仮想通貨

数年前から話題の「ビットコイン」を始めとする仮想通貨など、国や中央銀行などが管理する通貨ではないインターネット上で価値を持つ電子通貨もフィンテックの一つです。

フィンテック(Fintech)は世の中に何をもたらすのか

「フィンテック」という言葉を聞くことが初めてであったとしても、すでにフィンテックによるサービスを少なくとも一つは利用したことがあるのではないでしょうか。
オンラインバンクを使って送金などを行うが当たり前になってきたように、フィンテックは「新しい」当たり前を作ってきています。既存の金融ビジネスが数年後には全く別の形になっている可能性もあるでしょう。

金融系エンジニアになるために必要なスキル

金融系システムエンジニアは業界に特化したエンジニアであるため、エンジニアとしての基礎知識に加えて業界知識やさらにプラスアルファで必要なスキルがあります。

プログラミングスキル

システムエンジニアとして、プログラミングスキルは必須です。使用言語については後ほど解説していますが、いずれの言語についても最低限理解できるレベルのスキルが必要です。

Excel・Wordスキル

顧客への説明資料、プレゼンなどは基本的にExcel、Wordを利用して行われるため、これらを使いこなす必要があります。

コミュニケーション能力

金融系システムエンジニアに限ったことではありませんが、一人パソコンに向かって黙々と作業をしているイメージがあるシステムエンジニアは意外と社内外の様々な人とのコミュニケーションが発生する職種です。
例えば社外のクライアントとシステムの要件や要望について打ち合わせをしたり、社内のメンバーとタスクやスケジュールの調整を行ったりと、プロジェクトを円滑に進めるためにコミュニケーションを積極的に取ります。

そのため、難しいシステムの話を分かりやすく説明したり、相手の話の意図を読み取って適切に対応するといったコミュニケーション能力が求められます。

臨機応変に対応できる行動力・思考力

これまで解説した通り、金融業界は変化が大きい業界です。

また、小さなバグ(不具合)やシステムのトラブルが日本中・世界中の何万人もの人に影響する可能性のあり、常に正確さが求められる業界です。

その金融業界を支える金融系システムエンジニアには、世の中の変化や突然のトラブルなどに臨機応変に対応できる行動力、思考力、そして柔軟性が必要と言えます。

金融系のシステムエンジニアが使用する言語

COBOL

COBOLは古くから利用されているプログラミング言語の一つです。

今でも金融業界を始めとする多くの企業や国の機関の基幹システムはCOBOLでプログラミングされているため、COBOLを扱えるエンジニアの需要はまだ今後もなくならないと言われています。

C#

C#はMicrosoftが開発したプログラミング言語で、Webアプリケーション、Webサイトやゲーム開発など様々なことができます。

JAVA

アプリ開発やWebサイトの構築、サーバーなどでも多く採用されているプログラミング言語です。

その汎用性からJAVAを扱えるエンジニアの需要は高く、エンジニアやこれからプログラミングを学ぶ人達からも人気の言語です。

金融系のシステムエンジニアに向いてる人

プログラミングスキルやコミュニケーションスキルの他に、金融系システムエンジニアを目指す人が持っておくべき素質があります。

責任感がある人

これまでに解説してきた通り、金融業界は世の中の資産や財産などに関わる非常に重要で繊細な情報を取り扱っています。

どの職種においても、自分自身の業務に対して責任感は持ち合わせておくべきですが、機密情報を取り扱うことが多い金融系システムエンジニアには特に必要な素質と言えます。

几帳面で正確な作業ができる人

金融業界で利用する業務システムは利息や保険料などの「計算処理」を多く行います。

日本全国に展開しているメガバンクや海外にも支店を持つ証券会社などでは、システムによるちょっとした計算間違い、処理ミスが世界規模の大きな問題になる可能性もあります。

そのため、速くて雑な仕事をするエンジニアよりも、多少スピードが遅くてもミスのない正確な作業ができるエンジニアのほうが現場では重宝されることでしょう。

金融系のシステムエンジニアに向いてない人

反対に、金融系システムエンジニアに向いていない人とはどのような人なのでしょうか。

学習意欲の低い人

フィンテックにより、様々な業務やサービスがIT化してきている現代。
今後も金融業界を取り巻く状況は常に変化していくことが予測されます。

そのような状況の中で、新しい技術や世の中の新しい出来事に鈍感な学習意欲の低い人や知的好奇心があまりない人は、将来的に金融系システムエンジニアとして周りから取り残される可能性があります。

受け身の人

新しい技術や世の中のニュースをキャッチするためには、セミナーに参加する、業界雑誌を読むといったような自分自身から「学びに行く」姿勢が欠かせません。

上述した「学習意欲の低い人」に関連しますが、誰かが教えてくれるのを待っているような受け身の人は、金融系システムエンジニアには不向きでしょう。

金融系のシステムエンジニアの給与や働き方は?

銀行や証券会社で働く人のイメージから、金融業界=給料が高い、と考えている方も多いのではないでしょうか。

ここからは、金融系システムエンジニアの給与と働き方について解説します。

給与

リクナビNEXTが行った30代エンジニアの年収調査の結果によると、金融・保険系のエンジニアの年収は744万円で、外資系SIer、コンサルティングファームなどの他の業種を抑えての1位となっています。
給与はかなり高水準であると言えるでしょう。

労働時間

「働き方改革」という言葉がよく聞かれるようになった昨今、残業や長時間労働が一般化していたIT業界においても労働時間の適正化の動きがあります。

しかしながら、クライアントへの納期や開発スケジュールの関係上、締め切り前には多少の残業は予想されますし、何かトラブルが発生した場合には夜を徹して復旧作業にあたる可能性もあります。

実際の労働時間については企業の制度やプロジェクトの規模、人数、担当業務などによって異なります。気になる方は面接時に聞いてみると確実でしょう。

労働環境

年功序列で上司の言うことは絶対、といったような古い日本の文化はなく、実力主義、男女平等、感情よりも論理で全てが推し進められる世界です。
一方で、社会的な影響度が高いことから他の業界よりも特にシステムの正確さが求められるため、実績が少ない新しい技術よりも安定していて確実な技術・手法が優先されます。

新しい技術をどんどん取り入れて世の中に新しいサービスを提供したい、と考えている人には、保守的な現場と感じるでしょう。

勤務地

システムエンジニアの中で、自社で開発している人が全体の2割、残り8割は常駐エンジニア(自社内ではなく、クライアント先で作業する)と言われています。

その理由としては、扱っている情報が企業秘密であるため、社外に持ち出すことができないことがあります。

客先常駐エンジニアといっても、金融系システムエンジニアは多くの場合チームで作業するため、クライアント先でお客さんに囲まれて一人で作業することはほとんどなく、新人は先輩などについて業務を覚えていくことができます。

金融系のシステムエンジニアが持っておくと役立つ資格

最後に、昇給や待遇の向上に役立つ可能性が高い資格をいくつか紹介します。

銀行業務検定

多くの銀行において昇進の条件と定められている業務検定で、年間約30万人が受験する資格試験です。

日商簿記検定

財務諸表の読み方、会計科目や仕訳などが問われる簿記試験です。知名度の高い資格であるため、経理や財務、一般事務職などへの就職や転職にも有利に働くことが多い資格です。

情報処理安全確保支援士試験(SC)

サイバーセキュリティ分野の国家資格で、合格者は情報処理安全確保支援士の名称を使用することができます。

暗号化技術、サイバー攻撃対策といった情報セキュリティの一般知識に加えて、セキュアプログラミング、ネットワークといった要素技術が範囲で、情報セキュリティに関する資格試験としては最高難易度にあたります。

ネットワーク情報セキュリティマネージャー(NISM)

情報セキュリティのスペシャリストを育成・配置することを目的として創設された資格試験で、セキュリティエンジニアや情報セキュリティ管理者として必要なスキルを身につけることができます。

CISSP認定資格

(ISC)² (International Information Systems Security Certification Consortium)が認定を行っている情報セキュリティ・プロフェッショナル認証資格です。

情報セキュリティの共通言語とも言える「(ISC)² CISSP CBK」が出題範囲で、資格保有は海外でも有効です。

AFP資格

FP(ファイナンシャルプランナー)として、相談者に適切なアドバイスや提案ができる技能を習得していることを証明する資格試験です。

さいごに

給与面だけを見ると、金融系システムエンジニアは魅力的に見えるかもしれませんが、他の業種のシステムエンジニアよりも高い給与が設定されていることには、理由があります。

金融系システムエンジニアを目指す方は、今回紹介した求められるスキルや適正、資格などを確認し、本当に自分の性格やライフスタイルに合っているのかを見極めるようにしましょう。

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この記事を書いた人

石田ゆり
元システムエンジニア・コンサルタント。ERPパッケージソフトウェア会社にて設計から開発、品質保証、導入、保守までシステム開発の一通りの業務を経験し、その面白さと大変さを学ぶ。働く人々を支援するバックオフィス系システム・業務効率化ツール等に特に興味あり。趣味は旅行、ヨガ、読書など。

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