「プログラミングを独学で習得したい」
「プログラミングを始めるにあたり、必要なものを準備したい」
未経験からプログラミングを学ぶ人が増えた現在では、気軽にプログラミングを始められるサービスや環境が整っています。
しかし、具体的に何から始めればいいのか、どんなサービスを利用すればいいかは分かりにくいと感じている方もいらっしゃるでしょう。
そこで本記事では、初心者が悩みがちなプログラミング学習に必要なもの・学ぶべきスキル・環境などを解説。スムーズに学習が開始できるよう、本記事をお役立てください。
この記事の目次
プログラミングを始める前に考えておくべきこと
プログラミングを始める前に以下の3点を考えておく必要があります。
- プログラミングを身につける目的を明らかにする
- 学習するプログラミング言語を選ぶ
- 書籍や学習サービスを活用して学習する
それぞれ解説します。
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プログラミングを身につける目的を明らかにする
プログラミングを学ぶ際に一番大切なのは、何を作りたいのかを考えること。言い換えると「なぜプログラミングを学ぶのか」という目的を明確にすることです。
- プログラミングでWebサービスを作って運用する
- プログラミングを学んでエンジニアとして転職する
これらもプログラミングを身につける目的となります。
そして、目的はできるだけ具体的に設定することをおすすめします。なぜなら、具体的な目的を設定できると必要な学習内容も導き出しやすいからです。
プログラミング学習では、何を達成したいかで学ぶべき内容は変わります。例えば「iOSアプリを作りたいならSwift」「AI(人工知能)の開発をしたいならPython」など、それぞれ目的によって適している言語や技術が異なるのです。
自分はなぜプログラミングを学ぶのか曖昧なまま独学を始めると、壁にぶつかった時に「なんで勉強しているんだっけ?」と迷ってしまい、挫折しやすくなるもの。
なぜプログラミングを身につけたいのか、目的を考えてみましょう。
プログラミングは目標を達成する手段。「プログラミングの習得」自体を目的にするのも明確とは言えません。
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学習するプログラミング言語を選ぶ
次に学習する言語を決めます。作りたいものに必要な言語を選ぶと良いでしょう。
具体例としては、以下の通りです。
- iOSアプリ開発:Swift
- Androidアプリ開発:Java・Kotlinなど
- Webサービス開発:Ruby・PHP・Pythonなど
- AI(人工知能)開発:Pythonなど
- ブラウザゲーム開発:JavaScriptなど
将来的にプログラミングを仕事にしたいのであれば、言語によって求人数や平均年収が変わることも理解しておいてください。どの言語を学ぶか決める基準となるでしょう。
プログラミング言語によって学びやすさも違いがあります。Ruby、PHP、Pythonなどスクリプト言語と呼ばれるプログラミング言語は、比較的初心者が学びやすいと言われています。
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書籍や学習サービスを活用して学習する
準備ができたら実際に学習を始めてみましょう。
近年は初心者向けの書籍や、学習サービスが増えており、誰でも簡単にプログラミングを学べるようになっています。教材は何でも構いません。あなたが学びやすいものを選んでください。
注意点としては、最初からレベルの高い教材に手をつけないことです。特に未経験者の場合、いきなりレベルの高いことをやろうとしてもうまくいかないケースがほとんど。
できないことばかりだと「自分には才能がない」と悲観的になってしまい、挫折の道をたどってしまいがちです。
早くプログラミングを身につけたい気持ちはわかりますが、独学で進めるならば取り組みやすい初心者向けの教材から初めるべきです。自分のレベルにあった教材を選びましょう。
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プログラミングを始めるために必要なもの
プログラミングを始める上で、最低限必要なものは以下の4つです。
- パソコン
- インターネット環境
- テキストエディタ
- 統合開発環境
- 学習教材
パソコン
パソコンはもちろん必要です。簡単なアプリ開発程度なら、いつも使っているパソコンでも問題はありません。
余裕があれば、プログラミング用に新たに購入しても良いでしょう。あるいは、iPad Proなどの性能の高いタブレットでもOK。
個人でプログラミングを学ぶ上で、特に性能にこだわる必要はありません。しかし、ゲーム開発のように処理が重い中で開発を行う場合には、高性能なパソコンを購入した方が良いでしょう。
また、プログラミング学習用のパソコンはノート型の方が、持ち運びに便利で外出先でも学習できるのでおすすめ。
ノートパソコンであれば、どこでも場所を問わずに学習ができますし、スクールに通ったり勉強会に参加したりする場合は、ノートパソコンでないと何かと不便です。
もちろん、自宅だけでいいなら、デスクトップ型でも問題はありません。ここは学習スタイルに合わせて選んでみてください。
OSに関しては、基本的に基本的にWindows・Macのどちらでも問題はありません。ただプログラミングを学習する上では、Macの方がおすすめではあります。
以下の記事で詳細を解説しているので、迷っている方は参考にしてください。
インターネット環境
ネット環境が整っていることも、プログラミング学習の前提となります。開発環境の構築に必要なツールやアプリはインターネットからダウンロードしなければなりません。
また、エラーの解決方法や文法に関する疑問について検索するとき、プログラミング学習のWebサービスを活用することもあるでしょう。
オンラインエディタを使う場合は、常にインターネットに接続していなければなりません。
できるだけ回線速度も高速である方がベター。光回線や5GのWi-Fiが通っていれば、ストレスフリーで学習できるでしょう。
ちなみに、誰でもアクセスできる公共のWi-Fiは、個人情報の漏えいなどセキュリティの観点からなるべく使用しない方がよいです。
テキストエディタ
プログラミングをする「開発環境」も必要です。具体的にはテキストエディタが必須となり、場合によってはIDE(統合開発環境)も必要となります。これにより効率よく学習を行うことができるのです。
整った開発環境で学習すれば、動作を随時確認しながら学習ができますし、エラーの該当箇所も見つけやすくなります。
テキストエディタは、簡単に言えばプログラムコードを記述するためのエディタです。メモ帳などデフォルトのエディタでもプログラムが書けないわけではありません。
できれば、プログラミングに特化したコードエディタを使いましょう。特に問題がなければ、以下3種類のうちどれかをダウンロードすることをおすすめします。
- Sublime Text
- Visual Studio Code(VSCode)
- Brackets
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統合開発環境(IDE)
統合開発環境とは、「IDE:Integrated Development Environment」と呼ばれるもの。
プログラミングに必要なテキストエディタ・コンパイラ・デバッガなどのツールを統合したソフトウェアを指します。
要するに、プログラムを書く・実行する・不具合の箇所を見つけるといったことが1つでできるソフトウェアです。
代表的なIDEは、Oracleが提供する「Net Beans」、PHP・Ruby・Pythonなどをサポートする「Ecripse」、iOSアプリ開発に使われる「Xcode」などが挙げられます。
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学習教材
自分に合う学習教材を用意することも忘れてはなりません。初心者向けの教材は数多く発売されているので、初心者が独学するための教材の準備はしやすいはずです。
そのほか、プログラミングの学習教材の選び方のポイントをまとめると、以下の通り。
- 学習する言語で選ぶ
- 紙媒体か電子媒体(オンライン学習サービス)か
- 演習形式で手を動かしながら学べるか
- レビューや口コミで評価が高いか
- 無料か有料か
- 学習サポートがあるか:特典やコミュニティなど
上記のような選び方のポイントの中から、自分にとって必要なものを取り出して学習教材を選定してみてください。
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プログラミング初心者が学習するべきスキル・知識
プログラミングでは、さまざまなものづくりが実現できます。そしてその目指す目標・目的によって、学ぶべきことは変わるのです。
本章では、Webアプリ開発を例に、初心者が学ぶべきスキルや知識を5つ解説。
- Linuxコマンド
- データベース
- バージョン管理
- Webアプリケーションフレームワーク
- サーバー
Linuxコマンド
Linuxコマンドを覚えることで、コンピュータを「コマンド」で動かすことができます。Linuxコマンドは、MacのターミナルやWindowsのコマンドプロンプトなどで使用します。
コマンドの一例を挙げると、以下の通り。
- cd desktop:デスクトップに移動する
- rm A.rb:「A.rb」ファイルを削除する
Linuxコマンドをうまく活用すると、マウス操作を極力減らし、キーボード操作で効率よく開発を進められるのです。プログラミング学習に必要なテクニックなので、基礎だけでも覚えましょう。
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データベース
データベースは、Webアプリケーションで使うさまざまな情報を格納するものです。データを保存したり、必要に応じて検索し取得することができます。
例えばアカウント登録の機能を実装する場合、ユーザー名や画像などを保存します。そしてユーザー画面を開くと、ユーザー名や画像を取得して画面表示させるのです。
またパスワードは判別できないように、ハッシュと呼ばれる形に変換して格納。
データベースはMySQLやPostgreSQLなどのデータベース言語で操作します。
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バージョン管理
アプリ開発において、バージョン管理は必須です。
バージョン管理とは、プログラムコードの変更履歴を管理する技術です。具体的にはGitのようなバージョン管理システムを利用して行います。
例えば、開発を進めていくうちに「数日前の状態に戻したい」となることがあります。その際にGitを使うと、特定の状態にコードを戻せるのです。
また複数人で作業をする場合、お互いの作業が干渉し合わないようにするためにGitを活用することができます。
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Webアプリケーションフレームワーク
出典元:Ruby on Rails
Webアプリケーションフレームワークとは、アプリケーションの構築に役立つもので、端的にいうとWebアプリ開発を行う際の枠組みのこと。
汎用的な機能や、基本的な構造を提供します。
一方、Webアプリケーションフレームワークを使用しないと、全ての処理や機能をイチから全て記述して実装しなければなりません。
またプログラミング言語によって、使用できるフレームワークは異なります。
代表的なものは、以下の通りです。
- Ruby:Ruby on Rails
- PHP:Laravel・cakePHP
- Python:Flask・Django
Webアプリケーションフレームワークでは、どの機能をどういう風に組み合わせればいいのかがあらかじめ準備されています。
枠組みに沿って開発することで、効率的にアプリを作り上げることができます。
サーバー
プログラミング言語だけでなく、サーバーについての知識も必要です。
Webアプリ開発は、手元のパソコン内にローカルサーバーを立ち上げて行いますが、それだけでは自分以外の人が利用することができません。
誰でもアクセス可能な状態とするには、プログラムをサーバー上にアップする必要があるのです。
Webアプリケーションをアップすることができるサーバーはさまざまですが、初心者であればAWSやHerokuなどのサービスが使いやすいでしょう。
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プログラミング学習の効率化に必須の環境・習慣
ここでは、プログラミング学習を効率化させるために必要な環境や習慣を3つ紹介します。
- 疑問を解決できる環境
- 知識をアウトプットする習慣
- コミュニティ
疑問を解決できる環境
疑問を解決できる環境があるかないかでは、学習スピードが大きく変わってきます。具体的にはメンターやプログラミングスクールなどです。
加えて、プログラミングを学ぶ際には「自分でGoogle検索などを使って調べる」というのも重要。エンジニアとして仕事をするのであれば不可欠と言えるでしょう。
しかし完全に初心者のうちは、「調べ方がわからない」あるいは「何がわからないのかすらわからない」という状況です。
エラー解決1つとっても、基礎をしっかり理解できない初心者の段階で自力で解決するというのはかなりハードルが高いでしょう。
もちろん、努力次第では自力で解決していくこともできるかもしれません。しかし、多大な時間と労力がかかりますから、その過程で挫折してしまう人もいるでしょう。
それよりもプログラミングができる人に質問した方がはるかに効率的ですし、理解できるまで説明してもらえます。一人で頭を抱えずに済む環境を用意した方が、スムーズに学習できるでしょう。
疑問を解決できる環境として特におすすめなのは、「個人メンター」と「プログラミングスクール」です。以下で紹介します。
個人メンター
個人でメンター(講師)をつけるという方法です。
知人や友人でプログラミングができる人がいれば質問するのも良いですし、スキルシェアのサービスなどを使ってメンターを頼むというのも良いでしょう。
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プログラミングスクール
効率よく習得するなら、プログラミングスクールに通うことをおすすめします。
プログラミングスクールでは、初心者でも分かりやすいテキストを使いながら学習可能で、途中で分からないことがあったらメンターに質問できます。
気軽に質問し放題の環境というのは、なかなか作れるものではありません。プログラミングスクールは効率的に無駄なく学習できる環境であると言えるでしょう。
プログラミングスクールのおすすめは「【オンライン可】社会人向けのITスクールおすすめ12選!エンジニアを目指せるプログラミングスクール」を参考にしてください。
知識をアウトプットする習慣
プログラミングの学習でもっとも大切なのが、知識のアウトプットです。実際に手を動かしながら学んでいくことで、知識の定着につながります。
プログラミングの文法や知識は、書籍やテキストを読むだけでは身につきません。いざコードを書こうとした時に全然書けないという状況になりがちです。
また学習した文法も「どういった場面でどのように使えるのか」が分からないと、実際にアウトプットできません。
自分で能動的にコードを書いていくことで、学んでいる内容の深い部分まで理解できるようになります。おすすめは「サービスをひとつ作りながら学ぶこと」です。
オリジナルサービスの構想がある場合は、目標が明確なのでモチベーションを高く保ちながら学べるかもしれません。
そうでない場合でも、既存のサービス(例えばSNSなど)を自分の手でイチから作ってみることで、「この文法はこう使うのか」と、理解を深めることができるでしょう。
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コミュニティ
プログラミング学習は、常にモチベーションとの闘いです。難しいプログラムやエラーに悩む時間が増えると、モチベーションの低下や挫折にも繋がります。
また、パソコンと向き合う時間が長いので、孤独感にも苛まれるでしょう。こうしたモチベーションの低下や孤独感への対処方としては、コミュニティに属するのがおすすめ。
同じ目標・ゴールを持つ仲間やプログラミングを趣味としている人たちと触れ合うことで、モチベーションを維持し、孤独感からの解放されるでしょう。
プログラミング関連のコミュニティとしては、以下のようなものがあります。
- プログラミングスクール:通学制だと受講生と話せる場やチーム開発がある
- 勉強会・もくもく会:TECH PLAY・conpass・Peatixなど
- エンジニア系のオンラインサロン:StockSunサロン・雑食系エンジニアサロンなど
- SNS:X(Twitter)やFacebookなどでエンジニアと繋がる
- オープンソースコミュニティ:OSSの開発・改善・情報共有などを主とする団体
上記の通りで、プログラミング初心者の方はオンライン・オフラインで開催している勉強会・もくもく会から参加するのがおすすめ。ほとんどは参加無料です。
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必要なものを準備してプログラミングを始めよう
プログラミングに必要なものを解説しました。
プログラミング学習を整えるのは難しくありません。学習サービスも多々あるので、誰でも学べる環境をすぐに整えられるでしょう。
学習サービスやスクールなどを活用し、実際に自分のパソコンでコードを書くことも大事です。手を動かして書くことこそが、プログラミング学習の第一歩といえます。
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