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「マネジメントという言葉をなんとなく使っている」
「マネジメントが本当は何かよく知らないので理解したい」
「できれば明日から実践できるようになりたい」
などと考えていませんか?
本記事では、マネジメントがぼんやりとしかわからない人向けに、意味・目的・種類などについて、わかりやすく解説しています。
また、マネジメントを成功させるためのポイントや、具体的な事例なども紹介。
マネジメントの大切さを知って今後の仕事に生かせるよう、ぜひ参考にして下さい。
この記事の目次
マネジメントとは
「マネジメント」という言葉自体は、誰しも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
聞き馴染みのある言葉ですが、意味や目的をそこまで把握していないまま、なんとなく使っている人も多くいます。
それではマネジメントとは一体どのようなものなのでしょうか。まずは、マネジメントという言葉の意味について詳しく紹介していきます。
マネジメントという言葉の意味
マネジメントは直訳すると、「管理」「経営」といった意味。日本語で言い換えると「経営管理」を意味しています。
以下、流通用語辞典の引用です。
マネジメントとは、計画-組織-統制の一連の活動。企業に導入されれば経営管理。しかし、マネジメントは役所、学校、政党のような組織体にも不可欠である。マネジメントには、マネジメント機能が必要であるが、マネジメント機能は計画-実行-審査(plan-do-see)の循環であると開設している。計画を立て、実行し、その結果を比較・分析・審査することによって、つぎの計画をより合理的にたてるよう配慮するといった考えや態度、やり方である。
マネジメントという言葉は、組織においての「経営管理」を意味しているのです。
ドラッカーが説く「マネジメント」の定義が一般的
マネジメントの言葉の定義は幅広いですが、経営学者として有名なドラッカーの著書である、「マネジメント」で表された定義が、一般的に認識されています。
日本では、その内容がわかりやすくまとめられている「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの”マネジメント”を読んだら」が大ヒットしました。
その影響で知っている方も多いのではないでしょうか。一般的なマネジメントの定義は、このドラッカーの書いた「マネジメント」から生まれたとされるのです。
ドラッカーが定義するマネジメントについて
ドラッカーは、マネジメントについて「組織に成果を上げさせるための道具、機能、機関」と定義しています。

マネジメントはビジネスでの重要性が高まっている
マネジメントがうまくいくかいかないかで、組織のパフォーマンスが大きく変わるため、ビジネス面での重要性が高まっています。
変化の激しい時代である昨今、その流れに対応して環境を変えていかなければ、簡単に遅れを取ってしまうでしょう。
その中で成長し続けるには、現場の人材育成や生産性向上のノウハウ、業務効率化などを日々アップデートして成果を上げていかなくてはなりません。
これらを成功に導くには、組織の成果を上げることができるマネジメントがとても重要になってくるのです。
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マネジメントを行う目的と役割
ビジネス面で重要性が高まっているマネジメント。では、マネジメントを実際に行う目的と役割はどのようなものなのでしょうか。
ここではそのような、「マネジメントを行う目的と役割」について解説していきます。
マネジメントの目的
マネジメントの目的は、「設定した目標に沿って組織を運営する」ことです。
つまり、組織の資源である「ヒト・モノ・カネ・情報」を効率的に運用することで、設定した目標に向かい、組織を発展させ続けることがマネジメントの目的と言えます。
マネジメントの役割
マネジメントの役割は以下の3つに大きくわけられます。
・自らの組織に特有の目的を果たす
・仕事を通じて働く人を生かす
・自らが社会に与える影響を処理するとともに、社会の問題について貢献する出典:P.F.ドラッカー マネジメント[エッセンシャル版] – 基本と原則
わかりやすく言い換えると、
・組織自体が設定している目的の達成
・組織に所属している個人個人の自己成長
・組織がもたらした利益による社会貢献
の3つの役割があるのです。
また、マネジメントは会社の経営層だけが行うわけではありません。社内のプロジェクトチーム内であっても、マネジメントをする必要があるのです。
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マネジメントの種類について
マネジメントには、さまざまな種類があり、対象によって内容が変わってくるのです。
ここでは、「組織の階層による分類」と「業務領域による分類」の2つに大別して紹介していきます。
組織の階層による分類
組織の階層による分類は「経営者層」「管理者層」「監督者層」の3つにわけて考えられます。
以下で1つずつ、どのような内容なのかを解説していきましょう。
経営者層
経営者層が行うマネジメントを「トップマネジメント」と呼びます。
トップマネジメントは、会社組織全体の方針や目的の決定をしたうえで、戦略の検討を思索。
そして、マネジメントをする役割を担うメンバーに振り分け取り仕切らせるといった、大きな組織を動かす骨組みとなるのもです。
管理者層
中間管理職などの管理者層が担うマネジメントのことを「ミドル・マネジメント」と呼びます。
トップマネジメントで決めた会社全体の方針や目的を、どのように現場に落とし込むかを考えて実行していかなければいけません。
実際に自分の仕事をしながら、マネジメントを行う視点も持っていないといけない難しい役回りでもあります。
監督者層
現場に最も近い監督者層が担うマネジメントを「ロワー・マネジメント」と呼びます。
ミドル・マネジメントで決まった具体的な目標を考慮し、現場にいる人材と予算をどのように使って目標を達成するかを考えなくてはいけません。

業務領域による分類
業務領域による分類も組織の階層と同じように「組織運営」「人材管理」「メンタルヘルス」の3つにわけて考えられます。
以下でそれぞれの内容について見ていきましょう。
組織運営
組織運営の領域には、「プロジェクトマネジメント」「チームマネジメント」「ナレッジ・マネジメント」などの種類があります。
組織で設定している、プロジェクト全体の運営計画や管理を行ったり、チームメンバーとのコミュニケーションを図ったりするのも組織運営の一部です。
また、一人ひとりが持ち合わせている知識やスキルをうまく扱うのも組織運営に含まれます。
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人材管理
人材管理の領域には、「タレントマネジメント」「ダイバーシティマネジメント」「モチベーションマネジメント」などがあります。
人材のスキルを明確化したり、グローバルな人材が働きやすいよう文化や制度を調節したりするのです。

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メンタルヘルス
メンタルヘルス領域には「メンタルヘルス・マネジメント」「ストレスマネジメント」「アンガーマネジメント」などがあります。
組織にいるメンバーの行動や心理、社員の不調などにも対応して、現場の活力を保たせる役割。
また、個人のストレスや怒りをコントロールして、全体のパフォーマンスを向上させるのもメンタルヘルスの領域です。
マネジメントを行うためのおもな業務
マネジメントの具体的な仕事内容は一体どういったものなのでしょうか。ここでは、マネジメントのおもな業務を解説していきます。
組織にあった目標設定
会社としての目標に沿って、自分が管理する組織にフィットする目標を落とし込む作業は、マネジメントの仕事です。
マネジメントでは、チームや部下の目標設定をすることがよくあります。
この目標設定が担っているのは、チームにいるメンバーや、部下にとってのゴールを定める役割。
すなわち、「今、どういった目標に対して進んでいるのか」「どうすればうまく進むことができるのか」などを明確にするのがマネジメントの業務の1つなのです。
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管理する組織の業務管理
業務の進捗管理や課題解決を行うのもマネジメントの仕事のうち。
マネジメントがうまくできていないと、「業務が今どのくらい進んでいるのか」や「課題に行き詰まっていないか」などが不透明になってしまいます。
作業の効率を上げるためには、そういった業務の管理が必要です。誰が何をどのように行うかの定義をしてあげないといけません。

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それぞれの能力を生かせる環境づくり
組織の中で目的ごとにチームをわけ、人員を選定する場合、それぞれの能力を生かせる環境づくりをしなければいけません。
適材適所にメンバーを配置するのもマネジメントをするうえで重要な仕事。そのためには個人個人の得手不得手を把握しておかなければならないでしょう。
また、編成後に自らすすんでコミュニケーションを取るのも大切な仕事です。
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正しい評価とフィードバック
メンバーや部下の、業務に対する正しい評価とフィードバックをするのもマネジメントの仕事です。その、正しい評価やフィードバックをするために必要な、評価制度の整備・改善なども行わなければいけません。
また、「目標設定」と「評価・フィードバック」は必ずセットで行うようにしましょう。
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チームメンバーの育成
正しい評価やフィードバックなどを含め、チームメンバーを育成するのもマネジメントの仕事として、とても大切です。
メンバーのモチベーションを上げたり、適切なサポートしたり、上手な支援行動をすることで人材は育ちます。
その結果、チームメンバーの育成に成功すれば、個人のみでなく、組織全体のパフォーマンスが向上するのです。
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コンプライアンスの遵守の徹底
マネジメントをするうえでは、法令や規則を破らないように、コンプライアンスの遵守を徹底しなければいけません。
労働関連法規を守らせたり、業務に関する法律などの理解を深めたりすることを徹底しましょう。
会社の機密情報や個人情報の適切な管理は、マネジメントにおいて重要な役割を担っているのです。
これからのマネジメントを成功させるポイント
マネジメントは、時代の移り変わりに伴い、日々新しいものへとアップデートしていかなければなりません。
ここでは、これからのマネジメントを成功させるポイントについて紹介していきたいと思います。ぜひ参考にして下さい。
可視化された評価制度
評価制度を可視化することで、活発な組織づくりにつながります。
例えば、社内で意見などを積極的に言う人は目立ちますが、そのような人ばかりが成果を挙げているわけではありません。
目立たなくても会社に貢献している人はたくさんいます。しかし、成果がわかりづらいため評価が難しいのです。
そういった不透明な部分をなくすために、正しく評価する制度を取り入れることが重要になってきます。
「Fringe 81株式会社」では、成果が目に見えづらいエンジニアに焦点を当てて、「発見大賞という」他薦のMVP制度を作りました。
他にも、従業員同士で互いにポイントを送り合えるシステムを導入し、一定数のポイントが貯まるとAmazonのギフト券がもらえる仕組みも構築。
その結果、Fringe81は直近の3年間でエンジニアの離職者がいなくなり、会社自体も活気づき、東証マザーズ上場を果たしました。

情報共有を徹底する
業務における情報共有の徹底はとても重要です。また、マンパワーに頼らない環境を作るためのナレッジの共有も大切。
「M.T.Burn株式会社」では、それぞれの営業マンの役割をずらして情報共有をさせることで、その人が共有しなければ皆のミッションが成り立たない状況をあえて作り出しました。
そうすることで、他の人がしていることを知りたくもなり、また、知らなくてはいけないといったサイクルが完成。
積極的に情報を共有していく環境ができあがり、新しいものを生み出せるチーム作りにも役立っています。
ほかにも「株式会社リクルートライフスタイル」ではプロジェクト関係者しか関連情報にアクセスできない情報をオープン化して、誰でも閲覧が可能に。
その結果、行き詰まっている人がいても、他のメンバーがすぐにアドバイスを送れるような環境ができあがり、業務の生産性が向上しました。
情報共有の考え方ひとつで、さまざまなメリットが生まれるのです。
現場の声に振り回されない
現場の声は短期的なビジョンである場合が多いので、全てを鵜呑みにして振り回されることのないように気を付けましょう。
マネージャーは会社の目標に沿った多角的な視点で、長期的なスパンを考えた改善策を提案しなければいけません。
現場の声は汲み取りつつも、振り回されないことがマネジメント成功の秘訣なのです。
さまざまな働き方への対応
現在は、海外のビジネスパートナーも増加しているので、グローバル化に対応するマネジメントが必須です。
また、少子高齢化の影響で、これからさらに労働人口が減っていきます。
そのため、出産や介護などで働くことができなかった層や、元気な高齢者に対しても、柔軟な働き方ができる環境を用意することが必要。
その他にも、働き方改革の推進によってリモートワークで働く方が増えれば、今までとは違ったマネジメントのアプローチが必要となるでしょう。
さまざまな働き方に合わせて、マネジメントも多面的に広げていく必要があるのです。
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マネジメントとリーダーシップの違いについて
マネジメントとリーダーシップはよく混同されがちです。リーダーシップは、平たく言えば「牽引する能力」のこと。目標を定めた方向に、集団を引っ張っていき、導く能力のことを指します。
一方、マネジメントは、定めた目標を達成するための手段を考え、模索して、集団を管理するという役割を指すのです。
また、リーダーシップでは「人柄」や「誠実さ」といった、人を惹き付ける能力が重要なのに対し、マネジメントは「現実主義」「論理的な思考」などの考え方ができるかが大事。
よく混同されるマネジメントとリーダーシップですが、意味合いとしては似て非なるものなのです。
マネジメントはビジネスの成功に欠かせない
マネジメントは組織全体のパフォーマンスを上げるものであり、ビジネスの成功には欠かせません。
マネジメントがうまくいけばムダがなくなり、プロジェクトチームのメンバーの負担が減少します。
その結果、モチベーションの維持・向上につながり、新しい価値を生み出せる土台ができあがるのです。
ビジネスが上手くいく背景には、画期的なビジネスモデルだけでなく、マネジメントの成功があってこそ。
また、マネジメント能力を鍛えることで、限られた人的資源を上手く活用できるようになります。人手が不足している日本において、そのような人材はとても重宝されます。
その結果、自身のキャリアアップにもつながりやすくなるので、マネジメント能力は磨いておくべきでしょう。