最前線でご活躍されているエンジニアの役員・CTO3名にお越し頂き
「未経験からエンジニアとして成長するには?」テーマでパネルディスカッションを行いました。
【スピーカー】
株式会社Gunosy 取締役 石橋雅和
株式会社リブセンス 取締役 桂大介
株式会社MUGENUP 取締役 伊藤勝悟
【モデレーター】
株式会社we-b 代表取締役/テックキャンプ プログラミング教養 Founder 真子 就有
この記事の目次
■プログラミング教育を受けられる人はうらやましい?
石橋:株式会社Gunosyの石橋です。Gunosyはニュースのキュレーションアプリを2013年1月にリリースしました。現在でいうと650万ダウンロードを突破しています。(2014年10月25日現在)
僕自身は変わった経歴で、大学では文学部を専攻していてそこからコンシューマーゲームの会社に入社してプレステ2のゲームを作っていました。
インターネットが急速に拡大して来るのを見て「ウェブの知識をつけておかないとやばいな」と感じてきてサービス側を経験して、それから友人とベンチャーを複数立ち上げたりして今に至ります。
今日参加してくれているみなさんはこのキャンプを通してプログラミングを勉強する時間を短縮化できると思います。
しかし、プログラミングはコモディティ化していく、書けるだけでは価値を高める事ができません。
どういうサービスを作れるかどういう発想ができるか、そういった内容について話せればと思い参加させていただきました。本日はよろしくお願いします!
桂:初めまして株式会社リブセンスの桂と申します。
プログラミングをはじめたのは中学生の時で高校に進学してから個人事業主として独立しました。有名なサービスを運営している企業から仕事をもらってました。
大学に入ってリブセンスを立ち上げて現在九期目です。僕は中学から独学でプログラミングをやっていて今でも独学です。
2011年からプログラミング未経験の新卒を採用して教育するんだけど「ホントうらやましいな〜」と思ってますね。だって僕が独学で4年間かけて学んできた事を1年くらいでちゃちゃっと教わっちゃうんだから(笑)
「メンターがいればもっと早く成長できた」という当時の課題感はずっと持っていてその課題を解決しているサービス(テックキャンプ プログラミング教養)を知ってとても興味を持ったので本日は参加させていただきました。
伊藤:株式会社MUGENUPの伊藤です。クリエイティブコンテンツ制作の効率化システムを提供しています。
私は大学1年生の終わりからプログラミングをはじめて、今まで独学でやっています。2011年6月に一岡(株式会社MUGENUP 代表取締役 一岡亮太)と一緒に会社を作りました。
エンジニアの採用ではサービスを作りたい・プログラミングを少しやっている、では採用に至らないケースが結構あって、しっかりメンターが教えてくれる環境があればいいのになという課題を前から持っていて。
この前、真子くん(テックキャンプ プログラミング教養 Founder 真子就有)と話していて「いいことやっているなあ」と思って本日参加させていただきました。
■CTOはどうやってプログラミングを学んだのか?
石橋:僕もプログラミングを始めたのは中学生、13歳くらいの時で、簡単なものを超えるとプログラミングをしないといけない時代だったんですよ。
大学は言語学に興味があったんで、文学部に進みましたけどパソコンはいじり続けてましたね。Windows 95が出てwebを見た時に「なんかすげぇ、このスキルがないと今後生きていけないな」と感じたんですよ。
言語も環境もかなり限定されていて今みたいにたくさんある言語と環境の中で選ぶ必要がなかったから今みたいに言語がどうこうとかで悩む必要はなかったですね。
もうプログラミングは4半世紀くらいやっているけど、昔の知識が役に立っているかと言われると新しい技術がガンガン入って来ているので常に更新してる感じですね。それは単純に楽しいです。
桂:僕は12歳の時に自分のPCを買ってもらってからですかね。ちょうどWindows 95が出たタイミングで。
使いすぎで月の電話代が2万円を超えて親に怒られる、みたいな(笑)
その頃、テレホタイム(23時〜翌8時までは一定額を支払えば使い放題のサービス)と言うのがあって夜通しやっていて学校行って寝て、帰ったらパソコンやるみたいな感じの生活をしてました。
フレッツ・ISDNで電話番号下四桁が0001で地域で一番早かったんですよ。それが中学高校の思い出ですね(笑)
すごく最近思うんですけどパソコンを使う人は増えたんですけど、プログラミングやる人の比率は大幅に減っているなぁと感じてます。
ホームページを作るのは当時書くしかなくて、今はワンタッチでブログとか作れますよね。便利になった一方でどういう仕組みになっているかわからないですよね?
はじめはHP制作をしていて、フォントタグで色変えてみたりとかして覚えていきました。
高校生になって周りがアルバイトし始めたタイミングで、「どうせならプログラミングで仕事したいな」と思って仕事を取るようになってきました。
伊藤:私は元々高校の終わりくらいにHTMLというのがある事くらいは知っていました。
単純にその頃から「かっこいいな〜」と思っていて、今の社長と仕事をしていた時に「お前ヒマだろ?」と聞かれて、ヒマだったんでプログラミングをはじめました。そのとき初めてPHPを触って今に至ります。
プログラミングって目的ないとむずかしいじゃないですか?始めた時は楽しかったんですけど、その目的が終わったら、特に作りたいものが無くなっちゃったんですよ。
その時に、小説とかアニメで見た「自宅にサーバー立てる人はかっこいい」的な印象があってプログラミングは書けないけど、サーバーは立てられるスキルは身につきました。
でも、サーバー立てても誰も評価してくれないんですよね。1週間かけて「Apacheサーバー立ったぜ!」とやっても、次の日潰しますからね。
誰にも自慢できない、なんども作って・潰して・作って・潰してをひたすらやってました(笑)
■エンジニアとしての一番の失敗は独学!?
(エンジニアとしての成功談・失敗談というテーマについて)
石橋:エンジニアとしての成功談・・・そうですね〜欲しいですね(笑)
Gunosyに入ってピークタイムを裁き切るとか初歩的なところも含めてビジネスとエンジニアリングはグロースできていますね。
失敗談は数えきれないほどしていますが、システムを作り替えるタイミングを一瞬でも遅れてしまう時とかですかね。
技術は日々変わるので、今日Railsで作るのが最適でも明日は違うかもしれない、突然「MongoDB使いましょう」とかいったりして「何言ってんの?」ってなるけど、作り替え続けないと新しいものは出来ていかないなと思います。
桂:作り替える判断は、どうしたらいいんでしょうね?メディアをやっているので、関連部署には営業も企画もいるので、エンジニアがわかり易い説明をして、みんなに合意をとる事を重要視しているくらいですかね。
結構騙せちゃうじゃないですか、専門用語並べたてれば(笑)そういう事は絶対にやらない。しっかり話し合いですよね。
伊藤: 「サーバー落とした」とかは、日々起こっていて数えきれないですね。今はエンジニアとしてではなく経営者として判断しないといけない事はたくさんありますよね。
桂:テックキャンプ プログラミング教養の売り込みみたいになってしまうけど(笑)
メンターがいなかったのは凄い損失だなと思ってて。僕の周りにもたくさんいますよ、独学は効率悪いって言ってる人。周りに独学でやろうとしている人いたら、是非伝えてほしいですね。
石橋:独学で思い出したんですけど、私今39歳で、25年以上コード書いているエンジニアなんですけどタッチタイピングができないんですよね(笑)
10歳くらいの時に変な配置を覚えてしまってちょっと打ち方が変なんですが直せないんですよ。最初のウチに習っておく事が大事だなと思います(笑)
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■作りたいと思っているモノのレベルが成長速度を決める
(未経験からエンジニアとして成長するには?というテーマについて)
石橋:技術者には「超オタク・技術が好きというタイプ」と「サービスを作るための技術を身につけるタイプ」がいると思っていて、多分今日集まっている参加者は後者のタイプですよね。
作りたいと思っているモノのレベルが成長速度を決めると思います。難易度が高ければ高いほど、課題も多いので成長する速度は早いですね。
一点注意してほしいのは、コードを書き始めたときに起こり易いんですが、自分の書ける範囲が自分のサービスのキャップになってしまう点ですね。
コードを知る前って「こんなのいいじゃん」「あんなのいいじゃん」と夢想できたところが、ちょっと詳しくなった時に「これしか書けないからこれで」となってしまう。そういったところを突破していってほしいと思います。
自分の作りたいものをちゃんと描いて、そこに対してメンターをつけてとにかく作る、そして繰り返していく。それを繰り返していけば絶対に成長します。
伊藤:私は「初心者は独学しない」のと「モチベーション維持」ですかね。今回参加している人達はすごく羨ましいですね。
一緒にはじめる仲間がいるという事はモチベーションの維持にもなると思いますし、お互いの進捗を確認し合ったりできるわけじゃないですか。メンターが「もっとこうしたらいい」と教えてくれる。
成長していく事を前提に、このコミュニティにいるのは圧倒的に強いです。そういう環境に身を置いている事が大事です。
桂:石橋さんも言っていた通り少しスキルがついて来ると、自分にキャップをしてしまう傾向がありますね〜。
僕の場合は早くから仕事として始めたのがよかったと思っていて、ある社長からふってくる無茶ぶりをなんとかこなす、というのを繰り返していたら自然とキャップが外れていってました。
無茶ぶりは学習しているうちは、あまりないと思うのでメンターの方々から、どんどん無茶ぶりをしてほしいなと思ってます。
会場から質問
■趣味でプログラミングをするのとサービスを出すためにプログラミングをする時の喜びの違いを教えていただけますか?
桂:僕の場合は両方楽しいですね。プログラミングは粘土で何かモノを作るのと、パズルで問題を解く両方が詰まっていると思っていて、ゼロから形作って行く・複雑な問題を問く事ができるじゃないですか。
両方楽しめてトライアンドエラーができてめっちゃ楽しいですね。今はビジュアルプログラミング、ARとかにはまってます。実際にモノが動いたり、ユーザーに見せたりしてフィードバックをもらって改善していく、おもしろいじゃないですか。
石橋:僕は自分の日常を延長するのが楽しいですね。技術の普段使いをするのが好きというか。
コンピューターって「これやって」と指示したら寝てる間も動いてくれてアウトプットしてくれるじゃないですか。で、そういう感じで延長した経験というのを、Gunosyもそうだけど「ニュースも好きなニュースが勝手に来ればよくね?」と。
「自分が便利」だけで終わらないでより人に伝播していくのがやってて楽しいですね。
伊藤:自分でやるときは、一人で自宅に籠って夜中にニヤニヤしながらやっているのが楽しいですよね(笑)
サービスとしてはユーザーが使ってくれた時の楽しさはあります。ユーザーが使っていて楽しくなるモノを作りたいですね。
石橋:これからみなさんはプログラミングを学んでいく中で、サービスを作る壁は低くなってくると思います。
なので、欲しかったらとにかくすぐ作ってみる。これオススメですね。今は想像できないかもしれませんが、学んでいくうちに「あれ?できるかも?」というようになってくると思うので。頑張ってください。
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