「管理職になりたいですか?」と聞かれたら、あなたはどう答えますか? ある調査によると「管理職になりたくない」と答える人が80%以上という結果も出ています。
では管理職になりたくない人が多い理由はどこにあるのでしょうか。この記事では管理職に関するアンケート結果や、管理職に向いている人・向いていない人について紹介していきます。
この記事の目次

「管理職になりたくない」という人は意外と多い
出典:マンパワーグループ
マンパワーグループが行った調査によると、80%以上の一般社員が管理職になりたくないと考えていることが分かりました。その理由として以下のような内容が挙がっています。
「責任の重い仕事をしたくない」(51.2%)
「報酬面でのメリットが少ない」(40.4%)
「業務負荷が高い」(40.4%)
「面倒な調整業務などが増えそうだ」(28.3%)
「部下育成に脅威がない」(20.8%)
「今の仕事やポジションに満足している」(20.2%)
出典:マンパワーグループ
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管理職は残業代がつかないって本当?
先述の調査で「管理職になりたくない理由」として「報酬面でのメリットが少ない」という回答がありました。
中でも「管理職は残業代がつかない」といったデメリットを挙げる人もいます。これは本当なのでしょうか。
管理職に残業代が出るかどうかは、その管理職が労働基準法上の「管理監督者」にあたるかどうかで異なってきます。労働基準法上の管理監督者にあたれば、残業代は支払われません。
では労働基準法上の管理監督者とはどのようなものかというと、以下のポイントを総合的に見て判断されます。
- 重要な職務と権限が与えられているか
- 出退勤が自由か
- 地位に相応しい待遇(賃金面)がなされているか
つまり管理職と見なされるような役職についていたとしても、以上のようなも条件が満たされていない実情があれば「名ばかり管理職」と見なされることも。実際に飲食・小売業の店長が残業代の支払いを求める裁判を起こし、名ばかり管理職の状態が認められ残業代が支払われたケースもあります。

管理職に向いている人とは
先述の調査では少数派ではあるものの「管理職になりたい」と回答している人もいました。
特に20・30代それぞれ全体としての回答では「管理職になりたい」と回答した人が20%を超えています。
管理職になりたい理由としては、以下のような内容が挙がっています。
出典:マンパワーグループ
では管理職を任されるようになるには、どのような要素が必要なのでしょうか。
リーダーシップがある
行動力があり、部下に自分の姿を見せて成長を促せる人や、会社のビジョンをしっかりチームと共有し、目標のズレを生じにくく調整できる人は、管理職に向いているでしょう。
管理職は目標を達成する手段を論理的に導き出し、チームを引っ張っていけるスキルが求められます。
人を育てることに喜びを見出せる
自分の助言によって人が成長することに喜びを見出せる人や、自分の成果だけでなくチーム全体の成果を考え行動ができる人は、管理職に向いているといえます。
部下の成長を自分のことのように喜べるなど、人に対して愛情を持てることも、管理職にとって重要な要素となります。
向上心がある
自分自身のスキルや経験値を上げることはもちろん、組織全体として向上することにモチベーションを見出せる人は、管理職に向いているでしょう。
管理職は現状に満足せず、常に先を見て「何が足りないか」を考え行動できたり、実際に行動しているところを部下に見せたりして、チーム全体として向上できるよう促せるのが大切です。
先見性がある
管理職には、5年後・10年後など先のことを見据え、今何をすべきかを考えられるスキルが求められます。例えば「この先顧客ニーズはどのように変わっていくのか」を考え、それに応じて商品やサービスのアップデートを提案できるとよいでしょう。
競合との競争の中で自社が生き残るためにはどうすべきかを経営視点で考えられると、管理職として重宝されます。
コミュニケーション能力が高い
部下の育成面はもちろん、社外的な人間関係も良好に保つことができる人は、管理職に向いているでしょう。自分の利益に走らず、相手とWin-Winの関係を築くにはどうしたらいいのかを考えられると、ビジネスコミュニケーションを円滑にできます。
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論理的思考力がある
管理職には、チームとして目標達成するためにはどのようなことをすべきかを論理的に説明するスキルが求められます。なぜなら論理的思考力があれば、目標達成のためにすべきことを部下に伝える際、部下が納得のいく説明ができるからです。
その結果業務遂行のためのモチベーションを高められ、チーム全体としての利益を向上させられるでしょう。
分析する力が高い
物事を分析する能力が高い人は、管理職として重宝されます。例えば顧客の潜在的なニーズを捉えるにはどのような情報収集が必要なのかや、調査結果をどのように分析すべきかを考えられるスキルが重要になるでしょう。
さらにその分析結果を自社の商品・サービスに落とし込むことができると、組織全体の利益につなげられます。
管理職に向いていない人とは
自分に当てはまる部分があり、これから管理職を目指したいと感じているなら改善が必要がでしょう。
責任感がない
自分の仕事でさえ時間や納期を守れないのであれば、管理職を目指すのは時期尚早でしょう。そのような責任感の無さは、人を管理する能力もないと判断される原因になります。
自分の職務を責任を持って遂行できる人なら、チームの管理も任せてもらえるでしょう。
一人で仕事をするのが好き
一人でマイペースに仕事をするのが好きな人は、管理職に向いていない可能性があります。なぜなら一人で仕事をするのが好きな人は、仕事を誰かに降るのが苦手な傾向があるためです。
人に頼むのが面倒で自分でやってしまう癖がある人は、管理職になると苦労するかもしれません。
特別扱いを好む
管理職は誰とでも平等に接することが求められます。なぜなら誰かを特別扱いしていると、他の部下の不平不満が発生する原因に。その結果スムーズなチーム管理ができなくなります。
セルフコントロール能力が低い
管理職になると部下のマネジメントを行う必要があります。部下が何かミスをした時も、冷静に判断して次に改善すべき部分を伝えなくてはなりません。
そのような時にセルフコントロール能力が低いと、部下を激しく叱責してしまう原因に。ただ叱責するだけで次につながるような指摘ができないと、ミスをしたこと自体を隠してしまう体質ができる原因にさえなります。
自分自身の感情コントロールができない人は、管理職になるのは厳しいでしょう。
管理職が抱えがちな悩みや課題とは
出典:#SHIFT by ITmediaビジネス ONLINE
管理職は求められるスキルが多岐にわたり、その分悩みも抱えがちです。ここからは管理職が抱えがちな悩みや、組織が抱える管理職に関する課題について紹介します。
「部下の育成」が悩みのトップに
ラーニングエージェンシーが管理職を対象に行った調査によると、管理職が抱える悩みのトップは「部下の育成」でした。特に現在は新型コロナウイルス感染症拡大防止策としてテレワークが推進されており、部下とのリアルなコミュニケーションが取りにくくなっています。
そのため部下の成長が実感しにくく、部下育成の悩みが深くなる傾向にあるようです。
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負担の増大
また働き方改革による中間管理職の負担増も課題となっています。中間管理職は残業時間の削減のため、部下に定時での帰宅を促さなければならない立場にあります。
しかしそれでは業務が滞る部分が多く、その分中間管理職に皺寄せが発生しているケースも。結果、中間管理職の負担が増大し、過労死に発展する事態も発生しています。
育成が難しい
組織全体として抱える管理職に関する課題としては、育成面が挙がります。管理職は求められるスキル・経験値が多岐にわたるため、育成が難しい現状があるのです。
その結果マネジメントスキルなどが不十分な社員が管理職となり、機能不全に陥るケースも。管理職育成のための制度整備が課題となっている企業も多いです。
実際にマンパワーグループが行った調査によると、管理職になるための研修制度を設けている企業は約20%に止まっています。
出典:マンパワーグループ
人材不足
「管理職を社内で育成するのが難しいなら中途採用」という選択肢があります。しかし管理職は募集しても望ましい人材が集められない傾向があります。
その理由は、やはり求められる業務が多岐に渡るため。候補者との折り合いがつかず、採用がうまくいかないケースが多い現状があります。
管理職にはさまざまなスキルが求められる
一般社員から見ても管理職は業務に追われているイメージが強く、実際に「管理職にはなりたくない」と答える社員が80%を超えています。
一方で責任が大きく経営に近い業務を担当できるため、キャリアアップをはかりたい人にとっては1つの目標となる役職でしょう。
管理職に求められるスキルについては、以下の記事でも紹介しています。あわせて参考にしてみてください。
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