- 人間力:一人の人間として社会で生きていくために必要な能力
- 人徳:その人が持つ徳(気質や品性)
- 人格:その人の性格など、心理面での特性
- 人柄:その人の性質や品格
「人間性」という言葉と聞いて、あなたはどのようなことをイメージしますか。
例えば、就職・転職活動の場面では、「人間性が評価される」という言葉を耳にしたことがあるかもしれません。
また、日々の生活でも「あの人は人間性が高い」「あの人は人間性に欠けるところがある」という言葉を聞いたことがある人も多いでしょう。
しかし、具体的に「人間性とは何か」を考えると、なかなか答えが導き出せないものです。
そこでこの記事では「人間性」の基本的な概念から人間性が高い人・低い人の特徴などを解説。人間性を高めたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。
この記事の目次
人間性とはどんな意味の言葉か
「人間性」とは、その人の人間的な性質、つまり思いやりの心・気遣いの心、愛情など人間の内面のことを指します。
他の動物やモノと違い、人間として生まれつき備えている性質が人間性です。人間性のある人とは、一般的に他者への気遣いが出来たり、思いやりの心がある人のことを指します。
一方、人間性がない(人間性に欠けている)人は、他者を配慮した行動が出来ず、自己中心的な考えをする人のことを指します。
人間性が高い人、低い人の特徴は、この後詳しく解説します。
「人間性」に似ている意味の言葉
「人間性」と似たような意味を持つ言葉には以下があります。
ある個人の特徴・性質を表す言葉としては同じですが、細かい性質の部分で違いがあります。
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人間性に優劣や高い・低いはあるのか
「あの人は人間性が高い」「人間性を疑う」といった使われ方をしている人間性という言葉ですが、そもそも人間性に優劣はあるのでしょうか。
答えとしては、本来、人間性に高い・低いというような評価をつけることはできません。
なぜなら、人間性は人それぞれ持っているものであり、優れている・劣っているという明確な基準はないからです。
しかし、一般社会のルールや価値観などの面から「人間性が高い」と評価されやすい人、されにくい人に分けられているのは事実です。
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人間性が高い人の特徴や共通点
本章では、一般的に「人間性が高い」「人間が出来てる人」の特徴や共通点を12点紹介。
絶対的な尺度で人間性の高さ・低さをはかることはできません。しかし、世の中には「人間性が高い」といわれる人もおり、以下のような特徴・共通点があります。
- マナーや約束を必ず守る
- 冷静で感情の起伏が緩やか
- 常にポジティブ思考で明るい
- 生活習慣が整っている
- 周囲の人のことを考えて行動できる
- 自分磨きの時間を作っている
- 向上心が高い
- 目標が明確で、それに向かって行動している
- 誰にでも平等に接することができる
- 周りからの評価が高く信頼されている
- 最適な指導ができる
- 感謝の気持ちを常に持っている
マナーや約束を必ず守る
基本的な社会でのマナーや他者とのマナーを必ず守る人は人間性が高いと評価されやすいです。
例えば、信号無視やポイ捨てなどの基本的なルール・マナーをどのような状況であっても守ることが出来ます。
誰かとの待ち合わせや約束に遅れることもありません。
仕事においても、締切や納期を守る意識が高く、過ぎてしまいそうな場合には事前に連絡をするなど、他者に迷惑がかからないような行動が出来ます。
冷静で感情の起伏が緩やか
冷静で感情のコントロールができる人です。
ついかっとなったり、感情的な言動が少なく、自分の感情で誰かを振り回すようなことがありません。
これはその人が決して怒ることがないというわけではなく、怒りの感情のコントロール(アンガーマネジメント)が出来ていることを意味します。
他人に向かって怒りをぶつけることが少ない人は、良い印象を抱かれやすいです。
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常にポジティブ思考で明るい
感情のコントロールが出来ているため、常にポジティブで明るく、接している人を不快にさせません。
何か問題が起きた時も、冷静にどのようにすれば対処できるかを考えることが出来ます。
また、仕事でのミスを引きずることがなく「次からはこうしよう」「◯◯を学べたから、このミスには意味がある」と前向きに失敗から学ぶ姿勢があります。
仕事や日常生活においてもポジティブに考えた方が上手くいくことも多いでしょう。
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生活習慣が整っている
起床時間や朝のルーチン、食事のタイミングや運動習慣などの生活習慣が整っていて、毎日一定のリズムを持って生活しています。
金曜日の夜は朝まで飲み明かし、土日は寝て過ごす、といった生活も悪いわけではありませんが、人間性の高いと言われる人ほど日々の生活のリズムが出来上がっていることが多いです。
生活習慣が整っていることで、時間に遅れたり約束を破ったりするこも減ります。
周囲の人のことを考えて行動できる
自分のことだけでなく、周囲のことを考えた行動が出来ます。
自分の周りで起きていることに敏感で、困っている人や助けが必要な人の存在にすぐに気づくことが高い評価に結びつくのです。
やりすぎるとおせっかいになってしまう可能性もありますが、そのあたりの加減も上手です。そっとしておいて欲しい人にはあえて何もしない、という気遣いも出来ます。
自分磨きの時間を作っている
周囲の人はもちろん、自分自身に対しても強い関心があります。
ダイエットや運動、服装、資格取得、新しいことへの挑戦など、外面・内面の両方を磨くことに時間を惜しみません。
忙しくて時間がない、という言い訳をすることなく、空いた時間をうまく利用して高いモチベーションで自分磨きをしています。
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向上心が高い
向上心が高く、現状に満足することなく努力し続けます。
それでいて、他者にはその向上心の高さを必要以上に見せつけることがないため「頑張ってるアピールしている」「意識高い系」などといわれることもありません。
向上心の高さが努力につながり、その努力が成果に結びつくことで、その人自身のスキル面での評価も上がりやすくなります。
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目標が明確で、それに向かって行動している
キャリアや人生の目標をしっかり持ち、それに向かって行動しています。
今年の目標、5年以内の目標など短期的・長期的な目標があり、その達成のために着実に行動する姿は、周りの人に「人間性が高い」と印象づけるものです。
このようなタイプの人は有言実行型が多く、一度決めたことは必ず成し遂げる、という強い意志を持っています。
誰にでも平等に接することができる
見た目や肩書、年齢などに関わらず、誰にでも平等に接することが出来ます。
私達は、ついその人の年齢や仕事の階級などで態度を変えてしまいがち。
歳の近い先輩には気軽に話ができるのに、上司など階級や年齢が上がると緊張してしまい、言いたいことがうまく言えない、ということはありませんか。
相手との関係で態度が変わってしまうことは、仕方のないことかもしれません。
しかし人間性が高いといわれる人には、誰に対しても態度を変えることなく、平等に接することができる人が多いのです。
周りからの評価が高く信頼されている
職場などでの評価が高く、上司や同僚からの信頼が厚いです。つまり、社会的なマナー・ルールが守れて、周囲とうまく関わりながら仕事ができます。
「この人であれば信頼できる」「安心して任せられる」という評価を受けて、重要な仕事やポジションに抜擢されることもあるでしょう。
しかし、これはただ仕事できる・早いというスキルとは少し違います。
そうではなく、チームの一員としての自分の役割をしっかりと理解し、和を乱すことなくチームや会社に貢献できる最大のパフォーマンスを発揮するスキル、といえるでしょう。
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最適な指導ができる
上司だけでなく、部下などからの信頼も厚いです。部下や友人など、その人を客観的に見て、その人の個性や問題点などを踏まえて最適な指導ができます。
仕事に個人的な感情を挟むことが少ないため、誰に対しても平等な指導・アドバイスを可能にしているといえるでしょう。
加えて、自分の考えを強く相手に押し付けることはなく、相手の意見にも耳を傾けながら接することができます。
感謝の気持ちを常に持っている
他者を尊敬する気持ちを常に持っているため、感謝することを忘れません。
仕事や家庭で、同僚や家族が何か自分のためにやってくれた時「やってくれて当たり前」と思うことがなく「ありがとう」と口に出して言うことができます。
他者への感謝の気持ちがあるからこそ、その感謝を行動や形で表そうとします。
何かやってもらったお返しに、自分も相手が困っていることを助けてあげたりすることができることも、感謝の気持ちを持っているからこそと考えられるでしょう。
人間性が低い人の特徴
一方で、人間性が低いと判断される人には、おもに12点の特徴があります。
自分の人間性を高めたいと思っているのであれば、以下のようなことを日常的にやってしまっていないかを考えてみましょう。
- マナーや約束を守らない
- すぐ感情的になりカッとなってしまう
- ネガティブ思考・発言で周囲の人のやる気を削ぐ
- 他人の悪口を言う
- チャレンジ精神がない
- 自分中心に物事を考える
- 他人に興味がない
- その場にあった行動ができない
- 生活習慣が乱れている
- 身だしなみが整っていない
- 嘘をついたり根拠のないことを言ったりする
- 誰にでもいい顔をする
マナーや約束を守らない
相手との約束を平気で破ったり、基本的なマナーを守ることができません。
友人との約束に、連絡もなく遅れてやってきたり、事前の相談や報告なしに仕事の納期を遅らせることがあります。
社会的なマナーを守る意識が低く、誰も見ていなければいい、仕方がないといった言い訳をして、ポイ捨てや列への割り込みなどを行います。
すぐ感情的になりカッとなってしまう
感情的になることが多く、いわゆる気分屋です。
機嫌のよい時には愛想よく振る舞う一方、機嫌の悪い時には話しかけられても無視したり、不機嫌そうに対応したりします。
またカッとなって感情的な発言や行動をしてしまうことが多く、周囲からは「気分屋で扱いにくい」「子供っぽい」という評価を受けてしまいがちです。
ネガティブ思考・発言で周囲の人のやる気を削ぐ
感情のコントロールが苦手で、嫌なことやストレスを自分の中で解消させるのが苦手です。
結果的に、ネガティブな発言や思考を周囲に漏らして気持ちを落ち着かせようとします。
これで本人はスッキリできたとしても、そういった発言を聞いた周囲は不快な気持ちになったり、仕事へのネガティブなことを聞かされてやる気がなくなったりします。
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他人の悪口を言う
誰かの悪口や陰口を平気で言うことがあります。悪口は、たとえそれが他の誰かのことであっても、聞いていて気持ちの良いものではありません。
しかし、人間性が低いと言われる人は、自分のストレスや感情を発散させたいがために、他者に悪口を聞かせるのです。
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チャレンジ精神がない
チャレンジ精神が低く、現状に満足してそこから行動することをしません。
成長意欲や向上心がないため、職場でも現状維持でやり過ごそうとしたり、面倒な仕事は別の誰かに押し付けようとします。
こういった態度は同僚や周囲にも伝わっていくため、同僚や上司からや「やる気がない」「チーム全体の士気を下げる」「たいして働いていないのに給料をもらっている」といった悪い評価を受けることもあります。
自分中心に物事を考える
常に自分中心に物事を考え、行動します。
相手の都合を考えずに仕事や用事を押し付けたり、自分の都合だけで他者からの頼まれ事を断ったりすることも。
「自分だけよければOK」という考えを持っているため、公共の場で大声で話をしたり、満員電車の中でも1人で2人分の座席を占領したりと、身勝手な行動を取ることがあります。
他人に興味がない
自己中心的で他人に興味がないため、他者のことを思いやったり、誰かのために行動するという考えがそもそもありません。
周囲に注意を払うことがないため、電車の中で目の前にお年寄りが立っていても、スマートフォンを見ていて気づかなかったり。
もし気づいたとしても、「席を譲る」などという考えが生まれることもないでしょう。
これでは人間性が低いと評価されても仕方ありません。
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その場にあった行動ができない
自分の周りで起きていることへの関心が低いため、その場にあった言動ができません。
静かにしなければいけない場所でいきなりスマートフォンが鳴ったり、満員電車でリュックを背負ったままだったりと、周囲への気遣いができず、迷惑をかけてしまうことがあります。
指摘すれば反省する人もいますが、言わなければわからない、指摘しても次回には忘れてる、という人も珍しくありません。
何度注意しても直らないのであれば、周りからの評価は次第に下がっていくでしょう。
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生活習慣が乱れている
食生活や生活リズムなどの生活習慣が乱れていると「生活がだらしない」という印象を持たれます。
次の日に仕事で早く起きなければいけないのに深夜までテレビを見ていたり、なんとなくダラダラしていたら一日が終わった、といったこともあるでしょう。
部屋の片付けが苦手な人も多く、洗濯物が散らばっていたりゴミが捨てられずにいたりします。
生活環境からも人間性を判断されやすいです。
身だしなみが整っていない
社会人のマナーとしての身だしなみができないと、他人からの評価に影響します。
シワだらけのシャツやボサボサの髪、濃すぎるメイクや派手な服装で出勤すると「だらしない人だ」と思われてしまいがち。
シミやシワのないスーツや、相手に好印象を与えるメイクは社会人のマナーでもあります。
しかし、人間性が低いと言われる人の中には「私は私」という個人の意識が強く、どのような状況・場所であっても個性を強調させようとする人も。
個性をアピールしたいのであれば、あえてだらしない格好をするのではなく、自分にとっても周りにとってもプラスに作用する言動で魅せるべきです。
嘘をついたり根拠のないことを言ったりする
他者に対して誠実な対応を取ることがないため、自分の都合で嘘をついたり根拠のないことを言ったりします。
後になって嘘がバレても悪びれる様子がなかったり「知らなかった」「そうだと思った」と自身の非を認めることをしないことも。
言い訳をすることでその場のリスクは回避できるかもしれません。しかし、言い訳された方は「この人は何かあると責任から逃げようとする」と評価するでしょう。
相手からの評価を下げまいと思って口にした言い訳が、気づかないうちに自分を追い詰めることにもなるのです。
誰にでもいい顔をする
誰にでもいい顔をする、八方美人であることも多いです。
世渡り術として八方美人を装っている人もいますが、時には相手との関係性が悪くなる可能性があったとしても正直に相手と向きあうことも大切です。
人間性が低いと評価されてしまう人は、他者と正直に向き合うことを避け、上辺だけの態度で距離を取ってやり過ごそうとするため、他者との信頼関係を築くことが難しいです。
人間性をいきなり変えるのは難しい
「他者からよく見られたい」「もっと思いやりが持てる人間になりたい」そう思い、人間性を高めようとしても、自分の全てをいきなり変えることは難しいことです。
あなたの今の性格は、生まれ育った環境やこれまでの人生の中で関わってきた人、経験に大きな影響を受けています。
生まれてからだんだんと形成されていったあなたの性格や思考は、いきなり変えることができるものではありません。
また、無理をして変えようとしてしまうと、自分らしさが失われていまい、普段の生活の中で楽しみを見出せないかもしれません。
変えたい、人間性を高めたい、という気持ち自体は素晴らしいです。しかし、私生活に大きな支障が出ない範囲で始めて見るのがおすすめ。
少しでも人間性を高めるにはどうすればいい?
現在、周りからの自分に対する評価がマイナスに振れているなと感じたり、自身の個性や行動について強く指摘されることが多かったりする。
この場合は、原因となっている部分だけでも見直すべきです。
あなたの人間性全てを否定するのではなく、よい部分を残した上で人間性をさらに高める方法を考えてみましょう。
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「人間性が高い」と思う人の振る舞いを参考にするのもおすすめ
あなたの周囲に評判の良い人や、あなた自身が「人間性が高い」「人として尊敬できる」と評価している人はいますか。
もしいるならば、その人が普段どんな振る舞いをしているのか観察し、真似できそうなことを取り入れてみるのもおすすめです。
自分自身を客観視して人間性を高めるのは中々難しいもの。それよりも、自分以外の人の振る舞いを見て学ぶ方が取り組みやすいでしょう。
参考となる人を探して観察するのはもちろん、その人自身にどのようなことに気を遣っているか聞いてみるのもよい方法です。
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まとめ:人間性を高めて人生を充実させよう
「人間性」の基本的な概念から人間性が高い人・低い人の特徴などを紹介しました。
人間性を高めたいという場合は、ご紹介した「人間性が高い人の特徴や共通点」を参考に、自分の生活習慣や意識を見直すことから始めてみましょう。
人間性を高めると、毎日がプラス思考に変わりやすくなり、仕事もプライベートも充実するはずです。一度しかない人生、人間性を高めて好転するきっかけにしてください。
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