「未経験から身につけられるスキルで、年収アップできるのは本当か」
「現在の仕事は技術が身についている実感がなく、キャリアアップも見込めない」
現在あなたはこう考えていませんか。
この記事ではそんなあなたに向けて、未経験から身につけられるスキルを紹介します。いずれも年収アップに役立つものなので、これからスキルアップ・キャリアアップを目指す際の参考にしてください。
Webエンジニアは一般的に、後半の項目では、現在のあなたに合ったスキルの選び方も解説します。
この記事の目次
スキルと年収アップの関係性
一般的に、スキルを習得すると年収は上がる傾向にあります。まずはその理由から解説しましょう。
結論から言うと、特別なスキルが必要とされる仕事は、その分年収も高く設定されているからです。
例えばプログラミングスキルが必要となるシステムエンジニア(SE)。SEの平均年収はおよそ400〜600万円ほどです。サラリーマン全体の平均年収が400万円ほどであることを考えると、高い水準にあることがわかるでしょう。
つまりスキル、あるいは資格を保有することで、収入の高い仕事にも転職するチャンスを手に入れられるということにあります。
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未経験からでも身につけられるスキル
「特別なスキルがあれば年収アップが見込める」とはいえ、「未経験から身につけられるスキルはあるのだろうか」と考えてしまうことでしょう。
そこでここからは、未経験でも身につけられる10種のスキルを紹介します。あなたでもチャレンジできるスキルを見つけてください。
独立も狙える!稼ぐためのスキル
まずは将来的に独立も目指せるスキルを3つ紹介します。
いずれもITやWebに関するものなので、未経験者はとっつきにくく感じるかもしれません。しかし何か特別な資格がなくても、努力すれば習得できるスキルばかりです。
プログラミング
プログラミングとは、コンピューターを人間の思い通りに動かすために指示することです。
プログラムと聞くと、例えば運動会のプログラムを思い浮かべる人も多いでしょう。運動会のプログラム表には、当日行われる開会式や競技、閉会式など、順序立てて予定が書かれています。
コンピューターのプログラムも同様で、コンピューターへの指示が順番に書かれています。この指示を人間でもコンピューターでも理解できる言葉(プログラミング言語)で書いてコンピューターを動かすことを、プログラミングと言います。
プロラミングを今から習得するメリットとして、IT人材不足が関連してきます。
現在日本では、プログラミングを行うプログラマやエンジニアを含めた、IT開発に携わる人材が不足しています。この事態は将来的にさらに深刻化すると言われており、2030年には約79万人ものIT人材が不足するというデータも出ているのです。
実際にIT業界ではエンジニアの需要が高まっており、あらゆる企業がエンジニア確保に奔走しています。先のデータからも、このエンジニアの売り手市場は当面続くと予想されます。
つまり現時点でプログラミングスキルを習得しておくと、このような人材ニーズの波に乗ることができると言えるのです。
Webデザイン
Webデザインとは、Webサイトのレイアウトを構成することです。
「デザイン」と聞くと、サイト上の絵などをデザインするイメージを持つ人もいるかもしれません。しかしWebデザインを担当するデザイナーには、Webサイトの目的や成果に合ったレイアウトを考えるスキルが必要になります。
例えばWebデザインには、以下のようなスキルが必要です。
・Webサイトで使用する言語のスキル
・デザインツールを使いこなすスキル
・UI/UXデザインのスキル
Webサイトで使用する言語のスキルとは、例えばHTML/CSS やJavaScriptなど。これらはいずれも、サイトを訪問した人が見やすく動きやすいレイアウトにするのに不可欠な言語です。
JavaScriptはプログラミング言語ですので、Webデザイナーであってもプログラミングスキルはある程度あった方がいいと言えます。
またWebデザイナーにとって必須と言えるのが、グラフィックデザインツールを使用するスキルです。代表的なデザインツールとしては、IllustratorやPhotoshopが挙がります。
そしてUI/UXデザインとは、ユーザー目線に立ったWebサイトに仕上げるためになくてはならない知識のこと。例えばECサイトで商品購入までの導線がわかりやすいレイアウトを考えることも、UI/UXデザインの一つです。
Webライティング
Webライティングとは、Webサイトの文章を読みやすく、そして検索エンジンが読み取りやすく書くことです。
Webサイトの文章を読みやすくするためには、パソコンの画面上だけでなく、タブレットやスマートフォンなど、あらゆるデバイスから見ても読みやすく整える必要があります。
また検索エンジンに評価されるために、SEO(サーチエンジン最適化)を意識することも重要です。SEOとは、検索エンジンにキーワードを入れて検索した際に、記事が上位に表示されるように構成することを指します。
Webライティングを仕事とするWebライターは、未経験でもチャレンジしやすい仕事の一つです。しかしその分、初めは単価の低い案件を受注することが多いのが現状です。
しかし専門知識やSEOの知識、WordPressを初めとしたCMS(コンテンツ管理システム)入稿のスキルといったものを持ち合わせていると、Webライティング+αのスキルを持ったWebライターとして、単価アップも見込めるでしょう。
動画編集
昨今、個人・企業問わずYouTubeなどで動画コンテンツを配信しています。動画は撮影したものをそのままアップするのではなく、視聴者が見やすいよう編集するのが基本です。この編集スキルも未経験から習得可能ですし、最近の情勢を考えると稼ぎやすいスキルといえます。
編集に使用するソフトや、動画のサムネイル画像を作成するソフトなどを扱うスキルが身に付けば、動画編集の案件を請け負うことができるようになるでしょう。
キャリアアップに重要なビジネススキル
年収アップの手段は、ここまで述べたようなスキルの習得して転職するだけではありません。現在の仕事を続けながらキャリアアップを目指せる、ビジネススキル習得も目指しましょう。
コミュニケーション
ビジネスにおいて、コミュニケーションスキルは不可欠なもの。ここで言う「コミュニケーション」とは、仕事相手とただ会話することを指しているのではありません。
ビジネス上のコミュニケーションでは、以下のようなことが重要になります。
・まず相手の話を聞く
・相手が求めることを理解する
・相手が理解できるように伝える
これら3つの要素が揃っていないと、本当の意味での「コミュニケーション」が成り立たないのです。
コミュニケーションが円滑にできていないと、例えばビジネス上でも、以下のような事態が起きてしまいがちです。
・上司の指示通りに資料を作成したのに、「自分が伝えた通りの資料になっていない」と返されてしまった
・後輩に仕事を任せたが、期日までに仕上げてもらえなかった
もしあなたも思い当たる節があれば、今一度自身のコミュニケーション方法を見直してみましょう。
マネジメント
マネジメントは、直訳すると「経営」「管理」。組織の目標を設定したり、その目標を達成するために組織の仕事を管理したりすることを指します。
仕事をする上でこのようなマネジメントスキルを身につけておくと、管理職にキャリアアップする時に役立ちます。
マネジメントを担当するマネージャーは、チーム全体の業務を効率化させるスキルも必要です。そしてチームの業務効率化を図るためには、以下のようなポイントを押さえるべきでしょう。
・正確なコミュニケーションを図る
・スケジュール管理を徹底する
・時間管理を徹底する
・優先順位を考えて行動する
これらのポイントは、まだマネジメント職に就いていない時点でも意識することができます。
まずは自分のスケジュール管理や時間管理を徹底させて、セルフマネジメント力をつけることから始めてみましょう。
プレゼンテーション
プレゼンテーション(プレゼン)では、大勢の人に向けて伝える力が必要とされます。一対一の会話とは異なり、相手の興味や関心を引く工夫がさらに求められるのです。
プレゼンスキルでは、以下のようなポイントを押さえるべきでしょう。
・話を理解しやすくまとめる
・相手が聞きやすい流れで話す
・相手が納得する表現で伝える
・相手が思わず聞きたくなる掴みで始める
プレゼント行う際は、まず「自分の話を退屈に感じている人もいる」ことを前提にした方がいいです。そのような中でも自分の話を聞いてもらうためには、冒頭で聴衆の興味を引くような掴みが必要でしょう。
また話の説得力を上げるためには、根拠となるデータを提示したり、聴衆にも当てはまるような具体例を提示することも大切です。
このようなプレゼンスキルを身につけておくと、チーム会議での発言や商談など、相手を納得させたいあらゆるシーンで役立つでしょう。
コーチング
コーチングとは、相手の自発的な行動を促すコミュニケーションのことを指します。これは前述したマネジメントにおいても重要な役割を果たします。
コーチングは、相手が「望む状態」と「現在の状態」をまず理解することから始まります。そしてこれら2つの間にあるギャップを捉え、相手の気持ちに寄り添いながら、そのギャップを埋めるための行動を促す働きかけをするのです。
このようなコーチングスキルには、以下のようなことが必要になります。
・相手の話を傾聴する
・相手の気持ちに寄り添い認める
・相手の気持ちを理解する
・理想の状態のために何が必要なのかを見出す
・相手が自発的に動けるように伝える
コミュニケーションスキルと共通する部分もありますが、特筆すべきは「相手を承認する」点でしょう。
課題を解決することを急ぐのではなく、まずは相手の現状を理解し、存在価値を認めることが大切となります。その上で客観的な意見を述べて、望む状態になるための行動を、相手が自発的に取れるように促します。
基本的だけど必須のスキル
キャリアアップのためには、基本的なビジネススキルを見直すことも大切。当たり前のことを当たり前にできる状態にしておくと、ビジネスパーソンとしてレベルアップできるでしょう。
ここではビジネスパーソンとして必須なスキルを3つ挙げていきます。
パソコンスキル
仕事で使用するパソコンスキルを身につけておくことは、現代のビジネスマンには不可欠です。例えば以下のようなツールの基本的な操作スキルは、文書作成やリスト作成、資料作成などで必須となります。
・Word
・Excel
・PowerPoint
また経理であれば会計ソフト、マーケティングであればBIツール(データ分析によって組織の意思決定の手助けとなるツール)など、職種によっても必要とされるスキルは異なります。
もしこれからのキャリアアップに必要と考えられるパソコンスキルがあれば、それに関する資格を取得するのも一つの方法でしょう。
時間・スケジュール管理
時間やスケジュール管理をしっかり行えるかどうかは、基本的なビジネススキルの一つです。これらがうまく管理できていないと、信用問題にも関わります。この機会に自分の管理方法を見直してみましょう。
時間・スケジュール管理を上手にできるようになるには、以下のようなポイントを押さえましょう。
・明確なゴールを設定する
・ゴールのためのタスクを整理する(期日や内容を確認)
・タスクの優先順位をつける
近年はスマートフォンで時間・スケジュール管理ができる便利なアプリもあります。以下の記事ではタスク管理のためのアプリも紹介していますので、合わせて参考にしてください。
ロジカルシンキング(論理的思考)
ロジカルシンキングとは、物事を分解し、順序立てて考えること。
例えばあなたが「営業成績を今よりも上げる」という目標を立てたとします。ロジカルシンキングを実践するためには、「目標を達成するための要素」から考えなくてはなりません。この場合は以下のようなことが挙がるでしょう。
・顧客のニーズを聞き出す
・顧客の話に傾聴する
・必要とされるタイミングで訪問する
・商品を売る戦略を練り直す
・顧客と深い信頼関係を築く
・ビジネスマナーを見直す
・雑談力を身につける
続いては、以上の項目の中で順序立てて考えられる物事をグループ化してみましょう。例えば以下のようなグループ分けができます。
顧客と深い信頼感を築く
・ビジネスマナーを見直す
・必要とされるタイミングで訪問する
・雑談力を身につける
商品を売る戦略を練り直す
・顧客の話に傾聴する
・顧客のニーズを聞き出す
こうすることで、目標のために対策を取るべきことが分解・分類でき、その対策のために移すべき行動が見えてくるでしょう。
つまりロジカルシンキングとは、物事のグループ関係や因果関係を明らかにする考え方なのです。
ロジカルシンキングを身につけるメリットとしては、以下のような点が挙がります。
・課題解決力が上がる
・コミュニケーションスキルが上がる
・効率的に物事を進められる
いずれも目標に対するステップを分解・グループ化したり、因果関係を明らかにしたために上がるスキルと言えます。
何か問題が起こった時も、そもそも物事を分解して捉えているため、どこが原因なのかを明らかにしやすいです。また目標に対しても、順序立てて効率的に動けるようになります。
因果関係を明らかにできるようになると、根拠をベースとした解説ができるようになり、説得力を上げることもできます。
どのスキルを身につければいいか迷ったら
ここまで紹介してきたビジネススキルの中で「どれが今の自分に必要なスキルなのだろう」と戸惑う人も多いはず。そのような場合は、以下の3つのポイントで考えてみましょう。
今の自分に必要なスキルを考える
今のあなたにとって足りないと感じるスキルは何でしょうか。とくに現在の会社や、現職と同じ職種でキャリアアップをしたいのであれば、この考え方でスキルをセレクトするのがベターでしょう。
例えば後半で紹介したような「基本的だけど必須のスキル」は、ビジネスマンの土台となるもの。たとえ現職を辞めて未経験分野に転職するとしても、当たり前にしておくべき項目と言えます。
将来の目標達成に必要なスキルを考える
あなたが将来達成したい目標から、必要なスキルを考えるのもよい方法です。例えば前半で紹介したプログラミングやWebデザインがそうです。
将来的にシステムエンジニアを目指すのであれば、プログラミングスキルは必須です。またWebデザイナーを目指すのであれば、Webデザインの知識やHTML/CSS、デザインソフトのスキルを身につけるべきでしょう。
このように今後目標としたいキャリアが明確にあれば、そこから逆算してスキルを決めていきましょう。
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できそうなものから始めてみる
先に述べた2つのセレクト方法でピンと来ないのであれば、あなたが「今できそうな」スキルから身につけてみましょう。なぜならいきなりレベルの高いことに挑戦すると、挫折する可能性があるからです。
今回紹介したものは、いずれも未経験で身につけられるスキルです。中でも「パソコンスキル」「時間・スケジュール管理」などは、普段の生活・仕事の中で意識するだけで身につけられるでしょう。
このように簡単にできるものから始め、徐々にハイレベルなスキルに挑戦するのもおすすめです。
スキルを身につける方法
未経験からスキルを身につける方法は、以下の3つのパターンがあります。
独学する
今回紹介したスキルは、独学でも身につけられます。もっとも始めやすい方法は、書籍による独学でしょう。例えば今回紹介したスキルをキーワードにインターネットで書籍を探すれば、様々な本がヒットします。
またプログラミングやWebデザインに関する書籍であれば、TECH::NOTEの記事でも紹介しています。以下に載せましたので、合わせて参考にしてください。
近年は、Webサービスでもビジネススキルを学べるものが多数あります。例えば以下のようなサービスです。
・Schoo(スクー)
・ShareWis(シェアウィズ)
・グロービス学び放題
プログラミングスキルを独学できるWebサービスは、以下の記事でも紹介しています。
このような独学は、スタートさせやすい分、挫折率も高いのが現状です。仕事を続けながら一人でスキルを身につけるのが難しい人は、後ほど紹介する専門スクールを検討するのがおすすめです。
仕事の中でチャンスを見つける
今回紹介したスキルの中には、独学では身につけるのが難しいものもありました。例えばマネジメントスキルやコーチングスキルです。これらは対人スキルなので、実際の人とのコミュニケーションの中で培われます。
このような対人スキルを身につけるチャンスは、現在の仕事場にあるはずです。もし今後チームのリーダーを任されたり、後輩の指導などを任されたりしたら、積極的に取り組んでみるとスキルアップになるでしょう。
専門のスクールを利用する
今回紹介したビジネススキルは、専門のスクールで身につけることも可能です。
例えばプログラミングであれば、未経験からエンジニア転職を目指すことができます。またこの他にも、ビジネススキルを学ぶことのできるスクールには、以下のようなものがあります。
例えば日経ビジネススクールでは、ロジカルシンキングや課題解決力に関するものなど、若手・中堅社員向けの実践講座が開催されています。
またグロービスとBBT大学院は、いずれも経営者やリーダーとなるための知識が学べるスクール。MBA(経営学修士)取得のイメージが強いかもしれませんが、経営を体系的に学ぶ教室もあります。
さいごに
専門知識を要するスキルを身につけると、年収アップを目指すことが可能です。
しかし専門スキルを習得して転職することだけが、年収アップにつながるわけではありません。基本的なビジネススキル・マネジメントスキルを現職を続けながら習得することで、キャリアアップ・年収アップを目指すこともできます。
まずは今から手をつけられるようなスキル獲得から始めてみましょう。
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