「毎日同じことの繰り返しばかりで仕事がつまらない、やりがいが欲しい」といった不満・悩みを抱えてはいませんか。
自身のやっていることが組織や社会にとって重要なこと(必要なこと)と理解していても、平凡な毎日が続くことでどこか「つまらなさ」を感じてしまう人は多くいます。
しかし、そもそも「やりがい」とは一体何なのでしょうか。この記事では仕事における「やりがい」の定義ややりがいの見つけ方などを解説します。
仕事の「やりがい」とは何か
仕事や会社について説明する時、「これはやりがいのある仕事だ」「その会社で働くことでやりがいを感じることが出来る」といった表現が使うことがあります。
そもそも、この「やりがい」とはどのような感情なのでしょうか。
- そもそもやりがいとは
- 仕事でやりがいを感じるポイント
そもそもやりがいとは
やりがいとは、物事に対する充足感・手応え・張り合いを意味します。
人は、ある物事に対して自身のスキルや能力が一致していないと、その行為に対して充足感や手応えを感じることができません。
例えばあなたがテニスが好きで、ある相手と対戦することになったとします。しかし、その相手があなたより弱すぎると、あなたは100%の力を発揮することなく勝てるため、張り合いは感じられません。
逆に相手が強すぎる場合、どんなに頑張っても負けてしまうため、充足感は得られないでしょう。
つまり「やりがい」とは、ある物事とあなたのスキル・能力がほぼ同じレベルであることを前提に、かけた労力に対して期待する結果が返ってくることで初めて感じることができるものです。
仕事でやりがいを感じるポイント
「やりがい」を感じる仕組みを仕事に当てはめてみると、以下のような点が重要になります。
- 仕事を楽しいと感じられる範囲で、業務内容に充足感が得られるか
- 自分が行った仕事に対して、それ相応の成果・結果が返ってくるか
- 自分が成長している感覚があるか
どんなに仕事内容に満足していても、例えば残業やストレスが多いと仕事を楽しめることができません。
また、あなたが時間を割いて行ったことに対して、相応の評価や報酬が得られなければ、仕事に対する不満は高まっていくことでしょう。
以下では報酬面・評価面・将来性におけるやりがいを感じるポイントを見てみましょう。
報酬面におけるやりがいを感じるポイント
仕事に対して得る報酬は「やりがい」に大きく影響します。この報酬はお金だけでなく、感謝の気持ちなども含まれ、具体的には以下のようなものがあります。
- 仕事に見合った収入をもらっている
- 成果に応じて給与アップが見込める
- プライベートと仕事のバランスが取れている
- 同僚やクライアントから感謝してもらえる
- 誰かの役に立っているという感覚を得られる
- 自分のスキルが成長している実感が得られる
評価面におけるやりがいを感じるポイント
仕事を行うことでよい評価を得ることができれば、それは「やりがい」という感情に繋がります。評価には以下のようなものがあります。
- 適切に昇進昇格できる
- 上司などから適切なフィードバックが受けられる
- 上司やクライアントから信頼される
- 同僚と相互に信頼関係ができている
将来性におけるやりがいを感じるポイント
将来に対してポジティブに考えられるかどうかもポイントの一つです。具体的には以下のようなものがあります。
- 会社の理念やビジョンに共感している
- チーム目標、自己目標があり、それを達成したいと思っている
- 仕事の成果が社会に貢献している実感がある
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仕事にやりがいを見出せなくなる理由
適性な評価や十分な報酬を得られ、かつ将来性を見出すことにより、やりがいを感じることができます。
言い換えると、上記の報酬面・評価面・将来性といったポイントのバランスが取れていることが重要です。例えば仕事内容に不満はなくても、評価や報酬に不満があった場合は「やりがいがない」と感じてしまうこともあります。
その他、仕事にやりがいを見いだせなくなるケースには以下のようなものがあります。
- パフォーマンスを発揮できる場面が少ない
- 十分な給与がもらえない
- プライベートの時間が取れない
- 昇給や昇格などにつながる正当な評価が期待できない
- ルーティンワークばかりでモチベーションが維持できない
- 会社の理念に対して共感できない
- 成長を実感できない
価値観は人それぞれ!仕事のやりがいの見つけ方
同じ状況下で同じ仕事をやっていても、やりがいを感じる・感じないは人によって異なります。前述したように、報酬面・評価面・将来性に関連する要望・期待は人によって異なります。
「やりがいのある仕事・職場」を見つけるためには、まず自己分析を通してあなた自身がどのような状況でやりがいを感じることができるのかを理解する必要があります。
以下では仕事におけるやりがいの見つけ方のポイントを3つ紹介。
- 自己分析で性格や傾向を理解する
- 「ゆずれないこと」が価値観を知る上で重要
- やりがい搾取に陥らないように注意も必要
自己分析で性格や傾向を理解する
大学生の時の就職活動で自己分析をやった経験がある方もいらっしゃることでしょう。
自己分析はあなた自身が普段自覚していない性格や大切にしていること、仕事に期待することなどを整理するのに役立ちます。
自己分析の結果は、分析を行った時点でのあなたの性格であり、仕事やプライベートでの様々な経験を通して変化していきます。
もし、あなたが今「やりがいがない」と悩んでいるのであれば、まずは自己分析を行い、何に対して不満を持っているのかを正確に知ることが大切です。
「ゆずれないこと」が価値観を知る上で重要
希望や要望は言い出すとキリがありません。ある希望を満たすためには別の希望を諦める必要も出てきます。
仕事探しにおいても、あなたの要望を100%満たす「理想の職場」を見つけることは難しく、ある程度の妥協が必要です。
妥協しつつも、より多くのやりがい・満足度を得るためにはあなたにとって「ゆずれないこと」を理解しておくことがポイントとなります。
例えば、ある人にとってのゆずれないことは「定時で帰れること」であるでしょうし、またある人にとっては「多少残業しても給料が高いこと」であるかもしれません。
報酬よりも職場の人間関係や勤務地が重要である人もいます。この「ゆずれないこと」の確認は自己分析にも役立ちます。
すなわち、「あなたが大切にしていること」=「あなたにとって価値のあること」であり、これをベースに就職・転職活動を行うことで、より仕事を通してやりがいを感じることが出来るようになります。
やりがい搾取に陥らないように注意も必要
仕事において、やりがいはとても重要です。ただし、やりがいを意識するあまり、会社から都合のよいように扱われてやりがい搾取に陥らないように注意が必要です。
それぞれの性格や価値観によって、将来性や評価を得られることに大きなやりがいを感じる方もいるでしょう。
ただし、ワークライフバランスを実現し、長く楽しく働くためには安定した収入も大切。お金の面のやりがいのバランスもよく考える必要があります。
面接で「仕事のやりがいは?」と聞かれたときの回答例
就職や転職の面接時、面接官から「あなたにとって仕事のやりがいとは?」と質問されることがあります。このようなときはどうやって回答するのがいいのでしょうか。以下では、3つのパターンで解答例を紹介していきます。
- 感謝されたとき
- 人の役に立てたとき
- 目標を達成したとき
感謝されたとき
仕事のやりがいとして「感謝されたとき」と回答する場合の例文です。
【回答例】
私はクライアントから感謝されたときにやりがいを感じます。「クライアントの課題を解決できた」という達成感を味わえるからです。
私が以前担当していたクライアントは、来客は増えているもののなかなか売り上げにつながらないという悩みを持っていました。そこで顧客管理システムの導入時、活用方法を具体的に提示し、接客のやり方から見直すことを提案しました。
すると着実に売り上げを伸ばすことができ「本当に感謝している」という言葉をいただきました。
ただ、感謝されて喜ぶだけではいけないと思っています。クライアントはよい点は言いやすくても、悪い点はなかなか言いにくいことも多いと考えるからです。
よい結果を残した中でも反省点を自分なりに見つけ、クライアントそれぞれに真摯に向き合い、これからも「ありがとう」と言われるように邁進していきたいと考えています。
人の役に立てたとき
仕事のやりがいとして「人の役に立てたとき」と回答する場合の例文です。
【回答例】
私は一緒に働くメンバーの役に立てたときにやりがいを感じます。なぜなら自分の持つ経験やスキルを共有することで、メンバーとともに成長していけることに喜びを感じるからです。
周囲に困っているメンバーがいるときは、まず状況説明にしっかり耳を傾けるようにしています。このようなヒアリング力は、クライアントとのやりとりの中でも役立つスキルだと考えていますので、メンバーと対峙する際にも気をつけています。
その上で、メンバーに最適な解決策を、自分の経験の中で得た知識から提案したり、私にもわからない部分があれば一緒に解決策を調べたりします。こうやってチームで高め合うことができれば、チーム全体としていい仕事ができると確信しているからです。
これからもメンバーとの絆を大切に、仕事をしていきたいと考えています。
目標を達成したとき
仕事のやりがいとして「目標を達成したとき」と回答する場合の例文です。
【回答例】
私は目標を達成したときにやりがいを感じます。特に自分でも達成できるかどうかギリギリだと感じている目標を達成できたとき、また1つ成長できたと実感できるからです。
以前、仕事であまりにも高い目標を立ててしまい、大きな壁を感じ挫折しそうになったことがあります。その経験から、今の自分の実力を客観視することを重視するようになりました。もちろん、上司とも情報共有し、目標設定に関してアドバイスを受けることも大切にしています。
適切な目標設定は、モチベーションに大きく寄与すると考えています。なのでこれからも自分の実力に見合った目標を設定、そして着実に達成していき、自分を高めていきたいと考えています。
仕事でやりがいを得るためのコツについて
仕事でやりがいを得るためには、「主体的に働く」「まわりを評価して、巻き込む」などのコツがあります。
「仕事にやりがいはいらない?必要?やりがいを見つける10の方法を紹介」では、仕事にやりがいを感じられない人の特徴や、仕事にやりがいを見つけるための方法について解説しています。あわせてご覧ください。
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