就活生が企業に応募するとき、エントリーシート(ES)を最初に提出することが多いです。
名前や学歴、資格などの様々な記入欄がありますが、その中で特に就活生が書く内容に迷うのが、趣味・特技の欄です。
「正直に書いていいのだろうか」「趣味や特技と呼べるようなものがない」「企業に好印象を与える趣味はどれだろうか」と、頭を悩ませる人も多いでしょう。
そこでこの記事では、エントリーシートの趣味・特技欄の書き方を解説。趣味・特技の見つけ方や例文なども紹介するので、ぜひエントリーシート作成の参考にしてください。
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この記事の目次
企業がエントリーシート(ES)の趣味・特技で見るポイント
学歴や資格などの情報と異なり、趣味や特技は一見すると業務に直結するような情報には見えません。しかし、企業がエントリーシートに趣味・特技の欄を設けているのには理由があります。
まずは企業が応募者の趣味や特技からどのようなことを知りたいのかを理解することで、本当に企業が知りたい情報が記載されているエントリーシート作成を目指しましょう。
具体的には、以下のようなポイントを見ています。
- 就活生の人柄や個性
- 企業や社風へのマッチ度
就活生の人柄
エントリーシートは、企業が最初に見る応募者の情報です。
名前、写真、住んでいる地域、学歴、資格などの基本的な情報と加えて、その人の人柄を知るために使われるのが、趣味・特技に書かれている内容です。
応募者がどのようなことに興味を持ち、どのようなことに優れているのかを知ることで、その個人へのイメージをより強く持つことができるのです。
また、エントリーシートの趣味・特技で書かれている内容は、面接のアイスブレイクとしてもよく使われています。言い換えれば、多くの人にとって馴染みのある趣味や特技を書くことで、面接の場でよりスムーズに話を進められるでしょう。
企業や社風へのマッチ度
趣味や特技から、入社した場合に企業の雰囲気や社風、文化に馴染めるかどうかを見ることもあります。
例えばチームで協力して仕事をすることが多い企業では、団体スポーツの経験など、趣味や特技欄で協調性をアピールすることで、より企業にマッチすると判断される可能性があります。
とは言え、趣味・特技はあくまで応募者をより理解するための補足情報。ここの内容が合否に直結するわけではないため、必要以上に神経質になる必要はないでしょう。
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エントリーシート(ES)に書く趣味・特技の見つけ方
「企業に提出するエントリーシートに書けるほどの趣味・特技はない」という人もいるでしょう。
しかし、エントリーシートに書く趣味や特技は、他人があっと驚くような何かすごいことを書く必要はありません。趣味や特技が思いつかない場合は、あなたが好きなことや得意なことを考えてみましょう。
ここからは、趣味や特技を見つけるときの考え方について解説します。
- 自分が好きなこと・やっていて楽しいことが趣味
- 人に教えられること・他者よりも優れていることが特技
自分が好きなこと・やっていて楽しいことが趣味
趣味とは、あなたが好きなことや、やっていて楽しいことを指します。
そのことを考えるだけでわくわくしたり、一度始めると時間を忘れて取り組めたりすることを考えてみましょう。好きなことが頭に浮かんだら、その行為に名前をつけます。
例えば映画を観るのが好きな場合は「映画鑑賞」、おしゃれなカフェを発掘するのが好きな場合は「カフェ巡り」、写真を取るのが好きな場合は「カメラ」や「写真撮影」になります。
「趣味といえるようなものが特にない」という場合には、新しく何か始めてみるのも方法の一つ。こちらの記事では、大人におすすめの趣味を紹介しています。ぜひあわせて参考にしてください。
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人に教えられること・他者よりも優れていることが特技
特技とは、あなたが人に教えられることや、他者よりも優れていることを指します。
友人や家族から「◯◯について教えて欲しい」と言われた経験はありませんか?あるいは、あなたが自信を持ってできることはありませんか?
例えば、アルバイト先で海外のお客さんが来たときにいつも接客を頼まれる場合は「英語(外国語)」を特技としてよいでしょう。ピアノやテニスなど、学生時代の習い事や部活動を特技とすることもできます。
「特技といえるほどのレベルではない」と謙遜する必要はありません。
記事の冒頭でも解説した通り、エントリーシートの趣味・特技はあくまで応募者の人となりを知るための情報です。特技として書いたことを面接の場で披露することはほぼないため、自信を持って書きましょう。
採用担当者の印象に残る趣味・特技欄の書き方
企業の採用担当者は、1日に膨大な数のエントリーシートに目を通します。
どれだけあなたが時間と労力をかけてエントリーシートを書いても、それを企業の担当者が隅々まで丁寧に読んでくれるとは限りません。
つまり、エントリーシートはいかにわかりやすく、簡潔に、かつ具体的に書くかが重要なポイントなのです。ここからは、担当者の印象に残る趣味や特技を書くポイントを解説します。
- 具体的なエピソードを入れる
- 学びや成果をアピールする
- 趣味か特技のどちらかでも良い
- 読みやすさに配慮する
具体的なエピソードを入れる
趣味や特技には、できるだけあなたにしか書けない具体的なエピソードを入れましょう。
例えば趣味が「旅行」の場合は、どこにどれくらいの期間で旅行したのかなどを盛り込みます。
趣味を始めたきっかけや、これまで取り組んできた理由、それに対する思い、今後の目標などを書くことで、あなたの考えや価値観をより伝えることができるでしょう。
学びや成果をアピールする
趣味とは基本的に楽しむことが目的ですが、エントリーシートとして書く場合にはそこから得た学びや成果を書くことが望ましいです。
例えば、次のようなことを書くことで、読み手にあなたの熱意や取り組みへの真面目な姿勢を伝えられます。
- 歴史や旅行が好きなので、世界遺産検定を取った
- 料理が得意で、友達を家に呼んでパン教室を開催している
- 大学で初心者からフットサルを始めて、チームスポーツの楽しさや、地道な努力の大切さを学んだ
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趣味か特技のどちらかでも良い
エントリーシートの趣味・特技欄のスペースは限られているため、どちらかに絞って詳しく書いたほうがよい場合もあります。
その際には、よりあなたの個性や性格を表しているものや、自信を持って話すことができること、より話題になりそうなものを選びましょう。
読みやすさに配慮する
読み手に配慮することも重要なポイント。企業の採用担当者が一人分のエントリーシートの確認に使える時間は多くありません。
句読点を入れずに長々と書かれた文章や、枠内に小さな文字でぴっちりと書かれた文章などは、きちんと読んでもらえない可能性もあります。
どれだけ頑張って書いても、読んでもらえなければ意味がありません。タイトルをつけたり、重要なポイントは箇条書きにしたりなど、読みやすくなるように工夫しましょう。
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エントリーシート(ES)に記入する趣味・特技の具体例
ここでは、実際にエントリーシートに記入する趣味・特技の具体例を紹介します。あくまで参考程度に確認してみてください。
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趣味の具体例
- ボランティア活動:社会貢献や地域社会への関心を示せる
- スポーツ系:協調性やリーダーシップ、健康管理に対する意識の高さを示せる
- 自分磨き系:読書・異文化交流・筋トレなど。仕事に必要な教養・向上心・成長意欲などが備わっていることを示せる
- 芸術系:絵画・音楽・演劇などの創作活動。創造性や柔軟性を示せる
特技の具体例
- プログラミング:IT技術やプログラミング言語のスキルは、現代のビジネス環境で評価されやすい
- 英語でのコミュニケーション:大手メーカーや外資系などグローバルなビジネス環境のある企業では重要なスキル
- デザインスキル:Webデザインやグラフィックデザインなどはクリエイティブな能力のほか、ビジュアルコミュニケーション・ブランド戦略・マーケティングなどに役立つ
- 人前で話すこと:ビジネスパーソンに必要なプレゼン技術や非言語コミュニケーションなどが備わっていることを示せる
エントリーシート(ES)への記入を避けるべき趣味・特技
エントリーシートの趣味・特技は、本当のことを書くのが基本。しかし、エントリーシートが選考のプロセスの一つであることを忘れてはいけません。
以下のような内容は企業に悪印象を与える可能性が高いため、記載は避けるほうがよいでしょう。
- ギャンブル系
- 犯罪行為をイメージさせるもの
- 寝ること
- 合コン
また、趣味や特技がないからといって無記入や「特になし」とするのもよくありません。空白のあるエントリーシートを提出すると、「真面目に書いていない(+志望意欲が低い)」「特徴がない」と判断される可能性があります。
誰にでも趣味や特技の1つや2つはあるものです。自分の生活を振り返って、趣味や特技と呼べるものがないか考えてみましょう。
エントリーシート(ES)の趣味・特技の例文
エントリーシートの趣味・特技欄の内容で迷ってしまったときは、例文を参考にしてみるのがおすすめ。
ここからは、エントリーシートの趣味・特技の例文をいくつか紹介します。
趣味の例文3つ
エントリーシートの趣味の書き方について、プログラミング、料理、旅行の3つの例文を紹介します。
プログラミング
趣味はプログラミングです。主にアンドロイドアプリを開発しており、家計簿アプリや筋トレアプリを開発しました。利用シーンを考えながら機能や仕様を決める作業は大変ですが、その分出来上がったときの達成感も大きいです。プログラミングを通して得た論理的思考力や問題解決能力を仕事でも活かしたいと考えています。
料理
趣味は料理です。小学校の調理実習で料理の楽しさに気づき、高校生のときから自分のお弁当は自分で作っています。失敗することもありますが、材料や調味料のバランス、加熱時間などを変えながら、自分の好みの味を見つけていくことが楽しいです。仕事においても、常に「何がダメだったのか」「どこか改善点はないか」を考える姿勢で取り組みたいと考えています。
旅行
趣味は旅行です。学生時代には国内は5ヶ所、海外はアジア、ヨーロッパを中心に6つの国を訪れました。旅先では世界遺産で歴史を学んだり、現地のマーケットやローカルレストランで人々の暮らしを感じたりするのが好きです。これからも国内外の様々な場所を訪れて、視野や価値観を広げていきたいです。
特技の例文3つ
エントリーシートの特技の書き方について、英会話、スポーツ、カメラ・写真撮影の3つの例文を紹介します。
英会話
特技は英会話です。アルバイト先に外国人のお客様が来店された際、うまく接客できなかったことがきっかけで、本格的に学習を始めました。留学経験はありませんが、英会話サークルや学内の外国人留学生との交流を通して語彙力や会話力を高めてきました。現在は将来に活かすため、ビジネス英会話の学習を行っています。
スポーツ
特技は中学時代から続けている陸上(長距離)です。早い選手のフォームを研究したり、よりスタミナが続く体作りのために筋トレや食事を工夫したりと、強くなるために試行錯誤してきました。努力が実り、大学ではずっと憧れだった駅伝に出場することができました。社会人になっても、体力と健康を維持するために走り続けたいと考えています。
カメラ・写真撮影
特技は写真撮影です。風景や人々の生活など、日常を切り取ったような写真が好きで、カメラを持って散歩に行くのが趣味です。友人と旅行にいくときには、写真係として写真を撮影し、デジタルアルバムにして共有し、喜ばれています。より印象に残る一枚を撮影するために構図やカメラの使い方なども研究しています。
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エントリーシート(ES)の趣味・特技欄の書き方を押さえよう
エントリーシートの趣味・特技は応募者の人柄を知るためのものなので、好きなことや得意なことを素直に書くことが大切です。趣味・特技への思いや成果、今後も目標などの情報を盛り込み、あなたらしさが伝わるエントリーシートにしましょう。
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