Bluetoothは、ワイヤレス接続によって身の回りにあるデジタル機器の利用を快適にします
Bluetoothを知らなくても、無意識に使っている人は多いかもしれません。
しかし、Bluetoothのことを深く知れば、プライベートや仕事で使うデジタル機器を最適な形で効率的に利用できるでしょう。
そこで今回は、Bluetoothの基礎知識をはじめ、Wi-Fiとの違いやBluetoothの用途までをわかりやすく解説します。ぜひ参考にしてください。
この記事の目次

Bluetoothとは
Bluetoothとは、マウスやイヤホンなどを無線でつなぐための技術で、少し難しくいうと無線LANの通信規格のことです。
まずは、Bluetoothの基礎知識を確認していきましょう。
Bluetoothは近距離でデジタル機器がやり取りするための無線通信技術
Bluetoothは、近距離にあるデジタル機器同士が通信をするための無線通信技術です。
例えば、パソコンで利用するマウスやキーボードの中で、コード類をつながずに使っているものの多くはBluetoothでつながっています。
Bluetoothは近くにある機器同士が通信するために利用されるのです。
また、Bluetoothにはバージョンがあり、通信品質が異なります。Bluetoothに対応したデバイスを購入する際は、Bluetoothのどのバージョンに対応しているかしっかり確認しましょう。
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バージョンによる違いの詳しい解説は以下の記事を参照してください。
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Bluetoothの利用には通信料金はかからない
Bluetoothは、機器同士が通信をするものですが、その通信に利用料金はかかりません。
スマホの4Gや5Gの回線を使ったデータ通信のように、通信料金が発生すると考える人もいるかもしれませんが、Bluetoothはどれだけ使っても無料です。
必要なのはBluetooth機器自体の商品代金のみですので、例えばBluetoothマウスやBluetoothイヤホンをどれだけ使っても通信料金はかかりません。
Bluetoothには機器同士をつなげるためのルールがある
Bluetoothは、機器同士をどのように通信させるかというルールが決まっています。
このルールをプロファイルと言って、接続する双方の機器で同じプロファイルに対応していなければBluetooth接続はできません。
プロファイルには、以下のような種類があります。
- HID(Human Interface Device Profile):マウスやキーボード(入力装置)を接続するためのプロファイル
- HFP(Hands-Free Profile):ハンズフリー通話に利用するプロファイル
- A2DP(Advanced Audio Distribution Profaile):イヤホンなどでステレオ音声を伝送するためのプロファイル
- AVRCP(Audio/Video Remote Control Profaile):AV機器をリモコン操作するためのプロファイル
それぞれのプロファイルは、必要な機能に合わせて機器に搭載されます。
Bluetoothの通信距離は?
短距離通信を実現するBluetoothの通信距離は3つの「Class(クラス)」に分かれています。
- Class1:【通信距離】約100m【最大出力】100mW
- Class2:【通信距離】約10m【最大出力】2.5mW
- Class3:【通信距離】約1m【最大出力】1mW
短距離通信ではありますが、Bluetoothは最大で100m離れていても通信が可能です。
Bluetooth製品を購入する際には、その仕様を確認することでどのClassに対応しているかがわかります。
ただし、Classの種類だけで通信距離を判別することは難しいため、必ず「通信距離」の記載もチェックしておきましょう。
Bluetoothの意味と名前の由来は?
Bluetoothは直訳すると「青い歯」であり、ネット上ではしばしば「青歯」と呼ばれることもあります。
Bluetoothという名称は、ノルウェーとデンマークを統合した「ハーラル・ブロタン・ゴームソン王」の歯に青黒い灰色の死歯(神経の死んだ歯)があったことから「青歯王」と呼ばれていたのが由来で「乱立する無線通信規格を統合したい」という願いが込められ命名されたといわれています。
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BluetoothとWi-Fiの共通点と違い
ここでは、BluetoothとWi-Fiの違いを確認していきましょう。
BluetoothとWi-Fiは通信規格が違う
BluetoothとWi-Fiの違いは通信規格が異なる点です。つまり、通信をするときのルールや仕組みが異なります。
この通信規格の違いは、通信距離や接続できる機器、機器と機器を接続する規模や通信速度にも影響するため、基本的にはBluetoothとWi-Fiを目的によって使い分けます。
例えば、自宅でスマートフォンをインターネットに接続するために使うのはWi-Fi。スマートフォンで音楽を聞くために接続するイヤホンはBluetooth接続というように、利用シーンや使用目的によって接続方法を変えるのです。
Wi-Fiはおもにネットワークの構築に利用する
Wi-Fiは、おもにネットワークの構築に利用される無線通信技術です。
例えば、パソコンでインターネットを利用する場合には、Bluetooth接続ではなくWi-Fi接続を使います。
これは、BluetoothよりもWi-Fiの方が通信速度が速いことや、通信可能な距離が長いというのがおもな理由です。
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Bluetoothは基本的に1対1の機器同士をつなげる
Bluetoothは、基本的には機器同士を1対1でつなげる技術です。また、消費電力も少なく、近距離無線通信規格に分類されます。
例えば、スマートフォンにつなげるBluetoothイヤホンは、基本的に1対1の接続で十分ですし、大きなバッテリーを搭載できないBluetoothイヤホンにとって消費電力が少ないのは助かりますね。
基本は1対1ですが、複数の機器に同時に接続できるマルチペアリングに対応したBluetoothの機器もあります。
Bluetoothは近距離で使い、かつできるだけバッテリーを消費したくない機器で利用するのに最適な通信技術だといえるでしょう。

Bluetoothを使う用途は幅広い
ここでは、Bluetoothを使った代表的な用途を紹介します。
パソコンにマウス・キーボードをワイヤレスで接続
Bluetooth接続といえば、パソコンに使うマウスやキーボードが代表的です。
有線接続をしなくてよいので、パソコン周りをスッキリさせるために、BluetoothマウスやBluetoothキーボードを利用する人も多いでしょう。
また、Bluetoothのマウスやキーボードは、パソコンだけでなくスマートフォンやタブレットに接続して使うケースも増えています。
スマホにワイヤレスイヤホン・スピーカーをつなげる
スマートフォンで利用するワイヤレスイヤホンやスピーカーの接続にもBluetoothが利用されています。
外出時、Bluetoothイヤホンならばわずらわしいケーブルを気にせずに音楽を楽しめますし、マイク付きのBluetoothイヤホンならば、着信時にスマートフォンをカバンから取り出すことなく通話ができるので便利です。
Bluetoothのワイヤレスイヤホンを使う際に、音質が気になる人も多いでしょう。コーデックという音声圧縮方式やドライバーによって、ワイヤレスイヤホンの音質は大きく左右されるので覚えておいてください。
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Bluetoothでもテザリングは可能
その他、テザリングにインターネット接続もBluetoothで行うこともできます。
テザリングとは、スマートフォンをモバイルルーター機能として利用し、パソコンなどをインターネットに接続する方法です。
通常、テザリングはスマートフォンとパソコン・タブレットなどをWi-Fi(無線LAN)で接続して利用します。
しかし、どうしてもスマートフォンの消費電力を抑えたいという場合には、Bluetooth接続でテザリングを行うことで、Wi-Fi利用時よりもバッテリーの消耗を抑えることができるのです。
Beaconで端末の位置情報を特定する際に利用
Beacon(ビーコン)とは、Bluetoothがキャッチできる信号を発生する無線装置のことです。
Bluetoothを搭載したスマートフォンがあればBeaconをキャッチできます。
例えば、Beaconを搭載した小さなタグを財布や鍵に付けておくことで、万が一鍵を落とした場合に、その場で気づくことができます。
また、お店側が商品にBitcoinを取り付けておけば、店舗の前を歩く人に向けて広告などを配信することも可能なのです。
このBitcoinの利用方法は、マーケティングはもちろん、これから普及するIot技術など、さまざまな分野で注目されています。
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Bluetoothで機器を接続する時の注意点
ここでは、ペアリングとバッテリーについての注意点を見ていきましょう。
ペアリングの設定が必要
Bluetoothを利用するためには、機器と機器を接続する設定が必要です。
それほど複雑な手順ではありませんが、まれになかなか接続できないなどのトラブルもありますので、Bluetoothの設定方法はしっかりと確認してから接続設定を行いましょう。
ペアリングの基本的なやり方
ペアリングとは、Bluetoothで接続する機器のペアを作るというイメージです。
例えば、スマートフォンにBluetoothイヤホンを接続する基本的なやり方を見てみましょう。
ここでは、iPhoneの設定(iOS14.2.1)を例に簡単な手順を説明します。
- iPhoneの「設定」アイコンをタップ
- 「設定」の一覧から「Bluetooth」をタップ
- 「Bluetooth」をオン(緑色→オン:灰色→オフ)
- Bluetoothイヤホンを、Bluetooth接続モードにする(例:青色や赤色などの光が点滅)
- iPhone画面下部の「その他のデバイス」に表示される「Bluetoothイヤホンの名前」をタップ
- iPhone画面に「【イヤホン名】 接続済み」と表示される
これで、iPhoneとBluetoothイヤホンが接続されます。
もし、「未接続」という表示になる場合や、接続できない場合は、iPhoneやBluetoothイヤホン(その他接続するBluetooth製品)を再起動して、再度上記手順で設定してみてください。
マルチペアリングに対応したデバイスもある
Bluetooth機器は、基本的には1対1でペアリングして接続するものです。
しかし近年では、1つのBluetooth機器が複数の機器に同時接続できる「マルチペアリング」に対応したものも多く発売されています。
例えば、マルチペアリングに対応したBluetoothキーボードならば、1つのキーボードで「パソコン」「タブレット」「スマートフォン」などの2個~3個の機器を同時接続して、切り替えながら利用することが可能です。
このようなマルチペアリング対応機器は、BluetoothマウスやBluetoothイヤホンなどにも登場しています。
普段から複数の機器を操作している人ならば、マルチペアリング対応のBluetooth機器を利用すると便利になるでしょう。
デバイスのバッテリー切れに注意
Bluetooth機器は非常に便利なものですが、バッテリー切れには注意しましょう。
Bluetooth機器は、基本的にUSB接続をしない無線機器ですので、電源を供給する方法がありません。
一般的には、電池や充電といった方法で、定期的にバッテリーを補充しなければならないのです。
Bluetoothの消費電力は非常に小さいため、一回の充電で長時間使用できます。
とくに、キーボードやマウスといった入力デバイスは、電池だけで2ヵ月~3ヵ月もバッテリーがもつ機器も少なくありません。
しかし、バッテリーが長くもつが故に、いざバッテリーが切れたときに、替えの電池を用意していなかったり、充電するまで使えなかったりということが起こります。
無線で便利なBluetooth機器ですが、バッテリー切れに備えて新しい電池を用意したり、モバイルバッテリーを携帯しておくなど、いつでも対応できるようにしておきましょう。
Bluetoothについて理解してデバイスを活用しよう
Bluetoothは、非常に便利な技術です。Bluetoothの特徴や活用方法を知っておくだけで、プライベートでも仕事でも、Bluetoothを使った製品で快適な環境を手に入れられます。
デスクの上やベッドサイドの面倒な配線もなくなってスッキリしますし、Bluetoothを使ったリモコン機能などを使えば、機器の操作も楽になるでしょう。
あなたの周りをもっと便利にするBluetooth製品がないか、探してみるのも面白そうですね。
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