「イライラして人に優しくできない」
「イライラしやすい性格のせいでよい人間関係が築けない」
「イライラして人にあたるのを辞めたい」

あなたはこのように悩んでいませんか。

この記事では、イライラしないための思考法や、イライラしてしまったときの対処法を解説します。

イライラするときの心理状況

そもそもあなたがイライラするとき、心の中はどのような状態なのでしょうか。

自分の心理状況を知ることで、イライラして人にあたるのを防げるでしょう。

気持ちに余裕がない

気持ちに余裕がないと、些細なことに対してもイライラしてしまいます。

例えば、約束の時間に遅れそうだったり、納期に間に合うかどうかギリギリだったりするときなどです。

それが自分の状況であれば、何かしら全力で取り組むことで気が紛れます。

しかし、他者のことならコントロールしにくい部分ですので、余計にストレスが溜まってしまうでしょう。

ときにはイライラして人にあたりそうになり、「もう人と話したくない」とさえ思うこともあります。

相手に期待しすぎている

後輩や部下が自分が指示した通りに動いてくれず、イライラしたことはありませんか。

それは相手に期待しすぎているのが原因と考えられます。

あなたの中では理解できる内容でも、後輩や部下にとっては難しい内容である可能性も。

そのことに気づかず、予想通りにことが進まないと「なぜできないのだろう」とストレスをためてしまうのです。

固定観念が強すぎる

「これはこうあるべき」「こうするのは当たり前」などといった固定観念が強いと、その考えに同意できない人との間に衝突が生まれます。

またこのような固定観念は、説明不足の原因にも。

「当たり前」と思い込んでいるため、相手の考えと自分の考えをすり合わせることができないのです。

その結果、相手が思い通りに動いてくれないと「なぜできないのか」という感情が強くなるでしょう。

承認欲求が強い

周囲にどう評価されるのかがつねに気になっていると、イライラしがちになります。

「ここまで頑張ったのだから評価されるだろう」と考えていた場合、期待通りの評価が得られず過度に落ち込むこともあるでしょう。

また、自己顕示欲（周囲の注目を集め認められたい欲求）が強い人もイライラしやすいです。

強い信念を持っている

自分の中で揺るぎない目標や信念を持っていると、それに反した言動を強要されたとき強いストレスを感じるでしょう。

このようなタイプの人は、リーダーとして周囲を引っ張る力はありますが、自分にメンバーがついて来れなくなるとイライラしてしまうことも。

プライドが高いのも影響するでしょう。

自分の思い通りにしたい

後輩や部下に何か指導するときに「自分の言う通りにやってほしい」と思っていませんか。

確かに自分の思い通りに動いてくれれば、先のことも予測しやすく楽でしょう。

しかし、そのようないわば支配欲のようなものが強くなると、少しでも思い通りに動いてくれないとたちまちイライラする原因になります。

欲求不満

仕事に限らず、プライベートなどで欲求が満たされない日々が続いていると、つねに寂しい感情を抱えてしまいます。

「自分のことは誰も気にしていない」「誰からも愛してもらえない」というネガティブ思考に発展し、自分や他者に対して乱暴な態度をとる可能性もあるでしょう。

プライベートで悩みを抱えている

「身内に不幸があった」「大切なひとが病気で苦しんでいる」といったプライベート上の問題も、些細なことでイライラする原因になります。

身近な人が苦しむ姿を見るのは非常に辛いもの。そんな中仕事を続けていると「自分はこんなに辛い思いをしながら頑張っているのに」と、精神的な余裕がなくなりイライラしてしまいがちです。

性格的にどうしても合わない人に振り回されている

職場にどうしてもタイプが合わず、イライラしてしまう人がいませんか。

できればそのような人とはあまり関わらないようにしたいものですが、同じ職場にいる以上、ある程度はやりとりしなければなりません。

関係を完全に断つことはできないため、どう対処すればいいのか困ることもあるでしょう。

イライラするときにおすすめしたい思考法

ここでは、イライラするとき、あるいはイライラしそうになったときにおすすめしたい思考法を解説します。

「人は変えられない」と割り切る

人に対してイライラするのは、相手に期待しすぎているからと考えられます。そこでまずは「人は変えられない」のが真理であることを受け止めましょう。

他者の考えや行動をどうにかコントロールしようとするのではなく、自分がコントロールできる範囲でベストを尽くすのです。

そうすると、思い通りにならないイライラから解放されるでしょう。

人の心の変化を受け入れる

「信じていたのに」「約束していたのに」とイライラすることもあるでしょう。

しかし人の心は移ろいやすいもの。一度決めたことをずっとやり続けられる人はそうそういません。

自分に置き換えて考えると、割と受け入れられるかもしれません。このような人の心の変化を受け入れ割り切ったほうが、ずっと生きやすくなるでしょう。

イライラしている自分に気づく

「あ、いま自分はイライラしているな」と、言葉にして気づくようにしましょう。

口に出さなくても、心の中で言葉にすればよいです。

そしてそれを悪いことと判断するのではなく、その事実を受け止め、心の隅にイライラの感情を置いておく癖をつけましょう。

時間の有効活用を意識する

イライラしているとき、生産性は落ちるもの。感情が高ぶるため、普段は冷静に対処できることでもミスする可能性があります。

それならばイライラする時間を最小限に抑え、もっと生産性の高いことへ時間を使うべきでしょう。

例えば、後輩のミスにイライラして延々と説教する時間があれば、ミスをリカバリーする方法を考えたり、実際に行動に移したりしたほうが組織全体の利益につながります。

「自分はどうなのか？」と問う

「周囲が思い通りに動いてくれない」「なぜこんなミスをするのか」と、外に向かってイライラするばかりの自分に気づいたのなら、自分の中に目を向けましょう。

果たしてあなたがその人の立場だったら、本当に思い通りに動けるでしょうか。あるいは絶対にミスをしないでしょうか。自信を持って「イエス」と答えられる人は多くないでしょう。

過去の自分を思い返して「そういえばよくミスをして先輩に怒られていたな」などと考えてみてもいいでしょう。すると周囲のミスや失敗を、いくらか受け入れやすくなります。

相手の立場で考える

自分目線ばかりで物事を見ていないでしょうか。

そうではなく「自分がこの人の立場だったらどう動くのか」を考えましょう。

相手の気持ちをイメージして物事を見ると、それまでは気づけなかった相手の状況や、悩みが理解できることもあります。

「この人はこういう人間なのだ」と思う

どうしてもイライラしてしまう人が職場にいる場合もあるでしょう。

ここまで挙げてきた思考法で対処しようとしても、自分のイライラがおさまらないことも。

そのような場合は「この人はこういう人間なのだ」と割り切って考えるのも一つの手です。

そして距離を置くようにすると、イライラの感情を最小限にできます。

イライラする人と接して神経をすり減らすよりも、自分が一緒にいて心地よいと感じる人との時間を大切にしましょう。

イライラするときの対処法

前項で紹介した思考法を試しても、どうしてもイライラしてしまうときはあるでしょう。そのような場合は、以下の方法で応急処置をしてください。

深呼吸する

イライラして感情がたかぶっているときは、大抵呼吸が浅く早くなっています。

ですから自分の中のイライラを見つけたら、深く呼吸するよう意識しましょう。

おすすめは、鼻から吸って口から吐く呼吸法。目を閉じてやるとより効果的です。

そのとき、腹式呼吸になるようにして、息を吸うとお腹が膨らみ、吐くとお腹が凹む感覚に意識を集中させましょう。

その場を離れる

深呼吸するのはデスクでも行えますが、イライラしてどうしようもないときはまずその場を離れるのもよい方法です。

場所が変われば気分も多少は変わりますし、冷静な自分を取り戻せます。

トイレや誰もいない会議室などに駆け込み気持ちを落ち着かせ、前述したような深呼吸をしてもいいでしょう。

リラックスできる音楽を聴く

リラックスできる音楽で気分をリフレッシュさせるのもおすすめです。

お気に入りのヒーリングミュージックなどを準備しておくとよいでしょう。

音楽を聴きながら深呼吸すると、さらなるリラックス効果が見込め、イライラして集中できなかった頭をスッキリさせられます。

以下の記事では、音楽がもたらす効果について解説しています。あわせて参考にしてください。

音楽がもたらす集中力を上げるよい効果や注意点を解説。おすすめの音楽も紹介

手のツボ押し

ツボ押しでリフレッシュすることもできます。中でも手のツボ押しは、職場のデスクでも気軽にできるのでおすすめ。

イライラに効くとされるのは、手首の小指側にある「神門（しんもん）」と、親指と人差し指の間の付け根のあたりにある「合谷（ごうこく）」です。

イライラを感じたときにゆっくり刺激し、たかぶった感情を落ち着かせましょう。

参考サイト：ストレスがラクになるツボ | 睡眠・休息・メンタルケア

体を動かす

少し汗ばむ程度の運動習慣を身につけましょう。運動習慣は生活習慣病予防になりますし、メンタルヘルスの改善効果もあると言われています。

しかし忙しい人はなかなか特別な運動は取り入れられないでしょう。そこでおすすめは、毎日の通勤に歩く習慣を作ること。

いつもより一駅早く降りて歩くだけでも、気分をリフレッシュさせられるでしょう。

セルフメンテナンスの日を設ける

あなたがイライラするのは、自分自身と向き合ったり、ケアしたりする時間が足りていないからかもしれません。

休みの日はマッサージやエステなどに行き、リフレッシュや自分へのご褒美の時間にあててみませんか。

また瞑想で自分と向き合う時間を作るのもおすすめです。

心も体もリフレッシュできる習慣を作ると、周囲の人にも余裕を持って対応できます。

充分な休息を取る

あなたは最近、休み返上で働いていませんか。

残業が続いていたり、休日出勤が続いていたりするのはストレス過剰の原因となり、些細なことでもイライラを募らせることになります。

ときにはしっかり休み、リフレッシュする習慣をつけましょう。休日にスマホやパソコン画面をオフにしてデジタルデトックスするのもおすすめです。

趣味に没頭する

好きなことに没頭する時間を作りませんか。

「休日も仕事のことを考えてしまう」「進行中のプロジェクトが気になり気が休まらない」そんな人は、何か別のことに集中してリフレッシュするのがおすすめです。

この機会に新たな趣味を見つけてみてもいいでしょう。

職場でイライラする人への対処法も知っておこう

職場でどうしてもイライラする人がいて、対処に困っている人もいるでしょう。

「【職場の嫌いな人との接し方】苦手な人を意識しない方法やNGな接し方も紹介」で解決策を紹介していますので、あわせて参考にしてください。

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