「社内向けに退職の挨拶メールを送りたいけど、どんな内容を書けばいい?」
「退職の挨拶メールはシンプルな内容でよいのだろうか?」
「心に残る挨拶メールにしたいので、マナーや例文があると助かる」
お世話になった会社を退職する際、退職の挨拶メールを送って感謝を伝えます。しかし、どんな内容を書けばよいのかお悩みの方も多いでしょう。
そこでこの記事では、退職の挨拶メールを送る際のマナーや注意点、社内外に退職メールを送る時に使えるシンプルな例文などを紹介します。
退職を控えている方は参考にしてみてください。
退職の挨拶はメールでも問題なし
基本的に、退職の挨拶はメールで送っても問題ありません。ただし、いくつかのポイントを押さえておかなければなりません。
まずは退職をオープンにしていいかどうかは、上司と相談する必要があります。
また退職メールで挨拶を済ませるのであれば、社内向け・社外向けによって、送信するタイミングや文面も変わること。
さらに、お世話になった上司や取引先の担当者については、メールと合わせて直接挨拶に伺って感謝を伝えるべきでしょう。
次の項目から、退職の挨拶メールにおける具体的なマナーや注意点について解説します。
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退職の挨拶メールを送る際のマナー・注意点
退職が決まった時、いつ頃挨拶に伺えばいいのか、またメールはどのタイミングで送ればいいのかわからない人も多いでしょう。
ここでは、退職の挨拶メールを送る際のマナーや注意点を5つ紹介します。
- 社外へのメールは退職の2〜3週間前に送る
- 社内への退職メールは最終出勤日に送る
- 送信相手が多い場合は一斉送信でもOK
- 上司には個別に退職の挨拶メールを送る
- メールの最後に返信不要と記載する
社外へのメールは退職の2〜3週間前に送る
上司と相談し、公に退職を公表してもいいタイミングが来たら、まず社外の取引先から退職メールを送信していきましょう。
社外へ知らせるタイミングの目安は、退職の2〜3週間前です。なぜここまで早めに挨拶を済ませた方がいいのかと言うと、後任への引き継ぎ作業をスムーズに行う必要があるから。
ギリギリで退職を報告すると、引き継ぎ作業が中途半端になる可能性も。
すると、取引先からの印象が悪くなり、所属していた会社の信用、そして退職するあなたの今後の信用も低くなる可能性があります。
「退職した後のことは関係ない」は成立しません。特に同業他社に転職する場合やフリーランスとして独立する場合は、前職からの信用が重要となる場面もあります。
「立つ鳥跡を濁さず」という言葉もあるくらいですから、引き継ぎがきちんと行えるよう早めの報告を心がけましょう。以下で、退職する際に取引先へ伝えるべき重要事項を2つ紹介します。
- 後任が誰なのかを伝える
- 有給消化したまま退社する場合は最終出社日を伝える
後任が誰なのかを伝える
社外へ送信する退職メールには、あなたの後任が誰なのかも伝える必要があります。後任と共に取引先に出向いて挨拶に伺うのがベスト。
この場合は、まず退職の旨をメールで伝えて、挨拶に伺う日程を先方に伺います。引き継ぎがスムーズに済めば、会社やあなた自身の信用が落ちることはありません。
有給消化したまま退社する場合は最終出社日を伝える
代休消化や有給消化などで、退社日より前に最終出社日になる場合もあります。この場合は、あらかじめ取引先に最終出社日を伝えておきましょう。
取引先とあなたの間で連絡が必要な内容について、取引先も最終出社日までに終わらせるようスケジュールを組めるので親切です。
社内への退職メールは最終出勤日に送る
社内への退職メールは、最終出勤日に送信するのが一般的。
同じ部署の上司や同僚に対しては、退職の旨を早めに周知しているはずです。その上でメールで知らせるという形になるので、タイミングは最終出勤日で問題はありません。
直接関わりのない社内の人であれば、退職メールのみで挨拶を済ませても問題ないでしょう。
しかし会社によっては、1週間前に送信すべきなどのルールがある場合も。同僚や先輩に退職の旨を報告した際に、慣例を尋ねてみるといいでしょう。
送信相手が多い場合は一斉送信でもOK
退職の挨拶メールを送信する人数が多い場合、一斉送信でも構いません。失礼にあたるかも、と思う人もいるかもしれません。
そのような場合は、特にお世話になった人に対しては挨拶周りをしたり、個別にメールを送ったりして対応しましょう。
メールの宛先に注意
一斉送信の場合、送った相手に他の人のアドレスがわからないようにするといった配慮が大切。必ず届けたい人はCCではなく、BCCで送付しましょう。
退職の挨拶メールを送られた人同士のアドレスがわからないようにすることもマナーです。CCに入れてしまうと情報漏えいになる可能性が高いので、ご注意ください。
上司には個別に退職の挨拶メールを送る
前述した通り、特にお世話になった上司に対しては、個別にメールを送ると感謝の気持ちが伝わりやすいです。
最終出勤日に一斉送信メールを送った後に個別メールを送ると、「これは自分に対して送られている」と思ってもらえます。
その場合は、実際のエピソードも交えつつ、感謝の意を伝える内容にするといいでしょう。
その他にお世話になった人へは個別に退職の挨拶をする
上司以外でお世話になった人にも、個別にメールを送ったほうがいいでしょう。例えばOJTでお世話になった先輩や、同じプロジェクトのメンバーなどです。
同じ部署の同僚であれば、直接感謝の気持ちを伝えられるかもしれません。しかし、部署異動で直接会う機会が少ない人もいるでしょう。
そのような人へは、個別の挨拶メールで感謝の気持ちを伝えてください。
メールの最後に返信不要と記載する
退職メールへの返信は基本的には不要です。しかし、メールを受け取った相手は返信するかどうか迷ってしまうことがあります。
返信をもらうと、退職メールを送った側も退職の準備でバタついている中、さらに返信が必要になるでしょう。
特に一斉送信の場合は、退職メールの最後に「返信は不要です」と一言入れておくのが吉。お互い過度な配慮をすることなく気持ちよく過ごせます。
ちなみに、あなたが誰かから退職メールをもらった場合、もちろん絶対返信してはいけないわけではありません。相手との関係性を考えて、返信するかどうか決めましょう。
【退職の挨拶メール】シンプルな例文を紹介
ここでは、実際に使える退職の挨拶メールの例文を5パターン紹介します。
- 一斉送信で送る退職メール例文
- 上司へ送る退職メール例文
- 社内の同僚に送る退職メール例文
- 社外の取引先へ送る退職メール例文
- 訪問の挨拶に向かう際のメール文
どれも基本はシンプルで、「退職する旨」と「お世話になりました」という感謝の気持ちを伝えるのが重要です。
ちなみに、「退職後の連絡先」はなくてもOK。個人的に連絡を取りたい人については、個別で教えるのが無難です。
一斉送信で送る退職メール例文
社内向けに一斉送信で退職メールを送る際は、シンプルな内容を心がけましょう。
件名:退職のご挨拶(□□部 ■■)
お疲れ様です、□□部の■■です。
このたび、一身上の都合により●月末で退社することになりました。
直接のご挨拶をすべきところ恐縮ですが、メールでの挨拶にて失礼いたします。
□□部での勤務に際しまして、至らない点もあったかと思いますが、皆様から温かい叱咤激励の言葉が励みとなり、数々の経験をさせて頂きました。
この会社で得た経験を、今後も活かしていきたいと思っております。
最後になりましたが、皆様のますますのご活躍を心よりお祈り申し上げます。
大変お世話になり、本当にありがとうございました。
なお、本メールに返信は不要でございます。
上司へ送る退職メール例文
お世話になった上司へは、一斉送信メールと合わせて個別にメールを送るといいでしょう。
件名:退職のご挨拶(□□部 ■■)
□□部
部長 △△様
お疲れ様です。□□部の■■です。
この度、一身上の都合により退職する運びとなりました。本日が最終出社日となりました。
△△部長には大変お世話になり、深く感謝申し上げます。
在籍中、至らぬ点が多々あったかと思います。
お客様とのやり取りに苦心する中、△△部長からのアドバイスが支えになりました。
いつも温かい叱咤激励をいただき、本当にありがとうございました。
今後も会社で学び得た経験や知識を活かし、邁進していく所存です。
大変恐縮ではございますが、こちらのメールをもちまして、退職のご挨拶とさせていただきます。
退職後の連絡先は以下です。
何かございましたら、ご連絡いただけると幸いです。
メール(個人):○○○○○○○○@○○○○○
携帯(個人):○○○-○○○○-○○○○
末筆ながら、△△部長のますますのご活躍をお祈り申し上げます。
大変お世話になり、本当にありがとうございました。
社内の同僚に送る退職メール例文
社内の同僚に送るメールの例文です。親しい方への感謝の気持ちを伝えましょう。
件名:退職のご挨拶(□□部 ■■)
□□部 △△さん
お疲れ様です。□□部の■■です。
この度、一身上の都合により退職する運びとなりました。
●月●日付での退社となりますが、有給消化の都合上、本日が最終出社日になります。
在籍中、△△さんには各方面で大変お世話になり、ありがとうございました。
至らない点もあったかと思いますが、皆様からの温かい叱咤激励のお言葉いただき、ここまで成長させていただきました。
今後も会社で学び得た経験や知識を活かし、邁進していく所存です。
大変恐縮ではございますが、こちらのメールをもちまして、退職のご挨拶とさせていただきます。
退職後の連絡先も添付します。
仕事・プライベートに関わらず、何かありましたらお気軽にご連絡いただけると嬉しいです。
メール(個人):○○○○○○○○@○○○○○
携帯(個人):○○○-○○○○-○○○○
末筆ながら、皆様のますますのご活躍をお祈り申し上げます。
大変お世話になり、本当にありがとうございました。
社外の取引先へ送る退職メール例文
社外の取引先へ退職メールを送る際は、あなたの後任についても伝えましょう。
件名:退職のご挨拶(株式会社□□□ ■■■)
株式会社○○○ 部署名
△△△△様
いつもお世話になっております。
株式会社□□□の■■■です。
私事で大変恐縮ですが、一身上の都合により、●月●日付で株式会社□□□を退職する運びとなりました。
在職中、△△様には何かとお力添えをいただき、心より御礼申し上げます。
本来であれば直接ご挨拶に伺うところですが、メールでのご連絡となりますことお詫びいたします。
後任は同じ部署の▲▲が務めさせていただきます。
後日改めて▲▲がご挨拶に伺いますので、私同様、ご指導、ご鞭撻のほどお願い申し上げます。
末筆ながら、貴社のさらなるご発展と、△△様のご活躍を心よりお祈りしております。
訪問の挨拶に向かう際のメール文
後日後任社員と挨拶に伺う場合は、先方へ日程を尋ねる内容を盛り込むといいでしょう。
件名:退職のご挨拶(株式会社□□□ ■■■)
株式会社○○○ 部署名
△△△△様
いつもお世話になっております。
株式会社□□□の■■■です。
私事で大変恐縮ですが、一身上の都合により、●月●日付で株式会社□□□を退職する運びとなりました。
在職中、△△様には何かとお力添えをいただき、心より御礼申し上げます。
本来であれば直接ご挨拶に伺うところですが、メールでのご連絡となりますことお詫びいたします。
後任は同じ部署の▲▲が務めさせていただきます。
お時間をいただけるようでしたら、後日改めて▲▲と共にご挨拶に伺わせていただきたく存じます。
以下日程ですと、ご都合はいかがでしょうか。
・○月○日(○)○○:○○〜○○:○○
・○月○日(○)○○:○○〜○○:○○
・○月○日(○)○○:○○〜○○:○○
・○月○日(○)○○:○○〜○○:○○
ご検討の上ご連絡いただけますと幸いです。
引き継ぎが滞りなく行えるよう準備を進めて参りますので、今後も変わらぬお付き合いのほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
社外・取引先には電話で退職の挨拶をするのもあり
取引先の中で、頻繁に顔を合わせていたり、長く取引が続いていた相手には電話でも一報入れておくのもおすすめです。
メールだけでも問題ありませんが、それでは簡素過ぎると感じた場合、電話も使いましょう。
足を運べる距離にある取引先なら、直接挨拶をしに行くほうが無難。しかし遠方の取引先であれば、電話を使って感謝の意を伝えましょう。
昨今はコロナ禍の影響もあり、直接の挨拶が難しいこともあるかもしれません。取引先の負担にならない方法を考えましょう。
退職の挨拶メールはシンプルがベスト!感謝を伝えよう
退職の挨拶メールを送る際のマナーや注意点、社内外に退職メールを送る時に使えるシンプルな例文などを紹介しました。
退職の挨拶はメールで済ませても問題ありません。しかし、社外の取引先であれば引き継ぎのことを考えて余裕を持って伝えたり、特にお世話になった上司には個別メールを送ったりするのも大切です。
本記事で紹介した例文を参考に、お世話になった人へ感謝の意を伝えましょう。
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