「将来は家庭に入るかもしれないし、在宅でできる仕事をしたい」
「これから結婚するし、仕事もどうするか考えなくちゃいけないな」
「結婚の予定はないけれど、女性がキャリアアップするにはどうしたらいいのだろう?」
女性にとっての転職とは、どのような意味があり何が大切なのでしょうか。
あなたも、これからのライフスタイルに沿って、どのようにキャリアを考えたら良いか悩んではいませんか?
本記事では、女性のライフイベントと転職の関係性について詳しく解説していきます。
この記事の目次
【年代別】女性にとっての転職とは
ここでは、女性にとっての転職とはどのような意味を持つのかについて年代別で解説。転職の大きな分岐点である20代・30代を中心に紹介します。
20代女性の転職
若さと可能性に満ち溢れ、スキルアップも図れる20代。自分の時間も取れ、好きなことにお金も使える。
しかし一番堅実で、安定を求める世代でもあります。
多くの20代の女性が、下記のようなことを意識して仕事をしています。
- 安定して長く働ける会社に入りたい
- 結婚・出産しても続けられるしごとがしたい
- 女性が働きやすい職場で仕事がしたい
引用元:マイナビ20’s
また、「ワークライフバランス」という言葉に一番馴染んでいるのも20代といえます。
そのためか、がむしゃらに働くというよりは、転職時の希望として「ライフ」側の比重が高くなる方も増えています。
そして「結婚・出産」というまだ見ぬライフスタイルに向けて、漠然とした不安を感じる時期でもあるでしょう。
結婚の予定はまだないのに、結婚生活に合わせて働き方を緩められる転職先を探したいという方も少なくはありません。
30代女性の転職
「30代 女性 転職」と検索すると、関連ワードにこのようなものが並びます。
- 30代 女性 転職 正社員
- 30代 女性 転職 未経験
- 30代 女性 転職 結婚
- 30代 女性 転職 子持ち
- 30代 女性 転職 資格
キーワードから、一気に転職への不安が顕在化してきた感じがします。それもそのはず。
- 30代で未経験の職種への転職はできるだろうか?
- 子持ちでも転職できるだろうか?
- 資格は何か必要だろうか?
普通の30代の女性であれば、当然考えることだと思います。なぜなら、20代の頃の転職とは違い、年齢の変化、生活環境の変化が身の回りに起こっているからです。
もちろん純粋にスキルアップを狙っている転職を考える方もいるでしょう。働き始めて10年近く経ち、社会人として脂が乗ってきている時期でもあるからです。
しかし、環境の変化は否応なくやってきます。30代女性が転職を考える時、正社員でキャリアアップを狙う方とシフトダウンを考え始める方とにハッキリとわかれてくる時期です。
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女性が転職する前に考えたいこと
女性のライフプランを考えた上でターニングポイントとなるのは、「結婚」「出産」「育児」の3つが該当するでしょう。
特に、20代・30代の女性が転職を考える場合、先にライフプランを考慮することが重要といえます。結婚・出産を希望するのか、そのタイミングをどこに持ってくるのか。
もちろん、相手あってのことなので、計画的に行くわけではありません。
しかし、このライフプランこそがキャリアプランへとつながり、転職をする際にも雇用条件や制度などをチェックする際の一つの指針となるのです。
そこで本章では、女性が転職する前に考えたい3つのポイントを紹介します。
- ライフプラン
- 女性の収入は20代後半~50代前半まで横ばい傾向
- 採用の厳しさについて
ライフプラン
ライフプランとは、人生設計のことを意味します。
いつ転職し、何歳くらいで結婚し、子どもは何人、産むタイミングはいつ、出産したら仕事はやめる、もしくは働き続けるのか。
こうした自分自身の計画のことです。キャリアプランはこのライフプランの中の一部であり、うまく自分の人生と仕事の両方を合わせていくのが理想です。
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女性の収入は20代後半~50代前半まで横ばい傾向
国税庁の『令和3年分 民間給与実態統計調査』によると、「女性の平均給与は20代後半~50代前半までほとんど変わらない」という統計結果が得られました。
一方で厚生労働省の『令和3年度 出生に関する統計』では、女性の高学歴化や晩産化が進んだ近年の平均出産年齢は、約30.7歳という結果。
まさに、働き盛りの頃に出産・育児をする可能性も高くなっているのです。
30代に向けて転職を考えており、さらに結婚・出産も意識しており、なおかつ働き続けたいと考えている場合はどうでしょうか。
この場合は、転職先の社会保障制度、産休育休制度や時短勤務制度などについて、しっかりと理解しておく必要があるでしょう。
実際、出産する時期になって制度について知る方も多いと思います。
あらかじめ、どのような「仕事と家庭の両立支援制度」があるのか、その会社ではライフプラン実現可能なのか考えておくことも必要です。
採用の厳しさについて
自身のライフプランとキャリアプランがうまく一致せず、転職活動に苦戦してしまうケースも中にはあります。
ただし、最近の国の方向性もあり、新しい女性のワークスタイルを模索し、家庭を持つ女性を積極的に採用している企業も近年増えている傾向があります。
あらかじめ社風や職場環境について情報を集めておき、企業の体質や企業文化を見極めた転職活動を行う必要があるでしょう。
女性のライフプランは、結婚・出産が必ずしも中心であるわけではありません。
しかしいずれにしても、将来を広く見つめ、「自分なり」のライフプランを立てておくことが、スムーズな転職への足掛かりとなります。
女性特有のライフイベントと転職の関係性について
いくら「自分なりのライフプランを考える」と言っても、女性の様々なライフイベントは、自分だけでタイミングが図れるものばかりではありません。
もちろん、自分で選ぶ「転職」もその一つ。しかしそのタイミングと複雑に絡み合い、女性特有なのが「結婚」「妊娠」「出産」「子育て」です。
ここでは、女性特有のライフイベントと転職の関係性について、以下の4つのポイントで考察します。1つ1つ確認してみましょう。
- 女性転職のタイミング
- 結婚や出産もしたいけど仕事もしたい
- 子育てと仕事の両立
- 保育園の壁・小1小4の壁
女性転職のタイミング
現在では、結婚後も仕事を続けたいと考える女性が多くなっています。
しかし、残業が多かったり、福利厚生が整っていない会社の場合、結婚・出産後も勤務し続けることは難しく、転職のタイミングをはかっている人も少なくありません。
そこで、女性の転職のタイミングや時期に関して、考えてみます。
女性は結婚・出産で大きくライフスタイルが変わるため、今の仕事に慣れてきた25歳頃に転職を意識しはじめます。
20代は、自分の可能性や方向性を模索する時期。そして、仕事の吸収率も高い時期でもあります。それを活かして専門的な知識を増やし活躍するのが30代です。
よく聞く「即戦力」というものも、その専門性によるものです。ある程度スキルも高まる20代から30代への移行期、つまり27歳〜29歳頃に転職するのが良いタイミング。
また、30代になると出産が近いと思われるためか、採用されづらくなってしまい、求人自体も減ってしまうのが現実です。
転職できても、「転職してすぐ産休育休を取ってしまっては申し訳ない」と思い、ライフプランを後ろ倒しにするケースもあります。
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「結婚前に転職すべき」と考える女性が多い
ここで「とらばーゆ」が、働く30代既婚女性を対象に行ったアンケートを見てみましょう。
「仕事と家庭が両立できる職場に転職をしたいと考えた場合、どのようなタイミングで転職をするのがよいか?」という問いに対しての回答は以下の通りでした。
● 1位:結婚をする前(30%)
● 2位:出産後、子育てが落ち着いてから(19%)
● 3位:結婚をしてから(妊娠出産前に)(19%)
働く30代既婚女性、いわば経験者は「結婚前に転職したほうが良い」と考えているようです。
「結婚をしてからでも、妊娠出産前に」という回答を足すと49%。約半数の方が子どものいない身動きの取りやすいうちに動くべきと考えるからです。
結婚出産はどうしても働く女性の動きをシフトダウンさせてしまうものなのでしょうか?
結婚や出産もしたいけど仕事もしたい
1986年に男女雇用機会均等法が施行されてからは修正も繰り返され、書面上は女と男は同等に働ける体裁だけは整えられています。しかし、女性が働きやすい環境にはなっていません。
当然のことながら、「子どもを産めるのは女性だけ」です。
最近では「仕事も普通にしたい」と希望される女性は多く、育児と仕事を両立させたい女性にとっては働きにくい世の中です。
普通に仕事したいだけなのにそれがなかなか難しく、育休明けに会社に復帰した後は時間短縮勤務で乗り切る方も多くいます。
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子育てと仕事の両立
育休から復帰した後は、時短勤務をしながら保育園と会社との往復の綱渡り生活。
子どもが熱を出しては休んで、上司や同僚には引け目を感じてしまいます。
また、電車が遅れる場合は保育時間を延長し、家に帰ってからは慌てて食事の準備をします。風呂に入れた後は、寝かしつけで自分も寝落ち。
このタイミングでは、転職の「て」の字を考える余裕はありません。「在宅勤務とかできたらいいのかな」と漠然と考えるのが限界です。
保育園の壁・小1小4の壁
育休明けと同時に保育園に入れることは、首都圏在住では非常に難しいです。実際、待機児童が3桁の自治体も増えています。
ゼロ歳クラスからの増枠2〜3名分を育休明けの何十人何百人で争うのです。
そして、保育園を乗り切った働く母には今度は、子供の帰宅時間が大きく変化する「小1の壁」「小4の壁」が待っているのです。
働く母はいくつの壁を乗り越えなくてはならないのでしょうか。そしてやっぱり頭をかすめるのは「時短勤務」「在宅勤務」ではないでしょうか。
女性の転職にはやはり資格?
女性が転職を考える上で、やはり資格は必要だと言えるでしょう。
女性だからこそ、働き方を色々と模索しなくてはならない場面に遭遇します。
「夫が転勤になったら?」
「2人目、3人目を妊娠したら?」
これは家族にとっては喜ばしいことであっても、女性が転職を考える上では、重い制約になりかねないこともあるのです。
そんな時「資格」や「専門知識」を持っていれば「時短」や「在宅勤務」も可能な仕事に就くことができる可能性が広がります。
ここでは、女性が資格を取るべき理由について、以下のポイントに沿って解説。
- 女性に人気の資格ランキング
- 資格の有無で年収がこんなに違う
- 在宅勤務や時短勤務のためにも何か身につけたい
- 深刻な女性IT人材不足
- 専門知識は武器になる
- これまでの資格とこれからの資格
女性に人気の資格ランキング
1位:Webデザイナー/グラフィックデザイナー
2位:ネイリスト技能
3位:医療事務
4位:ファイナンシャルプランナー(FP)
5位:行政書士出典元:資格キング
最近の人気資格第1位は、Webデザイナーやグラフィックデザイナーでした。子どもとの時間を少しでも取るために「在宅勤務」を考えてという方も多いと推測できます。
もちろん、手堅い医療事務もランクイン。出産育児のブランクから復帰するときに取得される方も少なくありません。
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資格の有無で年収がこんなに違う
女性の転職だけの話ではありませんが、年収ガイドという職業・資格別年収ランキングのサイトがあります。
これ資格?というものもある一方で、やはり資格や特殊技能、専門知識が必要な職種が上位にきていることが分かります。
在宅勤務や時間短縮勤務をするためにも何か身につけたい
出産・子育てを経た女性が転職する際、「時間短縮勤務」「在宅勤務」という検索キーワードが出てきます。そこを意識しつつ転職活動している証拠です。
最近では、そのキーワードを多く盛り込んだ転職サイトも見受けられます。
そのためには、やはり何か専門知識を身に着けていた方が転職活動を有利に進められます。
例えば人気No.1のWEBデザイナーであれば、パソコンとWi-Fi環境さえ整っていれば色々な環境でも仕事ができるでしょう、
あるいは、やはり人気の「医療事務」は、短時間パートの需要の多い病院事務に応募するために取得する方も多くいます。
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深刻な女性IT人材不足
出典元:経済産業省
経済産業省の調査では、2030年には最大約79万人近いIT人材が不足するという予測も。
日本において産業界で大型のIT関連投資が続くことや、昨今の情報セキュリティ等に対するニーズが増大するなど、今後市場が成長するにつれてIT人材不足が深刻化すると指摘しています。
出典元:経済産業省
また、職業別にみてもIT関連の女性比率は約15%以下と非常に低いことが特徴です。
しかし、今後、確実に拡大する市場において、女性視点でのサービス開発や情報発信は、企業にとってもっとも重要な要素となります。
女性にとって、IT関連の知識や、プログラミングスキルを得ることで、働き方の選択肢が増えることは確実です。
専門知識は武器になる
転職する際、特に女性にとって資格や専門知識は武器になります。
仕事の後スクールに通ったり、通信教育で資格を取ったりと、予めライフプランの中に組み込んでおくと色々なライフステージでの転職に有利に働きます。
特に「時間短縮勤務」「在宅勤務」で働きたいと考えるならなおさらです。専門知識という武器を持って有利に転職を進めましょう。
これまでの資格、これからの資格
これまでは、事務系の資格を取って就職や転職に活かすことが女性の特徴でした。「簿記」や「行政書士」「医療事務」が顕著な例です。
しかし、前述の女性に人気の資格No.1にWEBデザイナーが上がってきているように、IT関係へ興味を広げる女性も多くいます。
例えば、これまでは「簿記」資格を持って会計事務を行っていた人はどうでしょう。
マネーフォワードのような会計システムの台頭によって、システムやプログラミングという分野の知識も手に入れなければいけない時代になっているのです。
昨今では、プログラミングスクールの女性参加者も増加しています。
初心者でも専門知識が取得できるプログラミングスクールは、これからの時代女性の転職にとって強い味方になりそうです。
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まとめ:今は女性が活躍する時代!転職するなら早めに準備しよう
女性にとっての転職とは、男性のそれとは違う側面が多々あります。なぜなら、女性には様々なライフイベントがあるからです。
それに備えて、あらかじめタイミングを考えておくことが、自分のライフプランを立てる上では必要不可欠であると言えます。
また、今の勤め先や転職先の会社の福利厚生の諸制度を知ることも選択肢を見極めるポイント。
現在は国も働く女性を後押ししようとしています。今後も制度の拡充があるかもしれません。
さらに、様々な働き方を可能にするためにも、武器となる専門知識や資格を持って転職に望むことが、ライフスタイルに合った仕事を獲得するポイントとなるのです。
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