働き方や将来のキャリアプランを考えて、エンジニアを目指す女性が増えています。「かっこいい」というイメージもある女性エンジニアですが、実際のところはどうなのでしょうか。
この記事では、女性がエンジニアになるメリットや女性エンジニアならではの悩み、また未経験からエンジニアに就職・転職するための方法を紹介します。夢を実現させた女性エンジニアのインタビュー記事も紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
この記事の目次
エンジニアとは
そもそもエンジニアとは、エンジニアリング(工学)に関する専門的な知識や技能を持った人のことで日本語では「技術者」と呼びます。
エンジニアと言えばシステムやアプリの開発を行うITエンジニアをイメージする人も多いでしょう。しかし、実際は扱う専門技術によって機械系エンジニアや音楽系エンジニアなどの種類があります。
この記事では、ITエンジニアについて解説していきます。
IT以外のエンジニアについては「
この記事もオススメ
ITエンジニアの平均年収
求人ボックス 給料ナビによると、ITエンジニアの仕事の平均年収は約506万円。国税庁の民間給与実態調査による日本人の平均年収436万円よりも高い水準です。
正社員に限定した給与分布を見ると、426〜504万円の水準が最も高くなっています。なお、給与幅は349〜968万円と広く、働き方、企業、経験などによって年収に差が出てくることがわかります。
ITエンジニアの男女比
一般的に男性の比率が高いとされているITエンジニアですが、実際のところ、女性の割合はどの程度なのでしょうか?
一般社団法人情報サービス産業協会が、470社の企業を対象に行った調査では、ITエンジニアに占める女性の割合は23.2%と、4分の1にも満たないとのデータが出ています。
この結果からわかる通り、女性のエンジニアはあまり多くないというのが、今のIT業界の現状なのです。
参照元:一般社団法人 情報サービス産業協会「2022年版情報サービス産業基本統計調査」
女性のITエンジニアがまだ少ない理由
ITエンジニアになる女性が少ない理由としては、主に以下の3つが挙げられます。
①男性の職業というイメージが強いため
「ITエンジニアは男性のやる仕事だ」というイメージが、まだ強く残っているのが一つの理由としてあります。
先の統計からもわかるように、今のIT業界は男性の数が圧倒的に多いため、ITエンジニアは男性の職業だと考えてしまう方が多くいらっしゃいます。
また「技術的な領域は男性に、事務やサポートなどは女性に」といったような、古い考え方がまだ社会全体で払拭できていないのも、無視できない要因です。
ITエンジニアにおける女性の比率を上げるためには、現状や過去の慣例に基づく考え方を変えていく必要があるのです。
②女性を受け入れる風土が定着していないため
女性を受け入れる風土が企業側に定着していないことも、女性のITエンジニアが少ない理由の一つです。
男性の割合が多い関係上、IT企業の管理職は、男性の部下しかもったことがない方ばかりで、女性社員に対する適切な接し方を理解している方が少ない傾向にあります。
そのため、たとえ新しく女性社員が入社してきたとしても「どこまで仕事を任せてよいのか」「どのように指導すべきなのか」と、対応に困るわけです。
また、育休・産休や、女性としてのキャリアパスを相談する相手が少ないため、女性社員も「ここで安心して働けるだろうか……」と不安を感じてしまいます。
③長時間労働が多いため
長時間労働の多さも、女性のIT業界への挑戦を妨げています。
アプリケーション開発やシステム構築など、ITエンジニアの携わる仕事はスケジュールが非常にタイトであることも珍しくありません。
そうしたケースでは、残業が多くなるほか、ときには休日出勤を求められる場合もあり、毎日の生活に占める労働時間の割合がみるみる増えていってしまいます。
仕事に全力投球したい方であれば問題ありませんが、家庭やプライベートに割く時間が多い方にとっては、この点は大きな支障であると言わざるを得ません。
結果として、ITエンジニアになったものの、長続きせず辞める女性が出てきてしまうわけです。
女性はエンジニアに向かない?
エンジニアに限らず、全ての職種には向き不向きがあります。実際にその職業に就いた後に後悔することがないよう、予めエンジニアにはどのような人が向いているのかを確認しておきましょう。
エンジニアに向いている人の特徴
エンジニアの仕事内容は企業や扱う技術によって様々ですが、基本的にパソコンを使ったプログラミングが主になります。
そのため、次のような人はエンジニアに向いていると言えるでしょう。
- IT技術に興味がある
- 論理的思考ができる
- 手を動かして何かを作るのが好き
- 作業効率化や最善の方法を考えるのが好き
- トライ・アンド・エラー、地道な作業が苦にならない
エンジニアに向いていない人の特徴
日々技術が発展していくIT業界では、エンジニアになった後も常に新しい技術について情報収集したり、スキルを高めるために勉強したりと、主体性が求められます。
そのため、次のような人はエンジニアとして仕事をすることがつらいと感じられるかもしれません。
- そもそもIT・プログラミングに興味が持てない
- 自発的なスキルアップができない
- 課題意識を持つのが苦手
この記事もオススメ
女性エンジニアの現状
女性のITエンジニアは、割合としては現状まだ多いとはいえませんが、実は、その絶対数は年々増えつつあるのです。
情報サービス産業協会のデータを確認すると、2019年には38,277人だった女性ITエンジニアの人数が、2022年には44,089人にまで増えていることがわかります。
このように、IT業界を目指す女性が徐々に増加しているのは、業界が一丸となって労働環境の改善に取り組んだがゆえの成果といえます。
近年は、多くのIT企業がフレックスタイム制やリモートワークを導入しており、ITエンジニアが理想のワークライフバランスを保ちつつ、働けるようになりました。
その結果、私生活を充実させたい女性の方でも、ITエンジニアとして働きやすくなったわけです。
また、最近はプログラミングスクールで簡単にITスキルを学べるため、未経験から転職するハードルが下がったのも大きな要因の一つでしょう。
こうしたIT業界の変革を背景に、女性のITエンジニアの数は今後も増加していくと考えられます。
参照元:一般社団法人 情報サービス産業協会「2019年版情報サービス産業基本統計調査」
女性がエンジニアになるメリット
IT業界を目指す女性が増えていることはわかりましたが、そもそも、なぜ彼女たちはITエンジニアになろうと考えたのでしょうか。
そこには、以下に紹介する7つのメリットが密接に関係しています。
メリット①評価・待遇に男女差がない
IT業界は他の業界に比べて歴史が浅く、設立して10年ほどのベンチャーも多く存在します。
そのため、業界全体の傾向として実力主義であり、評価や待遇で男女の差を感じることなく平等に働ける企業が多いです。
メリット②比較的給料が高い
ほかの職種よりも比較的給料が高い傾向にあるのも、メリットの一つとして挙げられます。
また、保有するスキルや職場での活躍が昇給につながりやすいのも、嬉しいポイントです。
IT業界の需要も今後しばらくは続くと考えられるため、安定して高い収入を得たい方にはうってつけの職種だといえます。
メリット③一生もののスキルが身につく
ITエンジニアとして身につけた専門的なスキルは、一生ものとして活かしていけます。
プログラミングやアプリケーション開発、システム構築などに関するスキルは、いずれもITエンジニアでなければ触れる機会の少ないものばかりです。
その一方で、これからの時代さまざまな場面で重宝されるスキルでもあるため、一度身につければ、明確なアピールポイントとして長く役立つはずです。
メリット④転職しやすい
IT業界は慢性的な人手不足の状態なため、スキル・経験のある人材であればすぐに採用したいという企業も少なくありません。
男女に関わらずキャリアアップ・ステップアップのために3~5年ごとに転職をする人も多く、他の業界に比べて転職がしやすいのです。
メリット⑤未経験でも応募できる求人が多い
未経験でもチャンスがあるのは、IT業界のもつ大きな強みです。
IT業界はここ数年慢性的に人手不足であり、それゆえに経験者であることを条件に含めていない求人が数多く存在します。
「仕事は入社してから研修できちんと教える」という方針を掲げている企業も増えてきており、未経験でも安心して挑戦できる土壌が整っています。
メリット⑥女性の強みを活かせる
実はITエンジニアは、女性だからこその強みを活かせる職種でもあります。
ITエンジニアの業務では、専門知識はもちろんのこと、クライアントや協力会社のメンバーといった関係者と円滑にコミュニケーションを図る能力も求められます。
その点女性は、相手の考えや心情を汲み取る経験を積む機会が多く、ITエンジニアへの適性を有している可能性が比較的高いのです。
また、男性ばかりの職場で価値観や発想が偏りがちなIT業界において、女性ならではの視点は、多様性に富んだシステムやサービスを構築するためには欠かせない要素です。
メリット⑦結婚・子育てしながら続けやすい
結婚・子育てをしながらも仕事を続けやすいことも理由の1つ。
IT系職種は在宅勤務・テレワークがしやすく、
また業界内にはフレックスタイム制などを採用している企業も多いため、結婚後も自分のペースで働くことができます。
また、スキルがあれば転職したりフリーランスとして独立したりすることも可能なので、長期的なキャリアを考えてエンジニアを選ぶ人が増えています。
この記事もオススメ
女性ITエンジニアの年収の目安
厚生労働省の実施した賃金に関する調査によると、“システムコンサルタント・設計者”に該当する女性の平均月収は、約41万円であるとの結果が出ています。
賞与やその他の特別給与は年間で約102万円となっており、平均月収と合わせて計算すると、年収にして約594万円となります。
女性全体の平均年収が約314万円であることを考えると、女性ITエンジニアの年収は非常に高いとおわかりいただけるでしょう。
ただし、ITエンジニアの年収は、勤続年数やスキルセット次第で大きく変わるため、上記の金額はあくまでも目安として考えておきましょう。
参照元:厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種」
女性ITエンジニアのキャリアモデル
ITエンジニアになることのメリットや年収の目安が把握できたところで、次はキャリアモデルを解説いたします。
ITエンジニアになったあとの女性が目指せるキャリアとしては、主に次の3つが挙げられます。
正社員
安定性を重視したい方には、正社員として腰を据えて働いていくキャリアモデルがおすすめです。
正社員として働く最大のメリットは、産休や育休などの福利厚生を利用しやすい点にあります。
また、単に休みがとりやすいだけでなく、職場復帰のハードルが比較的低いのも強みです。
「自分や家庭のことも大事にしながら、安定した環境でキャリアアップしていきたい」とお考えなら、正社員のITエンジニアを目指しましょう。
フリーランス
働き方をご自身で自由に決めたいのであれば、フリーランスを目指してみてはいかがでしょうか。
特定の会社に所属しないフリーランスなら、仕事の内容から勤務環境まで、ご自身の裁量で好きに決めることができます。
プライベートの合間のスキマ時間でコンパクトな案件に取り組むことも、反対に大規模案件に参加してフルタイムで働くことも可能です。
ただし、未経験からいきなりフリーランスを目指すのは難易度が高く、一旦は正社員や派遣社員として働き実力をつけるのが確実である点は、留意しておいてください。
エンジニア派遣
派遣社員として働けば、ある程度の安定性は維持しつつ、時間に融通を利かせることも叶います。
参加するプロジェクトが難易度の高いものだと、残業が多くなりプライベートや家庭に割ける時間が減っていくのが、ITエンジニアの常です。
しかし派遣社員であれば、希望する業務内容や残業量にマッチした派遣先を選べるので、残業の少ない職場を選んで自分のペースで働けるのです。
仕事とプライベートのバランスをよい塩梅で保ちたいなら、派遣社員は理想的な働き方の一つといえます。
女性エンジニアによくある悩みとは
女性エンジニアによくある悩みをいくつか紹介しましょう。
悩み①職場に女性が少ない
エアライン・航空業界など圧倒的に女性が多い業界がある一方、IT業界は男性8割、女性2割と、男性の比率が女性を大きく上回っています。
「職場に女性が数人しかいない」「上司が全員男性」というケースも多く、仕事や生活に関する女性ならではの悩み事を相談できる相手がいない人もいるようです。
悩み②残業が多い
IT業界は残業が多い、というイメージを持っている人も多いでしょう。確かに、IT業界は全体的に残業が多く「納期前は終電まで働く」「トラブルが発生して休日出勤」ということもしばしば。
しかし、実際にそのような状況になるかどうかは企業や所属部署によって様々。就職・転職活動の際には、月の平均残業時間や有給休暇の取得率などを確認しておきましょう。
悩み③常にスキルアップが必要
常に新しい技術が開発・研究されているIT業界。数年前は最新だった技術が、今では昔のものとして扱われることも珍しくありません。
そのような変化の激しい業界で働くITエンジニアは、常に新しい技術について学び、習得することが求められます。Twitterや業界について書かれているブログで情報収集をしたり、外部の勉強会に参加してスキルアップをしたりといった努力が必要です。
悩み④運動不足になりがち
顧客訪問やミーティングもありますが、エンジニアの仕事は基本的にパソコンに向かった個人作業。在宅勤務であれば全てのコミュニケーションがチャットやビデオ会議で済まされるため、1日中座りっぱなしというケースも多いでしょう。
定期的な運動は健康的な生活に欠かせないので、ジョギングやジムなどで運動習慣を作ると良いでしょう。
悩み⑤ロールモデルとなる女性が少ない
参考とすべきロールモデルを示してくれる女性が少ないのも、しばしば耳にする悩みの一つです。
IT業界では、キャリアのお手本となる上司や管理職が男性であることが多く、自身がどのようにキャリアアップしていくか、女性はイメージしづらいのです。
また、企業側の評価も男性が基準になっているため、女性の昇給・昇進が難しいケースも依然としてあります。
このような状況では、女性が3年後、5年後のキャリアを具体的に描くのは、困難であると言わざるを得ません。
しかし、近年は政府主導のもと“女性デジタル人材育成プラン”が進められていることもあり、社会全体で上記の問題の解決に向けた動きが活発になってきています。
女性の割合が多いIT企業も増えつつあるので、将来的には多種多様な女性のロールモデルが登場すると予想されます。
悩み⑥ライフステージの変化に対応できない
ITエンジニアを続けていると、ライフステージの変化に柔軟に対応できない可能性もあります。
プロジェクトのスケジュールがタイトであったり、急なトラブルへの対応が求められたりするなど、ITエンジニアにはどうしても忙しくなるタイミングがあるものです。
しかし、お子さまを授かったり育児が始まったりすれば、そうしたハードワークに以前と変わらず対応するのは難しくなるでしょう。
産休や育休をとって一時的に職場を離れるという手段もありますが、残念ながら、まだすべてのIT企業でそうしたサポート制度が整備されているわけではありません。
ITエンジニアとして活躍しながら、ご自身の人生に訪れる変化も大切にしていきたいなら、福利厚生の整ったIT企業への転職を目指しましょう。
夢を実現させたかっこいい女性エンジニア特集
全く他の職種・業界から、プログラミングスクールでの学習を経てエンジニアになる女性も多くいます。
ここからは、夢や目標に向かって努力をした結果、エンジニアになったかっこいい女性を4人紹介しましょう。
「プログラミングで視野が広がった」元パティシエ・未経験からエンジニア転職
お菓子作りが好き、という気持ちからパティシエをやっていた安田さんですが「30代、40代になっても続けられるか」という不安からエンジニアに興味を持ちました。転職サポートや教室の雰囲気などからテックキャンプを受講することに決めました。
仕事をしながらの学習は楽ではありませんでしたが、受講中は大変さよりも楽しさが勝っていたそう。目の前のことに集中して取り組むことで、モチベーションをキープしたそうです。
テックキャンプのカリキュラムとは別にチャットボットを自作するなどの努力の結果、人事向けのチャットボットやWebサイトなどを手掛けるベンチャー企業に転職。
プログラミングを学んだことで論理的に考える習慣がつき、視野が広くなったことを実感しているとのことです。
安田さんの詳しいインタビュー記事はこちらから読めます。
パティシエから女性エンジニアに転職。テックキャンプ受講生が語る仕事とプログラミング学習を両立させるコツとは徹底的なスケジューリングで未経験からプログラミングをマスター
エンジニアの人材派遣会社で総務事務をやっていた永里さんは、エンジニアの姿を見て「かっこいいな」と感じたことがきっかけで、エンジニア転職を志します。
未経験、かつ仕事をしながらという状況でも学習をやり遂げられたのは、徹底したスケジューリング。自分の生活を振り返ってみたところ、何もしていない時間が意外と多いことに気づき、仕事・プライベート・プログラミング学習のすべてを踏まえてスケジューリングを行いました。
地道な努力で転職を成功させた永里さんが大切だと語るのは、最後までやりきるという決意と自発的に学習に取り組むこと。強い気持ちがあれば、仕事との両立というハードな状況でも学習ができることを身を以て示してくれました。
永里さんの詳しいインタビュー記事はこちらから読めます。
完璧なスケジューリングとライフコーチのサポートで未経験から女性エンジニア転職を実現したテックキャンプ受講生インタビュー
「成長できる環境で年収も2倍に」転職2年目の女性が語るエンジニアの魅力
以前はロボット学者・石黒浩研究室の事務補佐員として働いていましたが、研究室の仕事を通じてICTに興味を抱き、エンジニアになることを決意しました。
エンジニアに転職して2年が経ち、システムの実装で仕事を任せてもらえる機会が増えたと言います。同じエンジニアである同僚との会話についていけるようになったことや、システム設計などに場面で自分で判断ができるようになったことから、自身の成長を実感しているそう。
いわゆるサラリーマンのような窮屈さがない職場に居心地の良さを感じ、年収も転職前と比較して2倍に。自分の理想とするエンジニア転職ができたことがとても良かった、とのことでした。
大木さんの詳しいインタビュー記事はこちらから読めます。
「自分に合った働き方で年収アップ」JapanTaxiに転職したテックキャンプ卒業生が語るエンジニアという仕事の魅力とは?
「継続的に利益を出すノウハウを学びたい」自分の価値を高めるためのエンジニア転職
経験やノウハウが少ないベンチャー企業で、自分たちだけの知識で売上を出すことに限界を感じ、エンジニアへの転職を決めました。
29歳、未経験という自身の状況から、確実に転職するためにプログラミングスクールを選びました。
一緒に受講をスタートした同期と切磋琢磨しながらプログラミング学習を進めた速水さんは、なんと1件目の応募で人材管理や人材派遣事業のシステムを提供する会社に内定。今のところは、その会社で本来の目的である「確実に事業を伸ばす方法」を学んでいくつもりだそうです。
速水さんの詳しいインタビュー記事はこちらから読めます。
プログラミング未経験アラサーのデキる女子、テックキャンプで理想のIT転職を実現
未経験からエンジニアになるためのステップ
未経験からエンジニアになるための4つのステップを解説します。
【ステップ1】目標を設定する
まずはITエンジニアとしてどのような開発に携わりたいか、なぜエンジニアになりたいかなどを考えてみましょう。
例えば「ゲームアプリを作りたい」という目標と「Webサイトを作りたい」という目標とでは、達成のために必要なスキルは異なります。
「将来はフリーランスエンジニアになりたい」といった目標があるのであれば、フリーランスの仕事が受注できそうなジャンルを選ぶことになります。
【ステップ2】学ぶべき言語を決める
設定した目標に従い、学ぶべき言語を決めます。例えば、Webサイト制作をしたいのであれば、HTMLやJavascript、PHPなどの言語が挙がります。アプリ制作の場合はiPhoneアプリとAndroidアプリのどちらから着手するのかを決めましょう。
目標達成のために必要なスキルを一気に習得する必要はありませんので、まずは基本の技術から始め、仕事をしながら応用技術を習得するという計画でも良いでしょう。
プログラミング言語の詳しい種類は、こちらの記事で解説しています。
【11選】プログラミング言語の種類と特徴を用途別に解説【ステップ3】独学orスクールで学ぶ
自分が身につけるべきスキルが明確になったら、スクールや独学で学んでいきます。
「自分のペースで学びたい」「なるべくお金をかけたくない」という人は、独学がおすすめ。疑問点をすぐに質問できる先輩や一緒に勉強できる仲間がいると、挫折することなく続けられるでしょう。
「実践的なスキルを最短時間で習得したい」「学習後の就職・転職サポートが欲しい」という人は、スクールを選びましょう。スクールには、豊富な指導経験を元に、初心者がつまづきやすいポイントに配慮した教材と効率的なカリキュラムが用意されています。
分からないところは随時質問しながら学習を進められるので、未経験の人でも安心です。
【ステップ4】実際に動くものを作る
スキルを一通り身につけた後は、学習の総仕上げとして実際に動くものを自分で作ってみることをおすすめします。
これまでの学習の確認ができるだけでなく、「わからないことをどう調べるか」「エラーをどう解決するか」といった自己解決力を養うことにも繋がります。
自分で1から開発をすることで、実際に仕事を始める前に自信をつけることもできるでしょう。
この記事もオススメ
女性がITエンジニアになるために身につけておきたいスキル
最後に、ITエンジニアを目指す女性が身につけておくべきスキルを紹介します。
以下の4つのスキルは、IT業界で働くうえでは必須のものばかりなので、早い段階で習得しておき、転職活動を有利に進めたいところです。
①コミュニケーションスキル
コミュニケーションスキルは、ITエンジニアになるにあたって必要不可欠な能力です。
ITエンジニアの業務では、クライアントやチームメンバー、協力会社の社員など、さまざまな関係者とのやり取りが発生します。
そこで、どれだけ円滑にコミュニケーションをとれるかが、仕事の成否を分けるといっても過言ではありません。
たとえば新しいシステム構築の案件において、クライアントから十分に要件をヒアリングできなければ、その後の設計フェーズに支障をきたしてしまいます。
こうした問題を回避し滞りなくプロジェクトを進めるためには、高いコミュニケーションスキルが欠かせないわけです。
②論理的な思考
システム構築にせよプログラミングにせよ「なぜそれが必要で、どのように実現すべきか」と物事を論理的に考える能力が欠かせません。
クライアントが抱えている課題を把握し、因果関係を整理したうえで解決策を導く、という過程を経なければ、本当に必要とされるシステム・サービスを提供できないからです。
また、論理的な思考力は、クライアントへの提案やメンバーへの案件説明といった、プレゼンテーションの場でも必要となります。
ITエンジニアの仕事は、論理的な思考なくして成り立たないのです。
③IT系の知識
言わずもがな、ITに関する知識も身につけておくことをおすすめします。
ITエンジニアとひと口にいっても多種多様であるため、どの方向を目指すかで必要となる知識やスキルは変わってくるものです。
しかし、基本的な部分は共通しているため、まずはそこから学習していくのが賢明です。
具体的には、以下のような内容が挙げられます。
ITに関する基本的な知識
- OSやアプリケーションなどのソフトウェアに関する知識
- サーバー本体やメモリ、プロセッサなどのハードウェアに関する知識
- トランザクション処理の仕組みやSQLなどのデータベースに関する知識
- ネットワークやセキュリティなどに関する知識
- プログラムの仕組みやプログラミング言語に関する知識
上記のほかにシステム構築の手法なども学んでおけると、転職後にスタートダッシュをきれる可能性があります。
また、日々の業務をスムーズに進めるためにも、ExcelやPowerPointなどのオフィス製品の使い方も学んでおきましょう。
④品質管理手法
ITエンジニアを目指すのであれば、品質管理の手法を学ぶのも忘れてはなりません。
ITエンジニアは、システムやアプリケーションなどなんらかの成果物をクライアントに納品し報酬をいただきます。
その成果物にバグがあったり、要望通りの機能がついていなかったりすれば、クレームにつながるのは想像に難くありません。
品質管理の手法を身につけていれば、成果物に問題が残っていないかを納品前にチェックできるので、上記のような問題を起こさずに済みます。
クライアントからの評価はその後の取引の有無にも直結しますから、品質管理の手法はきちんと学習しておくことを推奨します。
まとめ
将来性があり、キャリアプランも立てやすい女性エンジニア。未経験でも努力次第でなることはできますが、そのためにはスキルの習得が必要であること、エンジニアになった後も主体的にスキルアップしていくことが重要であることは忘れてはいけません。
エンジニアとしてどのようなモノ作りに関わりたいか、どのようなキャリアを築いていきたいかを考え、学ぶべき言語や働きたい企業を決めましょう。
はじめての転職、何から始めればいいか分からないなら
「そろそろ転職したいけれど、失敗はしたくない……」そんな方へ、テックキャンプでは読むだけでIT転職が有利になる限定資料を無料プレゼント中!
例えばこのような疑問はありませんか。
・未経験OKの求人へ応募するのは危ない?
・IT業界転職における“35歳限界説”は本当?
・手に職をつけて収入を安定させられる職種は?
資料では、転職でよくある疑問について丁寧に解説します。IT業界だけでなく、転職を考えている全ての方におすすめです。
「自分がIT業界に向いているかどうか」など、IT転職に興味がある方は無料カウンセリングにもお気軽にお申し込みください。