転職
キャリアパス制度とは何か?意味、プランの立て方、転職での使い方を解説

今後のキャリアをどう描けばいいのだろう。
今の職場は、将来に渡って自分が望むような働き方ができる環境なのだろうか。

そのように悩みを抱えている方は、少なくありません。

今回は、企業の人事システムとして注目される「キャリアパス制度」について紹介します。キャリアパスには、企業でキャリアアップしていくための道筋が体系的にまとめられています。キャリアパスを参照することで、目標とするキャリアの実現が近づきます。またマネジメントサイドにも大きなメリットがあります。

一方、キャリアパス制度の導入には幾つかの注意点があります。
今回はキャリアパス制度の詳細やメリット、デメリットを具体的に紹介します。

キャリアパスの意味

キャリアパスとは企業のあるポジション、職務に就くための道筋をまとめたもので、その職に必要な業務経験やスキル、仕事をするまでに就いておくべきポストなどを総称して、キャリアパスといいます。

自社の社員は、それぞれが理想とするポジションに配属されるにはどのようにキャリアを歩めばいいのかを体系的にまとめた人事システムになっています。

自分が目標とするキャリアを得るために必要なスキルや経験を積んでいくべきかの道筋とも言えます。

キャリアパスとキャリアプランの違い

キャリアパスとキャリアプランという言葉には一見、似ているように見えますが、それぞれ異なる意味を持っています。ここではキャリアパスとキャリアプランという2つの言葉の意味の違いを解説していきます。

キャリアパスは企業の中でどのように昇給、昇格してくのかを表す道筋を表現した人事用語です。企業の中でどのような働き方をすれば昇格していくのかを明確に示したもので、キャリアアップしていくための地図のような役割を果たしています。

<例>○○社で昇格するためには半年毎に行われる成績査定で上位20%以内に入ることが条件となる。

このように「どのような経路を辿ればキャリアアップすることができるのか」を示したものがキャリアパスということになります。

キャリアプランとは自分自身が将来的にどのような仕事に就いて、どのような業務をこなしていきたいのかを明確にし計画を立てることを指します。イメージした理想の自分に近づくために必要な具体的なステップをリストアップしてゴールを明確にすることができます。

キャリアプランには「〇〇会社に入社して将来的に管理職を目指す」という単純なプランから「フリーランスとして1年以内に月収50万円を稼ぐ。そのための具体的な行動は・・・」などより詳細なプランニングをするものまで様々です。

スキルや経験を積むごとに自分自身の考え方も変わるので定期的なキャリアプランの見直しも必要です。

企業にとってのキャリアパス

キャリアパス制度は企業からも個人からも注目される制度です。企業にとって、キャリアパス制度は社員の目的意識を強く刺激する効果がありモチベーションが下がりがちな社員の底上げにも貢献しています。

その大きな要因はどのようなスキルを身につけ、どういう経験を積めばキャリアアップが可能か明確化されているためです。

また社員の望むキャリアパスを事前に把握し、それに沿った異動や配置、タスクの振り分けなどを行うことで社員のモチベーション低下を未然に防止することができ、長期的には離職率を大きく低下させることができます。

キャリアパスが明確な企業は、就職希望者に対してキャリアアップするための導線を明確に示していることにもなります。

企業によっては優秀な従業員に対して、別の会社でより専門スキルを研修できるようなキャリアパス制度も取り入れており、数年後により専門的で優秀な人材になることを見越したプロジェクトも行われています。

個人にとってのキャリアパス

個人にとってのキャリアパスは、不透明になりがちだった企業側の評価制度を明確にすることができキャリアアップするための正確な判断をすることができます。

自分の望む仕事をするには、この会社で何年働き、どういう経験を積む必要があるのか予測可能になり、その会社で仕事を続けるべきか。転職すべきかの判断がしやすくなります。

キャリアパスが明確な企業の場合、自分自身がその企業に就職した際の将来像を想像することができます。

その企業の従業員になった場合「自分のスキルを活かすことができるのか」「どのような点にやりがいを感じることができるのか」などをイメージすることができるので就職した後にイメージと全く違ったというような失敗のリスクを少なくすることができ、企業にとっても個人にとってもメリットのある制度と言えます。

何故、キャリアパスを描く意味があるのか?

終身雇用制度の崩壊

キャリアパス制度が注目された背景には、終身雇用や年功序列といった制度の崩壊があります。

年功序列が企業の制度として機能していた時代には、個人は自身のキャリアを検討せずとも年齢に応じて給与も待遇も良くなっていきました。自分でキャリアを考えなくても、企業側が将来のキャリアを提示してくれていたとも言えます。


現在は企業にとって価値の高い優秀な人材は必要とされますが、スキルや経験のない人材は昇格されることはなく価値のない人材として評価されがちです。
これは企業自体でも同じことが言えます。従来のようにブランド力の強い企業であっても革新的な製品やサービスを提供できない企業は低迷しがちなのが現実です。

個人が将来のキャリア像を描くのが、難しくなった

終身雇用制度が崩壊した昨今では、新卒入社から定年まで、1つの会社に勤め上げるということはなくなりました。

個々人のキャリアは多様化し「将来のキャリア像」を描くのは、終身雇用制度が有効だった時代に比べて難しくなっています。

1つの企業で生涯働くことがイメージできなくなった今、個人レベルで高いスキルが必要とされています。
多くの企業にとって価値の高いスキルを習得すれば優秀な人材としてスカウトされたり、新しいプロジェクトを任されたりなど、やりがいのある仕事をすることができます。

キャリアアップしていくためにはスキルアップが欠かせない時代になっています。

キャリアアップの社内基準や要件を明確にする

そこで登場したのが、キャリアパス制度です。

キャリアパス制度は、不透明になりがちだった会社でのキャリアアップの社内基準や要件を明確にしています。


社員はどういう経験を積み、どんなスキルを身につけると、どれくらいの期間で昇進できるのかをキャリアパスを通じて把握できるので自分が現段階でどのようなスキルを習得するべきかをイメージすることができます。

キャリアアップが明確な企業は透明性が高い印象を受けるので就職希望者も多くなる傾向にあります。

社員のモチベーションアップは、自社の利益につながる

キャリアパス制度の導入は、仕事に対して意欲的な社員の確保につながります。社員は提示されたキャリアパスを参照しながら、自らスキルを伸ばし、経験を積み、昇進を目指すことができます。

個人にとってはキャリアパス制度が導入されている企業の方が自分の将来をより明確にイメージすることができるので、各仕事でキャリアアップを狙う優秀な人材が集まりやすくなります。

従業員は自分自身のキャリアアップのためにキャリアパスを活用するので、結果として企業は自社の利益に繋がるようになります。

キャリアパス制度のメリット

従業員の能力アップ

例えば、エンジニアのキャリアパスとして一般的なのは、短期的なキャリアパスならシステムエンジニア、中長期的には、プログラマーとして経験を積んだ上で将来的にプロジェクトマネージャへと昇進するなどが上げられます。

こうしたキャリアパスが明確に提示されていると、エンジニアはプログラミングだけでなくマネジメントの知識も積極的に吸収するようになります。
結果として、社員の保有スキルの幅が広がり優秀な人材が増えることに繋がります。

採用のミスマッチを事前に防げる

新卒や中途採用面接の際に、自社の提示するキャリアパス制度に理解が得られなかった場合は採用を見送るという判断ができます。

就職希望者にとっては、入社後に「思うような仕事ができない」といった事態に陥ることを防ぐことができ、企業にとっても早期の離職者を少なくすることができます。

企業に魅力を感じて就職を希望する人と会社にとって必要価値の高いスキルを持った人材をマッチさせることができるので、相互にとってメリットのある制度とも言えるでしょう。

キャリアパス制度のデメリット

偶然の出会いや気づきによる成長を阻害する可能性もある

キャリアとは様々な要素が折り重なって、形成されるものです。時には全く予期していない、偶然の出会いや気づきが大きな成長をもたらすこともあるでしょう。

そんな中、キャリアパスから逆算した働き方や勉強ばかりを続けていると、こうした偶然の出会いのチャンスを知らず知らずのうちに逃す可能性も出てきます。

たまにはキャリアのことを深く考えすぎず、遊んでみたり、今までやったことのない仕事にチャレンジして知見を深めるのも大事な行動です。

会社にとってもキャリアパスでは描ききれていないものもあるため、キャリアパスだけを信じて行動するだけではなく、自分自身のオリジナリティやアイデアや経験値から新しい行動を生み出すことも大切です。

要件を満たしても、昇進できなかった場合のショックが大きい

企業の経営状態によっては、事前に提示されたキャリアパスの要件を満たしたとしてもすぐには昇進できないケースもあります。この場合、昇進を目指して努力を重ねてきた社員が受けるショックは極めて大きいと言えるでしょう。

企業は、キャリアパスを制度として提示することには重い責任があることを認識しておくことが重要です。一方、社員側はキャリアパスに過剰に縛られすぎず、コツコツと仕事を続ける意識を持つのが重要になっています。

キャリアパスを忠実に行動しつつ、今後必要とされるスキルなどを予想し学習を行うことで、他の企業にも転職できる状態にするなどリスクを最小限に抑えることができます。

キャリアパス制度の具体例

ITエンジニアのキャリアパス

プログラマー

ITエンジニアは、プログラマーとしてキャリアを始めるのが一般的です。HTML、CSS、JavaScript、Rubyなど様々なプログラミング言語を使用し、エンジニアの設計に従って、実際のシステムを構築するためにコーディングを行います。

書いたコードを実行し、仕様書通りに動作するかテストを行うのもプログラマーの役割となっています。

プログラムはWebサイトやPCやスマートフォンのアプリなどはもちろん、多くの家電製品や自動車など様々な分野で使われており、それぞれの分野に最適なプログラミング言語を使用します。

SE

システム開発の業務のマネジメントを行うのが、SE(システムエンジニア)です。SEの仕事で特に重要なのが「要求分析」と「要件定義」という2つの業務です。

要求分析は、クライアントがどのようなシステムを要しているのかヒアリングする業務です。クライアントの要望は、ヒアリング当初の段階では曖昧であることも多く、要求を具体化していくのもSEの大事な役割の1つになっています。

ヒアリングの結果を元に要求を具体的な機能へと落とし込み、仕様書をまとめるのが「要件定義」です。仕様書をまとめるには、プログラミングの知識が必要で、ここで作成した仕様書を元にプログラマーがコードを書く流れになっています。

プロジェクトリーダー

プロジェクトを遂行するチームの責任者がプロジェクトリーダーです。

システムの要件や開発の進捗状況だけでなく、予算や人事管理、取引先とのコミュニケーションなど、プロジェクト遂行のための全般的な責任を負うポジションになります。プログラミングスキルだけでなくマネジメントスキルやリーダーシップ、ビジネスの知識など多様な能力が求められます。

プロジェクトが上手くまわっているのか管理したりプロジェクト遂行中に問題が起こった場合の支援にまわったりなども行います。

プロジェクトが迅速に完了するための情報を集め、各従業員が無理なく働けるよう最大限考えるのもプロジェクトリーダーの仕事になっています。

プロジェクトマネージャ

プロジェクトリーダーがプロジェクトの「遂行」に責任を負うとしたら「結果」への責任を持つのがプロジェクトマネージャです。

プロジェクトマネージャが提示したプロジェクトの目標を達成するべく、プロジェクトリーダーはその達成に向けた方法論や情報を集めて管理していきます。プロジェクトマネージャは、プロジェクトを管理する立場のポジションなので各プロジェクトのプロジェクトリーダーと情報を共有し時には支援したり必要な研修を行ったりなどもします。

このようにプログラマーはマネジメントやビジネススキルを身につけることで、最終的にはプロジェクト全体を統括するポジションにまわることもでき、様々な事業に携わることができます。

キャリアパスのステップを段階的に進んでいくことで管理側の人間になり、自分自身のスキルや経験を最大限活用しながら事業を拡大させるために重要な仕事ができるようになります。

スペシャリストの道を歩むケースも

またデータサイエンティストやVRエンジニア、ブロックチェーンといった専門性の高い分野を手がけるエンジニアは、その高い技術力を活かしてあえてマネジメントサイドには進まず、技術のスペシャリストになるという道に進むこともできます。

これもまたエンジニアのキャリアパスの1つです。

プロジェクトを管理する仕事よりも自分自身で書いたコードによってプログラムが動くことにやりがいを感じるエンジニアの方も多いです。一人で作業に励むことに喜びを感じる方は専門性の高いスキルを常に先回りして勉強することで最先端の事業に携わることも可能です。

女性エンジニアのキャリアパス

基本的には男女の差はない

現在では多くの企業で男性、女性によるキャリアパスの差はほとんどありません。

女性プログラマーの方でもシステムエンジニア、プロジェクトリーダー、プロジェクトマネージャに昇進することはできます。また、データサイエンティストやVRエンジニア、ブロックチェーンなどの専門性の高いスキルが必要とされるエンジニアの道に進むことも可能です。

出産をした場合に、復職が可能か

女性エンジニアと男性エンジニアの最大の違いでもあるのが、出産というライフイベントの有無です。

一人の女性の人生において出産は大きなできごとです。妊娠から出産、子育てなど、育児がひと段落するまでには長い時間を要します。そのため出産した場合、女性は一時的に実務から離れざるを得ません。この場合、休職が必要です。

残念ながら一部の企業では女性のライフイベントに関するサポートが充実していないケースもあり、離職を余儀なくされることがあるのが現実となっています。また復職しても、以前の仕事に戻れないケースもあります。

ライフイベントのサポートが得られるかが重要

女性エンジニアが一人の人間として仕事とプライベートの両方を充実させていくためには会社側のサポート体勢も非常に重要になってきます。

具体的な支援方法は企業によって大きな差がありまます。就職先を選ぶ際は事前にどのような支援を受けることができるのかを調べるだけでなく、直接、問い合わせることも大切です。支援情報が少ない企業も多いので従業員になる前にしっかりと確認しておきましょう。

やりがいを感じられる仕事でも妊娠をきっかけに事実上、離職しなければいけないパターンもありますので、リモートワークが可能な会社を選択するなど将来のことを考えて支援情報を集めることも必要です。

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