「他社に行ってみて、自社の良いところや課題を客観的にみてもらえるのはよい」
「他社を経験して、やっぱり自社の社風が合っていると感じてくれたなら嬉しい」
「他社での経験を生かして頑張ってほしい」
「転職をしたが、最近『前の会社に戻りたい』と感じる」
「出戻り転職を考えているが、可能なのだろうか」
現在あなたはこう悩んでいませんか。
この記事では「出戻り転職」を考えている人に向けて、企業が出戻りを受け入れる理由や、出戻り転職のメリット・デメリットを解説します。

出戻り転職とは
出戻り転職とは、転職によって一度辞めた会社に、再度転職して戻ることを指します。
「一度退職した企業に戻るなんて…」と感じる人も多いかもしれませんが、実は意外と多い現象なのです。
ここで、2018年にエン・ジャパンが人事担当者に行ったアンケートを見ていきましょう。
参照:企業の出戻り(再雇用)実態調査2018。 | エン・ジャパン(en-japan)
出戻り転職は比較的あること
エン・ジャパンのアンケートによると、戻ってきた社員がいると答えたのは全体の72%。比較的多いことがわかります。
日本全体としても、このような「退職者再雇用制度」を導入している企業は多いです。
「ジョブ・リターン制度」や「カムバック制度」など、名称はさまざま。
育児や介護、配偶者の転勤など止むを得ない事情や、転職・留学などのキャリアアップ目的で一旦会社を辞職した社員から再度入社を求められた際に、受け入れる制度です。
再雇用された社員に対して好意的な反応をした会社は8割超
出戻り転職を考えている人の大半が、「会社は受け入れてくれたとしても、周囲の人にはどう見られるのか」と不安に思うのではないでしょうか。
しかしエン・ジャパンのアンケートでは、周囲の社員の反応はそこまで悪くないことがわかります。
「とても良い」が19%、「まあまあ良い」が64%となっており、合計すると83%が出戻り社員に対しておおむね良好な反応を示しているのです。
理由と考えられるコメントの中には、「即戦力」や「採用・教育コストカット」といったワードがありました。

一方で、もともと社内で良好な人間関係を築けていなかった社員の出戻り転職については、「波風が立った」と答える企業も。
つまり出戻り転職が成功するかどうかは、前職場での人間関係にも寄与すると考えられます。
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出戻り転職が受け入れられるおもな理由
エン・ジャパンのアンケートによると、企業が出戻り社員を受け入れた理由は、多いものから順に以下のようになっています。
・即戦力を求めたいたから(72%)
・人となりが分かっているため安心だから(68%)
・本人に強い復帰の意思があったから(39%)
・中途採用が難しいから(23%)
・採用・教育コストを抑えたかったから(18%)
以下で詳しく解説していきます。
即戦力を求めている
ここでリクルートワークスが行なった2018年度中途採用実態調査を見てみましょう。
過去4年間の経験者・未経験者の採用実績年数の推移を見ると、経験者の中途採用が特に増加していることがわかります。
つまり中途採用を実施する企業の多くは「即戦力」となる経験者を求めており、実際に働いていた元社員はまさにその即戦力に当てはまるのです。
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人柄がわかっているので安心
中途採用では、書類選考や面接で応募者の人柄を判断します。しかし実際に入社した後の働きぶりを把握することは困難でしょう。
一方出戻り転職の場合は「元社員」であるため、その人の働きぶりや周囲の人間とのコミュニケーションのはかり方もすでにわかっています。
特にコミュニケーションが重要となる職場であれば、元社員を受け入れることは安心感につながるでしょう。
強い意志を感じるため
エン・ジャパンのアンケートでは、再雇用のきっかけの第1位は「本人からの直接応募」(59%)となっています。
出戻り転職をする際、社員はそれなりの覚悟を持っています。周囲の目も当然気になる中で応募してきたことに対して、人事担当者は「強い意志」を感じると考えられます。
実際のアンケートでも、以下のような人事担当者の声が見られました。
ですから「出戻りなんて受け入れられるはずない」と諦める前に、一度相談してみるのも一つの手です。
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中途採用が難しいため
リクルートワークスが行なった2018年度中途採用実態調査によると、同年度の中途採用実績は前年度から10.6%増加しています。
それにもかかわらず、中途採用で必要な人数を「確保できなかった」と答えた企業は過去最高に(49.9%)。多くの企業が中途採用での人員確保に苦難しているのが伺えます。
このような背景を踏まえると、元社員が戻ってくることを企業が歓迎するのは、当然とも言えます。
採用コストを抑えられる
中途採用活動全体の予算は平均781.9万円で、実績は平均716.9万円となっています。


前述したように、出戻り転職のきっかけの大半は「本人からの直接応募」。
1人当たり80万円を超える中途採用コストを抑えられるため、企業にとってメリットなのです。

出戻り転職のメリット
出戻り転職にはメリットもデメリットもあります。
ここではまず3つのメリットから解説しましょう。
すぐ業務に適応できる
もともと会社で働いていたため、すぐに業務に適応できます。
中途採用による人材確保が難しい現代では、このような即戦力となる人材は非常に重宝されるでしょう。教育コストカットにもなります。
人間関係の構築に時間がかからない
あなたがいない間に入社したメンバーはいるでしょうが、あなたを知る同僚を通してコミュニケーションを円滑にすることも可能。
人間関係の構築にそこまで時間を要さず、あなたにとっても会社にとってもメリットになります。
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他社で学んだ経験や知識を会社のために活かせる
会社にとって出戻り社員は「第三者目線で自社の良い点・悪い点をフィードバックしてくれる貴重な人材」と言えます。
実際にマイナビ転職エージェントリサーチが人事担当者に行なったアンケートによると「他社のノウハウや良い点を自社に取り入れることができる」という声が挙がっています。


例えばIT業界で経験したことを活かし、業務を効率化させるツール導入の提案もできるでしょう。
明確な実績を積んでいる場合は待遇がよくなる可能性もある
出戻り転職の中には、会社側から声をかけるケースも。
エンジャパンのアンケートでも、再雇用のきっかけ1位が「本人からの直接応募」(59%)となっている一方で、2位以降には「在職時の上司からの紹介」(31%)、「社長・経営陣からの推薦」(18%)もあります。


アンケート内でも「条件が合えば出戻り社員の再雇用をしたい」と回答する企業が多く、69%の人事担当者が「自社に必要な能力があれば再雇用したい」と答えています。
この「自社に必要な能力」を把握する一つの要素が「実績」。もし明確な実績があれば、いわばヘッドハンティングのような形で、待遇良く再雇用されるケースもあります。
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出戻り転職のデメリット
出戻り転職のデメリットとしてまず考えられるのは、社内での人間関係の築き方でしょう。
ここではこのような点をはじめとした、出戻り転職の5つのデメリットを解説します。
一度辞めた時の理由が解消されていないとまた辞めたくなるかもしれない
一旦会社を辞めたということは、それなりの理由があったということ。その環境に戻ることになるため、同様の理由でまた辞めたくなる可能性も当然あります。
特に気をつけるべきは「人間関係」。もし人間関係の悪化が要因で退職しているのであれば、その点が改善されているかどうかを見極める必要があります。
もし改善されていないのが明確であれば、出戻りは慎重に考えるべきでしょう。
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辞めた時とは社内事情が大きく変わっている可能性もある
例えば以下のようなケースです。
・よくしてくれていた上司がいなくなっていた
・自分がいない間に入社した社員とうまく馴染めない
・現在の会社のルールに対応するのが困難
前の会社のイメージをいい意味で切り捨て、変化を柔軟に受け入れる意識が必要になるでしょう。
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誰もが歓迎してくれるとは限らない
あなたが戻ってきたことを、誰もが歓迎するとは限りません。中には「また戻って来るくらいなら初めから辞めなければいいのに」と感じる人もいます。
実際にマイナビ転職エージェントサーチで行われたアンケートでも、以下のような声が見られました。
「イメージはあまりよくない」
「ありえないし、信用できない」
「勝手な話だと呆れる」


「なぜずっと働いている自分たちよりも待遇が良いのか(変わらないのか)」という心理状況が影響するのでしょう。
しかし、何事も周囲の人の100%の支持を集めるのは不可能なこと。あまり気にしすぎず「古巣に恩返ししよう」という心意気で業務に邁進することが大切です。
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あまり待遇がよくない場合もある
出戻り社員に対する待遇に悩む人事担当者は少なくありません。ずっと在籍している社員と同じ待遇にすれば、不満が上がるケースがあるからです。
このようなことも踏まえ、待遇を見直すこともあります。場合によっては出戻りで待遇が悪くなるケースがあることも知っておきましょう。
出戻り転職の成功には心構えが必要
出戻り転職は意外と多い現象です。しかしメリット・デメリットがあることを理解しておきましょう。
出戻り転職を成功させるためには、「在籍中に人間関係を良好に保てていたか」「一定の実績を残していたか」、そして何より「円満退職だったか」が求められます。
詳しくは「出戻り転職をする際の心構えと成功させるコツを紹介。」もあわせて参考にしてください。
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