「新卒で入社したばかりの会社を早期退職した」
「転職を考えているが、またすぐやめてしまうような会社には行きたくない」
あなたは現在こう悩んでいませんか。転職を成功させるためには、まず前職をやめた原因を明らかにして、「転職の軸」を定める必要があります。
そこでこの記事では、新卒で早期退職してしまう原因や早期退職後の転職で失敗しないためのポイントなどを解説します。
新卒で早期退職した方は、「転職の軸」を持った上で「理想とする働き方」ができる企業選びを行いましょう。
この記事の目次
新卒で早期退職してしまう7つの原因
次の職場で長く働くためには、まず仕事が長く続かなかった原因から考えるべきです。
ここではリクナビNEXTで実際に行われたアンケート結果(2007年調査)を元に、新卒で早期退職してしまう7つの原因を紹介しましょう。
- 仕事内容が合わなかった
- 人間関係がうまくいかなかった
- 残業や休日出勤が多かった
- 給料に不満があった
- スキルが身につかないと感じた
- 会社の雰囲気がマッチしていなかった
- そもそも志望していた会社ではなかった
参考元:転職理由と退職理由の本音ランキングBest10|リクナビNEXT
仕事内容が合わなかった
応募した時点でやりたい仕事があったとしても、実際にはその「やりたいこと」ができない部署に配属にされたケースもあるでしょう。
あるいは、採用の時点で聞かされていた仕事内容と、異なる内容の作業を任されてしまうこともあります。
「しばらくしたら、やりたいことをさせてもらえるかもしれない」と思っていても、やはりやりたいことができない期間は苦しいもの。
先が見えず、「やりたいことができる会社」を求めて退職する人もいます。
人間関係がうまくいかなかった
職場の人間関係が原因で退職する人は多いです。実際に先述したアンケートでも、3位に「同僚・先輩・後輩とうまくいかなかった(13%)」がランクインしています。
上司や同僚との関係が悪いと、たとえ仕事内容が面白くても働く環境を最良には保てません。
特にいじめ、パワハラ、セクハラなどにあっている場合は、自分の力ではどうしようもならないケースも多く、転職して環境を変える人もいます。
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残業や休日出勤が多かった
残業が続き、身体的・精神的に疲れていると、働く気力さえ失われてしまう場合もあります。
また休日出勤が当たり前でプライベートの時間が持てないと、リフレッシュするのもままなりません。
仕事が楽しめる環境は、そのようなリフレッシュの時間やゆっくり休める時間も確保できた上で、初めて整えられると言えます。
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給料に不満があった
リクナビNEXTのアンケートによると、退職理由の4位に「給与が低かった(12%)」がランクインしています。
頑張って成果を上げていても、それに見合った評価や給料がもらえなければモチベーションは保てません。
そのような満足のいくリターンが得られず不満が溜まり、「もっと正当な評価を受けられる職場」を求めて転職を選ぶ人もいます。
スキルが身につかないと感じた
仕事を続けていても、特別なスキルが身につく実感がなかったり、昇進や評価制度に納得がいかなかったりすると、「この会社でこのまま頑張っていても意味がないのでは」と感じてしまいます。
例えば「年功序列で能力面が評価されない」「目標を達成してもインセンティブなどがない」という状況も、不満を感じる原因になるでしょう。
このようなことがきっかけで、「スキル・キャリアアップは難しい」と感じ、他の会社に転職する人もいます。
会社の雰囲気がマッチしていなかった
会社の雰囲気は、実際に入社してみないとわからない部分が多々あります。
面接を受けた時点で「雰囲気がよい」と感じても、選考でやり取りするのはその社内の限られたメンバーです。実際の全体的な会社の雰囲気が、面接の時点でわからないのは当然と言えます。
ランキングでも、1位に「上司・経営者の仕事の仕方が気に入らなかった(23%)」、6位に「社長がワンマンだった(7%)」、7位に「社風が合わなかった(6%)」がランクインしています。
イベントの頻度や経営方針への不満
例えば飲み会やイベントの頻度も、「合わない」と感じる一つの原因になるでしょう。
特に「仕事は仕事、プライベートはプライベート」と区別したい人にとっては、休日まで会社のイベントに駆り出されることに苦痛を感じることもあります。
あるいは仕事に対する考え方や経営方針などに不満があると、定められた目標自体に納得がいかず、「何のために頑張っているのだろう」と感じる原因にもなります。
そもそも志望していた会社ではなかった
新卒で会社へ入った人の中には、「そもそも第一志望の会社には落ちた」という人も多いでしょう。
そして「内定が出た会社があったので、とりあえず入社した」という人もいるはずです。
そのようにして入社を決めるのは、決して間違ったことではありません。「働き始めれば馴染める」と思って入社した人もいるでしょう。
しかし実際に働き始めても違和感が拭えず、「やはり本来やりたかったことをしたい」と感じ、転職を決める人も珍しくありません。
新卒で早期退職してしまう原因を見つける具体策
前職を辞めた原因を探るのは、転職において非常に重要。なぜなら、その原因が転職における自己分析(企業選びの軸)につながるからです。
ここから紹介する方法で、新卒で早期退職してしまった原因を見つけましょう。
- メモに書き出してみよう
- マインドマップに書き出してみよう
- 客観的な意見を参考にする
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メモに書き出してみよう
あなたが退職を決めた原因を、思いつく限りメモに書き出してみましょう。どんなに些細なことでもいいので、まずはリストアップすることが重要です。
その上で、「何が退職を決定付けた要因だったのか」を考えてみましょう。
マインドマップに書き出してみよう
メモに書き出す際、マインドマップにするのもおすすめ。
マインドマップとは、あるテーマに沿って、自分の考えやアイディアを洗い出す思考法です。
退職を決定づけた要因を書き出す際も、関連する要素をつなげてマインドマップにしていきましょう。
そうすると、決定付けた大きな要因や、その要因にたどり着くまでの過程なども洗い出せるため、根本にある問題に気づくきっかけになります。
マインドマップ作成ツールを活用
マインドマップを作成するのに便利なツールもあります。例えば以下のようなツールです。
- XMind
- MindMeister
- Ayoa
マインドマップは転職後の仕事にも活かせる思考法です。このようなツールを活用して、問題解決のための思考スキルを磨いておくのもおすすめです。
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客観的な意見を参考にする
退職の原因を探る際、周囲の人の客観的な意見を参考にするのも大切です。
例えば、前述したようなマインドマップを人に見せ、一緒に原因を探るのもよい方法でしょう。
周囲の人に、あなたが仕事を辞めた時の様子について話してみて、意見をもらうのもおすすめです。
あるいはすでに相談していたのであれば、改めて仕事を辞める前後のあなたの様子を聞いてみて、一緒に振り返ってみるのも一つの方法です。
退職当時あなたがどのような状態だったのがを客観的に探ることで、冷静に自分の気持ちを分析できるヒントが見つかるでしょう。
転職エージェントに相談してみよう
転職エージェントに相談してみるのもおすすめです。転職エージェントは、転職のプロとして次の仕事への希望などをヒアリングしてくれます。
プロの観点でのヒアリングを通して、自分でも気づかなかった潜在的な願望、前職を退職してしまった原因に気づけることもあります。
転職エージェントの具体的なサービス内容については、以下の記事も参考にしてください。
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早期退職の原因がわかったら「転職の軸」にしよう
実際に働いてみて長続きしなかった原因は、「あなたが働く中でもっとも不満を感じる部分」である可能性が高いです。転職では「その不満を解消できる会社」を見つけるべきです。
つまり、退職した原因を「企業選びの妥協しない軸」にして、転職活動を進めていきましょう。
- 転職の軸を決めるのに役立つ手段
- ネガティブに考えすぎない
転職の軸を決めるのに役立つ手段
さらに転職の軸を明確にするために、以下の方法も合わせて実践しましょう。
- Will・Can・Mustのフレームワークを活用する
- キャリアビジョンを思い描く
Will・Can・Mustのフレームワークを活用する
Will・Can・Mustは、「自分は何がしたいのか」を見つけるために役立つフレームワークです。
「Will=自分が将来やりたいこと」「Can=できること」「Must=やらなければならないこと」を明確にし、これら3つの要素が重なる部分に属する企業を見つけると、理想的な働き方に近づけるでしょう。
このようなWill・Can・Mustは、「現時点」「5年後」「10年後」で考えたものを持っておくと、長期スパンで「働き方」を考えるきっかけになります。
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キャリアビジョンを思い描く
キャリアビジョンとは、転職活動の軸を定めるのに重要なものです。辞書では以下のように記されています。
キャリアビジョンとは、人生・仕事において自分自身のなりたい姿を指す。
以下の事柄に重点をおくと、具体的、且つ実現可能なキャリアビジョンを描くことが可能となる。
・絶対に譲れない価値感、考え方、欲求:将来像を検討する際には、大切にしている価値感等が反映されていることが重要である。
・仕事、人生における過去・現在:自身が興味を持っていること、過去どのような事柄に活気を与えられたか等を洗い出すことで、自身の事をより理解することができ、なりたい姿がより明確になる。
つまり、現時点で「どの職業を選ぶか」を考えるだけでなく、「どのような働き方をして生きていくか」を考えるのが、「キャリアビジョンを描くこと」と言えます。
実際に中途採用面接でも、キャリアビジョンを問われることがあります。面接官としては、キャリアビジョンを尋ねることで、応募者の人間性や価値観を測りたい狙いがあるのです。
また、「転職が行き当たりばったりではないか」「何となく会社を選んでいないか」を把握したい側面もあります。
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ネガティブに考えすぎない
早期退職をネガティブに捉え過ぎないことも大切です。
中には、同期入社した社員より早く辞めてしまうことや、世間体などを考え、落ち込む人もいるでしょう。しかし悩みすぎる必要はありません。
なぜなら、不満を感じながら働いていてもいい仕事はできなかったでしょうし、遅かれ早かれ退職していた可能性が高いからです。
本当に会社のことを考えると、あなたが辞める決断をしたのはよかったとも言えます。
転職に向けて気分を前向きにして、次は理想に近い働き方ができる会社を選べるようにしましょう。
早期退職後の転職で失敗しないように心がけること
大学卒業から1〜3年の場合、一般的に「第二新卒」として転職することになります。第二新卒の場合、スキルよりもポテンシャル面が重視されることが多いです。
この場合、スキルがない状態でも採用はされやすいでしょう。しかし油断は禁物。ここから紹介する心構えだけでも持っておくべきです。
早期退職後の転職で失敗しないようにするためには、以下の3つのことを心がけましょう。
- 妥協しない
- 業界・企業研究を怠らない
- 「やりたいこと」を重視する
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妥協はせず納得いくまで続ける
「次の会社では長く働きたい」「失敗したくない」と感じているのであれば、妥協せずに納得いくまで転職活動を続けましょう。
前職を退職した理由がはっきりして、「転職の軸」が定まっているのであれば、その部分を妥協してはいけません。妥協してしまうと、前職の二の舞になりかねないからです。
あなたの「理想的な働き方」をしっかり考え、お金や時間が許す限り転職活動を続けましょう。
企業への理解を深めよう
給料の高さや求人票に書いてある仕事内容だけで転職を決めると、満足のいく結果にはなりにくいです。
企業の説明会に参加したり、面接の際に気になることを質問したりして、企業への理解を深めましょう。
また企業が属する業界の研究をすることも大切です。「将来性はあるのか」「キャリアアップは目指せるのか」なども含めて、企業を選んでいきましょう。
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「やりたくないこと」だけでなく「やりたいこと」も重視
記事中盤で説明した「転職の軸」は、「やりたくないこと」「イヤなこと」だけではありません。
あなたが「やりたいこと」も軸にして、転職活動を進めましょう。
特に仕事内容や給与面については、様々な求人を見ることで希望のものを見つけやすいです。
求人情報の見方については、以下の記事も参考にしてください。
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早期退職しても大丈夫!前職での想いを踏まえた転職活動を
新卒で入社した会社を早期退職したことで、落ち込んでしまうかもしれません。
しかし転職を成功に導くためには、ネガティブに考え過ぎず、転職活動に集中することをおすすめします。
退職した原因を探り、「転職の軸」をしっかり持ち、あなたの「理想的な働き方」ができる会社を選びましょう。
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