「二足のわらじで仕事をすることは、自分にもできるのだろうか」
本業とは別に副業をする、つまり仕事で「二足のわらじを履く」ことは初めての人にはハードルが高く感じられるでしょう。
一方で、働き方改革や副業を解禁する企業が増えている近年の流れからすると、二足のわらじで仕事をするイメージを持つことは重要ともいえるでしょう。
そこでこの記事では、仕事(本業)と副業を両立する、「二足のわらじ」を履くためのコツやメリット・デメリットなどを解説していきます。
収入アップやスキルアップに向けて積極的に取り組んでみましょう。
この記事の目次
二足のわらじ「マルチキャリア」が認められる時代へ
仕事で二足のわらじを履く、つまり「マルチキャリア」が認められる時代に変わりつつあります。
従来、会社員として仕事をするならばその会社での仕事のみを行い、他の仕事(副業)は禁止されているのが一般的でした。
しかし昨今、社員の副業を認める企業が増えてきています。
社員に自由な働き方を認めるという意味合いでの副業解禁でもありますが、会社側にとっても副業解禁にはメリットがあるのです。例えば、
- 社員が副業を通して自発的にスキルアップする可能性がある
- 社員の給与面での不満が少なくなる
- 仕事の気分転換を図ってくれる
など。これらを理由にこれまでの副業禁止という考え方が見直されつつあります。
副業解禁を受けて、新しく副業を始める人も増加中です。
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「二足のわらじ」の意味をおさらい
そもそも「二足のわらじ」とはどういう意味なのかおさらいしてみましょう。辞書では、以下のように定義されています。
両立しえないような二つの職業を同一人が兼ねること。特に、江戸時代、博徒が捕吏を兼ねることをいった。現在では「会社員と作家の二足の草鞋を履く」など、両立が困難と思われるような職業を兼ねることにもいう。
引用元:goo辞書
つまり、江戸時代に博打打ちの文化を語源とする言葉が、現代では2つの異なる職業をこなす様を表しているようです。
仕事とプライベートの両立も二足のわらじ
「二足のわらじを履く」ということは、副業解禁前でも私たちは当たり前のように行ってきています。仕事とプライベートの両立はまさに「二足のわらじ」です。
仕事をしつつプライベートな時間を作り、趣味や楽しみに時間を使う。誰しもが経験のあることでしょう。
また、仕事と家事の両立も立派な「二足のわらじ」となります。
学生のうちも同じことが言えます。学校に通って勉強をしながら部活をしたり、友達と遊ぶ。これも二足のわらじを履いていることになるのです。
このあと詳しく解説していきますが、本業と副業を両立させるには、これまで趣味に使ってきた時間を副業の時間に充てることが基本となります。
仕事で二足のわらじを履くための4つのポイント
それでは、仕事で二足のわらじを履くにはどうすればいいのでしょうか。意識するべきポイントを4つまとめました。
- スケジュール・時間の管理を行う
- 体調も管理して無理をしすぎない
- 目の前の作業に集中する
- 好きなこと・得意なことを副業にする
スケジュール・時間の管理を行う
本業と副業を並行して行うには「いかに時間を確保できるか」が重要となります。本業も忙しいかもしれませんが、副業を行うためにはまとまった時間が必要です。
業務の効率化など時間を作り出す施策を行いましょう。
また、本業と副業の時間をしっかり分けることで、作業が頭の中でごちゃごちゃにならずに進捗できます。スケジュール管理はこまめに気を配ってください。
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スキマ時間を活用する
副業をするならばスキマ時間の活用が非常に大切です。仕事終わりの時間や通勤・帰宅の電車の中などで作業できると時間の確保がしやすいです。
そのためにも、これから副業をするならばインターネットを使ったビジネスをおすすめします。
パソコンやスマホがあり、ネットが通じる環境下であればどこでも作業可能です。スキマ時間を活かしてできる、最適なビジネスと言えるでしょう。
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体調も管理して無理をしすぎない
時間管理と同じくらい大切なのは体調管理です。
本業と副業を同時に進めるということは作業時間も増えるでしょう。時間が長引くほどに心身にかかる負担も大きくなります。
特に、本業終わりで副業をする場合、作業は深夜遅くまでかかりがちです。そのような日が連日続けば、体調を崩してしまうでしょう。
その結果、本業も副業もできなくなってしまうということになりかねません。
体調を第一に、作業が難しい時は無理やり続けるのではなく、副業をおやすみにするという選択も取れるようにしておきましょう。
目の前の作業に集中する
「本業をする時は副業のことを考えない」「反対に副業をしている時は本業のことを考えない」というのもポイントです。
こうすることで、1つの作業にとらわれすぎず気分転換になるという効果もあります。それ以上に、双方の作業に支障をきたさないようにするという面が重要です。
本業の途中で副業のことを思い出してしまうと、気になって本業に手がつかなくなってしまうことが考えられます。
すると、本業でミスが生じ、そのミスへの対応のために副業の時間がなくなるという悪循環にもつながりかねません。
1つの作業をする時は、もう1つの作業のことは考えず集中することが両立のコツです。
好きなこと・得意なことを副業にする
副業をするならば、稼げるかどうか以上に「あなたの好きなこと・得意なこと」を選ぶのがおすすめです。
確かにお金はモチベーションに繋がります。しかし、本業で最低限生活できるだけの収入がある場合、お金を稼ぐ具体的な目標がないと副業の継続が難しいです。
さらに、稼げても自分がやりたくないことを続けるのは苦痛となってしまうでしょう。
本業後に副業をするモチベーションを維持するのであれば、あなたの好きなことや得意なことであった方が精神的な負担は少なくなります。
結果的に継続し続けることが収入アップにもつながるので、気長に楽しく続けられるものを選んでみましょう。
ここで重要なのは、「ニッチ分野を狙う」と「スモールスタート」です。
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ニッチ分野を狙う
副業を始めるならば、ライバルの少ないニッチな分野が良いでしょう。しかし収益化につながらないような分野だと副業として成り立ちませんので見極めが重要です。
あなたが日々やっていることの中で人々の役に立てそうなことは、副業のチャンス。
例えば、あなたが趣味で家庭菜園をしているとします。その中で役立ったグッズをブログを通して紹介してみましょう。商品のリンクから購入されればあなたに仲介料が入ります。
同じく家庭菜園をやっている人にとってあなたの情報は、お金を払ってでも参考にしていものとなり、それが副業につながるのです。
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スモールスタート
副業はなるべくコストをかけずに始める(スモールスタート)のがおすすめです。
コストをかけるほど収益化のチャンスは広がり、稼げる金額も増加するでしょう。
ただ、数万〜十数万円ほど稼ぐのであれば多額のコストをかけずとも可能です。パソコンやスマートフォンがあれば達成可能です。
副業にコストをかけたにもかかわらず、本業の忙しさからほとんど放置して売上が立たなくなってしまうのは非常にもったい無いことです。
コストを下げ、リスクも減らして始めることを心がけましょう。
仕事で二足のわらじを履く5つのメリット
「二足のわらじ」は少しハードルが高そうと感じた人も多いかもしれません。
確かに、本業の忙しさによっては副業をするのは難しいでしょう。しかしその分、二足のわらじを履くことのメリットは大きいです。そのメリットについて5つ紹介します。
- 副業で収入が増える
- 仕事がなくなることへの不安が減る
- 作業が増えて退屈しない
- 気分転換になる
- 相乗効果でスキルアップすることがある
副業で収入が増える
最も大きなメリットは収入面でしょう。副業でお金を稼ぐことができれば、収入の柱が増えるということなので、収入アップが見込めます。
先ほど紹介したインターネットビジネスもそうですし、アルバイトをするなども確実な収入アップになるでしょう。
本業の収入が少なくて不満がある人にとっては副業が大きな助けとなるはずです。
仕事がなくなることへの不安が減る
「終身雇用」という考え方はほとんど聞かなくなり、正社員になってもいつ仕事を失うかはわからないというのが最近の風潮です。常に失業のリスクを考えなければならないでしょう。
このような状況に対して不安を感じているかもしれません。その点、本業の他に副業があると不安を減らすことができます。
本業がなくなってしまっても、副業があればいきなり無収入になることはないでしょう。また副業で失敗してしまっても本業があれば収入は確保できます。
このようなリスクの分散ができるのも二足のわらじの大きなメリットです。
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作業が増えて退屈しない
仕事が終わった後や休日になると「何をすればいいかわからない」という状態になってしまう人も多いでしょう。
学生時代は授業の後や休日に部活動があったものの、社会人になるとそうもいきません。自発的にやることを見つけないと暇な時間を過ごしてしまうでしょう。
このような時間が増えると日々の生活が退屈に感じてしまいます。
そこで副業があると、退屈な時間を作業にあてられるので、退屈さを感じる暇もなくなります。
「何をすればいいかわからない」という状況を脱し、趣味を兼ねたお金稼ぎの時間としても活用できるでしょう。
気分転換になる
2つの仕事を並行するのが大変ですが、気分転換になるというメリットはあります。
1つの仕事だけをずっと続けていると、頭の中はその仕事のことでいっぱいに。
もし、仕事でミスをしてしまうようなことがあれば、ミスをした罪悪感などがずっと付きまとうと思われます。
そんな時、もう1つの仕事があってそちらに集中できれば、頭の中をリセットできます。
特にネガティブな気持ちを引きずっている時ほど、二足のわらじが役に立ってくれるでしょう。
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相乗効果でスキルアップすることがある
本業と副業が関連しているものであれば、一方の仕事で培ったスキルが他方にも役立つので、スムーズに二足のわらじを続けられるでしょう。
例えば、本業が事務職で書類を作成することが多いとします。また副業としてブログから収入を得ているとしましょう。
ブログでは読者が読みやすい文章を心がけていることから、仕事で作る書類も読みやすく、社内の人からも好評になった。というようなケースもあります。
本業と副業が相乗効果で両方ともスキルアップにつながることがあるという点もメリット。
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プログラミングの習得・スキルアップがおすすめ
もし副業を考えているのであれば、プログラミングスキルの習得を目指すのがおすすめです。
プログラミングを使った仕事(システム開発など)は、クラウドソーシングサイトを見ると高額な案件が多いです。1件で数十万円ほどになることも珍しくありません。
副業をする上でも、プログラミングは稼ぎやすいスキルの1つと言えるでしょう。
また、副業を通してプログラミングスキルが高くなれば、本業の転職でも役に立ちます。
昨今はほとんどの企業でITスキルを持つ人材の採用を積極的に行っています。
特にプログラミングスキルを持つ人材は不足しており、引く手数多の状態。転職を考える時もプログラミングスキルがあると強いアピールポイントになるはずです。
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仕事で二足のわらじを履く3つのデメリット
メリットがある一方で、デメリットについても見ていかなければなりません。
二足のわらじを履くことのデメリットととして、はおもに3つが考えられます。
- 1つの作業に偏ってしまう恐れがある
- 自由に使える時間や休みの時間が減る
- 仕事が重なってしまう可能性がある
1つの作業に偏ってしまう恐れがある
本業と副業のスケジュール管理がうまくいかないと、どちらかの作業に偏ってしまったり、片方の仕事に悪影響を与える恐れがあります。
すると先ほども少し触れましたが、双方の作業時間が確保できなかったり、ミスが生じてしまったりすることもあるでしょう。
時間確保と1つの作業に集中する意識が大切です。
自由に使える時間や休みの時間が減る
2つの作業を両立するということは、自由に使える時間(遊ぶ時間など)や休みの時間が減るということにもなります。
これは副業にも家事にも言えることでしょう。特に本業終わりでこれらの作業を行うのであれば、自由な時間はほとんどなくなってしまうことが予想できます。
このような状態で心配なのはやはり体調面です。休日など丸1日休める時は睡眠をしっかりとって十分な休息をとりましょう。無理は禁物です。
仕事が重なってしまう可能性がある
自宅などで一人でできるインターネットビジネスなどであれば本業とずらして作業することは比較的簡単です。
しかし、本業ではたらく会社と別の会社で働いているようなケースだと、仕事が重なってしまうことも考えられます。
うまく調整できるのであれば問題ありませんが、両方とも休めない仕事だった場合、困ってしまうでしょう。
優先するべきは本業の方で、副業は後回しにするのが望ましいです。
できる限り仕事が重ならないよう、本業の空いた時間でできる副業がおすすめです。
両立が難しいなら二足のわらじはやめたほうがいい
どうしても2つの仕事を両立するのが難しいのであれば、1つに絞る選択をしましょう。
例えば、副業に時間を割きすぎたところ寝不足になり、本業でミスを連発している。このような状況が続き精神的にきついと感じるのであれば、副業を断念するべきです。
あるいはもう1つの選択肢として、副業に専念し、本業レベルでお金を稼げるようになるという方法もあります。いわゆる「独立」です。
生活に問題がなければどちらを選んでも構いません。あなたがやりやすい方に絞りましょう。このような働き方の選択ができるのも二足のわらじのメリットとも言えます。
独立するならプログラミングがおすすめ
もしゆくゆくは副業に専念しようと考えるのであれば、高単価の案件が取れるスキルを磨いておきましょう。記事の中盤で紹介した、プログラミングはおすすめです。
他のスキルと比較しても、獲得できる案件の単価が高めです。
プログラミングがないと仕事が受注できないというハードルがあるのは確かです。その分、スキルさえ身につければ高い単価で仕事を受注でき、フリーとしても活動しやすくなります。
始めやすいフリーランスの例として「Webライター」という仕事があります。
パソコンなどを使ってメディア・ブログの記事を書く仕事です。基本的なパソコンスキルと文章を書く力さえあれば誰でも始められます。
ただハードルが低い分、案件の単価も低めです。未経験から始めた場合、1文字あたり0.5〜1円が報酬の相場となるでしょう。
1万文字書けば1万円になりますが、このような仕事を20〜30件引き受けなければ、生活は厳しいと思われます。
仕事をこなしていけば単価も上がりますが、最初のうちは効率の悪さを感じることも。
プログラミングはスキルの習得が必要な分、単価も上がりやすいです。また誰でも作業できるわけではないことから、依頼主も人材確保のために報酬を上げているという背景もあります。
安定的にフリーとして生きていくのであれば、プログラミングスキルの習得と、プログラミングを使った副業を始めるのがおすすめです。
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仕事と家事の両立は楽しみを見つけることがコツ
本業と副業を両立することにフォーカスして話を進めてきましたが、家事についても触れておきましょう。
仕事と家事は非常に両立しにくいです。理由は主に
- 家事をしても報酬はもらえない
- 仕事で疲れてやる気が起きない
ということが考えられます。疲れている時ほど、家事をマイナスにとらえがちです。
このような状態にならないよう、家事の中に楽しみを見つけてみましょう。
以下は一例です。
- ラジオや音楽を聴きながら家事をする
- 軽い運動だと考える
- ライブ配信アプリで配信しながら料理を行う
など。家事をする楽しみ、家事を楽しく行う方法を見つけることで、両立しやすくなります。
まとめ:仕事での二足のわらじは簡単ではないが挑戦する価値あり
仕事(本業)と副業を両立する、「二足のわらじ」を履くためのコツやメリット・デメリットなどを紹介しました。
仕事で二足のわらじを履くのは、コツが必要なものの決して不可能なことではありません。
リスクヘッジや収入の増加、将来的なキャリアの選択肢を広げるという意味でも挑戦するメリットも多いです。
ただし、二足のわらじを履くには「本業がうまくいっている」ことが重要。本業で成果が出ていないならば、まずは本業にフォーカスする視点も大切です。
その上で、副業に興味関心が生まれたら、ぜひ挑戦してみてください。
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