- 業界・企業研究を行う
- スキル・経験を棚卸しする
- 求人の内容を精査する
- 早めに行動を起こす
- 入社後の働き方を見直す
「いま働いている業界は成長性が乏しく、先細りする可能性が高い。」
「今後のことを考えると、異業種へ転職したい。」
2020年からの新型コロナウイルス拡大により、大きなダメージを負った業界は少なくありません。
2021年に入ってからは復調傾向にあるものの、まだまだ油断できない状況が続いています。
このような状況下で将来のことを考えると、今の業界・職種で働き続けることに不安を感じてしまうことでしょう。
本記事では異業種への転職を希望する人に向け、大切なポイントやあなたに合った仕事の見つけ方などを解説します。
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この記事の目次
異業界で同職種の求人を探すのがおすすめ
異業種への転職を考えたとき、まずは「異業界で同職種の求人」を探すことをおすすめします。
例を挙げると、現職が「食品メーカーの営業職」なら「金融業界の営業職」「IT業界の営業職」の求人を探すといった具合です。
理由は、現職での経験や基本的なスキルを転職後も活かせる可能性が高いため。
業界が変われば取り扱う商材、仕事のノウハウなども変わり、一から勉強が必要にはなるでしょう。
しかし職種が変わらなければ、すでに作業のベースができている状態で仕事を開始できます。
面接では「即戦力になりうる」と評価され、採用につながりやすくなるでしょう。
転職後も、基本的なノウハウを理解している分、新しい知識の吸収もスムーズにできるはずです。
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職種を変える場合、未経験からのチャレンジになる可能性が高い
業界だけでなく職種も変える場合は、未経験からのチャレンジとなるでしょう。
現職で培ったスキルなどがそのまま活用できないことも考えられます。異業界で同職種へ転職するよりもハードルが上がることが予想できますので、ご注意ください。
ただ、未経験の職種へ転職ができないかというと、その限りではありません。未経験者を採用している企業もあるため、求人の内容をよく読み、条件と合致するものを選びましょう。
転職後のことも考え、事前にスキルや資格を習得しておくと、採用の場面で有利に働きます。
異業種へ転職するための重要な5つのポイント
ここでは異業種への転職を成功させるために、押さえるべき重要なポイントを解説します。
以下の5つが大切です。
業界・企業研究を行う
実際に転職の面接を受ける前に必ずやっておきたいのが業界・企業研究です。
業界に関する知識が何もないまま面接を受けた場合、面接官からの印象が下がってしまう可能性も。「新しい仕事に向けて積極的に行動していない」という印象を持たれてしまうことが考えられます。
また、転職後のことを考えると、志望業界の基本的な知識だけでも持っていた方が働きやすくなり、今後のあなた自身を助けることにつながるでしょう。
働き始めは要領よく作業を進めるのは一苦労。転職前に最低限の知識を身につけておけば、その苦労を少なくすることもできるはずです。
業界研究ができたら、志望する企業の研究も行います。
同じ業界にある企業でも方針や業務内容は大きく異なるもの。企業がどのような目標を掲げ、その目標に対してあなたはどのような貢献ができるのかを導き出し、面接でPRできるようにしましょう。
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スキル・経験を棚卸しする
これまでにあなたが身につけてきたスキルや経験の棚卸しを行います。目的は、履歴書や面接でのアピールポイントを見つけるためです。
転職において、即戦力になる人材かどうかが採用のポイントになります。特に20代後半以降からこの傾向が強くなり、どのようなスキルを持っていて、転職後に役立てられるかを面接官はチェックするのです。
過去のスキル・経験の棚卸しをし、それを元にアピールすることが転職成功につながります。
現職、あるいはそれ以前の仕事の中で培ったものをメモ帳などにリストアップしましょう。
まずは実際にアピールポイントとして使えるかどうかは考えず、思いつくものを全て書き出してください。その上で、志望する業界・職種・企業に沿ったものをピックアップしましょう。
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スキルアップの時間を作る
未経験の職種へ転職を考えている場合、過去のスキルや経験がアピールポイントとして使えないということもあるでしょう。
その場合は、スキルアップの時間を作ってから転職活動を行うのがおすすめです。
アピールできるスキルを身につけておけば、未経験の職種でも採用につながる可能性を高められます。
独学で実務レベルのスキルを習得するのは難しいかもしれません。しかし、転職にあたり自分なりのスキルアップをしているという積極性が面接官に評価される可能性があります。
転職後もスキルが全くない状態からよりは働きやすくなるため、急ぎで転職する必要がない場合は、スキルアップ後に行動を起こしてみましょう。
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求人の内容を精査する
どの求人に応募するか、応募条件にあなたは合致するかといった精査を行うのも重要なフェーズです。
無闇に応募しても採用には結びつきにくいもの。自分がやりたい仕事、自分に合っていると思っている求人を見つけ、採用されるには何をするべきか逆算して考えるのがおすすめです。
特に、条件を満たしていない求人に応募してしまうと採用の可能性は非常に低くなり、せっかくの行動が無駄になってしまう場合があります。
早めに行動を起こす
転職は年齢を重ねるごとにハードルが高くなる傾向があります。
具体的には、20代前半は成長性や人間性が重視され、新卒採用のような観点で合否が決定。20代後半からスキルや実績などが重視されるようになり、30代以降は即戦力となるかどうかが鍵になります。
これに加えて40代以降は管理職としての経験が必要になるなど、年齢とともに求められる条件が増えていくのです。
つまり転職を考えているのであれば、早めに行動を起こした方が有利に働くと言えます。
「次のボーナスをもらってから」「新年度になったら」と先延ばしにしていると、時間はあっという間に過ぎてしまうもの。転職すると決めたなら「いつまでに職を変えるのか」を明確にして行動しましょう。
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入社後の働き方を見直す
転職は入社してからが本番。新しい環境では不慣れなことが多く、スムーズに働けるようになるまで時間がかかるものです。
わからないことは周りの人にすぐ質問したり、社内のルールを確認したりして、早めに溶け込めるよう意識しましょう。
これまでの仕事とは同じようにいかないことも多く、精神的に負担がかかるかもしれません。しかし深刻に悩み過ぎず「新しい働き方を取り入れ、どんな環境でも柔軟に対応する練習」という気持ちで挑むのがおすすめです。
前職での働き方に囚われすぎないよう注意
「前の職場ではこうやっていたから、新しい職場でも同じようにする」という働き方が必ずしも通用するとは限りません。
同じような仕事でも手順やルールは会社によって異なります。以前の働き方に囚われすぎることなく、その会社でのやり方に適応していきましょう。
また、前職で成果を出せていた人は転職後、仕事がうまく進められないギャップから負担を感じてしまうことがあります。
悩み過ぎは禁物。仮に前職と同じ職種に転職したとしても、環境や扱う商材が変われば、以前のようにはいかないもの。最初のうちは、周りの人に教えてもらいながら徐々に成果を出していきます。
「即戦力としてすぐ成果を上げる」という気持ちは重要ですが、自分自身に大きな負荷を与えてしまうことも。心理的なハードルを高め過ぎないことも、新しい職場で働く上で重要です。
異業界の異業種成功した実例
ここからは、実際に異業種転職に成功した方の実例を紹介します。
特に、未経験からのキャリアチェンジとなりハードルが高めである「異業界の異業種に転職した事例」にフォーカスしました。
営業職からITエンジニアへ
大手セキュリティ系企業の営業職として働いていた水野修平(みずのしゅうへい)さん。
毎日の業務に忙殺される中、汎用的なスキルが身についていないことが転職を考えたきっかけでした。
ITエンジニアへの転職しようと思った理由は「転職活動を通して、エンジニアとして働く必要性を感じた」ためだと語っています。
転職に当たってプログラミングを学び、他社でも通用するスキルを得たことで安心して転職活動ができるようになったとのことです。
営業職からエンジニアにキャリアチェンジ 目指すのは技術力を持ったビジネス職
また、井達雅(いだて ただし)さんは自動車のディーラーとして12年間働いてきました。
しかし会社や業界の先行きに不安を感じ転職を決意。35歳で初めてのキャリアチェンジでした。
新しい働き方としてITエンジニアを選んだ理由は「将来性のある業界で働きたい」と感じたため。
30代で転職をお考えの方は、ぜひ井達さんのケースをご覧ください。
35歳、初めての転職。12年間自動車ディーラー営業だった男性がテックキャンプを受講しエンジニアへ!居酒屋店長からITエンジニアへ
チェーン居酒屋で店長として働いていた山崎陽祐(やまざきようすけ)さん。
独立して店を持ちたいという目標がありましたが、20代のうちに一度違うキャリアにも挑戦してみたいと思いITエンジニアへの転職を決意。
居酒屋の店長をしていた頃は長期休暇中も忙しく、プライベートの時間が持てないことに不安を感じていたとのこと。ITエンジニアになって固定の休みができ、生活環境は大きく変化したと語っています。
以下は山崎さんのインタビュー動画です。
看護師からITエンジニアへ
看護師として4年間働いてきた春日萌(かすがもえ)さん。
幼い頃から憧れていた仕事でしたが、心身ともにハードな職場を経験し「これから先、いつまで看護師として働けるのか」という不安を感じていました。
病院で働く中、IT機器の力で業務効率が上がったことをきっかけにIT業界への興味を持つように。
普段の生活においても技術の力で暮らしが便利になる様を見て、その影響力を強く実感し、ITエンジニアを目指しました。
憧れだった看護師を辞めてITエンジニアに 「人とつながる」テックキャンプならオンラインでもやりきれる銀行の金融事務からITエンジニアへ
銀行の事務職として働いていた端中凌也(はたなかりょうや)さん。
新卒で入社後、4ヶ月でキャリアチェンジへと踏み切りました。
きっかけは上司の言葉。「何のために働いているのかみんな各々考えてから、働くように」という言葉を受け、働く目的や理由がないまま責任の重い銀行の業務を続けることを不安に感じたとのこと。
ITはニーズの高い分野であるものの、銀行などではまだまだ取り入れられていないと実感し、ITエンジニアを目指したと語っています。
新卒で入社して日が浅いうちに転職をお考えなら、端中さんのケースが参考になるでしょう。
銀行を4ヶ月で辞めた。チームラボグループで第2のキャリアをスタート「昔の自分には働く上での軸がなかった」品質管理部門からWebデザイナーへ
富沢紀(とみさわはじめ)さんは、完全に未経験の状態からWebデザイナーへの転職に成功しました。
元々、化粧品を入れる容器のチェックなどを行う品質管理部門で働いていた富沢さん。会社都合により退職後、今後のキャリアについて考えるようになりました。
ちょうどその頃「AI(人工知能)が人間の仕事を奪う」というニュースを耳にし「AI(人工知能)に奪われないクリエイティブな職種で働こう」と決意。
スマートフォンでの画像編集を趣味としていたこともあり、好きなことを活かせるWebデザイナーを目指しました。
未経験から10週間でWebデザイナーに転職!テックキャンプ受講生 富沢紀さんインタビュー異業種からの転職者が多い業界の例
異業種からの転職者が多い業界が存在します。
これから異業種転職を考える方は、ここで紹介する業界を検討するのもおすすめです。
もちろん、以下の業界でなければ転職は難しいというわけではありません。参考までにご覧ください。
それぞれの業界の傾向も解説します。
- IT・Web
- メディア(広告)
- メーカー
- 人材
- 医療
- サービス・飲食
- 金融
- 建設・不動産
IT・Web
IT・Web業界は深刻な人材不足が問題となっており、求人数が豊富という傾向があります。
特にシステムエンジニア、プログラマーの需要は高く、未経験でも採用を行っているケースも少なくありません。
メディア(広告)
メディア(広告)も異業種からの転職者が多い業界です。
特に、元々クリエイティブ系職種に就いていた人が、広告代理店・制作会社のクリエイティブ職に転職するという事例が多く見受けられます。
インターネット広告市場の成長性を考えると、今後も転職者が増える業界の一つと言えるでしょう。
メーカー
メーカーの中でも、ITを取り入れている企業では転職者を多く募っていることがあります。
昨今「IoT(Internet of Things)」に注目するメーカーが増え、既存の製品にインターネットを組み込むことで新しい製品へ進化させようという動きがあるのです。
この動きから各種メーカーでは、ITスキルの高い人材を確保したいと考える傾向が見られます。
人材
人事経験者やコンサルティング経験者などが採用されやすい人材業界。
就職、転職の市場を知っていることや、アドバイスする立場として働いてきた人材が優遇される傾向があります。
異業種からでも積極的に採用する企業が多めです。
医療
IT業界と同様、医療も人材不足が叫ばれる業界。特に2020年から拡大を続けている新型コロナウイルスの影響で、ニーズが今まで以上に高まっています。
専門的な技術・知識が必要な業界であるため、今すぐに転職するのは難しいかもしれません。しかし採用の要件を満たしていれば、異業種からでも転職しやすい業界と言えるでしょう。
専門学校に通うなどしてスキルアップ、資格取得後に転職を考えるべきです。
サービス・飲食
サービス・飲食は私たちの生活に密接な業界であり、常に人材の募集を行っています。
サービス・飲食業界での人材不足が深刻化した場合、私生活に影響が出る人が急増すると予想でき、なくてはならない業界です。そのことから人材を幅広く募集しており、異業種でも採用されやすいでしょう
しかし新型コロナウイルスによって外出自粛が叫ばれ、サービス・飲食業界全体に大きなダメージがあったことも事実。閉店してしまった飲食店や、外国人客が減ったことで困窮している観光事業なども目立ちます。
転職の際は業界の今後、企業の成長性を見据えた上で行動を起こすのがおすすめです。
金融
営業、窓口業務の経験などを生かしやすい金融業界。
社内でのシステム開発などを行っている銀行も目立ち、IT技術者の採用を行っているケースもあります。
金融業界は様々な職種で成り立っているため、異業種からでも転職しやすいと言えるでしょう。
建設・不動産
建設・不動産業界は、特に営業職やコンサルティング、事務職を経験した方であれば、転職しやすい業界です。
前職での仕事内容がそのまま活かせる場合が多く、これまでに身につけたスキルが採用面接で評価されやすいでしょう。
あなたに合った仕事を見極めるには
転職は改めて仕事を選べる貴重な機会。
せっかくなら妥協することなく、あなたの理想に近い仕事に就くべきです。
ここでは、あなたに合った仕事を見極めるための大切な観点、および具体的な方法を解説します。
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自分のやりたいことは何か考える
「現職は自分のやりたい仕事ではなかった」という気持ちを抱えている人は、本当にやりたい仕事は何かを考え、転職先を見つけましょう。
「自分の理想に合った仕事があるのか」という疑問は考えず、まずはやってみたい仕事とその条件を紙に書き出します。
その上で、最低限満たしておきたい条件を選び、それらに合った求人を探してみましょう。
あなたのスキルを活かせる仕事は何か考える
「これまでの仕事は自分に合っておらず、毎日苦しい思いをしてきた」という人は、スキル・経験の棚卸しが重要です。
あなたが得意なこと、苦ではないと感じることを仕事にできないか考えてみましょう。
「好きなこと」でなくても構いません。「あなたが得意なこと」を仕事にできれば精神的にかなり楽に感じます。
スキル、経験の面からマッチしている求人を探してみましょう。
身近な人から意見をもらう
どんな仕事が合っているのかを自分自身で導き出すのは意外と難しいこと。
主観ではわからないあなたの強みや得意なことがあり、それらを生かすことがベストな仕事の選択につながるケースもあるのです。
自分を客観的に評価するには、他人の目線が必要。家族や友人、恋人など身近な人にあなたの評価をもらい、どのような仕事がマッチしそうか判断する材料にするのもおすすめです。
転職エージェントに相談する
身近に頼れそうな人がいない、という場合は転職エージェントの利用を検討してみましょう。
転職エージェントとは、プロのキャリアアドバイザーが転職活動をサポートするサービスです。
履歴書の添削や面接対策はもちろん、あなたのキャリアや希望をもとにマッチしそうな求人の紹介も行ってくれます。
プロの視点から紹介を行うので、希望の仕事に巡り会える可能性も高いでしょう。
エージェントでしか取り扱っていない求人を紹介してくれるという点もメリットと言えます。
転職エージェントは基本的に無料で利用可能です。
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異業種への転職に勇気を持って踏み出そう
これまでとは異なる業界・職種に転職するのは勇気がいるものです。
不安に駆られてしまい、面接では消極的になってしまうかもしれません。
しかしそれでは採用につながりにくいもの。未経験の世界へ飛び込むとしても堂々と自分をアピールすることが大切です。
本記事を参考に、自信を持って転職活動ができるよう充分な対策を行ってください。
はじめての転職、何から始めればいいか分からないなら
「そろそろ転職したいけれど、失敗はしたくない……」そんな方へ、テックキャンプでは読むだけでIT転職が有利になる限定資料を無料プレゼント中!
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