「社会人の学び直し(リスキリング)に注目が集まっている」
「学び直しをするならITスキルがおすすめらしい」
「しかしITに関しては疎いので、どんなスキルを学ぶべきか分からない」
ITスキルの学び直しに関してお悩みの方は多いでしょう。実際「リスキリング」という言葉が一般的になり、ITスキルを学ぶ社会人は増えています。
一方で、IT初心者からすると、どんなITスキルを学び直しすべきか分からないことも。
そこで本記事では、学び直し(リスキリング)の意味や学び直しにITスキルがおすすめな理由を紹介。また社会人の学び直しにおすすめのITスキルも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
この記事の目次
そもそも「学び直し(リスキリング)」とは?
2020年代頃から、徐々に「リスキリング(Reskilling)」という言葉が注目され始めました。経済産業省によると、リスキリングは以下のように定義されています。
「新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得する/させること」
近年では、特にデジタル化と同時に生まれる新しい職業や、仕事の進め方が大幅に変わるであろう職業につくためのスキル習得を指すことが増えている
引用元:経済産業省
上記の通りで、近年の急速な技術革新や業界の変化により、一部の職種やスキルが過去のものとなり、新しいスキルが求められる場面が増加しています。
リスキリングはこれらの変化に対応するために、個人が新しいスキルや知識を習得し、現代の仕事環境に適応できる人材になるための取り組みです。
そのため、個人の興味関心でスキルや知識を習得するという意味ではありません。
ここでいう「学び直し(リスキリング)」とは、個人が将来に渡って職業を通して価値を生み出し続けるために必要なスキルを学ぶことを指します。
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リスキリングとリカレントの違い
リスキリングと似た言葉として「リカレント(recurrent)」があります。これは「循環する」という意味で、「リカレント教育」という言葉でよく使われます。
リカレント教育とは、職業やスキルの要件が頻繁に変わる現代の労働環境に対応するため、個人が一生涯に渡って学習し、スキルを向上させるための循環型教育のことです。
簡単に言えば、教育(学習)と仕事のサイクルを繰り返すアプローチのこと。仕事をしながら学習に励むこともリカレント教育に含まれます。
一見すると、リスキリングとリカレントは同義の言葉に見えるかもしれません。しかし両者は意味が若干異なります。
例えば、リスキリングはおもに企業側が個人(社員)に対して学びの機会を提供する側面が強く、リカレント教育はおもに個人の自発的な学びの側面が強いです。
また、リスキリングは現在のDX時代・デジタル時代に適応できるスキルを養う意味合いが強く、リカレント教育は広範な学習を指すため特に決まった分野はありません。
給付金制度を活用しよう
学び直ししたいけど、講座やトレーニングを受講する際にはどうしてもお金がかかります。講座によっては数十万円単位かかることも少なくありません。
コスト面でどうしても手が出しにくいという場合は、給付金制度をうまく活用しましょう。一部の講座は受講・修了時点で費用の一部を国が支給してくれます。
具体的には「教育訓練給付金」や「高等職業訓練促進給付金」といった制度があります。
ちなみに、弊社が運営するプログラミングスクール「テックキャンプ」も給付金制度の対象講座であり、受講料の最大70%が支給されます。
学び直しとして気になる講座があれば、対象かどうかチェックしてみましょう。
学び直しにITスキルがおすすめな5つの理由
社会人が将来のキャリアや継続的な成長を考えると、ITスキルの学び直しがおすすめです。その理由はおもに以下の5つがあります。
- ITスキルは需要が高い
- 職業選択の幅が広がる
- 自分に自信が持てるようになる
- 柔軟なスタイルで働ける
- 環境の変化に適応できる
ITスキルは需要が高い
学び直しにITスキルがおすすめな1つ目の理由は、「ITスキルは需要が高い」からです。ITスキルはIT業界だけでなく、あらゆる業界で求められています。
昨今のデジタル技術の進化により、企業や組織はデータ分析・プログラミング・クラウドコンピューティングなどの技術を活用した事業の展開が求められています。
その一方で、IT関連の職種の供給が追いつかず、慢性的なIT人材不足が問題化。各企業はIT人材の創出・確保が急務なのです。
つまりITスキルを身に付けることで、就職・転職市場における競争力が向上し、様々な業界での雇用機会が広がります。
またIT関連の職種はテクノロジーの発展により今後も増加する見込みなので、新たなIT関連の職種の需要も生まれる可能性があるでしょう。
職業選択の幅が広がる
学び直しにITスキルがおすすめな2つ目の理由は、「職業選択の幅が広がる」からです。ITスキルがあれば、異なる業界や職種でのキャリアの機会も広がるでしょう。
実際、医療・金融・教育・製造業など、さまざまな分野でIT技術の活用が進んでいます。ITスキルは業界や職種を超えて活用でき、柔軟なキャリア構築が可能です。
またDX(デジタルトランスフォーメーション)が進む中で、企業がITスキルを求める傾向が強まっており、DXを扱える人材はますます重宝されるでしょう。
ITスキルを身に付けると、現在の職業においてIT技術を活用した異なるポジションに就く機会があったり、転職してキャリアアップも目指せます。
自分に自信が持てるようになる
学び直しにITスキルがおすすめな3つ目の理由は、「自分に自信が持てるようになる」からです。新しいスキルを獲得すれば、自分の可能性に自信を持てるでしょう。
またプログラミングやデータ分析などのITスキルは、具体的な成果物を生み出せるため、自分の手で問題を解決し、プロジェクトを進める実感が得られます。
これにより、達成感を得られたり自己肯定感が向上し、新たなスキルを身に付けたことによる自信も一層高まるはずです。
そして自分に自信が持てるようになれば、普段の仕事に対するモチベーションや向き合い方が変わるため、良い影響を与えてくれるでしょう。
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柔軟なスタイルで働ける
学び直しにITスキルがおすすめな4つ目の理由は、「柔軟なスタイルで働ける」からです。ITスキルがあれば、働き方を自由に選択できる可能性が高まります。
例えば、ITスキルを活かしてシステムエンジニアやWebデザイナーになれば、PC作業が多いので、テレワーク(リモートワーク)などで働ける機会も。
プライベートな事情で在宅勤務をしたり、出社・退社時間に融通を利かせたい場合にも、柔軟に対応しやすい仕事に就ける機会があるでしょう。
また、IT関連の仕事はプロジェクトベースやフリーランスとしての活動も一般的であり、個人の能力やスケジュールに合わせて柔軟に働けます。
働き方を自分のライフスタイルに合わせて調整できるのも大きなメリットです。
環境の変化に適応できる
学び直しにITスキルがおすすめな5つ目の理由は、「環境の変化に適応できる」からです。ITは急速に進化する分野であり、学び直しを通じて最新技術に追随できます。
例えばプログラミングやデータ分析といったスキルは、あらゆる業界や職種に活用できるため、変化する市場や需要に応じて自らの役割も変化させることが可能です。
また、クラウドコンピューティングなどのITスキルは、業務プロセスの効率化や新たなビジネスモデルの導入に対応する際に重要。
ITによってビジネスのあり方や環境が変わっていく中で、ITスキルがあればその波に乗り遅れることなく、うまく活用してキャリアを構築していけるでしょう。
社会人の学び直しにおすすめのITスキル5選
ここでは、社会人の学び直しにおすすめのITスキルを5つ紹介します。
- プログラミング
- データサイエンス
- クラウドコンピューティング
- AI(人工知能)
- サイバーセキュリティ
プログラミング
社会人の学び直しにおすすめのITスキル1つ目は、「プログラミング」です。プログラミングができると、Web制作・アプリ開発・業務効率化ツールの開発などが可能。
プログラミングは就職・転職市場における需要が高く、ソフトウェア開発、アプリ開発、データ分析、自動化などの分野で重宝されています。
また、コードを書くプロセスにおいて、課題を論理的かつ効率的に解決できる能力を養えます。これは仕事全般や日常生活でも役立つスキルです。
さらにプログラミングはアイデアを具現化できる手段の1つなので、自己表現や創造力などのクリエイティブな能力も養えるでしょう。
プログラミング初心者には、HTML/CSS/JavaScriptの基本3言語、またはPythonやRubyなど難易度が低く需要のある言語から学んでみるのがおすすめ。
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データサイエンス
社会人の学び直しにおすすめのITスキル2つ目は、「データサイエンス」です。
これは数学・統計学・データ解析などの手法を駆使して、大規模で複雑なデータセットから有益な情報や傾向を抽出し、ビジネス上の意思決定や問題解決に活用する分野のこと。
データサイエンスを通してデータ分析や統計を学ぶことで、企業のビジネスインテリジェンス・意思決定サポート・予測分析などに貢献できるでしょう。
またデータサイエンスは広範な分野で活用されるものなので、異なる業界や職種でのキャリア機会を広げたり、多岐に渡るプロジェクトに携わることも可能です。
データサイエンスを学ぶ際は、専門のデータサイエンス講座で学ぶのが近道。そのほか、書籍や動画教材での独学も可能です。
クラウドコンピューティング
社会人の学び直しにおすすめのITスキル3つ目は、「クラウドコンピューティング」です。
クラウドコンピューティングとは、インターネットなどのネットワークを通じてコンピュータ資源にアクセスできる技術のこと。
この技術により、例えばテレビゲームで遊ぶ時、商品を購入しなくてもインターネットからゲームデータをダウンロードするだけで遊べるようになりました。
インターネット経由でリソースにアクセスできるクラウドコンピューティング技術を活用すれば、企業は既存サービスのコスト削減や拡張が容易になります。
DX人材を確保したい企業にとって、クラウドコンピューティングを扱えるIT人材は貴重。将来的にも需要が高いITスキルといえるでしょう。
クラウドコンピューティングサービスの具体例としては、AWS(Amazon Web Services)・Microsoft Azure・GCP(Google Cloud Platform)などがあります。
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AI(人工知能)
社会人の学び直しにおすすめのITスキル4つ目は、「AI(人工知能)」です。
近年はSiriやAlexaなどの音声アシスタント、ChatGPTなどのAIチャットサービスが頭角を現し、注目度が上がっています。
AI技術を活用すれば、ルーティンワークなどの単純作業を自動化したり、構造化しやすい業務を効率的に処理することが可能です。
つまり社会人がAIスキルを習得し業務に活用することで、業務プロセスの効率向上や生産性の向上を実現できるでしょう。
またAIは大量のデータを高速かつ正確に分析し、傾向やパターンを見つけ出すことに優れています。
これにより、データを元にした意思決定や予測分析が強化されるので、合理的かつ戦略的なビジネス判断が可能となるでしょう。
勉強方法としては、専用スクールや専門のAI講座などで学ぶのがおすすめ。書籍や動画教材での独学も可能ですが、初心者にはハードルが高いかもしれません。
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サイバーセキュリティ
社会人の学び直しにおすすめのITスキル5つ目は、「サイバーセキュリティ」です。これにはネットワークセキュリティ・脆弱性診断・セキュリティポリシーの設計などが含まれます。
デジタル時代の現在において、リテラシーの観点からもサイバーセキュリティに関する知識やスキルが求められています。
転職市場においても、多様化・複雑化するサイバー攻撃への対策として、サイバーセキュリティのスペシャリストを雇用したい企業は多いです。
サイバーセキュリティのスキルがあれば、重要なデータや個人情報を悪意のある攻撃から守れるでしょう。
またサイバーセキュリティを通してビジネスの持続性と信頼性を確保できるので、顧客や取引先との長期的な信頼関係の構築にも繋がるはずです。
サイバーセキュリティの勉強方法としては、情報処理技術者試験などの資格取得、専門講座の受講などがおすすめ。
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ITスキルの学び直しを通して市場価値を高めよう
学び直し(リスキリング)の意味、学び直しにITスキルがおすすめな理由、社会人の学び直しにおすすめのITスキルなどを紹介しました。
ITスキルはまさにデジタル時代を生きる鍵となるスキル。IT業界のみならず、あらゆる業界で求められる、すべてのビジネスパーソンに必要なスキルです。
その一方で、ITスキルを扱える人材はまだまだ少ないのが現状。そのため、差別化を図り市場価値を高める上でも、ITスキルの学び直しはおすすめです。
リスキリングに興味のある方は、ぜひITスキルの勉強を始めてみてください。
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