「MacBookを売却するので、初期化してデータを消去したい」
「初期化する前の準備や具体的な手順を知りたい」
下取りに出す時、他人に譲る時、ウイルス感染などの重大な不具合が生じた時などに、MacBookを初期化してデータを完全に消去したいタイミングはあるでしょう。
そこで本記事では、MacBookを初期化する時の前準備や具体的な手順を分かりやすく解説。MacBookユーザーの方は、ぜひ参考にしてみてください。
※記事内の情報は2024年2月執筆時の内容です。最新の情報は公式サイト等でご確認ください。
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初期化とは?
「初期化」とは、パソコンを「工場出荷状態に戻す」ことを指します。つまり、購入直後の箱に入った状態、パソコンを触る前のまっさらな状態に戻すということです。
初期化が必要になるケースを挙げると、おもに以下の通り。
- フリマサイトや中古PCの買取業者などに売却する時
- 他人に譲る時
- 小型家電リサイクル法に基づいて処分する時
- ウイルス感染や動作が重いなどのトラブルが発生した時
このように、パソコンを手放すタイミングや、本体に何らかの不具合が生じた時に行います。
以下で、MacBookを初期化するメリットとデメリットを解説します。
MacBookを初期化するメリット
MacBookを初期化するメリットは、以下の通りです。
- 溜まったデータ・アプリ・設定などを一度に消去できる
- 処理速度が購入直後の状態に回復する
- ウイルスを除去できる
MacBookのヘビーユーザーの中には、年1回は初期化して溜まったゴミを消去するという方も。また、自分で初期化すれば、売却時に業者に初期化をお願いする必要がありません。
MacBookを初期化するデメリット
一方で、MacBookを初期化するデメリットは以下の通りです。
- 消去したデータは元に戻らない
- 初期化には時間がかかる(1〜2時間程度)
- 環境構築にも時間がかかる
大事なデータは必ずバックアップを取って保管しましょう。
またインターネット環境にも左右されるものの、初期化には約1〜2時間はかかります。その後の環境構築も考えて、時間に余裕を持って作業してください。
MacBookを初期化する前の準備
ここでは、MacBookを初期化する前に確認すべきこと・前準備を6つ紹介します。
- macOSのバージョンを確認する
- Apple IDを確認する
- スクリーンショットを撮る
- 必要なデータのバックアップを取る
- Windowsを削除する
- Apple公式サイトを確認する
macOSのバージョンを確認する
MacBookの初期化は、本体のモデルとmacOSのバージョンによって手順が変わります。手順を間違えないように、必ず確認しましょう。
本体のモデルとmacOSのバージョンの確認方法は、画面の左上のアップルアイコンから「このMacについて」を選択すればOK。
また「ソフトウェア・アップデート」をクリックして、macOSが最新かどうかも確認します。もし最新でない場合は、アップデートして最新状態に更新してください。
Apple IDを確認する
「Apple ID」とは、App StoreやiCloudなどのApple関連サービスを利用する時に使うIDです。MacBookユーザーならば、必ず設定しています。
そして、初期化の手順でも同様に入力を求められるので、事前に確認しておきましょう。Apple IDはシステム環境設定の「Apple ID」から確認できます。
パスワードを忘れてしまった場合は、Appleのサポートページを参考に再設定してください。
スクリーンショットを撮る
メルカリやラクマなどのフリマサイトに出品する場合、macOSのバージョンやバッテリー情報が分かるように、スクリーンショットを撮っておくとよいです。
MacBookのバッテリー情報の確認方法は、アップルアイコンから「このMacについて」「システムレポート」の順にクリック。
その後、「電源」項目の「状態情報」から確認できます。
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必要なデータのバックアップを取る
大事な文書や動画データなどは、必ずバックアップを取りましょう。バックアップは、iCloudやGoogle Driveなどのクラウドストレージに保存するのがおすすめ。
外付けのHDDやSSDに保管する場合は、紛失や破損に注意してください。
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Windowsを削除する
MacBookにWindowsをインストールしている場合は、初期化前にパーティションを削除しなければなりません。
Windowsを削除する方法は、Appleのサポートページから確認できます。Windowsをインストールしていない場合は、次に進んでください。
Apple公式サイトを確認する
これまでの確認事項に加えて、Appleのサポートページの「Mac を売却、譲渡、下取りに出す前にやっておくべきこと」も確認しましょう。
各Apple関連サービスのサインアウトやBluetoothのペアリングの解除などを行います。
一通り確認し、必要なことを済ませたら、前準備は完了です。
MacBookの初期化のやり方
前準備が完了したら、いよいよ初期化の作業に入りましょう。
ここでは、以下のモデル別にMacBookの初期化の手順を解説します。
- Appleシリコン搭載モデル・Apple T2搭載モデル
- Intel搭載モデル
Appleシリコン搭載モデル・Apple T2搭載モデルの場合
ここでは、Appleシリコン搭載モデル、もしくはApple T2搭載モデルの場合の初期化の手順を紹介。以下の手順で実行します。
- 「すべてのコンテンツと設定を消去」を選択
- 画面の案内に沿って選択
- 消去の確定
- 「Macをアクティベート」まで進めて再起動
- 本体の電源を落とす
初期化手順は、Appleの公式の手順に準拠して解説。詳細を知りたい場合は、Appleのサポートページを確認してください。
またお使いのモデルが該当するかどうか分からない場合は、以下のサポートページも合わせて参考にしてください。
「すべてのコンテンツと設定を消去」を選択
「すべてのコンテンツと設定を消去」は、macOS Monterey以降でのみ使える機能です。
Montereyの場合は、アップルアイコンから「システム環境設定」「すべてのコンテンツと設定を消去」の順で選択します。
画面の案内に沿って選択
その後は画面の案内に従って進んでいきます。途中で、Apple IDからのサインアウトも指示されるので、控えておいたIDとパスワードを入力してください。
消去の確定
出典元:Apple
その後「すべてのコンテンツと設定を消去」を選択すると、初期化が始まります。初期化前の最後の確認なので、選択したら元には戻せません。
準備が完了したことを確認し、確定させてください。
「Macをアクティベート」まで進めて再起動
出典元:Apple
消去を選択後、Macの再起動が開始。その後、画面の案内に従って、言語選択やWi-Fiネットワークを選択していくと「Macをアクティベート」までたどり着きます。
そのまま「再起動」をクリックしてください。
本体の電源を落とす
再起動後、Macの初期設定画面が表示されます。MacBookを手放す場合は、電源ボタンを長押しして完了です。
そのまま使い続ける場合は、設定アシスタントの案内に沿って進めてください。
Intel搭載モデルの場合
Appleシリコン搭載モデル・Apple T2搭載モデル以外のMacBookは、基本的にはIntel搭載モデルです。Intel搭載モデルの初期化は、以下の手順で行います。
- 「macOS 復旧」から起動する
- 「ディスクユーティリティ」を選択
- 「Macintosh HD」を消去する
- ユーティリティウインドウに戻る
- 「macOSを再インストール」を選択
- インストール終了まで待機する
- 本体の電源を落とす
初期化手順は、Appleの公式の手順に準拠して解説。詳細を知りたい場合は、Appleのサポートページを確認してください。
「macOS 復旧」から起動する
出典元:Apple
最初に、システム終了でMacBookの電源を落とします。その後、電源を入れてすぐに「command(⌘)+ R」キーを長押し。
Appleロゴと進捗バーが表示され、進捗バーが動き始めたら長押しを解除してOKです。
次に、ユーザー選択からログインパスワードを入力。すると「macOS 復旧」のユーティリティウインドウ(アイコンが縦に4つ並んだ画面)が表示されます。
「ディスクユーティリティ」を選択
画面から「ディスクユーティリティ」を選択してください。
「Macintosh HD」を消去する
出典元:Apple
ディスクユーティリティを開いたら、サイドバーの「Macintosh HD」を選択。
そして「消去」ボタンを押して、名前・ボリュームを指定(基本的にそのままでOK)して「消去」を選択します。
ユーティリティウインドウに戻る
しばらく待って消去が完了したら、ディスクユーティリティを閉じ、ユーティリティウインドウに戻ります。
「macOSを再インストール」を選択
次に、Wi-Fiが繋がっていることを確認し「macOSを再インストール」を選択します。その後、画面の案内に従ってインストール作業を開始しましょう。
macOSの再インストールに関するガイドラインは、Appleのサポートページから確認できるので、合わせて参考にしてください。
インストール終了まで待機する
macOSのインストールはネット環境によって左右されるので、30分程度から数時間かかる場合も。インストールが終了するまで待機してください。
本体の電源を落とす
macOSのインストールが終了すると、再起動の後、設定アシスタントが表示されるはずです。
MacBookを手放す場合は、電源ボタンを長押しして完了です。そのまま使い続ける場合は、設定アシスタントの案内に沿って進めてください。
MacBookを初期化するときの注意点
MacBookを初期化する時は、以下の注意点をおさえておきましょう。
- ネット環境が安定している場所で行う
- 充電した状態で行う
また、どうしても初期化できないときの対処法も紹介します。
ネット環境が安定している場所で行う
macOSの再インストールが発生する場合、ファイルをインターネットからダウンロードする関係上、ネット接続は必須。
途中でネット接続が途切れたりすると、エラー終了してしまう可能性も。なるべく、高速で安定したネット環境で作業しましょう。
充電した状態で行う
初期化中にMacBookのバッテリーが切れてしまうと、何らかの不具合が発生し、初期化に失敗してしまうことも。
そのため、初期化の作業は必ず充電している状態で行ってください。
どうしても初期化できないときは?
本記事で紹介した初期化の手順、およびAppleのサポートページを参考にしても初期化できない場合、MacBook本体で初期化を阻害する別の原因があると考えられます。
この場合は、AppleサポートやGoogleで現在起きている現象で検索して、調査してみてください。過去に同じ現象で悩んでいた方がいるかもしれません。
それでも解決できない場合は、お近くの中古PCの修理専門店などで、フォーマット(有料)してもらいましょう。
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まとめ:MacBookを売却するときは初期化しよう
MacBookを初期化するときの前準備や具体的な手順、注意点などを解説しました。
初期化は、個人情報を残さないためにも必要な作業です。MacBookを売却したり、他人に譲ったりして手放すときは、必ず行ってください。
また初期化のやり方を理解しておくと、例えば仕事で貸与されたMacBookを他の社員に引き継ぐときにも、役に立つはずです。
MacBookユーザーの方は、ぜひ初期化のやり方をおさえておきましょう。
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