「PHPで作られたサイトにはどのようなものがあるのだろう」
「PHPでできること・できないことを知りたい」
こうお考えですか?
この記事ではPHPで作成されたWebサイト・サービスの事例を14選紹介します。またPHPでできることやできないこと、PHPがプログラミング初心者におすすめな理由や他言語との比較表も紹介。
これを読めば、PHPがあなたにおすすめの言語であるかや、どうやって学習をスタートすればよいのかも分かりますので、ぜひ最後までお読みください。
この記事の目次
PHPで作られたサイトやWebサービス事例14選
PHPで作られたWebサイトやサービスは世界中に存在します。今回はその中でも14の事例を紹介します。
出典元:Facebook
PHPで作られたサイトとして1番最初に挙がることが多いFacebook。国内の月間アクティブユーザー数2,600万人、世界の月間アクティブユーザー数は23億7,500万人。まさに世界最大のソーシャルネットワーキングサービス(SNS)です。
正確にいうと、Facebookの開発は現在、PHPより独自開発したHackへ切り替えられています。もともとPHPで開発されていましたが、2013年よりPHPよりHackへの切り替えが開始され、2014年からオープンソース化しました。
Wikipedia
出典元:Wikipedia
日本語版の月間ユニークユーザー数は3,500万人、ページビュー数は5億を誇るインターネット百科事典 Wikipedia(ウィキペディア)もPHPで作られています。2001年1月に英語版が発足されて以来、2021年6月22日現在321言語で開設。
日常生活でさまざまな情報に触れる中、気軽に語彙の意味や背景を知れるサイトとして世界中で利用されています。
参照:Wikipedia
Slack
出典元:Slack
ビジネスチャットツール SlackはPHPとJavaScriptやJavaで作られています。2019年には全世界で日間アクティブユーザー数が1,000万人に到達したと発表されました。有料プラン利用企業数も8.5万社を超え、さまざまな業界のビジネスを円滑にするツールとして重宝されています。
参照:Slack
Hootsuite
出典元:Hootsuite
Hootsuiteは2008年にカナダで生まれたSNS統合管理サービス。Twitter・Instagram・Facebookといった各種SNSを個人や企業で管理する際、利用サービスが増えるほど管理が困難になりますが、Hootsuiteを利用すると各種SNSアカウントを一元管理できます。
ダッシュボードで複数のSNSをモニタリングできたり、投稿の作成・閲覧・予約投稿・解析といった機能が備わっています。
VKontakte(VK)
出典元:VK
ロシア最大のSNS VKontakte もPHPで作られたサイトの1つ。「フコンタクテ」と発音します。ロシア版Facebookと言われることもあり、Facebookと比較すると動画の投稿が多い特徴が。日本語含め約90言語に対応しています。
ぐるなび
出典元:ぐるなび
グルメサイト ぐるなびは、PHPのフレームワークLaravelで作られています。グルメサイトといえば他にもホットペッパーグルメ・食べログ・Rettyなどがありますが、ぐるなびはその中でも歴史が古く、2000年2月に始まったサービス。
エリアやジャンルを絞って飲食店を検索したり、お得なクーポンをゲットできたりします。
ぐるなびのエンジニアブログもあるので、あわせて参考にしてください。
Retty
出典元:Rettyグルメ[レッティ]
RettyもPHPで作られたグルメサイト。完全実名制で、登録ユーザーはFacebookやLINEなどのSNSアカウントと連携。そのため掲載されるクチコミへの信頼性が高い特徴があります。また、他のグルメサイトと比べタイムライン機能があるのも特徴的です。
CAMPFIRE
2020年5月の流通額は38.9億円と、前年同月比590%を達成したクラウドファンディングサービス CAMPFIRE。もともとはPHPのフレームワークCakePHPで作られていましたが、現在は一部を除きRuby on Railsに切り替わっています。
2021年6月23日時点でプロジェクト数5,058件、総支援額は109.8億円。音楽・芸術・社会貢献など扱うジャンルが豊富です。2020年2月28日からは新型コロナウイルスサポートプログラム開始。
コロナ禍により事業の見通しが立たない事業者のサービス手数料を12%から0%にするなど、資金調達をサポートしています。
参照:CAMPFIRE
ココナラ
出典元:ココナラ
ユーザー数210万人を超えるスキルシェアサービス ココナラは、PHPおよびフレームワークCakePHPで作られています。自分の持つ知識・スキル・経験を売買できる国内最大級のサービスで、ジャンルが豊富なため誰もが才能を活かせる分野が見つかります。
参照:Wantedly
筆者も自身のブログなどで使用するイラストの作成を依頼したことがありますが、メッセージ機能で依頼内容をスムーズにやりとりでき、素敵なイラストに仕上げていただきました。
Schoo
出典元:Schoo
動画オンライン学習サービス Schooは、PHPとフレームワークCodedIgniter、Ruby on Railsで作られています。会員数は約56万人超、導入企業1,600社となっています。
参照:PR TIMES
筆者も以前、Schooの生放送授業に参加しました。授業中はタイムラインやチャット投稿欄が表示され、講師にリアルタイムに質問ができたり、他の参加者の質問やコメントをタイムラインで確認できたりします。
SAGOJO
出典元:SAGOJO(サゴジョー)
2016年4月にスタートした旅人向け求人情報サイト SAGOJOは、PHPで書かれたフレームワークSymfony2で作られています。登録ユーザーは17,000人以上、世界120カ国以上の人が利用しているサービスです。
参照:メディアレーダー
SAGOJOには旅人だからこそできる仕事が掲載されており、旅人に仕事を依頼したい人と旅をしながら仕事をしたい人をマッチング。RPGゲームのような遊び心のあるサイトデザインが特徴です。
WordPress
WordPressはオープンソースCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)。CMSとはWebサイトのコンテンツ(テキスト・画像・デザイン・テンプレート)などを一元管理するシステムです。
WordPressはCMSとして世界で圧倒的なシェアを誇り、そのシェアは60%超、世界のWebサイトの4割がWordPressによって作られていると言われています。
参照:W3Techs
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EC-CUBE
出典元:EC-CUBE
EC-CUBEはECサイト専用CMS。全国35,000店舗以上のショップがEC-CUBEで作られています。ダウンロード版とクラウド版があり、基本機能が充実しているのが特徴。カスタマイズ性が高く、デザインテンプレートによってショップの個性を出しやすくなっています。
Drupal
出典元:Drupal
WordPress同様Webサイトのコンテンツ管理ができるシステム(CMS)です。WordPressは有料プラグインの販売がされていますが、Drupalはコミュニティで公開されているソフト(プラグイン)は全て無料で手に入ります。
PHPの特徴・できること
- SNSサイトの作成
- ECサイトの作成
- ブログ・掲示板の作成
- 社内管理システムの作成
- お問い合わせフォームの作成
- ログイン機能
- 検索機能
- 予約システムの作成
- グループウェアの作成
- API連携
- 検索機能
- データベース連携
- 広告配信システムの開発
- バッジ処理
Webサイト上には「静的ページ」と「動的ページ」があります。静的ページとはいつでもどこからでも毎回同じものが表示されるページ。一方動的ページとはアクセス状況に応じて表示される内容が異なるページ。このうちPHPが得意とするのは動的ページです。
例えば上記の項目のうち「お問い合わせフォーム」や「ログイン機能」なども、ユーザーの入力内容によって異なる表示がされるものの1つ。
またAPI連携のAPIはApplication Programming Interfaceの略で、直訳すると「アプリケーションをプログラミングするためのインターフェース」となります。インターフェースとは2つのもの接続する箇所を指す言葉。つまりAPIとは、アプリケーションとプログラムをつなぐものを意味します。
例えばWebサイトを利用する際にLINEやFacebookのアカウントでログインできる機能も、PHPのAPI連携機能によるものです。
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PHPでできない・苦手なこと
- デスクトップ・スマホアプリ開発
- システムの土台作り
- フロントエンド処理(デザインなど)
Webサイトのデザインなどの見た目は、HTML/CSS・JavaScriptを使用して整えます。いずれもWeb開発の基本となる言語です。
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PHPは初心者におすすめと言われている理由
- 文法がシンプルで理解しやすい
- インターネット上で情報を入手しやすい
- PHPで作られたWebアプリが多い
- 学習本が多数販売されている
- 需要が高い
- すぐに公開しやすい
PHPは数あるプログラミング言語の中でも文法が比較的シンプルで理解しやすいです。また初心者向けの言語として学習本も多数販売されています。
インターネット上にサンプルが豊富にあるのも初心者にとってはメリットでしょう。学習を進める中でつまずいたときも、インターネットで情報を入手しやすいです。
さらに、PHPでWebサイトなどを作成してから公開するまでのハードルが低い特徴も。これはPHPをスムーズに利用できるレンタルサーバが豊富にあるためです。学習した内容をすぐに反映しやすい環境があるのは、プログラミング初心者にとって大きなメリットになるでしょう。
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PHPと他のWeb開発言語との違い
PHP | Ruby | Java | |
難易度 | 低 | 低〜中 | 高 |
言語の種類 | スクリプト言語 | スクリプト言語 | コンパイラ言語 |
汎用性 | 低め | 中程度 | 高い |
年収 参照:TECH Street |
20代:361万円 30代:467万円 40代:586万円 50代:547万円 |
20代:397万円 30代:520万円 40代:603万円 50代:585万円 |
20代:380万円 30代:505万円 40代:608万円 50代:629万円 |
その他特徴 |
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代表的なサービス |
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おすすめの人 |
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このように、PHPはプログラミング初心者でも比較的習得しやすく、クラウドソーシングなどでも開発案件が多数存在します。一方でWeb開発に特化した言語のため汎用性は低め。汎用性を重視するならJavaなどを選んだほうが無難といえるでしょう。
このほか、初心者におすすめのプログラミング言語を以下の記事で紹介しています。あわせて参考にしてください。
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PHPで優れたWebサイト・サービスを開発するには
検索スキル
プログラミング学習を進める上で検索スキルはマストといえます。なぜならプログラミング学習では必ずエラーが発生するため。エラーを解決するための方法を検索するスキルがないと、学習をスムーズに進められない原因になります。
また実際にPHPエンジニアとして活躍する際も検索スキルは重要。そもそもエンジニアはコードを丸暗記しているわけではなく、必要なコードを検索して活用しているためです。
もちろん開発現場でもエラーはつきもので、エラーの原因がどこにあるのかを調べる上でも、検索スキルの高さは役立つでしょう。
英語スキル
エンジニアに役立つ情報は英語で先立って出されます。例えばIT技術のトレンドもまずは英語で発信されるため、エンジニアに英語スキルがあって損することはありません。
また先程の検索スキルに通ずる部分ですが、エラーの解決策を検索する際も、英語スキルがあると重宝します。なぜなら多くのエンジニアが利用するQ&Aサイトも、英語でやりとりされる世界的なサイトの方が多くの情報が共有されているためです。
最新の動向をキャッチできるエンジニアを目指したいのであれば、英語スキルは必須と言えるでしょう。
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Webアプリ開発の関連スキル
PHPを使用する案件では、以下のような言語を組み合わせて行うことが多いため、あわせて習得するのがおすすめです。
- HTML/CSS
- JavaScript
HTML/CSSはテキストの大きさ・色・太さなど、Webページの見た目を構成するマークアップ言語で、JavaScriptはポップアップ表示などWebページの動きをつけるプログラミング言語です。
また、以下の分野のスキルも身につける必要があります。
- Linux(OS)
- Apache(Webサーバー)
- MySQL(データベースソフト)
これらはPHPを合わせて「LAMP」とも呼ばれ、Webサイトやサービスを作るために必要な環境のことを指します。
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コミュニケーションスキル
エンジニアは黙々とコードを書くイメージを持つ人もいるかもしれません。しかしWebサイトやサービスなどの開発は他のメンバーと協力してやるため、エンジニアにもコミュニケーションスキルは重要です。
またITにあまり詳しくないクライアントとやりとりをする際は、専門用語をやさしく説明するスキルも必要。こういったコミュニケーション能力が高いエンジニアは重宝されます。
ITツールを使いこなすスキル
エンジニアはプログラミング言語を使いこなすスキルだけでなく、チャットツール Slackやソースコード管理サービス GitHubなどを使いこなすスキルも必要です。
以下のようなツールを使いこなせると、チームメンバーとのやりとりが円滑にできたり、世界中のプログラムコードを活用できたりします。
- Slack
- JIRA
- GitHub
- Confluence
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PHPを学習する方法
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独学で習得する
PHPは参考書も多く発売されていますし、近年はオンライン学習サービスなどでも学習しやすい言語です。PHPを独学で習得するメリットはコストが少なくて済む点。また自分のペースで学習を進めやすいのも魅力でしょう。
一方でPHPの独学は学習中のつまずきをスムーズに解決するのが難しく、挫折の可能性が高まるデメリットも。特にエンジニア転職目的でPHPを学習する場合は、現在の仕事を続けながら学習も転職活動も進めるのはハードルが高いでしょう。
プログラミングスクールに通う
PHPはプログラミングスクールでも学習できます。プログラミングスクールでPHPを学ぶメリットは、初心者向けのコンテンツで無理なく学習を進めやすい点。また転職サポートを受けながら学習を進められるスクールもあります。
一方でプログラミングスクールには入学金や月謝がかかるため、コストがかさむデメリットがあります。
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