将来性を感じるWeb業界に興味があり、Webサイト・Webサービスの開発について学んでみたいという方もいらっしゃるでしょう。
Webについて調べていると、HTML(エイチティーエムエル)・PHP(ピーエイチピー)といったキーワードが登場します。このHTMLとPHPの違いは何なのでしょうか。

そこでこの記事では、気になるHTMLとPHPの違いについて、初心者にもわかりやすく解説。
HTMLとPHPの特徴や学習手順についても紹介します。
この記事の目次

HTMLとPHPの違いについて
HTMLとPHPのおもな違いは、マークアップ言語かプログラミング言語かという点と、実現できるものが異なるという点にあります。
静的なWebページと動的なWebページが作れる
HTMLは静的なWebページが作れますが、動的なWebページが作れません。HTMLと組み合わせてPHPを使うことで、動的なWebページが作れます。
HTMLは「静的なWebページ」製作ができる
HTMLは静的なWebページが製作可能。HTMLで製作したWebページは、同じタイミングにアクセスすれば、誰でも同じコンテンツが閲覧できます。Webページをブラウザに表示するための言語がHTMLです。
PHPは「動的なWebページ」製作ができる
PHPは、動的なWebページの製作が可能。
動的なWebページとしてわかりやすいものは、Google Chromeでの検索です。Google Chromeは、あなたが「php html」と入力した際に、適切な結果を返してくれます。それはプログラムが定められたルールに従って、HTMLを自動で生成して対応しているからです。
同じタイミングにアクセスしても、ユーザーによって表示されるコンテンツが異なります。

動的なWebページとして、Twitter・Facebookなどもわかりやすい例と言えるでしょう。ユーザーごとや時間によって、表示するコンテンツをカスタマイズできます。
PHPはプログラミング言語
PHPはサーバーサイドで動作するプログラミング言語です。
HTMLはWebページの構成を作るマークアップ言語。
どちらもWebサイトの開発に使用しますが、PHPはプログラミング言語で、HTMLはプログラミング言語ではありません。
HTMLは学習難易度が低い
HTMLはPHPなどのプログラミング言語と比較すると、学習難易度が低いです。
そのため、どのプログラミング言語を学ぶべきか悩んだ際の、はじめのステップにもおすすめと言えます。
使いこなすためには、HTMLはもちろん、CSS・JavaScript・PHPなどに関する幅広い知識が必要です。
Webデザインを行うのであれば、IllustratorやPhotoshopなどの技術も求められるでしょう。
しかし、初歩的なWebページの構造を理解するのであれば、そこまで難易度は高くありません。

Webアプリ・Webサービスの開発においても、基礎としてHTMLの知識は役立ちます。HTMLは学んでおいて損のない言語と言えるでしょう。
HTMLの学習については「HTML勉強法おすすめ10選!無料学習サイト・アプリ・本を紹介」で解説しています。
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HTMLとは
HTML(HyperText Markup Language)は、Webサイト製作に欠かせないマークアップ言語。Weページの文字・画像・文章といった土台となる要素を構成するための言語です。
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HTMLはプログラミング言語なのか?
「HTMLも立派なプログラミング言語」「HTMLはプログラミング言語ではない」という相反する意見が聞かれますが、HTMLは厳密にはマークアップ言語に分類されます。
「マークアップ」とは印をつけるという意味があり、HTMLタグで印をつけて、Webページを構造化することからマークアップ言語と呼ばれているのです。
とはいえ「機械に分かる言葉で命令する」という意味ではプログラミングといっても間違いではないでしょう。
HTMLタグには、以下のような機能を持ったタグがあります。
- bタグ:文字を太字にする
- imgタグ:画像を挿入する
- aタグ:リンクを設定する
HTMLはWebページの骨組みを作る言語です。HTMLだけでは、データを活用した動的なWebページは作れないということも覚えておきましょう。
HTMLはWebサイトの構築に必須
HTMLはWebサイトの構築に必須の言語です。シンプルに文字や画像を表示するだけなら、HTMLのみの知識でも可能です。ただし、装飾や動きのある表現を行うためには、CSS・JavaScriptも必要です。
CSS・JavaScriptについては、以下の記事で詳しく解説しています。

HTMLの特徴について
マークアップ言語「HTML」の特徴について紹介します。
知識がなくても学習をはじめやすい
HTMLは、メモ帳とブラウザがあればすぐに学習をはじめられます。メモ帳にHTMLを記述して、「〇〇.html」というファイル名で保存。Google Chromeなどのブラウザでファイルを開けば、打ち込んだ文書が表示されます。


実際にHTMLを使っていただくと、普段使っているツールで作成と確認ができるのでとても手軽にはじめられることがおわかりいただけるでしょう。
ツールやソフトを使えば簡単にWebサイトが制作できる
HTMLの記述に対応したツールやソフトを使えば、スムーズにWebサイトが制作できます。HTMLは記述にミスがあると正しく動作しないので、初心者にとってメモ帳での本格的なWebサイト製作はハードルが高いでしょう。
Atom・Sublime Textといったテキストエディタを利用すれば、難易度を下げてWebサイト製作が可能。テキストエディタの中には、タグの補完や自分好みのカスタマイズができるなど、幅広い機能を持ったものがあります。
PHPとは
次に、PHPとはどのようなプログラミング言語なのか、概要ついて解説していきます。
サーバーサイドのスクリプト言語
PHPは動的なWebページの製作に使われ、サーバーサイドのデータを利用した機能を開発できるプログラミング言語です。
20年以上の歴史を持つPHPは多くのエンジニアに利用されてきました。そのため、有益な情報や解説書・解説サイト見つけやすいです。言語としてわかりやすいだけでなく、そのような歴史の長さも学びやすいという言われる理由となっています。
PHPは、プログラムを実行する際に、機械語に翻訳するコンパイルという操作が不要なスクリプト言語。ソースコードを記述したら、すぐに動かせるので開発がスピーディーに行えます。
HTMLを動的に表示させられる
HTMLは、静的なWebページを構成。PHPは、条件によってWebページのコンテンツを変更して表示することを可能にします。
たとえば、ユーザーがアクセスする時間帯によって、「おはようございます」「こんにちは」「こんばんは」といったメッセージが表示されるようにできます。
PHPで作られたサイトの例は「【入門】PHPで開発されたサイト例14選!できることや苦手なこと、他言語との比較表も」で紹介しています。
サーバーサイドでデータ処理が可能
ブラウザはユーザーの操作に従って、サーバーにデータを要求して表示。PHPはこのデータを提供するサーバーにおいて、どのような種類のデータをどのように返すかといった操作が可能です。
サーバーの中には、データが集まったデータベースがあります。そのデータベースから必要となるデータを取得して、ブラウザに最適な形に加工を行ってデータを渡すといったことをPHPは実現するのです。
PHPは、サーバーサイドでのデータ処理を可能にするプログラミング言語です。
PHPの特徴について
プログラミング言語「PHP」の特徴について解説します。
学習が容易なのではじめてのプログラミング言語に最適
PHPは他のプログラミング言語と比較すると、学習が容易という特徴があります。また、Webサイトの開発に広く使われているので、書籍やWeb上に参照できる情報が豊富。
ルールがゆるめなので、ソースコードが多少曖昧でも動作します。これは、プログラミング言語において、デメリットでもありますが初心者にとってはありがたいポイントではないでしょうか。記述したソースコードが動作する様子を目の当たりにできれば、学習のモチベーションアップにつながります。


PHPは、習得にかかる時間・手間・コストが低いです。はじめてプログラミング言語を学ぶ方にとって、おすすめのプログラミング言語と言えるでしょう。
Webサイトの開発に特化している
PHPはWebサイトの開発に特化したプログラミング言語です。そのため、Webサイトの開発に便利な機能・ツール・フレームワークが豊富。PHPを使えば、スピーディーで効率的なWebサイトの開発が行えるでしょう。
環境構築のハードルが低い
PHPはプログラムを動作させるための環境構築のハードルが低いです。PHPに対応したサーバーにPHPのファイルをアップロードすればプログラムが動作します。
初心者がプログラミング言語を学ぶ上で、開発環境の構築ははじめのハードル。ここで挫折してしまうケースも少なくありません。環境構築という面においても、PHPは初心者に最適なのです。
ただし、データベースと連携したWebサイトを構築する際には、別の設定やソフトのインストールといった手順が必要になりますので注意してください。
プログラミング初心者がHTML・PHPを学習する手順について
プログラミング初心者がHTML・PHPを学びやすい手順について解説します。
まずはHTMLがはじめやすい
動的なWebページを実際に作っていく手順を理解すると、学習が進めやすいです。 まずは、HTMLでWebページの土台作りを学びましょう。簡単なWebページなら、あまり時間もかからずにできるでしょう。
CSS・JavaScriptをWebサイト開発の過程で学ぼう
HTMLで製作したWebページの土台にCSSで装飾を行います。アニメーションなどの表現をWebページに加えたいのであれば、JavaScriptの知識も必要。
CSS・JavaScripといった関連したスキルも、Webサイトの開発の過程の中で基礎を学ぶと良いでしょう。
HTML/CSS・JavaScriptをある程度理解したらPHPを学習しよう
HTMLなどがどのようなものか、ある程度理解できたらPHPにチャレンジしてみましょう。
HTML/CSS・JavaScriptで作成したWebページに、PHPで機能性を持たせましょう。PHPで構築したプログラムを組み込むことで、ユーザーが操作した動作の処理が実行できます。
簡単に言うと、HTMLなどがWebページのデザインを担当して、PHPは見えない部分の動作を担当しているのです。それぞれの役割がわかると、Webサイト開発に対する理解も深まり、PHPの学習も進みやすくなります。
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Web関連ならRubyという選択肢もアリ
PHPと同じように、Web開発で使われているのがRubyというプログラミング言語です。PHPよりもソースコードの記述にルールが多いので、初心者には難しく感じるかもしれません。
しかし、その分ソースコードが統一されて、プログラムの質が均一に保ちやすいので、チームで開発が行いやすいという特徴もあります。
また、RubyはWeb以外にも、アプリ開発・スクレイピングなど、さまざまなことに利用できる点も魅力です。


Web業界でITエンジニアを目指すのであれば、PHPを学んでからRubyにステップアップしても良いでしょう。RubyはRuby on Railsなどのフレームワークを利用すれば、とても学びやすくなります。自信がある方は、はじめからRubyを学ぶという選択肢もアリです。
PHPの現状と将来性について
PHPに対するニーズや課題といった現状と、将来性について解説します。
PHPの市場のニーズは高い
自社のWebサイトに採用している企業は多いので、PHPの市場のニーズは高いです。CMSの世界シェア1位であるWordPressでもPHPが採用されています。W3Terchsによると、Webサイトのサーバーサイドのプログラミング言語として、PHPは83.1%使われているとあります。
PHPを使うITエンジニアとして就職・転職をするのは、比較的難易度は低いと言えるでしょう。クラウドソーシングサービスなどを利用して仕事を請け、PHPによるWeb製作を副業にしている方もいらっしゃいます。
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プログラミング言語として課題が多い
高いスキルを持ったITエンジニアから、「PHPはプログラミング言語しての完成度が低い」という意見が多く見られます。ソースコードの記述が自由度が高すぎるため、不完全なプログラムであってもある程度動作してしまうことが大きな理由です。
また、バージョンアップは繰り返されていますが、セキュリティが弱いと言われていることも課題と言えるでしょう。
Rubyにシェアを奪われる可能性
PHPはWebサイトの開発に特化している反面、汎用性が低いというデメリットがあります。そのため、Web関連のプログラミング言語として人気が高まってきている汎用性の高いRubyにシェアを奪われる可能性があります。
ただし、既存のPHPを利用したWebサイトのすべてがRubyに変わると考えるのは現実的ではないでしょう。まだまだPHPの需要が高い状態は継続するでしょう。
もしも、PHPの将来性が不安であれば、続けてRubyの学習を行うことをおすすめします。
PHPとHTMLの違い まとめ
PHPはサーバーサイドのプログラミング言語、HTMLはWebページを構成するマークアップ言語という違いがありました。
PHPは将来性を不安視する意見もあります。しかし、現状はシェアが高いため仕事が見つけやすく、学習が行いやすいという魅力があることは事実です。
また、PHPを学べば、他のプログラミング言語を学ぶ際に応用が効きます。プログラミング初心者にとって、多くのメリットがある言語と言えるでしょう。
HTMLはWebサイトを理解するための基本となる言語ですので、この機会にPHPと併せて学習をはじめることをおすすめします。
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