日本では負のイメージがつきやすい「ジョブホッパー」。
転職活動を行う上でも、「3回以上の転職歴は不利になる」と言われることも。しかしジョブホッパー全員が転職に不利とは限りません。
この記事ではそもそもジョブホッパーが転職に不利と言われる理由や、ジョブホッパーでも評価されるために必要なことを解説します。
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この記事の目次
ジョブホッパーが転職に不利と言われる理由
そもそも「ジョブホッパーは転職に不利」と言われるのは何故なのでしょうか。
ここでは5つのポイントで解説します。
中途半端なイメージがある
2〜3年のスパンで転職を繰り返していると、「一つの物事にじっくり取り組んだことがない」イメージを持たれがち。
中には「何事も中途半端で辞めてしまい、何かを極めた経験がない」とさえ思われることもあるでしょう。特に業界や職種も変えて転職を繰り返していると、このように思われる可能性が高いです。
忍耐力がないと思われる
一つの会社で3年も続かないことは、忍耐力のなさを指摘される可能性が高いです。
特に日本は人材の流動性が高くなく、「石の上にも3年」という言葉もあります。仕事に関しても「まずは3年は勤めるべき」という文化が根強いのです。
協調性への疑問
3年未満で転職を繰り返していると「周囲の人との協調性がなかったのでは」と思われるきっかけになります。
また、中途採用面接で前職の愚痴を言ってしまうと、たちまち評価が下がることも。
実際に、リクナビネクストTech総研が採用も担当する現場エンジニア200人に実施したアンケートによると、人事が不採用を決める要素として「前の会社のグチ、悪口を言う」が挙がっています。
強い自信が裏目に出る
「ジョブホッパーとは?特徴とメリット・デメリットも解説」の記事で解説したように、ジョブホッパーになる人は自分に強い自信を持つ傾向があります。
しかし根拠のない自信は、面接官によい印象を与えません。実際に先ほど紹介したアンケート結果でも、人事が不採用を決める要素に「根拠のない自信過剰」が挙がっています。
「なんでもこなせます」「即戦力になれます」と口だけで言っても、面接官には伝わります。裏付けとなるスキルや経験を提示して初めてよいアピールにつながるでしょう。
転職回数で足切りする企業も
そもそも転職回数で足切りをする企業も存在します。これはもともと人材の流動性が低い日系企業特有の文化でしょう。
もし、現時点で転職を繰り返し、足切りが不安であれば、外資系企業にチャレンジする方法もあります。
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ジョブホッパーでも評価されるには
「ジョブホッパーとは?特徴とメリット・デメリットも解説」で解説したように、転職する人は評価される「キャリアビルダー」と、負のイメージがつきまとう「ジョブホッパー」の2種類にわかれます。
では、ジョブホッパーのイメージをキャリアビルダーに近づけるにはどうしたらいいのでしょうか。
キャリアプランを明確にする
職務経歴書で「キャリアプランを持って転職している」印象を持たせられるようにしましょう。
そのためには長期的なキャリアを見直し、理想的なキャリアプランのために必要な転職をしなければなりません。
実際にリクナビネクストが企業の人事担当者に行ったアンケートによると、5回の転職経験を持つ人を採用した理由として、以下のようなコメントがありました。
・当社における業務に対するビジョンが明確であったため
・重要視しているのは、なぜその回数なのか?その回数によって何を得て、どう成長したか?ポジティブなコメントが得られるなら、回数は気にしない
つまり、転職回数に関係なく、自分のキャリアビジョンが明確にある人や、転職によってどう成長したかをしっかりアピールできる人は、評価される可能性が高いのです。
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転職の軸を明確にする
「人間関係の悪化」や「上司を折りが合わない」といった負の要因が転職を考えるきっかけでも、その元となる原因が必ずあります。
そのような「辞めたい」と思った原因を深堀し「転職の軸」を明確にすることが大切でしょう。
転職の軸が定まれば、同様の原因で転職を繰り返すことを避けられます。面接で辞めた原因を聞かれたとしても、俯瞰的な回答ができるでしょう。
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専門性が高い
転職を繰り返していても評価される人は、特定の分野での専門的スキルや経験を持つ傾向があります。
業界や職種を変えて転々としているのではなく、ある特定の分野で高みを目指して転職を繰り返していることは、向上心が高い人と判断されるからです。
実際に前出したリクナビネクストのアンケートでも、以下のような回答がありました。
・弊社の募集する職種にあった方で、同じ職種で管理者として渡り歩いていたので、スキルも高いと判断しました
・転職の事情が本人の責任でなかったことと、所有するスキルが希少で当方としては、是非とも獲得したい人材だったから(採用しました)
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大きな仕事を経験してから転職する
キャリアビルダーはジョブホッパーと同じく複数の転職を経験した人ですが、それぞれの会社で大きな仕事を成し遂げたり、昇格したりしたあとで転職する傾向があります。
このことが面接でアピールできれば、転職があくまでも「キャリアアップの一つの手段」であることを示せるでしょう。
行き当たりばったりの転職ではなく、長期的なキャリアを見据えた転職であるとアピールできます。
情報キャッチ力・行動力を磨く
例えばエンジニアで転職を繰り返していても、IT業界全体の最新動向を踏まえて技術を自ら取得し、転職している人は評価される可能性が高いです。
IT業界のトレンドの流れは非常に早く、一つの技術を極めるよりもあらゆる技術への対応力があるほうが重宝される傾向があるからです。
常に最新情報をキャッチし、行動に移していることは高評価ポイントとなるでしょう。
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ジョブホッパーが転職を有利にするためのアピールポイント
ここまでの内容を踏まえて、ジョブホッパーが転職を有利に進めるためのアピールポイントを4つ解説しましょう。
キャリア形成の一貫性
長期的なキャリア形成のため、ステップアップのために転職をしてきたことを示しましょう。
ただ経験した職種や会社を羅列するのではなく、それぞれでどのようなポジションにつき、どのような仕事をし、どのような評価を得たのかを述べる必要があります。
その上で「このような経験から、さらに〇〇の分野で専門性を高めたいと感じ転職した」といったつなげ方ができるとよいでしょう。
計画的な転職
転職が行き当たりばったりではないことをアピールしましょう。
例えば業界や職種を超えて転職を繰り返したとしても「もともと〇〇の分野に興味があり、趣味として続けていたが、本業としてチャレンジしたいと感じるようになった」など。
ただ、転職理由で嘘を着くのはよくありません。以下のように、明確な理由があれば、転職回数が多くても問題ないとする人事担当者もいます。
短期間で転職を繰り返す方は、入社いただいても長続きはしないと判断しています。ただし、4回転職しても明確な理由があれば特に問題にしません。
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真向きで意欲的な姿勢
面接の際には「人間関係がうまくいかなかったから」「上司と合わなかったから」といったネガティブな理由は基本的にNGです。
「キャリアアップのため」「特定の分野でさらにスキルを上げるため」といったポジティブな理由での転職であることを示しましょう。
それぞれの会社で得た経験を次の会社に活かしてきたたことを示し、「御社でも……」と具体的な業務内容に言及すれば、意欲的な姿勢をアピールできます。
多様なスキル・経験
複数の会社での経験や得られたスキルはしっかりアピールすべきです。
例えば「A社での〇〇の経験を活かし、B社の△△の業務の効率化をはかりました」など。
複数社でのエピソードを踏まえ、多様な経験があることや、一つの考え方にとらわれない柔軟な対応ができることを示しましょう。
さいごに
ジョブホッパーは3〜5回以上転職を繰り返してきた人のこと。日本企業の人事担当者は、転職3回以上から気にする人が多いです。
しかし、キャリアの一貫性がアピールできれば、転職を有利に進められる可能性も。
今一度キャリアの棚卸しをし、長期的にこれから目指すべき道を見直しましょう。
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