転職などで新しい職場を探す場合「働きやすさ」を重視したい人は多いと思います。
人間関係や職場の雰囲気、駅からのアクセスや会社の福利厚生など、働きやすさに関連する要素はさまざま。
この記事では働きやすい職場とは具体的にどのような職場であるか、その11の特徴とあなたにとって働きやすい職場を見つけるための5つの方法を紹介します。
また、働きやすい職場がある企業ランキングTOP10もお伝えします。
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この記事の目次
仕事する上で最も優先することは「働きやすさ」と答えた人は約4割
2019年にエニワン株式会社が全国の20~30代の男女約1000人を対象に行ったアンケートによると、仕事をする上で優先することとして「働きやすさ」と回答した人は全体の39.2%となり、最も多い結果となりました。
2位は「給与面」の26.3%であり、現在の若い世代は給与面よりも職場がいかに自分に合っているかを重視していることがわかります。
働きやすい職場において最も重要なのは人間関係
また、株式会社くらしにくふうが運営するWebメディアのヨムーノは、2021年に首都圏在住20歳~59歳の会社員・公務員863名に対して「働きやすい職場とはどんな職場か」についてアンケートを実施。
その結果、最も多い回答が「人間関係や社内の雰囲気が良好」の33%であり、次いで「休暇がとりやすい」の24.8%、「休日労働がない」の21.4%となりました。
この割合から見ると、働きやすい職場は人間関係が最も重要だということがわかります。
働きやすい職場の11の特徴
何度も転職した人を除き、多くの人が今働いている会社と前働いていた会社といったように、2つか3つの会社・職場しか比較できません。
また、新卒で入社してから初めて転職活動を行う人にとっては、今働いている会社が他の企業と比べて働きやすい職場なのかを判断することは難しいでしょう。
ここではそのような、働きやすい職場を見極めるためのポイントを11個紹介します。
- 人間関係が良好
- 福利厚生が充実している
- 労働時間が適正・休暇が取りやすい
- 出産・育児への理解がある
- 社内の風通しがよい
- 変わったワークルールを強要してこない
- 介護支援が充実している
- 人事評価が公正である
- 残業代が出る
- ハラスメント対策がある
- 社内教育や研修が充実している
人間関係が良好
記事の冒頭で紹介した「働きやすい職場」のアンケートで重要視されていた人間関係は、転職の理由としても大きな割合を締めています。
入社して働いてみないと分からないところではありますが、実際に働いている人に話を聞いてみるなどして会社全体の雰囲気についてわかると安心です。
また、ノルマが厳しい部署や社員同士の競争が激しい職場の場合、お互いの競争意識から人間関係や職場の雰囲気が悪い傾向も見られます。
もちろん、ノルマに厳しい会社が全て人間関係が悪化しているわけではありません。事前に社内の様子を知る方法は後ほど紹介します。
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福利厚生が充実している
福利厚生の充実性は、実際に働く前から見られる一つの基準です。
企業にとって福利厚生とは、社員の充実度を高め会社への定着率を上げる(離職率を下げる)狙いがあります。
そのため、福利厚生の充実度で「社員のことをどれだけ大切に考えているか」を測る目安にもなるのです。
- 住宅手当や家賃補助がある
- 社内にカフェテリアや休憩スペースがある
- 保育施設がある
など、あなたが働きやすい職場なのかを判断する上で、求める制度が整備されているかを見てみましょう。
労働時間が適正・休暇が取りやすい
休暇の取得率も基準の一つです。有給休暇はあっても取得率が低い会社であると、休暇が取りづらい風土、あるいは仕事が忙しすぎて休みが取れない会社の可能性があります。
休暇の取得率と同様に見ておきたいのが労働時間です。平均的にどれくらいの残業があるのか、休日出勤の割合などで、その会社の残業時間への考え方がわかります。
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出産・育児への理解がある
男性も育児休暇を取るようになった現代、出産や育児への考え方は男性であってもチェックしておきたいポイントです。
男性の育児休暇制度はもちろん、その取得できる期間や取得率、育児のための在宅勤務が認められているか、子供の送り迎えが出来るように柔軟な勤務時間であるかなども確認しておきましょう。
社内の風通しがよい
社内の風通しがよく、若い世代でも自由に意見を言える環境も重要です。
例えば若手の意見が採用されて実現された商品やサービスがあるのか、意見を言いやすい活発な意見交換が出来る環境作りがなされているかなどを見てみましょう。
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変わったワークルールを強要してこない
どのような会社にもその会社独自の考え方や風土があります。
「郷に入れば郷に従え」という言葉の通り、その企業の一員として働く限りはその風土や文化にある程度は合わせることが必要になります。
「若手は朝誰よりも早く来て掃除をしないといけない」「休日の社内イベントは必須参加」など、受け入れがたいルールがないか、出来るだけ事前に確認しておきましょう。
介護支援が充実している
超高齢化社会の日本において働きながら介護ができるということも大切です。両親の介護に直面した時に退職を迫る職場もあります。
在宅勤務が可能な職場やワークシェアリングができる職場かどうかなどはこれからの働き方にとって重要です。介護休暇や時短勤務などの支援策がある企業もあります。働きやすさのポイントなのでチェックしておきましょう。
人事評価が公正である
人事評価を公正に行う職場は社員のモチベーションも上がり、働きやすさの基準になります。
上司の好き嫌いで判断されたり、年次だけ高くて仕事をしない人が高い給料をもらっていたりすると不満を持つきっかけになります。
企業によっては上司と部下が定期的に面談を行う1on1や評価の基準を全社員に公表するなどしているので、働きやす企業を見つける判断基準になるでしょう。
残業代が出る
残業代が出るというのは働きやすい職場では当たり前のことです。時間外労働をした場合に残業代が満額出るかどうか確認する必要があります。
仕事を家に持ち帰らせたり、タイムカードを押した後に残業をさせたりするような企業もあるので注意しましょう。
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ハラスメント対策がある
2020年4月から大企業ではハラスメント対策が義務化されることになりました。セクハラ、パワハラ、マタハラ、モラハラなどのハラスメントが横行している職場もまだまだあります。
働きやすい職場には社内に相談窓口や行為者への厳重な対処などの取り組みを積極的に推進しています。
どのようなハラスメント対策があるのか確認するのも大切です。
社内教育や研修が充実している
業務に必要なスキルや知識を習得できる教育や研修が充実しているのも働きやすい職場の特徴です。
人材育成を通じて業績向上を実現させようとする職場は社員のチーム力や会社への信頼にもつながります。
資格やTOEIC取得対策、タイムマネジメント教育など様々な制度を導入している企業があります。働きたい企業にどのような教育・研修があるかHPなどで見てみるといいでしょう。
働きやすい職場を見つける5つの方法
CMや商品のイメージで「この会社はきっとよい会社だ」と判断することは極めて危険であり、あなたにとって働きやすい職場を見つけるためには、入社前の情報収集が欠かせません。
では、具体的にどのようにして働きやすい職場を見つければよいのでしょうか。以下の5つの方法を解説します。
- 転職エージェントを利用する
- 転職サイトで条件設定検索して探す
- 企業の口コミサイトを確認する
- 離職率が低い企業を探す
- 面接の前に質問してみる
転職エージェントを利用する
転職のプロとしてさまざまな企業とコネクションを持つ転職エージェントでは、担当者にもよりますが転職先企業の詳しい内部情報を蓄えている場合があります。
また、その企業の内部の人ではない客観的な意見を聞けます。
離職率や休暇の取得率などのデータはもちろん、過去にどのような人がその企業に就職していったのか、どのようなタイプの人が多いのかなどを聞き、自分がその職場にいることをイメージしてみましょう。
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転職サイトで条件設定検索して探す
福利厚生など一般に公開されているデータを元に探す場合は、転職サイトの条件設定が使えます。
業種や職種はもちろん「離職率5%以下」や「月平均残業時間20時間以内」などの詳細な条件設定で転職先を選べるのです。
ただし、これらのデータは会社が公開しているかどうかによるため、検索結果として表示されなかったとしても、実際には条件に当てはまることもあります。
企業の口コミサイトを確認する
転職会議やカイシャの評判などの口コミサイトを利用し、会社の評判を見ることもできます。
一点気をつけたいのが、口コミサイトの意見はあくまで個人の意見であることです。
極端に悪い内容や逆に極端によい内容の口コミは、内部の人間や悪意を持った人が意図的に書いている可能性もあるため、参考程度に考えておいた方がよいです。
離職率が低い企業を探す
社員の離職率・定着率も基準の一つです。人間関係や職場環境が良好で、福利厚生が充実している「よい会社」は、社員の定着率も自然と上がっていきます。
あなたと同年代の離職率を見ることで、同じ世代の人にとって働きやすいかどうかを判断できるでしょう。
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面接の際に質問してみる
失敗しない転職のためには、入社前に気になることは確認しておくことが大切です。
社内の雰囲気や風通しのよさなど会社のHPやパンフレットに書いていないような内容は、面接時に聞いておきましょう。
残業に対する考え方や社員の休日の過ごし方などを質問し、その企業があなたにマッチするかを判断しましょう。
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新卒ならOB/OG訪問を利用してみよう
新卒の就職活動の場合は、OB/OG訪問を利用して実際に職場で働く方に人間関係や就業環境について質問してみましょう。
企業の人事担当者や面接官は「出来るだけいい人材を採用したい」という思いから、いい情報を積極的にアピールする一方、悪い情報はあまり言わない可能性があります。
中途採用の場合、OB/OG訪問をすることは基本的にないと思いますが、例えば知り合いの知り合いがそこで働いている、といったツテがあれば利用すべきでしょう。
以下の記事では、実際に働きやすい職場づくりをしている企業の取り組み事例について紹介しています。あわせてご覧下さい。
関連記事:働きやすい職場づくりをしている企業の取り組み事例8選と改善ポイント
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働きやすい職場がある企業ランキングTOP10
プロが紹介するランキングサイト「RANK1」では福利厚生などの観点から日本の働きやすい職場がある企業ランキングTOP10を発表しています。ぜひ参考にしてみてください(2022年のランキングです)。
1位:グーグル合同会社
2位:セールスフォース・ドットコム
3位:三井不動産
4位:ボストン・コンサルティング・グループ
5位:リンクアンドモチベーション
6位:サントリーホールディングス
7位:シスコシステムズ合同会社
8位:プルデンシャル生命保険
9位:伊藤忠商事
10位:アサヒビール
「働きやすい職場」と「働きがいのある職場」との違い
「働きやすさ」と「働きがい」は似たような印象を受ける方も多いと思います。この2つの言葉の違いと重要性について解説します。
働きやすさは人間関係や雇用管理制度の充実などを指す
理想の職場として「働きがいのある職場」を挙げる人もいますが、「働きやすい職場」と「働きがいのある職場」は必ずしもイコールではありません。
つまり、例えば「仕事は楽しいけど人間関係には不満がある」という場合は、働きがいはあるが働きやすい職場。
「会社の制度が充実していて人間関係も良好だが、仕事は単純作業でつまらない」という場合は、働きやすいが働きがいのない職場ということになるのです。
働きやすさや働きがいのある会社は業績も高くなる
厚生労働省の資料によると、働きやすさや働きがいのある会社は従業員の意欲や定着率が高いだけでなく、会社の業績も高い傾向があるとあります。
働きがいのある会社で業績が上がっている回答した割合は48%、働きやすい会社では44.8%。これは、「ない」と答えた人よりも、どちらも14%以上も高い数字です。
働きやすさや働きがいがあるかどうかは、転職先・就職先を選ぶ上で重要なポイントになることがよくわかります。
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