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なぜ「教養としてのテクノロジー」が必要なのか

作成: 2017.08.21 更新: 2020.06.08

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テックキャンプ代表 真子です。

今週の東洋経済は「教養としてのテクノロジー」特集でした。このような特集が組まれるのは、IT教育後進国の日本としては素晴らしいことです。

まだ日本では、教養としてテクノロジーを学ぶことの重要性があまり理解されていないように思えます。

ですので今回は、なぜ教養としてテクノロジーを学ぶことが大切なのかお伝えしようと思います。

 

決められたルールで動くだけの仕事は淘汰される

以下はオックスフォード大学マイケル・A・オズボーン氏の論文で示された「あと10~20年でなくなる職業」の一部です。

(引用) オズボーン氏の論文「雇用の未来」にて
「あと10~20年でなくなる職業」として可能性が高いと言われるものを編集部が記載

 

銀行の窓口やレジ係といったようなマニュアル化しやすい作業は、機械によって自動化されると言われています。

置き換えられるのは単純作業だけではありません。

医師、弁護士、会計士、建築士などの高度な仕事も「決められたルール」で行われている作業・判断は多く、一部の仕事はプログラムに代替可能です。

 

あらゆる産業がテクノロジーの影響を避けることはできません。

今後10年で次のような変化が実現していくでしょう。

 

今後10年で起きるであろう変化

  • 自動運転普及で人が運転することは違法になる
  • 店からレジ係がいなくなる
  • ブロックチェーン技術で銀行にお金を預けない時代がくる
  • 医者の診断が人工知能で行われる
  • 農林水産業がロボットで完全に自動化される
  • VR/ARで自宅でスポーツ観戦やコンサート参加が可能になる

 

なぜ急速な変化が起きるのか

出典:ac photo

なぜならコンピューターの性能が、人間が理解できないほど驚異的なスピードで向上していくからです。

「集積回路の実装密度は18ヶ月ごとに2倍になる」

この法則は1965年にインテル共同創業者のゴードン・ムーア氏が提唱しました。これをムーアの法則と呼びます。

約2年で2倍ということは、10年で32倍、20年では1024倍になる計算です。

この法則は机上の空論ではありません。1965年から近年までは約18ヶ月で2倍というペースから遅れてはいるものの、驚異的なペースで実際に進化してきているのです。

現在は、ムーアの法則限界説も流れていますが、新たな設計手法や量子コンピューターを始めとする技術革新は次々と登場しており進化が止まってしまうことはないでしょう。

 

今後もコンピューターの性能が向上すると、より高度で複雑な処理が短時間で出来るようになります。

 

1980年代の家庭用ゲームはスーパーマリオのような2Dゲームが中心でした。しかし、今はハードウェアの性能向上により、高解像度の3Dゲームで遊ぶことができます。

 

最近話題のVR/AR技術が実現できるのもコンピューターの性能向上によるものです。

人工知能、IoT、ブロックチェーン、自動運転など様々な新しい技術はすべてコンピューターの性能向上によって実現しています。

 

急速なコンピューターの性能向上は、人の予測できる範囲を超えています。

 

急激な性能向上に支えられて、新しい物好きしか使わないような新製品が5年〜10年に急速に普及することがあります。

 

iPhoneがはじめて発売されたときはコピペができない、メールが打ちにくい、電池が持たないなどの理由で使いにくい商品でした。

 

しかし、性能が向上するに伴って顧客ニーズを満たし、最終的にはカメラ・音楽・カーナビ・ゲームなどの市場をほとんどを呑み込んでしまいました。

 

このようにコンピューターの急激な性能向上により、今では不可能と思われていることがこの先5年〜10年で可能になっていくでしょう。

 

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代替されないのは創造性を発揮する仕事

出典:ac photo

先の論文の中で、人工知能が代替できない人間の能力では、創造力(64.7%)があげられました。

つまり、自動化する以前のアイデアを生み出す仕事はプログラムによって自動化するのは難しいといえます。

機械はどこまで進化しても人間の使う道具であることには、変わりはありません。無から有を生み出すことはできないのです。

人間が生み出したアイデアが、その後決められたルールで動く「作業」になったところから機械が実務をこなしていきます。つまり人間は今以上に創造性を発揮して仕事をすることが求められます。

 

 

創造性とは何か

では、創造性とはなんでしょうか。

創造性とは、既にあるものの同士の組み合わせです。

急にアイデアが閃いたように思えても、それは過去に知ったこと、体験したことから生まれているのです。

創造的な仕事をするには「今あるもの」を理解しておかなければ新しい価値を生み出すことはできません。

今、世界を変化させているテクノロジーを理解しておくことで初めて創造性の高い仕事ができるのです。

 

「プログラミングなんて覚えてもすぐ使わない」と言う人もいます。

それを言うならば、小中学校の義務教育もすぐ役立つことではないですよね。

教養とはそういうことなのです。

 

スティーブ・ジョブズ、バラク・オバマ、ビル・ゲイツ、マーク・ザッカーバーグなど、世界中のリーダーやインフルエンサー達がプログラミングをはじめとするテクノロジーを学ぶことを強く推奨しています。

しかし彼らは、学んだ全員がエンジニアになるべきと思っているわけではありません。

あくまで教養として、これからの時代を生き抜く上で絶対に役立つから学んでおくべきだと啓蒙しているのです。

 

まとめ

もしあなたがテクノロジーに関して無関心で誰かのつくった仕組みの上で働いているだけでは、これからの時代、機械に取って代わられてしまうのは時間の問題です。

まだ、プログラミングをはじめとするテクノロジーを学ぶことは特殊技能のように思われています。


一方で、国語、算数、理科、社会を学ぶことは当たり前で将来役立つものと理解されています。しかし、教養は時代ともに変わっていくものであるべきです。

 

私は今後も、テクノロジーリテラシーを高める重要性を社会に啓蒙していきたいと思います。

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この記事を書いた人

真子 就有(まこ ゆきなり)
テックキャンプを運営する株式会社divのCEOです。