2020年以降にまん延した新型コロナウイルスによる影響、あるいはテレワークなどの働き方の多様化などで、ビジネスやプライベートでオンライン通話をする機会が増えました。
しかし、パソコンやスマホに内蔵されているマイクでは、音質が心もとないと感じている人は多いでしょう。この問題を解決するのがスピーカーフォンです。
そこでこの記事では、スピーカーフォンとは一体何なのかと、パソコンやiPhoneにおすすめのスピーカーフォンなどを紹介していきます。
※記事内の情報は2023年10月時点の内容です。最新情報は公式サイト等でご確認ください。
この記事の目次
スピーカーフォンとは?
はじめに、スピーカーフォンとは一体何なのかについて解説します。
特徴を順番に見ていきましょう。
- スピーカーとマイクが一体になったデバイス
- 個人でも複数人でも通話が可能になる
- マイクの指向性を調整できる
- ハンズフリーで通話できる
スピーカーとマイクが一体になったデバイス
スピーカーフォンとは、スピーカーとマイクが一体になったデバイスです。
スピーカーフォンが登場する前は、マイクとスピーカーは別々のデバイスとして利用するのが普通でした。
しかし、スピーカーフォンが出たことで、マイクとスピーカーをそれぞれ用意する必要はなくなりました。加えて、スピーカーフォンには主に3つの特徴があります。
個人でも複数人でも通話が可能になる
1つ目の特徴は、複数人での通話が可能になることです。
今まで通話する際は、イヤホンマイクを使って1対1で会話するのが普通でした。その場合は、同じ場所に大人数いる状態でオンライン通話するのが困難という問題があります。
一方スピーカーフォンには、どれだけ音を拾えるかを示す「集音性」という性質があり、集音性があるスピーカーフォンは2人以上の声を同時に拾えます。
さらに集音性の高いスピーカーフォンは、10人以上の声を拾えるため、テーブルを囲みながらのオンライン通話も可能なのです。
マイクの指向性を調整できる
2つ目の特徴は、マイクの指向性を調整できることです。
マイクは、どの方向から鳴る音を拾うかを示す「指向性」という性質を持ちます。
指向性は種類は主に「無指向性(全指向性)」「単一指向性」の2つ。
無指向性はマイクを中心として全方向で鳴っている音、単一指向性は1方向で鳴っている音を拾えます。
また、無指向性でありながら、特定の方向の音のみボリュームを大きくするという機能を備えるスピーカーフォンも開発されています。
ハンズフリーで通話できる
3つ目は、ハンズフリーで通話できることです。
スピーカーフォンを利用するときは、机に本体を置くだけで良いため、手がふさがることはありません。
オンライン通話で何かをメモしたり、通話しながらゲームをするときにも、快適に利用できます。
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スピーカーフォンを選ぶ際のポイント
次に、スピーカーフォンを選ぶ際のポイントを解説します。
押さえておきたいのは、次の4つです。
- 接続方式
- 集音半径
- マイクの指向性
- 便利な機能の有無
接続方式
1つ目は、接続方式です。
スピーカーフォン本体と通話アプリを起動しているデバイス(パソコン・スマホ)の間を、どのような形式で接続するかで、選ぶものが変わってきます。
接続形式は主に4種類あります。
- Bluetooth
- USB
- NFC
- 有線
Bluetooth接続
1つ目は、Bluetooth接続です。
Bluetoothは無線規格の1つで、ワイヤレスイヤホンやカーステレオなどでも利用されています。
ケーブルがいらないため、テーブルに置いてもケーブルに手が引っかかるなどの煩わしさはありません。
また、持ち運ぶ際にもケーブルが絡まる心配がなく、外出先で利用する場合に特におすすめ。
ただし、有線接続と比べると接続状態は不安定で、スピーカーフォンとパソコン・スマホの距離が離れすぎていると、音が途切れがちになります。
利用する際は、パソコン・スマホの近くにスピーカーフォンを置くようにしましょう。
USB接続
2つ目は、USB接続です。
USBはパソコンと周辺デバイス間の接続規格の1つで、充電ケーブルやフラッシュメモリなど、あらゆるデバイスで採用されています。
USBケーブルを介してパソコンの電源から給電できるため、定期的に充電する手間が省けます。
通話する場所が決まっている場合は、USB接続型のスピーカーフォンがおすすめです。
また、一般的に有線接続は無線接続よりも音質が良く、音が途切れる心配はありません。
一方で、ケーブルが手や物にひっかかったり、収納する際にコードが絡まったりするなど、煩わしさが生じるのがデメリットです。
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NFC接続
3つ目は、NFC接続です。
NFCもBluetoothのような無線規格の1つ。おサイフケータイやSuicaに導入されており、かざすだけで通信できるのが大きな特徴です。
NFC接続のスピーカーフォンも他のケースと同様に、スマホをかざすだけで利用できます。
ただし、無線接続のため通信の安定性は有線接続よりも低く、本体とスマホの距離が開いていると音が途切れやすいです。
有線接続
USB接続以外の有線接続方式では、iPhoneにおけるLightning接続などもあります。
Lightningは、iPhoneをはじめとしたApple社が開発した機器で採用されている接続形式です。iPhoneで通話する人などにおすすめ。
集音半径
2つ目のポイントは、集音半径です。
集音半径の値が大きいほど、より広い範囲の音を拾うことができます。
会議室を使って大人数でオンライン会議を行うのであれば、集音半径が大きいものを買うのがおすすめ。
マイクの指向性
3つ目のポイントは、マイクの指向性です。
スピーカーフォンで採用されている指向性は、主に「無指向性」と「単一指向性」の2つです。
多人数での使用には無指向性
無指向性のスピーカーフォンは、全方位の音を漏れなく拾えます。したがって、多人数で使用するのに適しています。
ただし、人の声以外など拾ってほしくない音も拾ってしまうという問題があります。
余計な音を拾いたくなければ、ノイズキャンセリング機能を搭載したスピーカーフォンを選ぶのがおすすめ。
個人で使うなら単一指向性
1人で利用するときは、単一指向性のスピーカーフォンがおすすめです。
単一指向性とは、一方向から鳴っている音を拾うという特性があります。特定の方向の音しか拾わないため、利用者以外の音を拾う心配がありません。
便利な+α機能の有無
ほかにも、スピーカーフォンには快適に利用するための便利機能が搭載されています。
- ハウリング対策になるエコーキャンセリング機能
- 複数人利用を快適にするオートゲインコントロール機能
- 雑音を排除するノイズキャンセリング機能
- 位置検出機能やスマホアプリとの連携も
ハウリング対策になるエコーキャンセリング機能
1つ目は、エコーキャンセリング機能です。
オンライン会議などで起きる問題の1つが、スピーカーから「キーン」と甲高い音が鳴るハウリング現象。原因は、スピーカーとマイクを近い距離に置いているからです。
エコーキャンセリングは、スピーカーから出る音を拾わないようにすることで、エコーを防止します。
ハウリングを防止したいなら、エコーキャンセリング機能付きのスピーカーフォンがおすすめです。
複数人利用を快適にするオートゲインコントロール機能
2つ目は、オートゲインコントロール機能です。
多人数で会議をしていると、声量のばらつきが発生して、声が聞こえにくくなることがあります。
オートゲインコントロール機能は、声量のばらつきをバランスの良い音に整形します。全員の声が同じボリュームで聞こえるようになるので、会議も円滑に進められます。
雑音を排除するノイズキャンセリング機能
3つ目は、ノイズキャンセリング機能です。
マウス・キーボードの音や生活音など、オンライン通話中に余計な音を拾ってしまい、相手の声が聞き取りづらくなることがあります。
ノイズキャンセリング機能があれば、音や声をクリアに相手に届けられます。
位置検出機能やスマホアプリとの連携も
その他にも、特定の方向の音のみを優先的に拾い上げる位置検出機能、スマホアプリと連携して操作できる機能など、スピーカーフォンごとに便利な機能が搭載されています。
【スマホ向け】スピーカーフォンのおすすめ3選
数多く発売されているスピーカーフォンのなかから、おすすめのものを紹介します。ここでは、スマホで通話するのにおすすめのスピーカーフォンを3つ紹介。
- Pioneer Rayz Rally Lightning
- Anker PowerConf S3 A3302
- YAMAHA YVC-200
Pioneer Rayz Rally Lightning
Pioneerより発売されている、Lightning端子対応のスピーカーフォンです。
ポケットに収まるほどのコンパクトサイズでありながら、全方位の音を拾える無指向性のマイクを搭載しています。
本体のスマートボタンを押せば、ミュート切り替えや音楽再生、さらにはSiriを起動させることもできます。
iPhoneから直接電気をもらうので、定期的に充電する手間を気にする必要はありません。
2023年10月時点では在庫切れ。Apple Storeからは購入可能です。
Anker PowerConf S3 A3302
アンカーより発売されている無指向性スピーカーフォンで、専用のアプリを使ってスマホから操作できるのが特徴。
アンカーがリリースしているアプリ「Soundcore」をインストールすれば、音量調節などの操作をスマホで実現できます。
さらにイコライザの設定やバッテリー残量も可能で、直接本体に触れることなく快適に利用できます。
YAMAHA YVC-200
ヤマハから発売されている無指向性スピーカーフォンです。
USB接続でパソコンを使った通話に対応できるほか、Bluetooth接続対応なのでiPhoneでも利用できます。
音響機器開発に強いヤマハの独自技術によって、高音質な音が出力できるので、通話も快適です。
【パソコン向け】スピーカーフォンのおすすめ9選
続いては、パソコン向けのおすすめスピーカーフォンを9つ紹介。
- Anker PowerConf A3301
- AnkerWork SR500
- I-O DATA USB-SPPHS1
- サンワサプライ MM-MCUSB33
- YAMAHA YVC-1000
- YAMAHA YVC-330
- EMEET OfficeCore M2
- Jabra Speak 710
- Jabra Speak 510
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Anker PowerConf A3301
アンカーが発売している無指向性のスピーカーフォンです。
接続方式はBluetoothなのでケーブルいらず、衝撃を吸収してくれるポーチが付属しているので、持ち運びも安全です。
エコー・ノイズキャンセリング機能搭載で、相手にクリアな声を届けられます。
また、オートゲインコントロール機能も搭載されているので、多人数会議で利用するのにおすすめです。
AnkerWork SR500
こちらはシンプルなデザインと高性能なマイク機能を持つ、ビジネスシーンでおすすめのハイエンドなスピーカーフォンです。
連結台数やマイク数が多く、複数台を組み合わせれば大会議室のような大きな空間でも使えるほど、進化しています。10畳程度の広さなら、これ1台で十分。
高感度のマイクを8つ搭載したことによる集音機能の向上、ノイズキャンセリング機能の搭載なども注目ポイントです。
I-O DATA USB-SPPHS1
アイ・オー・データより発売されている、USB接続方式の無指向性スピーカーフォンです。
集音半径は3mほどで、テーブルを囲んで3~5人程度の少人数で会議するのにぴったり。
本体は手のひらに収まるほどのサイズで、重量は280gなので軽々と持ち運べます。
さらにエコー・ノイズキャンセリングやオートゲインコントロールも搭載されているので、クリアな声で会議を進められます。
サンワサプライ MM-MCUSB33
サンワサプライより発売されている、USB接続方式の無指向性スピーカーフォンです。
集音半径は5m前後で、大人数での会議に向いています。
くわえてエコーキャンセリング機能付きなので、オンライン会議で起きがちなハウリングを防止できます。
本体についているミュートボタンでマイクを消音にでき、LEDの色でミュート状態が判別できるため、退席するときなどに便利です。
YAMAHA YVC-1000
ヤマハから発売されているスピーカーフォンで、マイクとスピーカーがそれぞれ独立しているのが特徴です。
複数の接続方式を採用しており、USB・Bluetooth・オーディオジャックの3種類に対応。
パソコンのオンライン通話とスマホ通話の両方で利用できます。
さらにオーディオミキサー機能によって、パソコン・スマホの同時接続にも対応可能です。
YAMAHA YVC-330
ヤマハから発売されている、おにぎりのようなユニークな形をした無指向性スピーカーフォンです。
USB・Bluetooth・NFC・イヤホンジャックの4種類の接続方式に対応しています。
ヤマハの独自技術が込められた「SoundCapモード」は、音の発生源を予測してその音だけを抑制。
これによって声以外の余計な音を遮断でき、よりクリアな声で会話できます。
EMEET OfficeCore M2
eMeetが開発した、複数の接続方式に対応した無指向性のスピーカーフォンです。
USB・Bluetooth・AUXの3種類に対応しており、パソコンを使ったオンライン通話やスマホでの通話両方の場面に対応しています。
位置検出機能が搭載されており、特定の方向のみの音を集中的に拾ってくれます。
Jabra Speak 710
ジャブラが開発した無指向性スピーカーフォンで、USB・Bluetoothの2種類の接続方式に対応しています。
机に置いて使用できるほか、斜めに立てて置くことができるので、1人で使用するのにも最適です。
音楽モードと会議モードの2種類があり、音楽モードではより豊かなサウンドを楽しめます。
Jabra Speak 510
Speak 710よりもさらに、持ち運びに優れた無指向性のスピーカーフォンです。
直径12cmで重量は200gにも満たないコンパクトな本体は、外出先で利用するのに便利。
バッテリー内蔵で、満充電の状態では15時間連続で利用できます。
iPhoneへの電話にスピーカーフォンで出る方法
iPhoneでスピーカーフォンを使う場合、電話に出るときにスピーカーフォンを直接使える状態にしておくと便利です。
これを実現させるための設定方法を順番に説明していきます。
- iPhoneの設定から「アクセシビリティ」をタップ
- アクセシビリティのなかから「タッチ」をタップ
- タッチのなかから「通話オーディオルーティング」をタップ
- 通話オーディオルーティングのなかから「スピーカー」にチェックを付ける
これで、電話に出たときに最初からスピーカーフォンで通話できる状態になります。
個人でも大人数でも!スピーカーフォンで通話を快適に
この記事では、スピーカーフォンの仕組みや特徴、選び方のポイントなどを解説してきました。
エコーキャンセリングやノイズキャンセリング機能など機能性抜群のスピーカーフォンが多数発売されており、会話をより快適にしてくれます。
購入する際は、通話に参加する人数や予算などを考えて選ぶようにしましょう。
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