Google独自のSNS「Google+」は、2019年4月2日にサービス提供を終了しました。
もともとGoogle+を愛用していた方にとっては、なぜ前倒ししてまで終了してしまったのか、気になる方も多いでしょう。
そこで本記事では、Google+とはどんなアプリだったのか、なぜ終了してしまったのか、Google+の代わりとなるアプリなどを紹介します。
この記事の目次
Google+とは何だったのか?
出典元:Google
サービス提供が終了したGoogle+とは一体何だったのか、本章で見ていきます。
2011年に登場したSNSサービス
Google+とは、2011年6月頃にサービスが開始されたGoogle独自のSNS。
GmailやGoogleドライブといったお馴染みのサービスは、Googleアカウントがあれば使えます。Google+もその中の1つでした。
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Facebook・Twitterに対抗
FacebookやTwitterに対抗して、GoogleはGoogle BuzzやGoogle WaveといったSNSを提供しましたがユーザーにはあまり普及しませんでした。
こうした状況を打破すべく、1年間の準備期間をかけてGoogle+をリリース。
「サークル」「コレクション」「コミュニティ」などの独自機能は魅力でした。しかしTwitterやInstagramと肩を並べることはなく、終了してしまいました。
GoogleフォトやハングアウトはGoogle+から分離
Google+は、Googleのサービス提供に一役買いました。例えば、写真の保存によく使われる「Googleフォト」は、2015年にGoogle+から分離したのも有名です。
また、Web会議ツールとして愛用する人も多かったチャットツールの「ハングアウト」も、Google+から分離してできたサービス。
このように、Google+はGoogleのサービス拡大に大きく貢献したといえるでしょう。
2019年4月2日にサービス終了
Google+は、2019年4月2日に惜しまれつつもサービス提供に終止符を打ちました。これは2018年10月に発表された8月から、4カ月前倒しになったようです。
ちなみに、G Suite向け(企業向け)としては細々と継続していました。しかし2020年7月6日には、完全終了に至りました。
Google+が終了した理由
Google+が終了した理由としては、ユーザー利用率の低さがありました。SNSは誰かとつながりがあってこそ成り立つものですから、ユーザー数の少なさは致命的です。
また、Googleはユーザーのニーズに応えるサービス提供が困難であることも理由の1つ。
Google+の人気が低調だった要因は、さまざまな理由が考えられます。
詳しくは「Google+が終了する理由!AKBファンから人気も、50万件の個人情報流出が問題に」もご参考ください。
直感的な操作が難しかった
Google+は直感的な操作が難しく、使い方を逐一確認しなければならなかったのも、サービス終了の一因といえるでしょう。
そして、現実でつながりがある方とスムーズにGoogle+上でつながれない点についても、SNSとしてはマイナスだったと考えられます。
ビジネスツールとしての可能性はあった
ユーザー目線で考えると、サービス終了が残念だと感じるポイントも。
例えば、タイムラインのUIはシンプルで、写真などのコンテンツが美しく見えるようになっている点はとても良かったです。
ハングアウトやGoogleフォトなどの、Googleの他のサービスがスムーズに使える点もプラスだといえるでしょう。
投稿のプライバシーの設定が細かくできる点もユニークでした。公開範囲を限定できた点なども踏まえると、ビジネスツールとしての可能性はあったはずです。
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Google+の機能
本章では、Google+にあったおもな機能をおさらいします。
ホームストリームをチェックする
ホームストリームから、フォローしている好きなユーザーの投稿をチェック。コレクションやコミュニティなども含めて確認できました。
友だちを見つけて交流する
「おすすめアカウント」や「フォロー・サークル」から検索すると、自分のGmailと連携しているユーザーが表示されるのも便利。
友だちや知人を見つけてフォローすると、ハングアウトを利用した連絡も可能に。
また、お気に入りの投稿を見つけたらフォロワーへの共有も可能でした。
投稿をシェアする
投稿のシェアももちろん可能。GoogleフォトやGoogleドライブからファイルシェアがスムーズだったのは、特筆すべきポイントでした。
公開範囲をカスタマイズして特定の人だけにシェアする使い方も可能でした。
サークルで投稿
サークルはユーザーのリストです。特定のユーザーをサークルとしてまとめておくことで、整理しやすいのが便利でした。
投稿範囲の指定、サークル内のユーザー投稿をまとめて確認などもポイント。
コレクションをはじめる
投稿画面からコレクションの作成を簡単に実行できたのも非常に便利。名前と説明を入力してコレクションを作成します。
テーマを定めて投稿を行う場合や、気に入った投稿をまとめる場合に便利な機能です。
コミュニティを制作・参加
特定のテーマを掲げたコミュニティもGoogle+の面白い機能の1つ。誰でも簡単に作成でき、好きなコミュニティに参加して世界中の人々と交流できるのも魅力でした。
限定したユーザーのみに公開することも可能で、クローズドSNSとしても優秀だったのです。
気に入った投稿に「+1」
あなたが気に入った投稿には、「+1」を行いましょう。これは、Facebookの「いいね!」のようなものです。Google+の「+」は、この「+1」を意味しているのではないでしょうか。
Google+の魅力
Google+にはどんな魅力があったのか、本章で紹介します。
ユーザーをフォローしなくてもOK
Google+は、ユーザーをフォローしなくても投稿を確認できました。Twitterのようにアカウントをフォローしなくても、ホームストリームなどに投稿を表示できたのです。
具体的には、コミュニティやコレクションをフォローすればチェック可能だったので、ユーザー自体のフォローに抵抗がある人のも使いやすい仕様でした。
投稿の細かい設定が可能
公開範囲の設定に関して細かくカスタマイズできたのも魅力。友人・知人・家族などの近しい間柄だけと繋がりたい人にも便利でした。
Googleのアカウントがあればすぐに使える
GmailやGoogleフォトを使っているなど、Googleアカウントを持っていればGoogle+はすぐに利用可能。Googleアカウントに紐付いたサービスを利用した投稿も簡単に行えます。
これは、Googleが提供するサービスならではの魅力といえるでしょう。
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Google+の人気アカウント
Google+で人気だったアカウントを以下の4つに分けて紹介します。
- エンターテインメント系
- 企業系
- 人気コミュニティ
- 人気コレクション
エンターテインメント系
エンタメ系の人気ユーザーを6つ紹介します。
- AKB48
- NMB48
- SKE48
- HKT48
- ボイメン
- 森高千里
AKB48
Google+で忘れてはならないのが、AKB48の存在。AKB48やその姉妹グループはGoogle+で「AKB48 on Google+」を2011年に開始。
Google+の普及を後押しした、重要な存在といえるでしょう。
ArKaiBu Project48には、AKB48関連の投稿やコメントがアーカイブされています。
NMB48
こちらは、AKB48の姉妹グループで大阪・なんば発のNMB48です。
SKE48
こちらは、同じくAKB48の姉妹グループで名古屋・栄発のSKE48です。
HKT48
こちらは、同じくAKB48の姉妹グループで福岡・博多発のHKT48です。
ボイメン
名古屋のイケメンヤンキーユニット「BOYS AND MEN」(ボイメン)。彼らのラジオのGoogle+公式アカウントがありました。
森高千里
森高千里の大量のセルフカバーやライブの様子が投稿されていました。
企業系
企業系の人気アカウントを3つ紹介します。
- PlayStation
- TOYOTA
- Hello Kitty
PlayStation
Playstationの公式アカウント。Playstationに関わるニュースを投稿。Google+で最もフォロワーの多いアカウントでした。
TOYOTA
日本を代表する自動車メーカーであるトヨタ自動車の公式アカウントもありました。車好きの方を中心に人気でした。
Hello Kitty
世界中で高い人気を誇るHello Kittyの公式アカウント。
更新頻度は少なかったものの、かわいいキティちゃんの画像が多く掲載されていました。
人気コミュニティ
情報収集に最適だったおすすめコミュニティについて紹介します。
- AKB48-Google+community
- ぐぐたす写真部
- 居酒屋&バーが好き
- 猫の集会
- インスタントめ~ん部♪
AKB48-Google+community
2012年に作られたAKB48のコミュニティ。
ぐぐたす写真部
素晴らしい写真が多く投稿されたコミュニティ。
居酒屋&バーが好き
お酒を飲むのが好きな方にはたまらないコミュニティでした。
猫の集会
猫のかわいい写真やユーザー自慢の猫の写真が集められたコミュニティ。
インスタントめ~ん部♪
インスタントの袋麺やカップ麺の情報を共有していたコミュニティ。インスタント麺が好きな方にとって、とても有益なコミュニティでした。
人気コレクション
Gooogle+は画像の表示がきれいでした。
ここでは、写真が美しく人気だったコレクションを紹介します。
- 風景写真 / Landscape photos
- HISTOIRE & ARCHÉOLOGIE
風景写真 / Landscape photos
Ryota Sutoさんによるクオリティの高い風景写真が投稿されたコレクション。
HISTOIRE & ARCHÉOLOGIE
歴史と考古学好きにはたまらないコレクションで、日本版もありました。
Google+の代わりとなるアプリ
本章では、Google+の代わりとなるアプリを2つ紹介します。
- Google Currents
- Google Chat
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Google Currents
出典元:App Store
Google CurrentsはGoogle+の後継サービスにあたる企業向けコミュニティサービスです。
ただし、本サービスは2023年中にサービス終了が決定。既存ユーザーは順次「Spaces」への移行が推奨されています。
Google Chat
出典元:Google
Google Chatは、個人でも会社のチーム間連絡にも使えるチャットツール。
2022年3月22日よりアプリ版の「ハングアウト」サービス終了に伴い、Google Chatへの移行が促されています。
Google Workspaceに含まれるコンテンツ(Googleドキュメント、スプレッドシートなど)の共同編集が可能だったり、Google検索機能との連動も可能です。
ありがとうGoogle+
Google+とはどんなアプリだったのか、なぜ終了してしまったのか、Google+の代わりとなるアプリなどを紹介しました。
TwitterやInstagramという強力なSNSの前に撃沈してしまい、惜しまれつつもGoogle+はサービス提供を終了してしまいました。
天下のGoogleといえども、SNSサービスの普及には手をこまねいたようです。
今後、Google+に変わる新たなSNSサービスが登場するかはわかりません。
しかしGoogle+によってコミュニティが活発化したり、分離したサービスが今なお使われていることも考慮すると、もたらした影響は大きいでしょう。
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