- 1位:Java(34.98%)
- 2位:PHP(16.43%)
- 3位:Python(9.43%)
- 4位:JavaScript(9.38%)
- 5位:Ruby(7.42%)
これからプログラミングのスキルを身につけたいと思う人は「できれば簡単に習得できて、仕事も多い言語を学びたい」と思うのではないでしょうか。
本記事ではプログラミング言語を難易度別に紹介しています。これから学ぶプログラミング言語選びの参考にしてみてください。
この記事もオススメ
この記事は現役エンジニアによって監修済みです。
この記事の目次
そもそもプログラミング言語とは
プログラミング言語の難易度について解説する前に、ここでは「そもそもプログラミング言語とは一体何か」についておさらいしましょう。
- スクリプト言語かコンパイラ言語か
- メモリやCPUの扱いに対する知識
- 手続き型かオブジェクト指向か、関数型か
プログラミングとは何かについては「プログラミングとは何か?を世界一わかりやすく解説【初心者向け】」でも解説しています。
スクリプト言語かコンパイラ言語か
プログラミング言語の特徴による種類分けと、その特徴による学習難易度の基準を幾つか示してみましょう。
まず、プログラミング言語には大きく分けて「スクリプト言語」と「コンパイラ言語」の2種類があります。どう違うかを説明しましょう。
パソコンやスマートフォンなど、コンピュータは「0」と「1」の組合せでしか情報を処理できません。ですので本来であれば「0」と「1」の組合せだけ、もしくはそれに近い形でプログラムを書くのが最も良いです。コンピュータからすれば、そうした形式でなくては情報処理ができないのです。
ですが、それは人間が読んだり書いたりしようとしても、よほど訓練しない限り読み書きできるようにはなりません。
ちなみにこのような人間が苦労する、コンピュータが解釈しやすいプログラミング言語を「低水準(または低級)言語」と呼びます。
そこでプログラミング言語では人間が読めるような形で書きます。こういう言語を高水準言語、または高級言語と呼びます。
そして、それをコンピュータが処理できるように変換する作業が必要になるのです。この変換のことを「コンパイル」と呼びます。
コンパイラ言語
「コンパイラ言語」はプログラムが書き上がったら、コンピュータが実行できる形に変換してから実行させる言語です。
ソースコードにエラーがあった場合は、コンパイル実行時にエラーとして表示されます。コンパイルによって生成されたソースコードは、安全性が高く、品質が高いものになります。
その代わり、必ずコンパイルが成功しない限り動かすこともできないという点が面倒な点です。
スクリプト言語
一方「スクリプト言語」はプログラム実行時に、逐次コンパイルが行われ実行される言語です。「ちょっと試しに書いてみた」というレベルのプログラムをすぐに動かす事ができるという点で、初心者が学習するには扱いやすいプログラミング言語です。
一方「正しく動くかどうかは別」なのが弱点。文法エラーが含まれているコードでも、見た目上は正しく動くことがあります。よってエラーが発見しづらく、安全性が求められるシステム開発には必ずしも向いてはいません。
ただ、とにもかくにも実行はされます。ですので、習得難易度で言うと、スクリプト言語の方がコンパイラ言語よりも難易度は低いと言えます。
メモリやCPUの扱いに対する知識
2つ目は、ハードウェアとも関連した部分の知識が必要かどうかです。
例えばIoT(Internet of Things:モノのインターネット化)に必要なセンサー類のプログラムですと、どうしてもハードウェアの知識と切っても切り離せない部分があります。
そしてこのようなジャンルで良く使われるC言語やC++言語というプログラミング言語では、「どの程度の量のメモリを使うのか」「それはいつ確保して、どのタイミングで解放するのか」などを明示的にプログラムする必要があります。
そしてよくあるのが「確保はしたけど、解放するのを忘れた」ことによる、メモリを食い潰してOS自体をハングアップさせてしまうというエラーです。
C言語もC++言語もコンパイラ言語ですが、メモリ解放忘れはコンパイル実行時に指摘されないため、OSがハングアップして初めてエラーに気がつくこともあります。
さすがにこれでは使い勝手が悪いということで、メモリの確保も解放も自動的にやってくれるプログラミング言語が多く開発されました。その機能を指す言葉が「ガベージ・コレクション(Garbage Collection)」略してGCです。
JavaなどはGCがメモリを管理してくれるため、C言語やC++言語に比べると、習得する際の難易度が下がっています。
ただパソコン自体の仕組みなど、ハードウェアの知識が無いと習得できないプログラミング言語は難易度の面からは避けた方が良いでしょう。
手続き型かオブジェクト指向か、関数型か
3つ目の基準はプログラミング言語で開発を行う際の、書き方によるものです。Webやスマートフォンアプリの開発で目にするのは、たいていの場合、手続き型言語かオブジェクト指向言語です。
それに対して関数型の言語は「データに何らかの処理を加えていく」ことを連続させ、プログラムを組み立てています。これを理解するのはなかなか難しいですし、関数型言語でWebシステムを組み上げていくのはかなりハードルが高いと言えます。
またWebシステム構築で使われる主要言語としては、関数型言語は採用事例が極めて少ないです。これらのシステム開発には、基本的には手続き型言語やオブジェクト指向言語がよく使われます。
手続き型言語
先ず手続き型言語ですが、これにはBASICやC言語、COBOLなどが含まれています。またPHPやPythonでも、手続き型言語のようなプログラムを作ることができます。
基本的には上から順番に実行される複数のモジュールを組み合わせて、作成されます。
あるモジュールから、別のモジュールを呼び出しながら処理をしていくタイプのプログラミング手法です。自動的に何かを別のものに変換するようなプログラムを書くのに向いています。
身の回りで良く使われるのは、Excelのマクロでしょう。複数のシートから値を集めてきてグラフを作成するというマクロや、プロジェクトの進行状態を表すガントチャートを作成するマクロなどです。
身近な例で言うとExcelで小遣い表を管理している場合、毎月の支出を登録したシートから、費目別のシートに該当する部分をコピーするようなマクロなどがあります。比較的短いプログラムを書く場合には、この手続き型言語や、手続き型のプログラミング手法が向いています。
オブジェクト指向言語
オブジェクト指向言語は、プログラム全体をオブジェクト同士の相互作用として組み立てていきます。
たとえば、銀行の通帳を考えてみます。「通帳」というのが「オブジェクトのひな形」です。AさんもBさんも同じ銀行の通帳(オブジェクト)を持っていますが、Aさんの通帳とBさんの通帳では残高(状態)が異なっています。そして預け入れや引き出しを行う事で、残高(状態)が変化していきます。
これと同様のことをプログラムで行っているのがオブジェクト指向言語だと言えます。
AmazonなどのECサイトを例にすると、まず「商品紹介ページ」「買い物カゴ」などのオブジェクトがあります。
たとえば「商品紹介ページ」であれば、どの商品の情報を「状態」として与えるのかを制御します。また「買い物カゴ」というオブジェクトでは、そこにどんな商品が入っているのかという「状態」を制御しているわけです。もちろんAさんの買い物カゴとBさんのものとでは、入っている商品の数も種類も異なるでしょう。
実は人間が生活をしている中で周りを見渡すと、このオブジェクト指向というのは大変理解しやすい考え方です。
初心者が学ぶ場合には、理解がしやすい言語だと言って良いでしょう。またJava、Ruby、Pythonなどでもそうですし、PHPなどでもオブジェクト指向でプログラムを作ることができます。
これらのプログラミング言語は案件も多いため、これからプログラマーを目指すのであれば、このタイプの言語を選択するのが良いと思います。
プログラミング言語難易度ランキングTOP16
ここからは、数あるプログラミング言語のなかから、主要なものを選りすぐり、難易度別に紹介していきます。
それぞれのプログラミング言語の概要や汎用性などをお伝えしますので、これから習得する言語を決める際の参考になさってください。
プログラミング言語 | 難易度 |
C++ | ★★★ |
C言語 | ★★★ |
R言語 | ★★★ |
アセンブリ言語 | ★★★ |
Python | ★★ |
Java | ★★ |
Swift | ★★ |
Kotlin | ★★ |
VBA | ★★ |
C# | ★★ |
Go | ★★ |
Ruby | ★ |
PHP | ★ |
JavaScript | ★ |
Typescript | ★ |
HTML/CSS | ★ |
難易度高:C++
C++は、高速な処理を実現したいシステムの構築でよく使用される、オブジェクト指向型のプログラミング言語です。
後述するC言語の機能を拡張させているため、C言語の上位互換と捉えることもできます。
ほかの言語に比べると、処理速度が格段に速いという特徴があり、大規模な業務システムやデータ分析、アプリ・ゲーム開発など、幅広い範囲に対応可能です。
文法の構造が複雑で学習難易度は高いものの、一度マスターすればプログラマーとしての大きな強みとなります。
難易度高:C言語
C言語は、処理速度が速く、C++との互換性もあるため、プログラミング上級者に好んで使用されているプログラミング言語です。
1972年に開発されて以来、現在まで利用されており、プログラミング言語のなかでは長い歴史を誇ります。
メモリやストレージなどのハードウェアの制御を行うことが多く、ハードウェアの知識も必要なので、ほかの言語に比べると学習難易度が比較的高くなるのは避けられません。
また、C言語から派生して開発されたプログラミング言語は、C++やObjective-Cなどをはじめとして複数あります。
C言語を理解すれば、それらの言語の学習に役立つため、今後レベルアップを図るなら習得しておきたいところです。
この記事もオススメ
難易度高:R言語
R言語は、統計やデータ可視化などのデータ分析に特化した、プログラミング言語および環境です。
多くの統計関数やライブラリが組み込まれており、短いコードを書くだけで、多種多様なグラフやチャートを制作することができます。
R言語は柔軟性が高いゆえに、関数を自由に定義できるほか、PythonやJavaといったほかのプログラミング言語と組み合わせて使用することも可能です。
文法の習得自体はそれほど難しくない一方で、正確にデータを解析するには統計学の知識が求められるため、総合的には難易度が高い言語といえます。
難易度高:アセンブリ言語
アセンブリ言語は、機械語の扱いを容易にするためにつくられたプログラミング言語で、コンピュータが解釈できる“低級言語”にカテゴライズされます。
機械語は0と1のみの羅列で構成された言語であり、人間が記述を理解することは困難です。
そこで、人間が読み書きできるように命令単位で置き換えてわかりやすくしたのが、アセンブリ言語です。
コードの文字数は少なく済むように作成されていますが、独特な記述に起因する難しさがあるため、学習難易度は高くなります。
難易度中:Python
コードの記述がシンプルで短い構文であるゆえに、開発効率の良いプログラミング言語として知られているのがPythonです。
Pythonは、Webアプリケーションの開発やデータ分析、機械学習、作業の自動化など、幅広い分野で利用されています。
そのため、Pythonを習得できれば、さまざまな業界でキャリアの選択肢を広げられるでしょう。
プログラマーの作業効率を考えて開発されたという経緯もあり、シンプルなコードなので、学習難易度はそれほど高くありません。
この記事もオススメ
難易度中:Java
オブジェクト指向型のプログラミング言語の代表格にあたるのが、Javaです。
C++の不便な点を解消することを目的に開発が進められ、1995年に発表されました。
Javaの用途は、業務システムやWebサイト、ソフトウェアの開発など多岐にわたります。
さらに大規模なシステム開発に向いているため、大企業で使われるケースが多くあります。
なお、Javaを習得するためには、記述量の多いコードとさまざまな文法・ルールを覚えることが欠かせません。
そのため難易度は決して低くはありませんが、日本語の学習教材や情報サイトが豊富なので、学ぶ環境は整っているといえるでしょう。
この記事もオススメ
難易度中:Swift
Swiftは2014年にApple社によって開発された、比較的新しいオブジェクト指向型のプログラミング言語です。
得意とするのは、iOS・macOS・watchOS・tvOSなど、Appleのプラットフォームに向けたアプリケーションの開発です。
Swiftには、シンプルなコードで、エラーが起こりづらいという特徴があります。
一方で、Xcodeというプログラミングエディターツールの使い方を理解する必要があるため、そのぶん難易度は高くなります。
難易度中:Kotlin
Javaとの互換性があり、産業利用向けに開発されたプログラミング言語がKotlinです。
Google社がAndroidの公式開発言語と認めており、Androidのアプリケーションを開発するうえでは欠かせません。
Kotlinはシンプルなコードで扱いやすく、Javaよりも難易度は低くなります。
ただし、現状では日本語の学習教材や情報サイトが少なく、独学での習得は難しいとされています。
難易度中:VBA
VBAは“Visual Basic for Application”の略称で、Microsoft Office社が開発したOfficeシリーズに搭載されているプログラミング言語です。
Excel・Word・PowerPoint・Accessといったソフトウェアを、自動化するツールをつくることができます。
さらに、ほかのOffice製品と連携した機能を実装することも可能です。
ExcelやWordなどを普段使っているなら、ソフトウェアに慣れているため、VBAのコードに対する学習のハードルはそれほど高くないでしょう。
他方、あまりなじみがない場合は、ソフトウェアの使い方も覚えながら学習する必要があります。
コード以外のことも覚える必要がある点では、難易度が高くなるというわけです。
難易度中:C#
C#は、Microsoft Office社によって開発された、オブジェクト指向型のプログラミング言語です。
Microsoft Office社が開発した言語なので、Windows系の開発に適していますが、Macのアプリケーションも作成可能です。
Webアプリ・スマホアプリ・クロスプラットフォーム開発など、さまざまなシステム開発に対応しており、ゲーム開発においても使用されています。
C#の文法はJavaと似ているため、難易度としてはJavaと同程度に考えるとよいでしょう。
難易度中:Go
Google社によって2009年に開発されたプログラミング言語が、Goです。
シンプルなコードかつ処理速度が速い点が特徴で、アプリケーションやゲーム、ロボットなどの開発に使用されています。
厳密に決められたコードの書き方のルールに従えば、プログラミング初心者でも作成することができます。
ルールは細かいものの、コードはシンプルであるため、習得の難易度はそれほど高くありません。
難易度低:Ruby
Rubyは、日本人が開発した、オブジェクト指向型のプログラミング言語です。
シンプルな構文と豊富な機能を備えており、プログラミングの生産性を高めることができます。
日本で生まれたプログラミング言語ということもあり、日本語で書かれた情報サイトが豊富なので、学習難易度はあまり高くありません。
また、Webアプリの開発には“Ruby on Rails”というフレームワークが使われていることが多いため、セットで学ぶことをおすすめします。
この記事もオススメ
難易度低:PHP
PHPは、WebサイトやWebアプリのバックエンドを構築する際に使用されるプログラミング言語です。
HTMLに埋め込めるため、両者を組み合わせて動的なWebページを制作することができます。
また、PHPでは動的なコンテンツの生成や、データベースとの連携などを行うことも可能です。
PHPのコードはシンプルなので、初心者向けのプログラミング言語とされています。
世界中で利用されており、学習教材や情報サイトが豊富に存在するのも、難易度があまり高くないといわれる理由の一つです。
この記事もオススメ
難易度低:JavaScript
Webページに、動的なコンテンツを実装するために広く用いられるプログラミング言語が、JavaScriptです。
たとえば、Webページのポップアップ表示や、入力金額の自動計算、カウントダウンなどの動きをつけることができます。
視覚的に動作をチェックできるため、プログラムが正常かどうかを判断しやすく、学習のハードルは低いといえるでしょう。
また、JavaScriptはWebサイトを構築するプログラミング言語と組み合わせて使用することになるので、PHPやHTML/CSSと一緒に習得することをおすすめします。
難易度低:Typescript
Typescriptは、2012年にMicrosoft Office社によって開発された、プログラミング言語です。
JavaScriptの課題を解消するために、静的型付けによるエラーチェックや、コードの自動補完機能などを備えています。
Typescriptのコードは、JavaScriptよりもシンプルな記述で済みます。
また、JavaScriptとの互換性があるので、JavaScriptのあとにTypescriptを学び始めると、スムーズに習得できるはずです。
難易度低:HTML/CSS
HTML(Hyper Text Markup Language)とCSS(Cascading Style Sheets)は、Webページを構築するための基本的な技術です。
HTML/CSSと表記すると一つの言語に思われるかもしれませんが、HTMLとCSSは別々の言語であり、それぞれ役割をもっています。
HTMLでは、Webページの構造を定義するために、テキストや画像、表、リンクなどを配置し、それらを意味のあるブロックやセクションにまとめます。
対して、CSSの役割は、Webページの見た目を整えるために、テキストのフォントや色といった詳細なデザインを指定することです。
いずれもWebページを作成するうえで必須の言語であり、学習教材や情報サイトも多数あるため、初心者向けの言語といえます。
ただし、インターネット上にはさまざまなバージョンの情報が混在しているので、最新情報かどうかはご確認ください。
プログラミング言語の難易度を決める基準
ここからは、プログラミング言語の難易度を決める5つの基準を紹介していきます。
基準を知っておくことで、習得する言語を検討する際にも役立つはずです。
環境構築が簡単かどうか
まず、プログラミング言語の難易度を決める基準の一つが環境構築の容易さです。
プログラミング言語を使う開発では、はじめに環境構築を行うことが求められます。
環境構築には、必要なツールをインストールする作業や、インストール後の各種設定などが含まれます。
この手順が複雑な場合や、作業完了までのステップが多いほど、環境構築が難しくなり、言語の難易度も高くなるというわけです。
学習できる環境が整っているかどうか
学ぶ環境が整っているかどうかも、プログラミング言語の難易度を左右します。
昔から存在している、あるいは一般的に広く利用されているプログラミング言語であれば、学習教材や情報サイトが豊富にあります。
そのため、学習時に行き詰った際も解決するヒントを得られ、学びを続けられるでしょう。
一方、マイナーな言語の場合、そもそもの情報が限られていたり、情報があっても日本語のものがほとんどなかったりというケースが少なくありません。
それによって調べることに多くの時間がかかった結果、習得までに時間を要する可能性が高くなります。
プログラミング言語以外のスキルや知識が必要かどうか
プログラミング言語以外に学ばなければならないことがあるのかも、難易度を決める基準の一つです。
プログラミング言語によっては、言語そのものの文法を学ぶだけでは不十分な場合があります。
たとえば、関連するツールの使い方や、フレームワークの理解といった言語の周辺知識が挙げられます。
言語以外にも学ぶべき項目が増えるほど、学習時間も増加するため、難易度が高い言語だといえるでしょう。
コンパイルが必要かどうか
コンパイルの有無も、プログラミング言語の難易度を決める基準として挙げられます。
記述したプログラムのソースコードを実行する際は、コンピュータが理解できる機械語への置き換えが必要です。
機械語への翻訳形式は、その言語がインタプリタ型かコンパイラ型かで異なります。
インタプリタ型では、プログラムの実行時にソースコードを翻訳するのに対し、コンパイラ型では、プログラムの実行前に作成者が機械語への翻訳を行います。
この翻訳作業を“コンパイル”といい、この作業においても、環境構築やエラーへの対応などが欠かせません。
コンパイルが負担となることで、学習の妨げになる場合もあるため、コンパイルの有無は難易度に影響を与えるのです。
メモリ管理が必要かどうか
プログラミング言語の難易度には、メモリ管理の要否も関わっています。
プログラムの実行時にはコンピュータのメモリを利用し、終了後にはメモリを返却するのが一連の流れです。
メモリを正しくコンピュータに返却するためには、プログラムを適切に記述することが求められます。
言語によって、自動的にメモリを管理する仕組みを導入しているものと、プログラマーに委ねているものがあります。
プログラマー自身でメモリを管理する必要がある場合、コードの記述の際に意識することが増えるため、そのぶん言語の難易度が高くなるというわけです。
初心者はどのプログラミング言語から学ぶべき?
さまざまなプログラミング言語があるため、「どの言語を優先的に学んだほうがいいのか」と思われているかもしれません。
プログラミング未経験で、まずはどのような感じなのかを体験してみたいのであれば、PythonやPHPがおすすめです。
比較的シンプルなコードなので、学習の途中で挫折する可能性は減らせます。
これからIoTを使ったサービスの展開を目指す企業への就職をお考えなら、まずはC言語、そしてPythonとJavaの順がよいでしょう。
C言語は難易度が高い言語ではありますが、これを習得すれば、ほかの言語の習得が容易になります。
また、大手企業の情報システム部を目指すなら、Javaは外せません。
一方、スタートアップ企業に就職したい場合は、開発スピードが比較的速いRubyが適しています。
プログラミング言語を習得して、ご自身がどのように働きたいのかを考えたうえで、最初に学ぶ言語を決めましょう。
この記事もオススメ
【補足】プログラミング言語別求人ランキング
ITエンジニア専門エージェントの「レバテック」が求人率の高いプログラミング言語をランキング形式で発表しています。以下2019年度のTOP5を紹介していきます。
Javaが求人の30%を占めており、圧倒的に有利です。続いてPHPが16%と続き、JavaとPHPが市場で求められていることがうかがえます。
Pythonは、最近扱うプログラミングスクールが増えているので、今後若手エンジニアを積極的に採用するために取り入れる企業が増えていくと予想されます。
この記事もオススメ
初心者は難易度の低いプログラミング言語から始めよう
プログラミング言語の難易度や、使われるシーンについて紹介をしてきました。
どういう企業で何を開発するのか、どのようなときに使用するかで選ぶべきプログラミング言語が変わってくるということを理解していただけたのではないでしょうか。
世の中のIT環境が進化していくのに従って、プログラミング言語も伸びるもの、衰退するものが出て来ます。新しいプログラミング言語も登場してくるでしょう。一つの言語にこだわるのではなく、最適な言語を模索しながら学習していけば、息の長いプログラマー、技術者として歩んでいくことができます。
もし「一人で学習していて身につくのだろうか」という不安があるのであれば、スクールなどに通うのも一つの手ですので、積極的に活用してみましょう。
この記事もオススメ
はじめての転職、何から始めればいいか分からないなら
「そろそろ転職したいけれど、失敗はしたくない……」そんな方へ、テックキャンプでは読むだけでIT転職が有利になる限定資料を無料プレゼント中!
例えばこのような疑問はありませんか。
・未経験OKの求人へ応募するのは危ない?
・IT業界転職における“35歳限界説”は本当?
・手に職をつけて収入を安定させられる職種は?
資料では、転職でよくある疑問について丁寧に解説します。IT業界だけでなく、転職を考えている全ての方におすすめです。
「自分がIT業界に向いているかどうか」など、IT転職に興味がある方は無料カウンセリングにもお気軽にお申し込みください。