「今のプロジェクトで取り組むべき課題はなんだろう」プロジェクトマネージャーを任されたばかりのころそんな疑問を持つことでしょう。
そこでこの記事では、プロジェクトのもととなる課題を見つけるための手法をご紹介します。
この記事の目次
課題がなければプロジェクトは発生しない
そもそも、どうしてプロジェクトを行うの?
プロジェクトとはある課題を解決するために行われます。
プロジェクトマネージャーはすでに動き出したプロジェクトのマネジメントが主な役割になります。しかし、プロジェクトマネージャーであっても「課題」を見つけ出す能力を磨いておいて損はありません。
「どんな課題を解決するために、どういったプロジェクトのゴールが設定されているのか?」を理解していれば、プロジェクトマネジメントを行う上で、ブレのない正確な判断軸を持つことができるからです。
プロジェクトは課題を解決するための手段にすぎません。プロジェクトマネジメントの一点のみに注視するのではなく「プロジェクトを通してどういった課題を解決すべきか」といった俯瞰した視点を身に着けましょう。
あなたが課題を見つけられない理由は手法を知らないだけ
課題を見つけようと思っても、時間だけが過ぎていきます…。やりかたがまったく分かってないみたいです。
安心してください。まずは、課題を見つけるための基本的な手法を理解しましょう。
「課題を見つけようと思っても、どうすればいいかわからない」こともありますよね。でもそれは思考力が足りないのではなく、思考の方法を知らないだけ。つまり、知識と経験不足が原因です。
そこで、それぞれの工程で役立つ手法やフレームワークを次に見いていきましょう。
課題を見つけるための基本的な手法とフレームワーク
ここでは、課題を洗い出すために役立つ基本的な手法やフレームワークをご紹介いたします。
ブレスト
ブレストとは、思いつくままにアウトプットする手法です。今回であれば、自分がパッと思いついた課題をすべて列挙していくだけです。これなら簡単にできますよね。
付箋に書き出す
まずは付箋をつかったブレストの方法をご紹介します。ひとつの付箋に対してひとつの課題を書きとめていくだけ。
ポイントは3つです。
・手を止めないで思いつくすべてをそのまま書くこと
・質ではなく量を意識すること
・時間制限を設けること
自分の直感を信じて書きなぐっていくことが課題発見への近道です。
付箋以外の紙でおこなっても問題ありません。ただ、付箋にしておくと貼ったり剥がしたりできるので、あとから整理しやすいのでオススメです。
マインドマップ
つづいてマインドマップを利用したブレストの方法をご紹介します。マインドマップとは、中心にテーマを書き、そこから関連する要素を放射状に書き足していく手法です。
自由に思考できるので、発想が広がりやすい特徴があります。また「今なについて考えているか」を最初に設定するテーマによって限定されることで、思考すべき内容に迷いがなくなります。もしあなたが「考えるだけで時間が経ってしまう」なんてことが起きがちなら、マインドマップはオススメです。
マインドマップは紙やツールを使って行えます。ツールを使えば、あとからマップを整理する際に便利ですよ。
ロジックツリー
続いては、ロジックツリーです。一度は耳にしたことがあったり、自分でも使ったことがある身近な手法かと思います。
ロジックツリーを使えば、課題の絞り込みができます。
課題の絞り込み
ブレストででてきた要素などに対して「Why(なぜ)?」という問いかけを繰り返していくことで深掘りしていき、より具体的で本質的な課題を見つけることができます。
「How(どうやって)?」と問いかければ解決策についても深掘りすることができますね。
課題の絞り込みの際のポイント
ロジックツリーを使って深ぼっていってでた要素を整理するなら、「MECE」というフレームワークが最適です。「MECE」とは、要素を漏れなくダブりなく並べることを指します。
また、「漏れなくダブりなく」に加えて、要素の階層も揃えることも整理には重要です。
要素を整理することで、さらに課題がはっきりと見えてきますよ。
PEST分析
「PEST分析」というフレームワークでは、今現状の目に見える問題の原因を「Politics(政治)、Economy(経済)、Society(社会)、Technology(技術)」といった外部的視点から考えます。そこから、根本的な課題を見つけるといった流れです。
具体的には以下のように使用します。
問題:自社の電化製品の売上が落ちた
原因:一昔前の技術だから
課題:自社の技術力を上げる必要がある
すでに起きている「問題」とその奥に潜む「課題」は別ものなんだね!
3C分析
3Cというフレームワークでは「Company(自社)・Customer(顧客)・Competitor(競合)」の3点から現状を分析します。
3Cを使う際は、以下の3つを常に問いかけるよう心がけてください。
自社:自社にしかできないことはなにか?
顧客:ターゲットを明確にできているか?
競合:自社と競合との違う点はどこか?
SWOT分析
SWOTというフレームワークでは、「自社の強みと弱み」と「外部環境における要因」を同時に整理することができます。SWOTとはStrength(強み)・Weakness(弱み)・Opportunity(機会)・Threat(脅威)の頭文字をとって名づけられています。
以下の4つを思考の軸として考えます。
・強みを機会に生かす
・弱みと脅威の鉢合わせを回避する
・強みを強化する
・弱みを強みに変える
課題をみつける際につかえば、発想の転換が行えるでしょう。
課題を見つけることは難しい
ビジネスにおいて一般的に、解決策を考えることよりも課題を見つけることのほうが難しいと言われています。今日ご紹介した手法やフレームワークを使ってもすぐに課題を見つけることは難しいでしょう。
しかし、日頃から課題をみつけるための思考を心がけたり、知識を経験に変えるための実践に取り組んだりすることで、少しずつ能力を向上させることができますよ。
この記事は未経験はじめてのプロジェクトマネジメントについて説明している12ステップ記事のひとつです。
前のstep3の記事は、以下からご覧下さい。
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