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働きやすい職場づくりをしている企業の取り組み事例8選と改善ポイント

更新: 2020.01.16

企業によって「働きやすい職場」の考え方は多少なりとも違うでしょう。しかし、どの会社も働きやすい職場環境をつくりたいという気持ちは同じなのではないでしょうか。

本記事では、働きやすい職場づくりをしている企業の取り組み事例を紹介。また、働きやすい職場づくりの改善ポイントについても解説します。

職場を働きやすくしたいと考えている方は、ぜひ参考にして下さい。

働きやすい職場づくりの改善ポイント

働きやすい職場作りは、社員の満足度・モチベーションを向上させ、定着率を高めることが期待されます。

しかしながら、働きやすさについての明確な基準はなく、具体的にどのようなことに気をつければいいのか分からないという担当者も多くおられることでしょう。

ここではまず、働きやすい職場作りのために見直すべき点を整理します。

福利厚生の見直し

充実した福利厚生は、社員がその会社で働くモチベーションの一つになります。

一日の大半の時間を過ごす会社で、仕事以外にどのような楽しみがあるのか、仕事の疲れを癒やす手段があるのかによって、業務への集中力なども変わってきます。

遠くから通勤する社員のための通勤手当や家族を養っている社員のための家族手当や、子育て中の社員が気軽に利用できる託児施設。

また、社員同士の活発なコミュニケーションの場となる食堂、カフェテリアなどの施設など、他社事例などを参考にしながら考えていきましょう。

ノー残業デーやプレミアムフライデーを導入する企業もあり

福利厚生として「ノー残業デー(残業を控え、定時退社する日)」や「プレミアムフライデー(月の最終金曜日は15時までを定時とする)」などの制度を導入する企業もあります。

これにより、各社員の理想に近いワークライフバランスの実現に勤めているのです。

プレミアムフライデー限定サービスを行なっているお店もあるので、仕事終わりにそのようなお店を利用すれば、普段より早く帰れるメリットも大きくなります。

ただ「ノー残業デー」も「プレミアムフライデー」も導入している企業は全体のうちごくわずかというのが実情です。

就業規則の見直し

働き方改革が叫ばれている昨今、労働時間や休暇制度の見直しは今企業が優先的に取り組むべき課題の一つです。

残業は当たり前といった考えを持ち、適切な労働管理をしていない状況であれば、そのうち社員はその会社から離れていくことでしょう。

フレックスタイム制やリモートワークなど多様な働き方を許容し、結婚や出産などのライフイベントに影響を受けることなく仕事が続けられる会社を目指しましょう。

社内風土の改善

働きやすい職場には、社内の人間関係や文化なども大きく影響します。

特に「人間関係」は実際に転職をした人の多くが転職理由としてあげているものであり、離職率を上げる要因となっています。

若手や経験の浅い社員でも自由な発想・発言が出来る職場であるか、社員同士で円滑なコミュニケーションは取れているかなど、社員に聞き取り調査などを行いながら改善点を見つけましょう。

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働きやすい職場づくりへの取り組み事例

ここでは、働きやすい職場づくりへの取り組み事例を8つ紹介します。

それぞれの企業で取り組んでいる内容は違うので、自分の会社に合ったものがあればぜひ参考にして下さい。

株式会社ソフトウェアプロダクツ

静岡県浜松市にある、受託システム開発を行うIT企業では、従業員の稼働時間がそのまま売上に直結していることから、社員の健康を推進するためのさまざまな制度を導入しました。

例えば健康診断の項目追加、再検査対象となる従業員の把握や受診推進、スポーツクラブの会費補助などがあります。

メンタルヘルス研修など、精神面での健康推進にも努めた結果、同社の健康診断の受診率は100%となり、取り組みに着手した当時は約40%だった喫煙率は約20%に低下しました。

これらの取り組みは地元のテレビや商工会議所の機関紙にも取り上げられ、会社のブランディングにも役立ちました。

参照:株式会社ソフトウェアプロダクツ

岡村一心堂病院

看護師不足をきっかけに「どんな状況にあっても働き続けられる環境づくり」を目指した取り組みに着手した岡山市にある病院。

日勤・常勤・夜勤専従など様々な勤務体系を作り、従業員がそれぞれの状況に合わせて変えられるようにしました。

そのほか、看護師を対象とした院内保育園の設置や、就業規則や各種制度を周知するための冊子の作成・配布などを行いました。

その結果、現在では女性従業員のほぼ100%が育休を取得できており、その後は復帰。職場定着率・有給取得率も向上しました。

参照:岡村一心堂病院

マコー株式会社

製造業のマコー株式会社では、有休の計画的付与制度や1時間単位の時間有給制度、妊婦とその夫を対象とした通院休暇制度、短時間通勤制度などを導入。

社員一人ひとりが、より自由に働ける制度を導入したほか、ビジネスキャリア検定や機械保全等の資格取得の支援など、社員のキャリアアップのサポートも積極的に行っています。

また、新潟県が実施しているハッピーパートナー企業(男女共に仕事と生活を両立して働ける職場づくりや女性労働者の積極的な登用・育成を行う企業)への登録など、自治体の取り組みへも積極的に参加しています。

参照:マコー株式会社

株式会社 北越銀行

新潟県の北越銀行では、定時退行日運動(ハッピーファイブ運動)の実施などによる職場環境改善に取り組んでいます。

取り組みにあたり、実際に社員に利用してもらえる制度作りのためにアンケートを実施。

また、看護休暇は中学校就学前までの子どもがいる社員と適用範囲が広く、介護休暇も法定の93日を大幅に上回る1年間とするなど、育児や介護がしやすい制度が整備されています。

参照:株式会社 北越銀行

株式会社 アスティア

結婚式場やドレスショップ、写真館などブライダルの総合的なプロデュースを行う同社では、女性の割合が特に多かったことから「女性が働き続けられる会社」を目指した取り組みを実施。

現場での改善点に対して社員を自発的に行動出来るような制度や、プライベートを重視している社員のためNo残業デーなどの整備を行いました。

社員が自ら考え、行動できる環境作りを行うことで、今では結婚・出産などがあっても仕事を続けたい、という意見が出ています。

また、そのためには何が必要であるかを考え、実践しながら社員自らが働きやすい職場を作っていくようになりました。

株式会社 山陽セフティ

岡山県の警備会社では、人材確保と職場定着促進を目的とした取り組みに着手しました。

18歳~70歳超という幅広い年代の人が働く同社では、社員のライフイベントに合わせて柔軟に働き方を変えられることを計画

有給の育児休暇や年次有給休暇の計画的付与、高齢者の契約社員雇用、長期休暇を取得している社員への情報共有、復帰支援などを行っています。

参照:株式会社 山陽セフティ

株式会社 サカタ製作所

社員が働きやすい環境を整えることで業績を回復させようと考えた同社では、コミュニケーション不足を解消するための取り組みが行われています。

例としてコミュニケーションボードでは、毎日リーダーが「作業効率を上げるためにどうすればよいか」などといった質問を書き、翌日までにメンバーが回答をふせんで貼り付けることになっています。

社員一人ひとりが自分で考え、意見を言える仕組みを取り入れた結果、社内の人間関係が大幅に改善しただけでなく、個人のパフォーマンスも向上しました。

参照:株式会社 サカタ製作所

第一生命保険株式会社 豊田支社

女性の管理職登用に特に積極的に取り組んだ同支社では、多くの女性社員が活躍しています。

所属する従業員の有給取得実績、残業時間、男性の育休取得実績などを数値化した「ワーク・ライフ・バランス指標」の全社公開などを行っています。

また、業務改善につながる取り組みを社員自らが実践できるバリュークリエーション活動など、トップダウン・ボトムアップ双方からのアプローチにより社員の満足度を改善することに成功しました。

さいごに

働きやすい職場とは何かを考える際には、今の働きやすさだけではなく5年後、10年後の働きやすさについて考えることが大切です。

結婚しても、子供が出来ても、親を介護する必要が出てきたとしても働き続けることが出来るのか、各ライフイベントに対してどのような制度が整備されているかを見ることも重要となります。

そういった観点を持って職場選びをすれば、長く働ける理想の職場を見つけることが出来るでしょう。

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この記事を書いた人

石田ゆり
元システムエンジニア・コンサルタント。ERPパッケージソフトウェア会社にて設計から開発、品質保証、導入、保守までシステム開発の一通りの業務を経験し、その面白さと大変さを学ぶ。働く人々を支援するバックオフィス系システム・業務効率化ツール等に特に興味あり。趣味は旅行、ヨガ、読書など。

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