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転職時の筆記試験対策まとめ!筆記試験を課す理由や種類・対策法を紹介

更新: 2023.05.09

転職したい企業の選考プロセスに筆記試験があった
転職における筆記試験では何を見ているのだろう?
筆記試験の種類や試験対策の方法が知りたい

新卒の就職活動の際は、筆記試験を課された人も多いでしょう。しかし筆記試験は何も新卒だけの試験ではありません。転職においても筆記試験が実施されるケースがあります。

そこでこの記事では、転職で筆記試験を実施する理由や具体的な種類、筆記試験対策の方法などを解説。転職活動中の方は、ぜひ参考にしてみてください。

転職でも筆記試験を受けるケースあり

一般的に、中途採用は面接の印象を重視する傾向があります。

しかし応募者多数の場合はふるい落としのために、あるいは採用前の最終判断材料として、筆記試験を実施している企業もあります。

筆記試験が必要かどうかは、募集要項や企業の採用に関するパンフレット・サイトなどを見て判断しましょう。

ここでは、筆記試験を実施する企業の割合や試験内容の割合について見ていきます。

約5割の企業が筆記試験を実施している

出典元:doda

dodaの調査によると、筆記試験を実施している求人は全体の51%。つまり約半数の求人で筆記試験が必要になります。

また同調査によると、筆記試験が多い職種は、「技術系(機械/電気)」(66%)、「技術系(化学/食品)」(63%)という結果でした。

技術系に筆記試験が多い理由としては、メーカーの技術職は職場での適合性が重視される傾向があり、それを測るために筆記試験が用いられるとのこと。

一方で、筆記試験が少ない職種は、「クリエイティブ系」(38%)、「医療系専門職」(39%)という結果でした。

クリエイティブ系や医療系専門職のような職種は、資格やスキルが重視される傾向にあるため、筆記試験を実施しない企業が多いとのことです。

筆記試験の約9割は適性検査

同じく、dodaの同調査によると、筆記試験の約9割は適性試験。詳細の内訳は以下の通りになっています。

  • 性格+能力適性検査(59%)
  • 性格適性検査(24%)
  • 能力適性検査(10%)
  • 論文(3%)
  • 専門能力試験(3%)
  • その他(1%)

このように、筆記試験全体の93%で、性格適性検査や能力適性検査が行われています。

つまり中途採用であっても、これら2つの筆記試験対策をするのが大切。筆記試験の内容については、「転職における筆記試験の種類」を参考にしてください。

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転職における筆記試験の基礎知識について

ここでは、転職における筆記試験の基礎知識を以下の流れで解説します。

  • 中途採用で行われる筆記試験の目的
  • 筆記試験で落ちることはある?

中途採用で行われる筆記試験の目的

中途採用の筆記試験(適性検査)は、以下のようなことを測るために行われます。

  • 社会人としての基本的な知識(一般常識や基礎学力)
  • 会社にマッチする人材かどうか(個人の特性や資質)

中途採用の場合、即戦力が求められるイメージを持つ人も多いでしょう。

しかし社会人のベースとなるような部分や、会社に合った人物像であるかを測るために、適性検査が実施されるケースもあるのです。

筆記試験で落ちることはある?

転職の筆記試験で結果が悪いと、もちろん落ちる可能性はあります。

転職では新卒の時ほどは筆記試験は重視されません。しかし、6割から7割程度を下回ると業務に必要最低限の学力や資質がないと判断される場合があるようです。

また企業によっては、筆記試験の結果が基準以下であれば不採用というケースも。

筆記試験を軽視せずに、しっかりと対策を行うことが重要です。

転職で筆記試験を実施する理由

筆記試験は、志願者の適性や一般常識、専門分野に関する知識を数値化する目的で行われます。

また筆記試験が実施されるタイミングによって、重要度は変わります。

ここでは、筆記試験を課す理由を選考プロセスの段階別で解説。

  • 一次試験での筆記試験は「応募者のふるい落とし」が目的
  •  一般面接での筆記試験は採用可否を決める要素
  • 最終面接での筆記試験は採用の最終判断材料

一次試験での筆記試験は「応募者のふるい落とし」が目的

中途採用の一次試験で筆記試験が行われる場合、「応募者のふるい落とし」が目的である可能性が高いです。

一般的に、応募者が多い求人においては一次試験に筆記試験が実施されます。

この場合、行われる筆記試験は一般常識を問う内容であったり、一定の能力を測る内容であったりします。いわゆる「能力適性検査」や「性格適性検査」です。

中途採用は新卒採用よりも、面接の内容が重視される傾向にあります。しかし一次の筆記試験に通らなければ、面接でアピールする機会を失ってしまうのです。

そう考えると、一次試験で実施される筆記試験は、重要度が高いといえます。

一般面接での筆記試験は採用可否を決める要素

一般面接と筆記試験が同時に実施される場合、試験の結果だけでなく面接でのアピールも採用可否を決める要素となります。

つまり、筆記試験自体の重要度は低くなるでしょう。

しかし面接の印象が良かったとしても、筆記試験の結果があまりにも望ましくないと、不採用となる可能性も十分あります。

最終面接での筆記試験は採用の最終判断材料

選考が進み、最終選考に近い段階で筆記試験が行われる場合もあります。

この場合は、以下の2つのケースが考えられるでしょう。

  • 最終選考に近付いても採用者が絞りきれていない
  • ほぼ採用に近いが、念のために適性を測っておきたい

最終選考に近い段階では、企業での一定の基準をクリアした人材が残っています。

企業側としては、この段階で筆記試験を実施し、最終判断材料にしようとしているのです。

つまり選考が進んだ上で行われる筆記試験は、重要度が非常に高いといえます。

転職における筆記試験の種類

中途採用の筆記試験は、初期段階であっても、最終段階であっても重要度が高いです。

ではそのような筆記試験をクリアするためには、どうすればいいのでしょうか。

筆記試験対策のためには、まず内容を知ることから始めましょう。ここでは中途採用の筆記試験の中でも、代表的な試験をピックアップして解説します。

  • 性格適性検査
  • 能力適性検査
  • SPI3
  • その他のテスト(論文など)

性格適性検査

性格適性検査は、個人の性格やタイプを測る検査です。面接のみでは判断しきれない部分を、あらゆる角度から分析します。

代表的な検査としては、「CUBIC(キュービック)」や「内田クレペリン検査」など。

CUBIC(キュービック)

CUBIC(キュービック)

出典元:株式会社CUBIC

CUBICは、個人の資質・特性を「性格」「意欲」「社会性」「価値観」といった多面的な角度から評価する適性検査です。

ある質問に対して、「いいえ」「少しそうだ」「かなりそうだ」「非常にそうだ」といった4つの選択肢から回答していきます。

企業は平均値と比較しながら、個人の特性や性格を把握します。

内田クレペリン検査

内田クレペリン検査

出典元:株式会社 日本・精神技術研究所

内田クレペリン検査は、個人の個性や仕事ぶりを測るためのテストです。CUBIC同様、面接では測りきれない潜在的な特徴を測るために用いられます。

検査方法は、簡単な一桁の足し算を行うものです。作業量と作業曲線、そして誤答から、能力や性格、行動特徴を測定していきます。

能力適性検査

SCOA

出典元:株式会社 日本経営協会総合研究所

能力適性検査は、一般常識や基礎学力を問う内容。代表的なものとしては、「玉手箱」「SCOA」「TAP」などの検査があります。

また先述したCUBICでも、能力検査を行う種類のテストがあります。

この能力適性検査であまりにも低い点数だと、不採用の要因となる可能性も。市販の対策本も販売されているため、転職を有利に進めるためには対策しておくべきです。

SPI3

SPI3

出典元:株式会社リクルートマネジメントソリューションズ

SPI3はもっともシェア率が高い筆記試験です。新卒の就職活動の際にSPI対策をした経験を持つ人も多いでしょう。

SPI3はリクルートキャリアが開発した適性検査で、働く上での基礎的能力を測る「基礎能力検査」と、人柄や仕事への適性を測る「性格検査」があります。

このうち能力テストでは、以下のような力を測ることができます。

  • 言語能力
  • 非言語能力(計算問題など)
  • 英語力
  • 構造的把握力

またSPI3には検査対象者(大卒採用・中途採用・高卒採用)によっても種類が分かれています。幅広い対象者を囲い込めるのも、SPIの強みの1つです。

SPIの出題例

ここでSPIで出される問題の例をいくつか見ておきましょう。いずれもSPI無料学習サイト「StudyPro」からの出典です。

最初に示された文章の下線部の意味を考え、最も近い意味で使われているものを選択肢より選びなさい。

はさみ切る

A 病気学校を休む
B 雪飛行機が欠航する
C 電車行く
D 海泳ぐ
E みんな頑張る

 

P、Q、R、Sの4人で徒競走をした。4人のタイムや順位について次のことが分かっている。

ⅰ)Qのタイムは、RとSのタイムの平均である
ⅱ)Pの順位は、Rより上である
ⅲ)同着の順位のものはいない

(1)次のア、イ、ウの推論のうち、必ず正しいものはどれか

ア 1位はPかSである
イ 2位はQかRかSである
ウ 4位はRかSである

A アだけ
B イだけ
C ウだけ
D アとイの両方
E アとウの両方
F イとウの両方
G アとイとウのすべて
H 必ず正しい推論はない

 

次の和文と英文の意味が合致するように、空欄に最もふさわしい語句を選択肢より選びなさい。

彼女には新しいパソコンを買う余裕がなかった。

She could not (   ) to buy a new computer.

A fail
B afford
C make
D manipulate
E take

出典元:SPIについて|StudyPro

1問目は言語能力、2問目は非言語能力、3問目は英語力を測る設問です。1問目と3問目は30秒、2問目は3分程度で答えられるよう、対策をしなければなりません。

その他のテスト

その他のテストとは、以下のようなものが挙げられます。

  • 小論文
  • 専門知識を問う試験
  • 企業オリジナル試験
  • 一般常識

これらの内容は企業が属する業界によって異なります。例えば、

「〇〇についてあなたの意見を述べてください」
「このようなケースが生じた場合、あなたはどう対処しますか」

といったものです。記述問題の場合、自分の考えを論理的に説明する力も求められます。

企業分析や業界分析を行って専門知識や業界の知識を深め、自分が実際に働いた後のイメージを持っておくことが大切でしょう。

転職の筆記試験対策でやるべきこと

中途採用を有利に進めたい場合、筆記試験対策は必須と言えます。

一方で性格適性検査の場合は、ありのままの状態を答えた方が矛盾が生じにくく、結果的によい方向に進むことも考えられます。

ここでは、転職における筆記試験の対策方法を4つ紹介。

  • 出題傾向と印象のよい回答を理解しよう
  • 最新の対策本・問題集を活用しよう
  • 日頃からニュースや新聞をチェックしよう
  • 試験は受ける前から始まっている

出題傾向と印象のよい回答を理解しよう

筆記試験対策は、まず出題傾向と印象のよい回答を理解しておきましょう。ここで言う「印象のよい回答」は、企業によって異なります。

例えば、いずれの企業も「協調性の高さ」は求めるでしょう。

一方で「自分の意思で行動できるか」「ルールに従って行動できるか」といった点は、会社の規模や職種によって望ましいレベルは異なります。

一つ例を挙げると、「物事を深く考えすぎる」といった質問です。

これに対する回答は、論理的思考力が求められる職種(エンジニア・研究職)の場合は、「当てはまる」を選ぶのが望ましいでしょう。

嘘を見抜く質問に要注意

性格適性検査には、「ライスケール」と呼ばれるものが存在します。これはいわゆる「嘘を見抜く質問」。これに対して「はい」で答えるのは避けるべきです。

具体的には、「一度も〜ない」といった質問。例えば「これまでに一度も嘘をついたことがない」に対しては、「はい」とは回答しないようにしましょう。

またこのような性格適性検査は、自分自身をいい人間に見せようと意識すると、矛盾が生じて「どこかで嘘をついている」ということにもなり得ます。

出題傾向や好ましい回答を理解しつつ、自分のありのままの状態も意識して回答するように努めるのが無難でしょう。

最新の対策本・問題集を活用しよう

筆記試験は、最新版の対策本や問題集で対策しましょう。特に能力適性検査は、一般的な知識や基礎学力を問うテストなので、対策は必須。

性格適性検査がありのままを答えた方がよい側面があるのに対し、能力適性検査は対策しておけば、企業が求める合格点に達することは可能です。

また筆記試験は制限時間が設けられています。つまり限られた時間で、いかに多くの設問に答えるかも重要。そのためには、出題傾向や設問を解くコツを掴んでいきましょう。

市販の問題集は、解説付きで対策ができますし、過去の出題を解くことで自分の苦手分野を把握しやすいです。

近年は「StudyPro」のような適性検査対策ができるアプリもリリースされています。

このようなアプリをダウンロードして、移動時間などを試験対策に活用するのもおすすめ。

日頃からニュースや新聞をチェックしよう

小論文や企業が個別に考えたオリジナル問題の対策方法としては、日頃からニュースや新聞に目を通しておくことも重要。

特に志望している業界や会社については、最新ニュースや業界のトレンドも常にチェックするべきでしょう。

もし、自分でそのようなニュースにアクセスするのが大変なのであれば、メールでその業界の情報が受信できるよう設定しておくこともできます。

例えば「Googleアラート」という機能を使えば、情報収集したいキーワードを設定し、それに関するニュースが設定したメールアドレスに届くようにできます。

具体的には、面接を受ける企業の名前や、その企業が属する業界名、職種といったものをキーワードとして設定しておきます。

そして、メールに配信されたニュースを昼休み中などにまとめて目を通すだけでも、トレンドや最新情報をキャッチアップできるでしょう。

おすすめニュースアプリ【22選】ニュースサイト系・ビジネス・動画まで幅広く紹介」では、ニュースアプリのおすすめを紹介しているので、合わせて参考にしてください。

試験は受ける前から始まっている

試験対策を入念に行っても、試験前日や当日の過ごし方で結果が変わることもあります。

前日にテスト対策のために徹夜をすると、当日判断力が鈍って正答率が下がる可能性も。

特に紹介したような適性検査の場合、スピーディーさや正確さも求められるため、徹夜は避けた方がいいです。

また、当日必要な準備は前日に済ませておくのも大切。「ギリギリまで自宅で対策をしていて忘れ物をしてしまった」とならないようにしましょう。

当日は試験会場にゆとりを持って到着するようにして、万全の体制で臨めるようにしてください。

まとめ:筆記試験は準備と対策を万全にして臨もう

転職で筆記試験を実施する理由や具体的な種類、筆記試験対策の方法などを解説しました。

中途採用でも、半数以上の割合で筆記試験を設けています。筆記試験対策は、転職成功の重要なステップと言えるでしょう。

筆記試験の約9割は適性試験であり、市販の問題集でも対策は可能です。事前に企業がどのような試験を実施しているかを調べ、対策を練っておきましょう

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