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WindowsOSの35年超の歴史をバージョンごとに解説【年表付き】

更新: 2023.08.15

1985年にWindows 1.0が販売されてから、35年以上に渡って世界のパソコン市場を牽引し続けているマイクロソフト社のWindowsOS。

世界で圧倒的なシェアを持つWindowsOSですが、この偉業を達成するための道のりは決して楽なものではありませんでした。

この記事では、WindowsOSの35年を超える歴史をバージョンごとに詳しく振り返っていきます。

Windows(ウィンドウズ)とは

Windowsとは、マイクロソフト社が開発したOS(Operating System)です。

OSとはコンピューターを動かすために必要なソフトウェアで、コンピューター全体を管理、制御する役割があります。

OSがないコンピューターは、言ってしまえばただの金属の塊。OSがあるからこそ、コンピューターは機能することができるのです。

WindowsOSのシェアは約90%

アメリカの調査会社Net Applicationsによると、2022年6月時点のOSのシェアは次の通りとなっています。

  • Windows:91.16%
  • macOS:6.23%
  • Linux:1.70%
  • Chrome OS:0.63%

日本でも利用者が多いイメージがあるmacOSですが、シェアでいうと全体の1割未満。また、バージョン別のシェアでは、2022年10月時点でWindows 10が62.16%と圧倒的なシェアを誇っています。

WindowsOSの開発元マイクロソフト社とは

WindowsOSは、アメリカのマイクロソフト社によって開発されています。

1975年にビル・ゲイツとポール・アレンによって設立された同社は、1985年にパソコン用のOS「Windows」を販売。

その他、ビジネス用アプリ「Microsoft Office」やウェブブラウザ「Internet Explorer(Microsoft Edge)」、家庭用ゲーム機「Xbox」など、広く事業展開をしている世界的企業です。

参照:Microsoft

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WindowsOSの歴史年表

20代、30代の人であれば、物心がついた時からあるWindowsOS。

その歴史は1985年にまでさかのぼります。ここからは、WindowsOSの歴史をバージョンごとに詳しく見ていきましょう。

パソコン向けWindowsOSのバージョン一覧

パーソナルコンピューター向けのWindowsは、初代のWindows 1.0から最新のWindows 10まで次のシリーズがあります。

登場年 DOS/9X系 NT系
1985 Windows 1.0
1987 Windows 2.0
1990 Windows 3.0
1992 Windows 3.1
1993 Windows NT3.1
1995 Windows 95
1996 Windows NT4.0
1998 Windows 98
2000 Windows 2000
2000 Windows ME
2001 Windows XP
2006 Windows Vista
2009 Windows 7
2012 Windows 8
2015 Windows 10

Windows 1.0(1985年)

出典:Wikipedia

WindowsOSの記念すべき第1弾がリリースされたのは、1985年6月(英語版)。日本語版は1987年に発売されました。

最初のWindowsは、DOS上で動作するものでした。DOSとはDisk Operating System(ディスクオペレーティングシステム)の略で、フロッピーディスクやハードディスクなどのディスクを管理するためのOSの総称です。

「よくわからない」という人は、昔のOSと理解しておけば大丈夫です。

テレビコマーシャルによる宣伝もあり、発売前から大きな話題となっていたWindows 1.0。しかし、実際は第1段とあって性能はあまり良くなく、評判はイマイチでした。

Windows 2.0(1987年)

出典:Wikipedia

Windows 1.0から2年後の1987年9月(日本語版は1988年)に発売されたWindows 2.0。こちらもDOS上で動作します。

Windows 1.0から大きく変わったのは、画面がそれまでのタイル型からオーバーラップ型になったこと。これにより、今では当たり前の「複数のウィンドウ(画面)を重ねて表示すること」ができるようになりました。

また、機能改良によってWindows 1.0の課題であった動作の重さが解消され、処理が高速化しました。

Windows 3.0(1990年)

出典:Wikipedia

1990年5月に英語版、1991年に日本語版が発売されたWindows 3.0も、以前のバージョンと同じくDOS上で動作します。

Windows 3.0では次のような機能追加により、以前よりも実用的なWindows OSとしてアメリカで一気に普及しました。

  • 複数のMS-DOSアプリケーションをマルチタスク化
  • プログラムマネージャー、ファイルマネージャーの導入
  • ネットワーク機能

Windows 3.1(1992年)

1992年4月(日本語版は1993年)に発売されたWindows 3.1。こちらもDOS上で動作します。

このバージョンではマルチメディア(動画や音声)機能が搭載。さらに安定性が向上し、より実用性が高まりました。これらの改善は、Windows OSのビジネス市場からエンターテイメント市場への拡大のきっかけになったとも言われています。

Windows NT3.1~4.0

出典:Wikipedia

「Windows NT」シリーズは、現代のWindowsOSの直接の祖先にあたるものです。

1994年に「Windows NT 3.1」、1995年に「Windows NT 3.5」、1996年に「Windows NT 4.0」が発売されました。

NTシリーズは当初、企業向けの製品に搭載されていたものですが、NT系の高い安定性が評価されたことで一般向けの製品にも採用されるようになりました。

Windows 95(1995年)

出典:Wikipedia

1995年に発売されたWindows 95は、Windows 3.1の性能を引き継ぎ、改良を加えて開発されたWindows 9x系OSです。

Startボタン、メニュー、タスクバー、ウィンドウの最大・最小化などの今でも日常的に使っている様々な便利機能が搭載されたのも、このWindows 95からです。

これまでのバージョンから、機能性・実用性を向上させたWindows 95は、発売4日で400万本を売り上げを記録。これ以降に開発されるOSの標準としての地位を獲得しました。

Windows 98(1998年)

出典:Wikipedia

Windows 95をさらに個人消費者向けに改良したのが、1998年に発売されたWindows 98。

全体的なパフォーマンス向上のほか、DirectX5.0搭載、USB・DVD・マルチモニターへの対応などが特徴です。安定したOSとして高い売上を記録しています。

Windows 2000(2000年)

出典:Wikipedia

Windows 2000は、安定性・堅牢性に優れたWindows NT 4.0を基に構築されたOSです。

開発当初、Windows NT系とWindows 9x系の統合が計画されていたことから、Windows 9x系のユーザーインターフェイスも採用されています。

その一方で、あまり個人消費者向けではないと判断されたことが、この次に紹介するWindows MEの開発に繋がります。

Windows ME(2000年)

出典:Wikipedia

MEは「Millennium Edition」の略。Windows 2000が業務用OSとして位置づけされたことにより、急遽リリースされたOSです。

短い開発期間の中で多機能性を追求した結果、バグが多くクラッシュも頻繁に発生していたWindows ME。Millenniumという華やかな名称でありながら、不安定なOSとして評価はイマイチという結果に終わりました。

Windows XP(2001年)

出典:Wikipedia

2001年に発売されたWindows XPは、不評に終わったMEから一変、多くのユーザーから長く愛されるロングセラーとなったOSです。XPはexperience(経験、体験)に由来しています。

NT系の安定性と堅牢性、9x系の多機能性と操作性が1つに統合されたWindows XP。見た目のデザインを一新するなど、様々な改良が加えられました。

Windows Vista(2007年)

出典:Wikipedia

Windows XPの成功を経て、5年の歳月をかけて開発されたのが、2007年に発売されたWindows Vista。多くの新機能が搭載され、画面のデザインも大幅に変更されました。

これまでのWindowsとは違った印象をユーザーに与えることができた一方、操作手順も変わってしまったことで「使いづらい」という評価を受けました。

また、セキュリティ機能の強化やGUIの向上など、スペックを急激に上げてしまったことで、動作が重くなってしまったことも悪評の要因とされています。

Windows 7(2009年)

出典:Wikipedia

2009年に発売されたWindows 7。長い歳月をかけた結果、不発に終わってしまったWindows Vistaを改良し「これが本来あるべき姿だ」と評価されているOSです。

2020年1月14日(日本時間2020年1月15日)に延長サポートが終了していますが、Net Applicationsの調査では2020年10月時点でのシェアは20.93%と、まだ現役のOSです。

Windows 8(2012年)

出典:Wikipedia

2012年、スマートフォンやタブレットが普及する中に開発・発売されたのがWindows 8です。

タブレット端末を意識し、タッチスクリーンデバイスへの対応に力を入れましたが、スタートボタンの廃止など斬新すぎるデザインに「前の方が良かった」という声も多数上がったようです。

ちなみにスタートボタンやスタート画面は、その後アップデート版として開発されたWindows 8.1で復活しています。

Windows 10

出典:Wikipedia

Windows 10は、”Windows as a Service (WaaS)”という新しいコンセプトの元に開発されたOSです。

ローリングリリースモデルが採用され、今後は機能改善や新機能追加などのアップデータはWindows Updateを通じて無償で行われることに。

Windows 10が継続して更新されていくことになるため、従来のようなメジャーアップデートはなくなります。これについて、マイクロソフトのデベロッパー エバンジェリストのジェリー・ニクソンは「Windows 10はWindowsの最後のバージョン」と述べています。

機能面については、Windows 8で一度削除されたスタート メニューが復活。音声認識アシスタント機能「Cortana」などの先進的な機能が搭載されました。

Windows 11

2021年10月に、Windows10の後継となるWindows11がリリースされました。

UIが変更され、全体的に丸みを帯びたガラススタイルのデザインに。またスタート メニューが再設計され、アイコンボタンのみを設置する形になっています。

またウィンドウを整列させる「スナップ機能」により、マルチタスクもやりやすくなりました。

さらに「ウィジェット機能」により、ユーザーが必要とする情報を画面上に表示できるようになっています。その他、さまざまな機能が追加されました。

まとめ

インターネット、写真や動画の編集、Web会議など今や「何でもできる」というイメージさえあるパソコン。しかし、これはこれまで多くの開発者による長年の努力の賜物と言わざるを得ません。

長い年月をかけて多くの機能追加や改善が行われてきたWindows OS。これからどのような機能が追加されていくのかが楽しみですね。

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この記事を書いた人

石田ゆり
元システムエンジニア・コンサルタント。ERPパッケージソフトウェア会社にて設計から開発、品質保証、導入、保守までシステム開発の一通りの業務を経験し、その面白さと大変さを学ぶ。働く人々を支援するバックオフィス系システム・業務効率化ツール等に特に興味あり。趣味は旅行、ヨガ、読書など。

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