近年よく耳にする「IoT(アイオーティ)家電」に関して、よく分からないという方は多いと思います。
そこで今回は、IoT家電とは何か、IoT家電の主な事例、メリットとデメリットをそれぞれ紹介します。
また、後半ではおすすめのIoT家電を10選紹介。IoT家電に買い替える予定の方やIoT家電がどのようなものか分からないという方は、ぜひ最後までご覧ください。
この記事の目次
IoT家電とは
テクノロジーの発展やWi-Fiの普及などにより、あらゆるものがインターネットでつながるIoT社会が到来しました。
そこで本章では、注目されているIoT家電について解説します。
IoTでできること
IoTは「Internet of Things」の略称で、直訳すると「モノのインターネット」という意味の言葉。
例えば、これまでのスピーカーは単に音楽や映画などの音声を拡張するだけの音響機器でした。
しかし、スマートスピーカーの登場により、音響機器としての役割だけでなく、家電の遠隔操作や天気予報などの情報を受け取れるマルチデバイスに進化しました。
このように、IoTの活用であらゆる製品の利便性が向上し、私たちのライフスタイルに大きな影響を与えています。
IoT家電は家電とインターネットがつながったもの
IoTが何かを踏まえた上でIoT家電を簡単に説明すると、家電とインターネットがつながったものを指します。
具体的には、インターネットとつながることで別のIoT家電と連携したり、遠隔操作を可能にしたり、ソフトウェアアップデートによる利便性の向上などが実現できます。
スマホで利用できるIoT家電は「スマート家電」
IoT家電の中には、「スマート家電」と呼ばれるものがあります。
これは、専用アプリをインストールすることで、スマートフォンを介して操作や指示を行える家電をおもに指します。
一方で、スマートフォンに依存せず単体でインターネットとつながったり、別の家電と連携できるものがIoT家電と呼ぶことが多いです。
Wi-Fi・Bluetoothでインターネットにつなげるのが一般的
IoT家電をインターネットに接続する際は、Wi-FiやBluetoothを使うのが一般的です。中には、Amazon製品のようにSidewalkという独自規格を採用しているものも。
Wi-Fiは、Bluetoothと比較して通信速度が速く通信距離が長いのが特徴です。
そのため、外出先から遠隔操作して使うIoT家電で使われます。
一方で、Bluetoothは通信速度や通信距離はWi-Fiに劣る反面、消費電力の低さや手軽にワイヤレス接続できるのが特徴です。
そのため、近くにある複数のIoT家電を接続する場合などで使われます。
IoT家電のおもな例
前章では、IoT家電とは何かについて簡単に説明しました。
これを踏まえて本章では、具体的な事例を用いてさらにIoT家電について深掘りしていきます。
冷蔵庫
IoT家電としての冷蔵庫は、以下のような機能をもたらします。
- タッチパネルがついており、今日の献立の提案や特売情報を閲覧できる
- 普段の使い方や稼働状況を学習し、家庭に合わせた節電対策に役立てる
エアコン
IoT家電としてのエアコンは、以下のような機能をもたらします。
- スマートフォンでエアコンを遠隔操作し、稼働状況の確認や電源のオンオフを行える
- 過去の稼働状況を履歴で管理し、好みの状態を学習して快適な運転に役立てる
洗濯機
IoT家電としての洗濯機は、以下のような機能をもたらします。
- その日の天気やこれまでの洗濯履歴をもとに、最適な洗濯コースを提案する
- 洗剤や柔軟剤の内容に合わせて適量を自動投入する
テレビ
IoT家電としてのテレビは、以下のような機能をもたらします。
- 動画配信サービスをインストールし、テレビでコンテンツを利用できる
- インターネットを介した視聴者参加型のテレビ番組に参加できる
リモコン
IoT家電としてのリモコンは、以下のような機能をもたらします。
- 1つのリモコンで複数のIoT家電を操作できる
- タイマー機能により、特定の時間になったら自動で電源をオンオフできる
照明
IoT家電としての照明は、以下のような機能をもたらします。
- 複数の照明の電源を一度にオンオフできる
- 時間や曜日に合わせて明るさや色を自動で変えられる
その他のIoT家電の例
そのほかにも、以下のような家電がIoT化を果たしています。
-
- カーテン
- 電子ロック
- プロジェクター
- 掃除機(ルンバ)
- 見守りカメラ
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IoT家電を使うメリット
本章では、IoT家電を使うメリットを4つ紹介します。
家電の遠隔操作ができる
1つ目のメリットは、家電の遠隔操作ができることです。
具体的には、スマートフォンやタブレットなどの端末と連携することで、外出先から電源のオンオフを行ったり、稼働状況を確認できます。
電気の「見える化」が節電に役立つ
2つ目のメリットは、電気の「見える化」により節電対策に役立つことです。
具体的には、普段の使用状況を学習することで、使用頻度の低い時間帯に消費電力を抑える省エネモードに自動的に切り替わるなどです。
家庭の安全・安心に役立つ
3つ目のメリットは、家庭の安全・安心をサポートすることです。
具体的には、健康状態を元に高齢者の異変や子供の体調不良を察知したり、自動ロック機能や自動照明により防犯対策につながります。
Alexaなどのスマートスピーカーで音声操作ができる
4つ目のメリットは、スマートスピーカーにより音声操作ができることです。
具体的には、「Alexa(アレクサ)」「Google アシスタント」「Siri(シリ)」などの音声認識に対応したスマートスピーカーを活用することで、音声で洗濯機やエアコンなどを操作できます。
IoT家電を使うデメリット・問題点
続いては、IoT家電を使うデメリットや問題点を3つ紹介します。
インターネットに接続できないとただの家電
1つ目のデメリットは、インターネットに接続できないと通常の家電と変わらないことです。
特に、家庭でWi-Fi環境が整っていない場合は、光回線の工事やモバイルWi-Fiの準備などを行わなければなりません。
外部から不正にアクセスされるセキュリティリスク
2つ目のデメリットは、サイバー攻撃などのセキュリティリスクをはらんでいることです。
具体的には、外部から不正アクセスを受けることで、IoT家電が動作しなくなったり、フィッシング詐欺などにつながるケースが考えられます。
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個人情報の提供によるプライバシー保護に対する不安
3つ目のデメリットは、個人情報の取り扱いに注意しなければならないことです。
IoT家電の中には、住所や個人名などの個人情報を扱うものもあり、現在地や生活スタイルなどが知らず知らずのうちに第三者に知れ渡っているという可能性もはらんでいます。
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おすすめのIoT家電10選
家電がIoT化し、スマートフォンとの接続やデータの送受信などにより、利便性や生産性が高まりました。
そこで本章では、今後も需要が拡大するIoT家電のおすすめを10個に厳選して紹介します。
気になる製品があれば、ぜひ実際に購入して使ってみてください。
置けるスマート大容量 MXシリーズ
- 使い方を学習し温度変化を予測することで、家庭ごとに最適な稼働を実現する
- 最適温度をAIが制御し、肉や魚などの傷みやすい食材も生でおいしく長く保存できる
こちらの冷蔵庫は、AI技術を活用して食材を長持ちさせたり省エネ運転を実現しているIoT家電です。
本体は455Lと大容量で幅はスリムなため、キッチンスペースが限られる場所にも最適な1台です。
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東芝 ZABOON
- 洗濯物の量に合わせて、適量の洗剤と柔軟剤を自動投入する
- スマートフォン連携により、外出先から遠隔操作で洗濯機を回せる
こちらの洗濯機は、スマートフォン連携により利便性が高まるIoT家電です。
具体的には、専用アプリをインストールすると、外出先から洗濯を予約したり運転状況の確認などを行えます。
LG 50V型 4Kチューナー内蔵 液晶テレビ Alexa搭載 ドルビーアトモス 対応 TV 50UM7300EJA
- 映像ジャンルをAIが認識し、最適な画質とサウンドに自動変換する
- Alexa対応により、音声認識で音楽や動画を再生できる
- スマートフォンとワイヤレス接続により、アプリから音楽や映画を再生できる
こちらの4Kテレビは、AIによる映像認識やAlexaによる音声認識に対応したIoT家電です。
付属のリモコンにはNetflixとAmazon プライム・ビデオの専用ボタンがあり、ボタン1つで配信サービスにアクセスできます。
パナソニック エオリア
- エオリアアプリ対応で、スマートフォンから電源のオンオフができる
- 使用状況や部屋の状態を学習し、最適な室内環境を整える
- 天気予報と連動し、その日の気温や空気の状態を予測して温度調節や空気清浄を行う
こちらのエアコンは、パナソニックの人気シリーズ「エオリア(Eolia)」です。
専用のエオリアアプリと連携することで、スマートフォンでいつでもエアコンを管理し、最適な室内環境を保てます。
シャープ ヘルシオ 「COCORO KITCHEN」搭載 30L 2段調理タイプ
- クラウドサービスの「COCORO KITCHEN」とつながり、献立の相談や料理の検索ができる
- スマートスピーカーに対応しており、音声による操作もできる
- スマートフォンで気になる料理を選択し、料理のデータを本体に送信できる
こちらのオーブンは、調理家電としての役目だけでなく、クラウドサービスとつながり料理の検索や献立相談ができるIoT家電です。
「水で焼く」という画期的な調理方法により、ヘルシーな料理に仕上がるのも特徴です。
SwitchBot(スイッチボット)
- スイッチを自動化させることで、アナログな家具家電を簡単にスマート化できる
- 使い方は簡単で、専用アプリをスマートフォンにインストールし、家電にSwitchBotをつけるだけ
- 壁スイッチ・コーヒーメーカー・エアコンなど、さまざまなスイッチに対応できる
SwitchBot(スイッチボット)は、スマートフォンからの遠隔操作でアナログ家電を簡単にIoT化できるスマートリモコンです。
音声認識やタイマー機能なども備わっており、声で照明をつけたり起床後に自動的にコーヒーをいれるなど、日常生活の効率性が飛躍的に向上します。
Qrio Lock (キュリオロック)
- スマートフォンやApple Watchなどで自宅の鍵を操作できる
- スマートフォンがない人は専用端末の「Qrio Key」で操作できる
- 「Qrio Hub」を活用すれば、鍵の操作履歴をスマートフォンに通知できる
Qrio Lock (キュリオロック)は、自宅やオフィスの鍵をIoT化できるスマートロックです。
取り付けるのに工事は不要のため、鍵の閉め忘れ防止や防犯対策を手軽に行えます。
また、ドアに近づくだけで鍵を操作できるハンズフリー機能や合鍵の共有機能など、利便性の高い機能も豊富です。
めざましカーテン mornin’ plus(モーニンプラス)
- スマートフォンとBluetoothで接続して本体をカーテンレールに取り付けることで、カーテンの開閉を自動化できる
- リモコンモードでいつでも開閉できるのに加えて、タイマー機能で特定の時間に自動で開閉できる
めざましカーテン mornin’ plus(モーニンプラス)は、カーテンを自動化できるIoT家電です。
朝が苦手な方や眠気が抜けない方は、カーテンを自動化させて太陽の光を浴びて、気持ちよく1日を迎えましょう。
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TP-Link WiFi スマートプラグ
- スマートフォンの遠隔操作でコンセントの電源を切り替えられる
- 電源のオンオフのスケジューリングやカウントダウンの設定もできる
- AlexaやGoogle アシスタントにも対応しており、音声による操作もできる
こちらのIoT家電は、コンセントをIoT化して家電を自動化できるスマートプラグです。
外出中は、照明を自動でオンオフする「おでかけモード」に設定すれば、防犯対策にも役立ちます。
Philips Hue(ヒュー) Go
- 最大で10個の照明をスマートフォンで制御できる
- Amazon Echo対応デバイスがあれば、AlexaやGoogle アシスタントによる音声認識で操作できる
- 別売のHue Bridgeを活用すると、照明を最大50個まで増やし家全体の照明環境を制御できる
こちらのIoT家電は、スマートフォンで電源のオンオフや光の調節ができるスマートライトです。
持ち運びにも便利なサイズ感で、光の種類も多彩なため、さまざまなシーンで活用できるでしょう。
既存の家電をIoTに対応させると手軽で始めやすい
おすすめのIoT家電を10個厳選してご紹介しました。
IoT家電は、利便性が高く日常生活をより快適に変えてくれる反面、通常の家電よりも値段が高いです。
そのため、いきなり購入するのが難しい方は、スマートリモコンなどの既存の家電をIoT化させるものから始めるのがおすすめ。
また、IoTに興味はあるものの使いこなせるか不安な人は、自分の生活の不便な部分を改善する製品を選んでみるとよいでしょう。
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