「第一志望の会社から内定をもらった」
「内々定の連絡は◯月中旬に来るらしい」
就職活動中は、このようなフレーズを聞くことが多いでしょう。
しかしそもそも「内定」と「内々定」の意味の違いは何なのでしょうか。
「今さら人に聞くのは恥ずかしい……」と悩んでいるあなたに向けて、この記事では「内定」「内々定」について解説します。
内々定の意味
「内々定」は、「内定」とどう異なるのでしょうか。
ここでは2つのポイントで解説します。
内定との違い
内定と内々定との違いのポイントは以下の通りです。
内定:労働契約を結んだ状態
内々定:採用予定通知を受け取った状態(労働契約は未締結)
内定・内々定いずれも、企業側が「あなたを採用したい」という意思を示すものに変わりはありません。
一方、内定はそれが書面で正式に交わされるのに対し、内々定は「◯月に内定を出すよ」という、いわゆる口約束のようなものです。
そのため「内々定」は書面ではなく、電話などの口頭や、メールで連絡を受けるのが一般的です。
企業が「内定」を出す流れは、基本的に以下の通りです。
・学生が企業から「内定通知書」を受け取る
・学生が企業に「内定承諾書」(または「内定誓約書」「入社承諾書」)を提出する
内定の場合はこのような書面によって、学生と企業側との間で労働契約が交わされた状態になります。
内々定と内定の法的な違い
前述したように、「内定」と「内々定」との大きな違いは、「労働契約が締結されているかどうか」です。
労働契約が締結された「内定」では、法的拘束力が発生します。
例えば企業側としては、労働契約が締結された後に内定取り消しを行うのは、「解雇」と同じ扱いになります。
この場合、「内定後に経営状態が悪化し、内定取り消しが止むを得ない」「内定者が大学を卒業できなかった」といった正当な理由がないと、内定取り消しはできません。
一方で「内々定」は、労働契約未締結の状態。基本的に企業も学生も自由に取り消しができます。
とはいえ、特に企業側としては、急な内々定取り消しは信用に関わります。社会的イメージの悪化につながるため、そう簡単に内々定を取り消す企業はないと考えていいでしょう。
学生側としても、「内々定だから」と言って辞退の連絡を先延ばしにするのではなく、マナーに則って対応することが大切です。
内々定が取り消されるケースや辞退する際のマナーについては、後ほど詳しく解説します。
なぜ内々定を企業は出すのか?
前述した通り、「内々定」は「○月に内定を出すよ」という口約束のようなものです。
「では初めから内定を出せば良いのでは」と感じる人もいるでしょう。
ここからは「企業がなぜ内々定を出すのか」を解説します。
経団連の指針を守るため
一般的に、企業が「内々定」を出すのは学生が卒業・修了する年度の6月1日以降、そして「内定」を出すのは同年度の10月1日以降です。
このようなタイミングになっているのは、経団連の「採用選考に関する指針」に基づいているためです。
「採用選考に関する指針」には、以下のような記述があります。
1.公平・公正な採用の徹底
公平・公正で透明な採用の徹底に努め、男女雇用機会均等法、雇用対策法及び若者雇用促進法に沿った採用選考活動を行い、学生の自由な就職活動を妨げる行為(正式内定日前の誓約書要求など)は一切しない。また、大学所在地による不利が生じないよう留意する。
3.採用選考活動開始時期
学生が本分である学業に専念する十分な時間を確保するため、採用選考活動については、以下で示す開始時期より早期に行うことは厳に慎む。
広報活動 : 卒業・修了年度に入る直前の3月1日以降
選考活動 : 卒業・修了年度の6月1日以降
なお、活動にあたっては、学生の事情に配慮して行うように努める。
4.採用内定日の遵守
正式な内定日は、卒業・修了年度の10月1日以降とする。
つまり企業はこの経団連の指針に則り、「公平・公正で透明な採用」のため、広報活動・選考活動の開始時期や、正式な内定日を出すタイミングの一律化に努めているわけです。
実際にリクナビが行なったアンケートによると、学生が内々定をもらうタイミングがもっとも多かったのは、「卒業年度の6月」でした。
内々定、内定に関するさらなる疑問を解消
ここまでに説明した内容を読むことで、内々定と内定の違いがイメージできたと思います。
それに併せて、内々定、内定に関する他の疑問も解消してしまいましょう。
以下の記事では「内定を辞退するときのマナー」や「内々定の連絡がこない場合の対処法」などの疑問に対する答えを解説しています。
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