JavaScriptは初心者向けのプログラミング言語と言われています。しかし、一方で「JavaScriptは初心者には難しい」という方もいらっしゃいます。
一体どちらが正しいのかよくわからず、JavaScriptに興味はあるけれど、学習がはじめられずにいる方もいらっしゃるでしょう。
そこでこの記事では、JavaScriptの難易度に関して初心者におすすめな理由と難しいポイントを解説。またJavaScriptの学習におすすめな教材、難しいと感じた場合の対処方法なども紹介します。
JavaScript初心者の方はぜひ参考にしてみてください。
この記事の目次
JavaScript(ジャバスクリプト)とは
ここではまず「JavaScriptとはどのようなプログラミング言語なのか」について以下の流れで解説します。初心者の方は基本から押さえましょう。
- JavaScriptはオブジェクト指向のプログラミング言語
- Web制作で使われる機会が増えている
- JavaScriptは情報量がとても多い
JavaScriptはオブジェクト指向のプログラミング言語
オブジェクト指向のスクリプト言語である「JavaScript」。「アニメーション」「ポップアップメニュー」など、インタラクティブな動きのあるWebページを作る際に用いられます。
耳にすることが多い「Java」と名前が似ていますが、まったく異なるプログラミング言語です。
JavaScriptとはどのようなプログラミング言語なのか詳しく知りたい場合には、下記の記事をご覧ください。
▶️【入門編】JavaScriptとは?サンプルコードや学習方法などを初心者向けに解説
Web制作で使われる機会が増えている
JavaScriptは、Web制作の現場で使う機会が増えています。そのため、人員不足からWebデザイナーがデザインだけでなく、コーディングを行うプログラマーを兼ねる場合もあります。
これからのWebデザイナーは、JavaScriptのスキルを身に付けておく方がベターと言えるでしょう。プラスアルファのスキルを身につけることで、将来性の高いWebデザイナーになれます。
この記事もオススメ
JavaScriptは情報量がとても多い
JavaScriptに関する情報はとても豊富。書籍やインターネット上に、プログラミング言語に関する情報が多ければ学びやすいと言えるでしょう。不明点があった場合にも、スムーズに問題ができる場合が多いです。
ただし、JavaScriptは情報が多過ぎるため、学習の難易度が上がっているという側面も。
JavaScriptは、ECMAScriptとして標準化されています。ECMAScriptはバージョンアップが続けられており、2019年時点での最新バージョンはECMAScript 2019です。以前のバージョンであるECMAScript 5やECMASript 6はES5・ES6とも呼ばれます。
JavaScriptについてある程度学んだ方であれば、ES5やES6に基づいて書かれている内容であることを判断して、正しい情報が見つけられるでしょう。ただし、初心者にとってはその情報の正しさを判断することが難しいです。
それだけではなく、JavaScriptを利用した「Node.js」「React.js」「Vue.js」「AngularJS」なども あります。このようにJavaScriptに関する情報はとても多いので、初心者にとっては頭がパンクしそうな状況になるでしょう。
JavaScriptについて、正しい知識を学びたいのであれば、下記のWebサイトが参考になります。
JavaScriptが初心者におすすめな理由
JavaScriptが初心者におすすめな理由について、以下で解説します。
- 実行環境の構築が不要
- プログラムの動作が見えやすい
- 活用できる範囲が広い
- 教材が豊富で独学しやすい
実行環境の構築が不要
SafariやGoogle Chromeなどのブラウザとテキストエディタが最低限あれば、JavaScriptで記述したプログラムを動かせます。JavaScriptの学習をはじめる場合にはPCの基本的な機能で動作させられるため、実行環境の構築が不要。
プログラミングをはじめて学ぶ方にとって、スタートのハードルが低いことはメリットと言えるでしょう。特に独学の場合には、学習をはじめる前に環境構築でつまずいてしまうケースも少なくありません。
プログラムの動作が見えやすい
JavaScriptはプログラムがどのように動作しているのかが見えやすいです。実際に「Hello, World!」を出力してみると、それがよくわかるでしょう。
まず、HTMLファイルを用意します。テキストエディタで下記の記述を行って、「sample.html」として保存してください。
<!DOCTYPE html>
<html lang=”ja”>
<head>
<meta charset=”utf-8″>
<title>Hello, World!を出力</title>
<script src=”sample.js”></script>
</head>
<body>
</body>
</html>
次に、JavaScriptのファイルを作成します。下記の記述を行って、「sample.js」として保存してください。
alert(‘Hello, World!’);
2つのファイルを同じフォルダに保存して、ブラウザで実行しましょう。htmlファイルをダブルクリックすれば開けます。「Hello, World!」がポップアップで表示されるため、JavaScriptが動作していることがよくわかるでしょう。
このように、視覚的に動作がわかりやすい点が、初心者にとってJavaScriptがおすすめの理由の1つです。
活用できる範囲が広い
JavaScriptのスキルを身につければ、幅広い用途で活用できる点も初心者におすすめな理由と言えるでしょう。用途が広ければ、さまざまな仕事の獲得につながるからです。
JavaScriptは、ブラウザ上で動作するフロントサイドと、サーバー側のバックエンドの処理にも利用できます。また、Webアプリをはじめ、プラットフォームを利用すれば、iOSアプリやAndroidアプリの製作も可能です。
教材が豊富で独学しやすい
前章で述べたように、JavaScriptは世界的に人気なプログラミング言語で、Web制作においての採用事例は豊富。そのため、JavaScriptに関する情報収集で困ることはありません。
教材や解説ブログなども多く、JavaScriptに関するコミュニティも盛ん。分からないことを検索すれば、大抵は質問サイトなどで解決できることも多いのです。
このように学習環境を整えるのも簡単なので、独学にも適した言語といえるでしょう。
JavaScriptの難易度が高いと感じやすい3つのポイント
JavaScriptは比較的学びやすいプログラミング言語と言われています。その一方で、JavaScriptが難しいと感じる方がいることも事実です。
なぜ、難しいと感じるのか、その理由について解説します。
- HTML/CSSも学習する必要がある
- オブジェクト指向が初心者には難しい
- DOM(Document Object Model)への理解が求められる
HTML/CSSも学習する必要がある
JavaScriptの学習を行う場合には、HTML/CSSも合わせて学ぶ必要があります。HTML/CSS・JavaScriptはWebサイトの見える部分を作るために用いられます。
HTMLに構造、CSSに装飾、JavaScriptに動的な処理を記述。JavaScriptにはHTML/CSSが大きく関わるため、まったく知識がない状態では学習が難しいです。
オブジェクト指向が初心者には難しい
JavaScriptを学ぶ場合には、オブジェクト指向について理解しなければなりません。このオブジェクト指向が、初心者にはわかりづらく難しく感じるポイントと言えるでしょう。
オブジェクト指向の基本となるのが、オブジェクトです。オブジェクトは対象・モノという意味で、プログラミングではデータと処理の集まりを指します。
オブジェクトの中には、設計書のような役割をするクラスがまずあります。オブジェクトの持つデータがプロパティ、それをどのように処理するかがメソッドです。
オブジェクト指向は、オブジェクトの中にオブジェクトを含めるといった複雑な構造にもできます。
概要について説明しましたが、この時点ですでに難しいと感じた方もいらっしゃるでしょう。オブジェクト指向は概念なので、完璧に理解しようとせずに手を動かしながら、少しずつ学んでいくと良いでしょう。
DOM(Document Object Model)への理解が求められる
Document Object Model(DOM)への理解が求められることも、JavaScriptが難しく感じる理由の1つです。
DOMは、HTML・XMLのためのプログラミングのインターフェイスの役割を果たします。WebページとJavaScriptなどのプログラミング言語をつなぐ仕組みがDOMです。
ツリー構造という階層構造を取り、Webページの文書をノードというオブジェクトで表します。ノードを指定して、JavaScriptで変更を加えることが可能。
Webページの情報や機能をJavaScriptで操作する場合には、このDOMを利用します。DOMの構造はとても複雑なため、JavaScriptの学習で挫折しやすくなるポイントとなるのです。
JavaScriptの学習に役立つWebサイト・本・資料
JavaScriptの学習に役立つ資料やWebサイトについて紹介します。初心者が難しいと感じる理由を踏まえた上で、JavaScriptの学習に挑戦したいと考えている方はぜに参考にしてください。
- JavaScriptの学習におすすめのWebサイト
- JavaScriptの学習に役立つ本
- JavaScript・DOMの理解をサポートする資料
JavaScriptの学習におすすめのWebサイト
JavaScriptの学習におすすめのWebサイトは「ドットインストール」と「Progate」です。
ドットインストール
ドットインストールは、3分間動画でプログラミング学習が進められる定番のWebサービスです。
JavaScriptの入門から、アプリ製作まで学べるコースが用意されています。HTML/CSSのコースもありますので、合わせて学習を行うと良いでしょう。
はじめは無料でスタートして、必要に応じてプレミアムコースを利用するとスムーズに学習が進められます。
▶️プログラミングのレッスン一覧 – プログラミングならドットインストール
この記事もオススメ
Progate
イラスト中心のスライドと手を実際に動かすことで、楽しみながら学習が進められる初心者にぴったりのプログラミング学習サイト「Progate」。Progateも無料で学習をスタートできます。
Progateにも、ドットインストールと同様にHTML/CSSのコースも用意されています。
▶️JavaScript | プログラミングの入門なら基礎から学べるProgate[プロゲート]
JavaScriptの学習に役立つ本
体系的に集中してJavaScriptについて学びたい場合には本がおすすめ。
以下の記事で、初級者から上級者までそれぞれのレベルにあった本を紹介しています。ぜひ参考にしてください。
▶️JavaScriptの学習におすすめの本9選【初心者〜上級者】
JavaScript・DOMの理解をサポートする資料
JavaScriptや難しいと感じる理由となるDOMの理解をサポートしてくれる資料について紹介します。難しいと感じる場合は、資料を参考にしながら焦らずに少しずつ進めていきましょう。
jQueryはJavaScriptが難しいと感じた場合におすすめ
JavaScriptが難しいと感じた場合には、JavaScriptのライブラリであるjQueryの学習がおすすめです。以下で、JavaScriptとの違いやjQueryを学習する際のポイントについて紹介します。
- jQueryとJavaScriptの違いについて
- jQueryは初心者でも取り組みやすい
jQueryとJavaScriptの違いについて
JavaScriptとjQueryが大きく異なる点は、構文と仕事の現場での使用頻度です。
jQueryは現場で使われることが多い
JavaScriptのライブラリであるjQueryは、実際の仕事の現場でよく使われています。そのため、jQueryが使えれば、仕事の獲得につながりやすいです。
プログラミングを学んで仕事を得たいと考えている場合には、JavaScriptの前にまずjQueryを学んでからでも問題ないでしょう。
jQueryは別物として学習するとスムーズ
jQueryはJavaScriptのライブラリですが、構文が大きく異なります。そのため、それぞれ別物として学習した方が効率が良いです。
jQueryは、JavaScriptを難しいと感じさせるオブジェクト指向やDOMをあまり意識する必要がない点がとても扱いやすいです。
ただし、JavaScriptはDOMの理解が上達の鍵となります。jQueryを学びながら、少しずつDOMについて理解すると良いでしょう。
jQueryは初心者でも取り組みやすい
プログラミング初心者でもjQueryは取り組みやすいです。実際にコーディングを行い、プログラムの動作を確認しながら効率的に学習できるからです。
また、少ない記述でプログラムを動かせることも初心者にはうれしいポイントと言えるでしょう。
初心者はJavaScript以外の他言語からはじめる方法もある
JavaScriptは比較的初心者向けのプログラミング言語と言われていますが、学習が難しいと感じさせる特徴があります。それを踏まえて学習を進められる人は問題はないでしょう。
しかし、難しいと感じた場合には、PHPやRubyといった他の学びやすいプログラミング言語からスタートするという方法もあります。
1つのプログラミング言語を学べば、それが学習のベースとなってJavaScriptを理解しやすくなるからです。
JavaScriptを学びたい場合には、まずは上記で紹介したドットインストールやProgateといった学習サービスを利用してみましょう。その上で、自分の取り組みやすい方法を検討すれば、挫折せずに効率的に学習が進められます。
はじめての転職、何から始めればいいか分からないなら
「そろそろ転職したいけれど、失敗はしたくない……」そんな方へ、テックキャンプでは読むだけでIT転職が有利になる限定資料を無料プレゼント中!
例えばこのような疑問はありませんか。
・未経験OKの求人へ応募するのは危ない?
・IT業界転職における“35歳限界説”は本当?
・手に職をつけて収入を安定させられる職種は?
資料では、転職でよくある疑問について丁寧に解説します。IT業界だけでなく、転職を考えている全ての方におすすめです。
「自分がIT業界に向いているかどうか」など、IT転職に興味がある方は無料カウンセリングにもお気軽にお申し込みください。