転職スカウトサービスについて知りたいと思っていませんか。
転職業界はここ数年売り手市場となっています。厚生労働省の一般職業紹介状況(平成30年3月分及び平成29年度分)によると、2018年3月地点での有効求人倍率は1.5倍に登り、ここ十数年内でも最大の倍率となりました。
最近は転職業界のサービスも多岐に渡り、求職者にとってはとても便利な時代になりました。そのうちのひとつに、企業の側から転職オファーが来る「スカウトサービス」があります。
この記事では、転職サイトのスカウトサービスのメリットやスカウトを受けるコツを紹介します。
この記事の目次
転職スカウトサービスについて
ここではまず、スカウトサービスの詳細を解説します。
スカウトサービスとは
スカウトサービスとは、求人サイトや人材紹介サービスにプロフィール(職務経歴)を登録することで、求人する企業・人材紹介会社から勧誘を受けられるサービスです。
求職者がスカウトサービスを利用する流れは下記の通りです。
①求職者が転職サイトに登録し、履歴や経歴、スキルなどのプロフィール情報を入力する。
②それらの情報を見た企業から求職者へ選考のスカウトメールが送られる。
③プロフィールに記載された職務経験やスキルを見て、自社の募集要件に合うと思った人事担当者が直接スカウトのメールを送る。
スカウトサービスは上手く活用すれば、転職活動がよりスムーズに進むこともあるでしょう。
スカウトサービスの種類
スカウトサービスには、企業の人事担当者からのスカウトと、転職エージェントからのスカウトの2種類があります。
企業の人事担当者からのスカウト
企業の人事担当者からのスカウトの場合、良い人材を求めている人事担当者が、サイト上の求職者情報を見て「この人に応募して欲しい」とスカウトメールを送ります。
スカウトメールには応募を促すメッセージに加え、「一次面接免除」や「前給保証」、「社内見学あり」などの特典が付く場合もあります。
転職者が受け取ったメールを見て応募すると、企業での選考が始まります。
以降、書類選考、面接選考の順に進んでいくことになります。
転職エージェントからのスカウト
転職エージェントは企業から人材募集を代行した人材紹介会社のことです。
転職エージェントからのスカウトは、エージェントが持っている求人の募集条件にあった求職者に、「興味があれば面談しませんか」とスカウトメールを送ります。
求職者が受け取ったメールに返信すると、転職エージェントとの面談になります。求職者は職務経歴やスキルの詳細、希望の仕事内容や条件を転職エージェントに伝えます。
その後の話し合いの中でいくつか会社を紹介されます。求職者が希望の企業に応募すると、書類選考に進むことになります。
転職サイトには、強みのある業界など、会社の特徴が記載されていることもあります。登録する際にはよく確認してみましょう。
スカウトとオファーの違い
転職サイトによっては、転職希望者へのアプローチを「スカウト」ではなく「オファー」と言う場合もあるようですが、サービスの内容はほとんど同じと考えて構いません。
ただ「スカウト」という場合、履歴書や経歴などを重視し、「オファー」という場合は仕事に対する条件を重視している傾向にあるようです。
スカウトを活用するメリット
効率的に転職活動ができる
スカウトサービスは、転職先を探す時間を短縮することができます。
転職活動には思いの外時間がかかります。自分自身のキャリアの棚卸しを行いながら、これからの社会動向を踏まえて希望職種や企業を探さなければなりません。
多くの転職希望者は現時点の仕事をこなしながら、転職先を探さなければなりません。転職活動には効率性が求められるのです。
スカウトサービスに登録するのは経歴やスキルであり、その内容を見た企業がスカウトするので、自ら情報を収集して行動する時間を短縮することができます。
自分が転職市場において、どのような企業からニーズがあるのかを把握することができ、以降の転職活動の戦略を検討することができます。スカウトサービスは自身のキャリアに対して、直接企業からみた市場価値はどのくらいなのかを判断するきっかけにもなるでしょう。
転職の成功率が高い
スカウトサービスの場合、企業が希望者にオファーを送る段階である程度プロフィールを見て判断しています。
一般応募に比べ、書類選考などの通過率は高いと言えるでしょう。
また採用を前提とするものではないとは言え、企業側からオファーを送っているため、以降の選考プロセスがスムーズに進みやすいメリットがあります。
選択肢が広がる
スカウトサービスからのオファーには、一般公開されていない「非公開求人」や、スカウトメールを受信した人だけが求人情報を見られる「スカウト限定求人」などがあります。
転職活動をするにあたっては、情報は多ければ多いほど転職成功の確率が高まります。
加えて、更に転職の成功率を上げるためには自分自身の視野を広く持つことが重要なのです。
時折、スカウトメールから「こんな企業がなぜ?」「こんな職種は考えてもみなかった」と思う様な求人情報が届くことがあります。意外な業種や会社からのスカウトは、自分が思ってもみなかった資質や特性に気づいたり、転職先の選択肢を広げることにつながるのです。
スカウトサービスを利用する時の注意点
スカウトサービスを利用する際、特に注意していただきたいのは、スカウトを受けて応募した企業でも、書類選考で不合格になることもあるということです。
企業がスカウトの段階で見ているのは応募者の経歴やスキルなどの登録情報です。
多数の応募者が集まった場合、当然ながら書類選考の段階でより詳細に情報を見て、比較することになります。結果、採用に至らないケースもあるのです。
スカウトメールは書類選考通過を意味するわけではないので注意しましょう。
おすすめのスカウトサービス
リクナビネクスト
リクナビネクストのスカウトサービスはかなり充実しているのが特徴です。
リクナビネクストのスカウトサービスは、職務経歴や転職希望条件などを匿名で登録しておくと、求職者に興味を持った 求人企業や転職エージェントから直接オファーが届きます。なかにはサイトに掲載されていない 非公開求人のオファーが届くこともあります。
また企業からの注目度ランキング・オファーの数などが確認できるので、自分の転職市場価値を知ることもできるでしょう。
リクナビネクストでスカウトサービスを利用すると、「スカウトレポート」という個人ページが作成されます。
スカウトの種類には3種類あります。内容は、以下の通りです。
プライベートオファー
登録している経歴やスキルが企業側の求める条件にマッチした時には、「個別面接」の案内が求職者に届きます。
一般応募では必要な書類選考が免除され、求職者は企業の面接を受けることができます。オファーに対しては、面接の希望か辞退を選択して返信します。
興味通知オファー
求職者の職種や勤務地などの条件に興味を持った企業の担当者から、「自社求人に興味がありませんか?」というオファーが届きます。
求職者はオファーに対して、興味の有無を返信します。
オープンオファー
求職者の条件が企業の設定した検索条件にマッチした場合、その企業から求人案内や説明会の情報が届きます。
求職者はオファーに対して、求人への応募、説明会への申し込みが可能です。
マイナビ転職
マイナビ転職のスカウトサービスには、下記の4つの特徴があります。
・企業から直接応募のオファーが届く
・利用企業は年間約17,000社
・匿名だから在職中も安心
・書類選考免除やスカウト限定求人も
では、スカウトサービスの具体的な内容を見てみましょう。
プレミアムスカウト
登録した情報に興味を持った企業から直接メールが送られます。届いた人だけに前職の年収保証などの特別なプレミアム特典があります。
スカウト限定求人
受け取った人のみが閲覧・応募することができる求人情報です。
応募者とのマッチングを重視する企業は、求人をサイト上で公開せず、応募して欲しい人を探して直接スカウトすることができます。
求職者が受け取った求人は一般には公開されていないので、受け取った段階で内定の確率は高くなるでしょう。
エン転職
エン転職のスカウトサービスでは、職務経歴や希望条件を匿名で登録しておくと、あなたに興味を持った求人企業や転職エージェントから直接アプローチがあります。
スカウト受信者だけの様々な特典も充実しています。
特典がつくスカウトメールは企業側も採用に力を入れている証拠と言えるでしょう。
企業からのスカウト
求職者のWeb履歴書に興味を示した企業からスカウトメールが送られます。「前給保証」や「書類面接免除」などの特典が付く場合があります。
転職エージェントからのスカウト
求職者のWeb履歴書を見た転職エージェントから、キャリアの相談や求人情報の案内メールが送られてきます。
DODA
DODAのスカウトサービスには、下記の4つの特徴があります。
・大手、優良企業から直接スカウトされる。
・書類選考なしの面接確約オファーや非公開求人のオファーも。
・求職者のキャリアを活かせるオファーが多数。
・大事な個人情報はしっかりガード。安心して利用できる。
DODAの毎月のオファー送信数は約1,300万通以上と、業界の中でもトップクラスです。
スカウトを活用することで、思ってもみなかった求人と出会えるかもしれません。
面接確約オファー
書類選考がなく、必ず面接を受けられるカウトメールです。
経験・スキルを見て、「直接話をしてみたい」と希望企業からスカウトされるため、自分の市場価値や強みに気づくことにもつながります。
非公開求人のオファー
DODAは非公開求人が多いのが特徴です。
その中でも「極秘プロジェクト求人」「新規事業立ち上げに関わる求人」「エグゼクティブ求人」など、転職サイトでは一般公開されていない、スカウトサービスに登録していなければ知ることができない特別な求人のオファーを受けることもできます。
ビズリーチ
ビズリーチは即戦力としてのハイクラス転職向け会員制転職サイトで、優良企業や一流ヘッドハンターから直接スカウトが届きます。
一般的な転職サイトとの違いは、転職希望者が月額料金を支払って利用するシステムであることでしょう。
これまで紹介した転職サイトと異なり、サイト転職志望の高い人、エグゼクティブ層向けと言えます。
プラチナスカウト
ビズリーチのプラチナスカウトでは、企業は求職者の経歴やスキルなどを見て、求める経験やスキルを備えていそうだと判断します。
より高い関心を持った企業からオファーが届く特別なスカウトサービスです。オファーが届いた求職者には面接が確約されています。
スカウト・オファーが来ない理由
スカウトサービスに登録した後、スカウトが届き始めるまで1〜2週間程度かかることがあります。時間が経ってもスカウトメールやオファーメールがほとんど来ないようであれば、何らかの理由があると考えて良いでしょう。
空欄箇所が多い
スカウトサービスの登録の際、いくつかの入力項目があります。
必須項目の欄は入力しなければ先に進めませんが、その他の任意項目は入力しなくても登録を完了させることができます。
任意項目の欄は数も多いため、後回しにしてしまう人も多いです。しかし職務経験や保有スキルなど任意項目欄に記載する内容は重視されます。
採用担当者の方は、あなたのことを全く知らないため、判断材料はできるだけ多いほうが良いです。また空欄項目が多いと、転職の医師がないのかもしれないと判断されることも。
全てに入力するのは大変かもしれませんが、情報はできるだけ多く・詳しく記載しましょう。
NGフィルターにかかっている可能性
転職サービスに登録している求職者の数は非常に多いため、採用担当者もある程度検索で絞り込んで、それぞれのプロフィールをみていく必要があります。
その際、「〇〇という条件の人は外す」といった設定をすることがあります。これはNGフィルターと呼ばれています。
具体的には、業種・職種未経験、年齢、居住地(通勤可能域)などです。
地域的に通勤が不可能な人にオファーを出しても意味がありませんし、即戦力を求めている企業は職務経歴などのNGフィルターをつけることも考えられます。
年齢に関して、表立って条件をつけることは基本的に不可能です。なので明記されていない場合でも、企業側は30歳以下の人材が欲しいと考えている場合があります。その際、NGフィルターをかけて検索するので、プロフィールが表示されなくなるでしょう。
転職サービスはたくさんの種類があり、サービス内容やユーザー層によって様々です。例えば「ビズリーチ」はハイクラス・ミドル層をターゲットにしたもののため、若年層や職種・業種未経験の方へのスカウトはほぼないと考えて良いでしょう。
自分の年齢に合った転職エージェントを選ぶことも重要です。
転職サイトと連携している企業の条件があっていない可能性
NGフィルターの理由と似ていますが、スカウトサービスを運営する転職サイト・エージェントがどのような企業と提携しているかは、スカウトメールに大きく関係してきます。
自分の得意分野や希望条件とあまり関係のないジャンルを得意とする転職サイト・エージェントに登録していても、スカウトやオファーがなかなか届かないということもあり得るのです。
また、希望条件を自分で設定できる場合、あまり多くの条件を設定しすぎていると、企業の検索に引っかからない可能性があります。マストの条件は何かを考えておきましょう。
より多くのオファー・スカウトを受けるにはプロフィールを充実させるのがコツ
どのスカウトサービスでも、スカウトを受けるコツはプロフィールを充実させることです。
プロフィールを充実させるメリットは以下の3つです。
オファー数が増える
企業が求職者へオファーを送る際、最も注目するのは「職務経歴」「自己PR」「キャリアプラン」の3項目です。
3項目とも、求職者が自由に書ける項目ですが、「書き足すのが面倒」と思う求職者も多いのが現状です。ここを充実させれば他の求職者から一歩リードできることは間違いありません。
スカウトサービスには、求人サイトには掲載されない非公開求人のオファーがあります。
非公開求人は「求める条件にどれだけ合致しているか」が重視されるため、プロフィール内容を充実させるほど、一般求人では見つけることができない求人に出会える可能性も高くなるのです。
自分の強みがわかる
自分の経験、スキルをしっかり入力すれば企業側の判断材料が増えます。そしてスカウトメールの文面には、プロフィールの経歴やスキルのどこを評価したのか記されていることがあります。プロフィールをしっかり書き込んでおけば、企業が注目したスキルもより具体的に明記されます。
つまり、プロフィールを充実させるほどオファー数が増え、それに伴い自分の強みを知ることができるのです。
自己分析ができる
プロフィールを充実させることは自己分析にもつながります。
転職の目的や志望動機が明確になるので、面接にあたり、自分自身がしっかりアピールするべきことも整理できるでしょう。
転職に有利?今、注目されている業界
国内景気を今後10~20年程度の中長期的視野で見た場合、企業経営に影響を与える要素として下記が注目されています。
・自動車業界におけるグローバル規模での電気自動車の拡大
・金融業界におけるフィンテック革命やブロックチェーン技術の発展
・AIやIoTなどの新しい技術の導入による経営改革や業務効率化の進展
今後は新しい技術の導入により、あらゆる業界で業務の変革や経営の改革が進んでいくことでしょう。
あらゆる業界で、新しい技術の導入により新たな職種が立ち上がり、その職種で活躍できる人材が必要とされています。
さいごに
スカウトサービスは転職活動を成功させるために役に立つものです。
スカウトは企業側から「興味がある」「ぜひうち一緒に働きたい」というメッセージがくるため、自分が転職市場で評価されていると確認することができますし、転職活動を続ける上でモチベーションを保つ効果もあります。
転職活動を始める際は、ぜひ活用してみると良いでしょう。その際は、自分に合ったサービスを使うことがポイントです。
転職に積極的な姿勢の場合は転職エージェントのサービスを、自分の市場価値を知りたい方や、良い企業があれば転職したいと考えている方は、転職サイトのスカウトサービスがおすすめです。
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