大学3年生は、自分の将来を徐々に意識し始める方が多くなる時期です。
3年次のインターンや就職説明会をもとに、来年度の就職活動に向け、どのような分野で活躍したいか悩む時期でもあります。
情報化が進む今、IT系の職種を志す学生の方もいるでしょう。
しかし機械や数字、記号を扱うITプログラマーは、理系の職業という印象を抱きがちです。
では、文系の学生はIT企業で働けるのでしょうか?
答えはYesです。
文系かつ全く未経験であっても、知識を身に着けることでプログラマーとして活躍することができます。
この記事では、実際に文系学生がどの程度IT企業で活躍できるのか、実際に現場でプログラマーとして働くためにどのようなスキルが必要なのかを説明していきます。
この記事の目次
1.文系でもIT企業に就職できるのか?
出典:pixabay
文系学生であっても、IT系の企業で活躍することは十分に可能です。
IT企業に就職する文系学生の実態を見ていきましょう。
1-1.IT業界における文系採用状況
出典:株式会社インフォテクノ朝日
文系学生は、IT企業においてどの程度採用されるのでしょうか。
例えば、生命保険のシステムなどを扱う株式会社インフォテクノ朝日では、上記グラフのように内定者の3分の2が文系エンジニアだというデータが出ています。
企業によって比率は異なりますが、実は内定者の3~5割、多い企業では6~7割程度のエンジニアが文系です。
IT企業と言っても100%理系というわけではなく、文系の採用者が一定数存在します。
1-2.IT業界の文系人材は意外と多い?
では、情報系の職場において文系はどのように活躍しているのでしょうか。
例えば、ITエンジニアの中でも「サービスエンジニア」、すなわち営業を行う職種ならば、文系でも能力を発揮することができます。
理系エンジニアは実際にデータを開発していきますが、サービスエンジニアはその出来上がった製品を顧客に提案し、アピールする仕事です。
対話能力や消費者のニーズを理解する力は、文系でも身に着けやすいスキルです。
IT企業といっても、プログラミングや開発をすることがすべてではありません。本格的な技術職に飛び込む前に、こうした文系向けの職種から徐々に目指していくのも一つの方法です。
1-3.文系がIT企業を受ける時の志望動機
実際に文系でIT企業を志望する際、どのような動機が考えられるか見ていきましょう。
例えば、「モノ作りが好きであり、ツール開発を通して社会に貢献したい」という理由です。
プログラミングにかかわらず、工作やDIYなど何かを作ることが趣味だという方は、この動機につながりやすいでしょう。
また、「顧客のニーズに応えられるシステムを考えたい」という動機もあります。
開発ではなく、その前の「要望に合わせて新しいソフトを提案する」というステップに重きを置いた志望理由です。
文系でプログラミングを本格的に経験している方は少ないため、専門性よりも「エンジニア・プログラマーの仕事を通してこんな貢献をしたい」という意思をアピールするといいでしょう。
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2.文系プログラマーは使えない?
出典:PAKUTASO
いくら文系でプログラマーになれると言っても、やはり理系と比べると厳しい条件に感じられるかもしれません。
今度は、実際の現場で文系プログラマーがおかれる環境について説明していきます。
2-1.プログラマーの仕事とは
そもそもプログラマーの仕事が具体的にどのようなものか、ご存知でしょうか。
プログラマーを志す方は、はっきりとした定義を覚えておきましょう。
プログラマーとは、名前の通りプログラミング言語を駆使し、ソフトウエアを開発するのが仕事です。
すなわち、プログラマーになる以上はある程度のプログラミング技術が不可欠となります。
また、ソフトウェアといっても種類が多数あり、企業向けの金融・会計ソフトから一般に向けたWebコンテンツまで、ありとあらゆる場面でプログラマーは活躍します。
開発するシステムには様々なターゲットやジャンルが存在するため、文系学生でも専門知識の習得さえクリアすれば、プログラマーとして多くの現場で活躍できます。
2-2.文系女子はプログラマーに向いている?
文系、かつ女性のプログラマーでも活躍の場はあります。
男性プログラマーが多いため、女性のエンジニアは少数派ながら貴重な人材ともいえます。
全て一概には言えませんが、例えばエンジニアなど同業者と話をする際、物腰柔らかなコミュニケーションが取れる女性は職場の雰囲気をよくすることができます。
打ち合わせなど集団で仕事することの多いプログラマーにとって、人付き合いは非常に重要です。
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3.文系でプログラマーとして活躍するために
出典:PAKUTASO
文系でも能力を発揮できるようなプログラマーになるためには、まずプログラミングやITに関する知識を身に着けることが大前提です。
そしてもう一つ重要なのは、文系プログラマーだからこそ求められるスキルを熟知しておくことです。
ITについて専門的に学んだ経験のない文系の方にとって、いきなり勉強しようと思うと敷居が高く感じるかもしれません。
しかし、今ではインターネットでゲームのように楽しく学べるプログラミングサイトや、個人のスキルに合わせてカリキュラムを組んでくれるスクールも出てきています。
独学で取り組むにしても、参考書が多数出版されており、易しいものから学んでいくことができます。
難しく考えず、自分の続けられそうな方法を探していきましょう。
3-1.プログラミングの基礎知識をつける
まず初心者が学ぶべきものとして、パソコン用語やネット用語の知識、ショートカットキーをはじめとするパソコンの使い方などが挙げられます。
プログラミングの勉強を行うにあたり、必ずと言っていいほど専門用語が現れます。
そもそも説明が理解できなければ、勉強は進みません。
パソコンを実際に使いこなすためには練習あるのみですが、知識は本などを用いて座学で身に着けられます。
4.プログラミングの学び方
出典:PAKUTASO
ITの知識が身についたら、実際にプログラミングの勉強をスタートしていきます。
文系がプログラミングを学ぶ際に大きな壁となるのが、「プログラミングは難しそう」という意識です。
プログラミングというと複雑で難解なイメージがあるかもしれませんが、実際は文系の知識が生きることもあります。
例えば、英語はプログラミングに大きくかかわっている要素です。
プログラミング言語のひとつであるHTMLでは色指定に「color」、文字の大きさに「font-size」など、英単語がよく用いられます。
プログラミングといっても全く新しいことを学ぶわけではなく、これまでに身に着けた知識が役立つ場面もあるのです。
書籍やインターネットなど、プログラミングを始められる方法は身近にあります。
難しいという意識を持ちすぎず、気軽にスタートしてみましょう。
4-1.本で学ぶ
現在書店には、プログラミングに関する本がずらりと並んでいます。
ここでは初心者におすすめの本を3冊ご紹介します。
「これからはじめるプログラミング基礎の基礎」
入門中の入門から勉強したいという方にお勧めです。
プログラミングの手順や言語などを学ぶ以前の、「プログラミングとは何か」「どのように用いられるのか」といった根本的な話題について扱っています。
これ一冊でプログラミングを網羅できるわけではありませんが、一度目を通しておくことで学習がスムーズになるでしょう。
「おうちで学べるプログラミングのきほん」
言語を淡々と学ぶのではなく、「コードが動く仕組み」に重点が置かれている本です。
実際にパソコン操作を通して理解していくため、説明を読んでいるだけではわからないという方にお勧めです。
「よくわかる HTML5&CSS3ウェブサイト構築の基本と実践」
いわばWebページ作成の説明書です。
テキストの内容に沿って操作し、ホームページを完成させていきます。
とにかく実践しながら学びたいという方は、試してみてください。
4-2.無料で学ぶ
いきなり本格的な勉強を始めるのは勇気がいる、という方は、インターネットで無料のプログラミングサイトなどを利用することをお勧めします。
例えば「Progate(プロゲート)」では、HTMLやCSSだけでなく、RubyやJavaなど多くの言語をすべて無料で学ぶことができます。
また、ワンステップクリアするごとにキャラクターがレベルアップしていくため、ゲーム感覚で楽しく続けられる点が魅力です。
「ドットインストール」は、3分動画でプログラミングの流れを理解しつつ進めるサイトです。
Webサイトだけでなく、簡単なゲームやスロットマシン、電卓が作れるレッスンまでそろっています。
無料で簡単に試すことができるため、いくつかのサイトに登録して、自分に合ったものを探してみるのもいいでしょう。
4-3.スクールで学ぶ
わからないときに誰かに頼りたいのであれば、専門のスクールに通うのがおすすめです。
スケジュールに合わせてカリキュラムを組むため、忙しい方でも確実に勉強時間を確保できます。
困ったときに質問ができるようサポート体制が整っているのも大きな強みです。
5.文系プログラマーに求められること
文系プログラマーと理系プログラマーでは、求められるスキルは大きく変わってきます。
技術的な面で考えると、理系の能力は不可欠といえます。
例えばプログラミングにおいては、基礎となるアルゴリズムを考える必要があり、このアルゴリズムには演算処理、すなわち数学的思考が求められます。
この工程に向いているのは、やはり数学に精通した理系といえるでしょう。
一方、顧客の要望をもとに設計書を作り、システム化していく過程には、文系の力が必要です。
顧客の要望を正しく理解し、反映したうえで実際に開発していくため、チームと顧客をつなぐ大切な役割です。
プログラミングのスキルに限らず、文系として役に立つスキルも存在します。
これらを理解したうえで、さらに磨きをかけていきましょう。
6.おわりに
文系の学生でも知識を身に着け、役立つスキルを知っておくことで、プログラマーとして第一線で活躍できることを説明してきました。
「理系の学生と比べて能力に差が出てしまうのではないか」と不安を抱く必要はありません。
文系は文系なりの強みを生かして、理系プログラマーと変わりなく仕事することができます。
ただしIT企業を志す以上、今からしておくべき準備があることも事実です。
早い時期から行動を起こし、自信をもってIT業界に踏み込めるようにして行きましょう。
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