新型コロナウイルス感染症の影響で、家で過ごす時間が増えています。感染症に対する緊張感や不安感から、ストレスが大きくなっている人もいるでしょう。
今回はそんな不安な気持ちを和らげるのに役立つリラックス方法を紹介します。
「1人で家にいると不安な気持ちになる」「家でできるリラックス方法を知りたい」という方はぜひ参考にしてください。後半では自宅でリラックスする際に役立つアイテムも紹介します。
この記事の目次
コロナ禍で不安な気持ちを抱えていませんか?
新型コロナウイルス感染症拡大により、私たちの生活は様変わりしました。
在宅勤務やリモートワークといった新しい働き方が急速に浸透し、休日も外出を控えたり、外出時はマスクをしたりソーシャルディスタンスを保ったりする日々を送っています。
このような生活様式の変化により、ストレスを抱える人が増えている現状があります。
生活様式の変化によりストレスを抱える人が多い
出典:厚生労働省
厚生労働省が実施した調査によると、コロナ禍でメンタルに影響が生じている人が多いことが分かりました。
この調査では2020年2〜3月・4〜5月・6〜7月・8〜9月上旬におけるメンタル面についてアンケートを実施。いずれの期間も何らかの不安を感じた人が半数程度いることが分かっています。
「自分や家族の感染への不安」が6割以上
出典:厚生労働省
2020年2〜3月・4〜5月・6〜7月・8〜9月上旬それぞれの時期で感じた不安の要素について調査した結果、いずれの時期も「自分や家族の感染への不安」が60%以上で最も高い割合でした。
このほかの不安の要素としては以下のようなものが挙がっています。
- 自粛等による生活の変化に対する不安
- 生活用品などの不足への不安
- 自分や家族の仕事や収入
- 家族、友人、職場などの人間関係の変化
- 差別や偏見
- 自分や家族の勉強や進学
このように、新型コロナウイルス感染症が影響する「不安感」は「感染してしまうのでは?」あるいは「感染したらどうしよう」といった直接的なものだけではありません。
自粛生活や、自粛が影響した結果の失業、在宅時間が長くなることによる家族との不和など、さまざまな要素が不安感に影響していることが分かります。
【おすすめのリラックス方法】不安な気持ちを和らげよう
今回のようなパンデミックなど、緊張状態が続く生活をしていると、不安に思うのは当たり前です。
まずは不安な気持ちを抱いている自分を認め、責めることなく、リラックスする方法を試してみてください。
深呼吸
不安な気持ちや緊張状態にある自分に気づいたら、まずは深く呼吸することを心がけてみてください。なぜなら人は緊張状態にある時、呼吸が浅くなりがちだからです。
深くゆっくり呼吸すると、自律神経のうちの1つ「副交感神経(※)」がスムーズに働くように。その結果不安な気持ちを和らげられます。また呼吸によってお腹が膨らんだり凹んだりすることに意識を集中すると、不安の原因から意識をそらすことができます。
※自律神経(交感神経と副交感神経)について
自律神経とは、体の中の血管や内臓などのはたらきをコントロールしている神経。交感神経と副交感神経からなります。
不安な気持ちが続き心身ともに不調をきたしている場合、この交感神経と副交感神経の切り替えがスムーズにいっていない可能性があります。
交感神経は闘いの神経とも呼ばれ、この神経が強まると体は緊張し、血圧は上がり、筋肉が固くなり、多少の痛みには鈍感になります。
(中略)
副交感神経は休息の神経とも呼ばれ、この神経が強まると体はリラックスし、血圧は下がり、筋肉は緩み、負傷した部分が回復します。
(中略)
交感神経と副交感神経は対になる働きをしています。交感神経が強まれば副交感神経は弱まり、交感神経が弱まれば副交感神経は強まります。二つの神経のバランスが保たれている状態が正常な状態です。
しかし、自律神経はふとした拍子に乱れることがあります。自律神経が乱れた状態を自律神経失調症といいます。刺激が多い現代では特に交感神経が強く働きすぎ、副交感神経が十分に働かず、体がリラックスできない状態の方が多いです。
出典:たはらクリニック
マインドフルネス瞑想
不安な気持ちに気づいた時にマインドフルネス瞑想をしてみるのもおすすめ。マインドフルネスとは、今ここにいる自分に意識を集中させる方法。以下のようなメリットがあると言われています。
- 集中力が高まる
- 判断力が高まる
- 自己コントロール力が高まる
- 論理的な思考ができるようになる
マインドフルネス瞑想の詳細や具体的な方法については「マインドフルネス瞑想で、冷静なマインドと高い集中力をキープする」を参考にしてください。
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質の良い睡眠をとる
睡眠の質が低下すると、ストレスが増加したり、さまざまな身体的不調をきたしたりする原因になります。
睡眠の時間や質が低下すると、交感神経優位の状態が長くなり、基本的な身体活動に不調を来します。それだけでなく、身体活動機能や思考力、気分も低下し、結果的に本来のパフォーマンスが発揮できなくなってしまいます。
出典:豊橋ハートセンター
では質の良い睡眠のためにはどうすればいいのでしょうか。今回は5つの方法を紹介します。
湯船に浸かる
人は体温が下がるタイミングでスムーズに入眠できると言われています。そのためお風呂に入る際、湯船に浸かって一定時間体を温めるのは大切なステップ。また湯船の温度は37~39℃程度の「ぬるめ」がポイントです。
37~39℃のぬるいお湯に10分以上、ゆっくり入ると、副交感神経が刺激されて精神の緊張がほぐれ、筋肉もゆるみます。 ただし、42℃以上の熱いお湯は、交感神経を刺激して心拍数が増え、血圧が上昇します。
出典:日本医師会
寝る前にスマホを見ない
寝る直前までスマホを見ていると、スムーズに入眠できないリスクがあります。
スマートフォンやパソコンを長時間見ていると交感神経が刺激され、いざ眠ろうと思っても頭が冴えてなかなか眠れなくなります。結果、朝起きられなくなり、昼夜逆転の生活になってしまい、自律神経に不調を来してしまいます。
出典:ドクターズ・ファイル
なので少なくとも就寝する30分前からはスマホやテレビを見るのはやめ、おやすみモードにシフトしましょう。
寝る前に激しい運動をしない
寝る前に激しい運動をしてしまうと、スムーズに寝つけなくなる原因になります。なぜなら体が興奮状態になってしまうため。行うとしたらヨガやストレッチなど、リラックス効果も見込める種類の軽い運動がおすすめです。
就寝の数時間前に運動によって脳の温度を一過性に上げてやることがポイントです。そうすると床にはいるときの脳温の低下量が運動をしないときに比べて大きくなります。睡眠は脳の温度が低下するときに出現しやすくなるので、結果として快眠が得られやすくなる訳です。ただし就寝直前の運動は体を興奮させてしまうので禁物です。
出典:e-ヘルスネット(厚生労働省)
寝る前にカフェインを取らない
寝る前にカフェインの入った食べ物・飲み物をとると、覚醒作用によって眠れなく原因に。例えばコーヒー・チョコレート・緑茶などを夕食後にとるのは避けましょう。
飲み物であればハーブティーなどカフェインレスのものをチョイスしてください。また寝る前の喫煙もスムーズな入眠のためには控えたほうがよいです。
このほかにも、質のよい睡眠につながる習慣には「寝る直前の食事は控える」「朝起きたら日光を浴びる」といった方法があります。厚生労働省でも最適な睡眠のための7つのポイントがまとめられていますので、あわせて参考にしてくださいね。
出典:厚生労働省
程よく体を動かす
程よい運動習慣は自律神経のバランスを整え、ストレスを軽減させる効果が期待できます。
不活動では交感神経がはたらかず活動性が落ち、逆に過度に頑張りすぎると、癒しの神経である副交感神経が抑制されて、消耗が激しくなるばかりです。これに対し、適度な運動は、程よく交感神経を活性化させつつ、副交感神経のもつ回復モードを呼び覚まします。
出典:名古屋ハートセンター
在宅時間が増え運動不足によるストレスも溜まっているのであれば、この機会に程よい運動習慣を取り入れてみましょう。例えばヨガやストレッチなどは、自宅でも適度に体を動かせられるためおすすめ。
筆者である私もオンラインでヨガのレッスンを受けていますが、リフレッシュやリラックスにつながっています。
以下は厚生労働省がまとめている、仕事中でもできるストレッチ方法です。こちらもあわせて参考にしてくださいね。
出典:厚生労働省
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癒される動画を観る
出典:YouTube
YouTubeなどで癒される動画を観るのもおすすめです。例えば焚き火がパチパチとなる動画や犬や猫のかわいい仕草が楽しめる動画など。また自然の音にはリラックス効果があるため、川のせせらぎや鳥の鳴き声が聴ける動画を探してみてもいいでしょう。
不安な気持ちを誰かに聞いてもらう
不安な気持ちが大きくなり、苦しくなっている人もいると思います。家族や友人など気軽に打ち明けられる相手がいればいいのですが、誰もがそのような環境にあるわけではありません。
そのような場合は不安な気持ちをありのままノートに書き出してアウトプットしたり、相談窓口を利用してみたりするのも一つの手。また無料匿名SNSで本音を投稿してみるのもよいでしょう。
【相談窓口参照】
こころの健康相談統一ダイヤル
こころのほっとチャット ~SNSチャット相談~
10代20代の女性のためのLINE相談
生活の中にリラックス方法をうまく取り入れるコツ
また不安な気持ちが大きい時は、何か新しいことを始める気力もなかなか湧かないもの。なので以下のようなことに意識を向けて、程よくリラックスする習慣をつけてみてください。
心地よく続けられる方法を見つける
「リラックスができなかった…」と、自分を責めないでください。無理してやらないとできない方法は、かえってあなたにストレスを与えかねません。自分が心地よく続けられるリラックス方法を試してみて、無理なく続けてみましょう。
生活習慣を整えるだけでも違う
基本的に在宅ワークになり、家で1人で過ごす時間が増えると、どうしても生活リズムが乱れがちに。食事もまともにとらなくなったり、体を動かす機会が減ったりします。
そのような場合は何か新しいリラックス方法を始めるよりも、まずは生活リズムの乱れを整えることから始めましょう。規則正しい生活を心がけ、食事も3食バランスよく取るだけでも生活にメリハリが生まれ、心身が健康的になるきっかけになります。
環境を整える
リラックスしやすい状態を整えるには、環境づくりも大切です。例えば夕食後は体を締め付けないゆったりとした服を着たり、徐々に照明を落としたりしてリラックスモードにしていくのもおすすめ。アロマを炊いたり、リラックスできる音楽を聴いたりするのもいいでしょう。
次の項目からは、リラックスできる環境を整えるのに役立つアイテムを紹介します。
【運動編】リラックス方法に役立つアイテム
また軽く汗ばむ程度の運動は、気分をリフレッシュさせられます。そんな運動によるリラックス方法を試す際におすすめのアイテムを紹介します。
ヨガマット
家で過ごす時間が増えて運動不足が続いているのなら、この機会にヨガマットを準備してみましょう。適度な運動習慣はリラックスにつながると言われています。適度な運動習慣として代表的なものがヨガやストレッチです。
ヨガマットがあれば、ヨガはもちろんストレッチも行いやすいですよ。運動習慣がついてきたあとの本格的な筋トレにも使えるのでおすすめです。
エクササイズポール
リラックス効果のあるストレッチを行うのに役立つのがエクササイズポールです。ポールの上に背中を乗せて寝転び筋肉をほぐしたり、骨盤を緩めたりできます。
出典:YouTube
マッサージボール
在宅ワークが続いて肩や背中がガチガチになっているのであれば、マッサージボールを活用するのもおすすめ。肩甲骨まわりをほぐし、肩こり・背中のハリ解消につながります。
出典:YouTube
マッサージローラー
筋肉をゆるめてリラックスするのに役立つアイテムとしては、マッサージローラーもあります。中でも電動マッサージローラーは心地よい振動が伝わるため筋肉がほぐれやすいです。
出典:YouTube
【仕事編】リラックス方法に役立つアイテム
アロマの香りでリラックスできたり、PC作業で疲れた目を癒したりできるグッズがありますよ。
ポータブルアロマディフューザー
在宅勤務はもちろん、オフィスのデスクでもアロマを楽しめるポータブルアロマディフューザー。レモングラスやローズマリーの香りは仕事中の気分をリフレッシュしてくれるためおすすめです。
ツボ押しグッズ
デスクで少し休憩する際に、ツボ押しでリフレッシュしてみませんか? そんな時に役立つのがツボ押しグッズ。刺激すると疲れ・ストレス緩和につながるとされる「合谷」というツボを押したり、むくみが気になる脚のリンパを流したりして、リフレッシュにつなげましょう。
手のツボ「合谷」については以下の動画で紹介されていますので、あわせて参考にしてくださいね。
出典:YouTube
アイマスク
長時間のPC作業で目が疲れたら、あたたかいアイマスクで少し休めましょう。ラベンダーやローズなどの香りを楽しめるものもあります。
仮眠用枕
特に昼食後など、仕事中でも急な眠気が襲って来ることはありませんか? そんな時は無理に仕事を続けるよりも、20分程度の仮眠をとったほうが仕事の質を保ちやすいです。
仮眠用枕を持っておくと、デスクでも楽な体勢で仮眠をとりやすくなります。
在宅勤務が続いている場合、快適なワークスペースを自宅に整えることでストレスを軽減できることもあります。以下の記事では快適な在宅ワークにつながるおすすめグッズを紹介していますので、あわせて参考にしてくださいね。
テレワークに必要なもの一覧!機器を揃えて快適な在宅勤務の準備をしよう【入浴編】リラックス方法に役立つアイテム
そして質のよい睡眠のためには入浴方法に工夫を凝らすのもおすすめです。
例えばぬるめのお湯で半身浴をすると、血行が促進され体も温まりやすく、スムーズな入眠につながります。そんなバスタイムにおすすめのアイテムを3点紹介しますので、参考にしてくださいね。
バスピロー
この機会に半身浴習慣をつけたい人におすすめのアイテム・バスピロー。ゆっくりくつろぎながら入浴を楽しめます。浴槽に吸盤でつけるタイプですと、首や肩を楽にあずけられるためおすすめです。
バスソルト
湯船にバスソルトを入れてリラックスできる香りを楽しむのもおすすめ。こちらのバスソルトは筆者である私も使用したことがありますが、体がとても温まり香りに癒されます。
日によって異なるバスソルトを使い分けるのもいいでしょう。
ボディスクラブ
週末などゆっくり入浴できる日は、ボディスクラブで体をお手入れしませんか? やさしくマッサージしながらスクラブをなじませると、肌がツルツルになります。
ラベンダー・グレープフルーツ・ジャスミンなど、さまざまな香りが楽しめるボディスクラブがありますので、お気に入りを見つけてみてください。
【寝る前編】リラックス方法に役立つアイテム
そんな就寝前の時間におすすめのアイテムを紹介します。
リラックスルームウェア
寝る前は気分をゆるめるため、服装も身体を締め付けないものを身につけましょう。綿100%で着心地のよい素材のものや、冬場ならふわふわで身につけるだけで癒されるルームウェアもおすすめ。
「これを着たらリラックスタイム」といった、気分の切り替えのきっかけになるルームウェアを準備してみましょう。
ハーブティー
寝る前にカフェインの入った飲み物や食べ物をとると、覚醒作用によりなかなか寝付けない原因になってしまいます。寝る前はハーブティーなどあたたかいカフェインレスな飲み物でリラックスするのがおすすめ。
ラベンダー・ハイビスカス・カモミールなど、好みのハーブティーを見つけてみてください。
音楽
音楽を聴くと、自律神経の1つである副交感神経が刺激され、リラックスしやすくなると言われています。
音楽を聴くと、副交感神経を誘導するためリラックスした状態になり、脳内に幸福度が高まるドーパミンという分泌を促し、ストレスホルモンを減少させる効果があります。
(中略)
滝の音や鳥の声など「自然の音」で構成された曲を聴くと安眠効果に繋がるといわれています。
出典:西宮回生病院
好きな曲を聴いてリフレッシュするのもいいですし、リラックス効果のある自然音が入ったヒーリングミュージックを聴くのもおすすめ。お風呂上がりに音楽を流しながらゆっくりストレッチをすると、全身の筋肉が気持ちよくほぐされ質のよい睡眠につながるでしょう。
本・漫画
心身の緊張をほぐしリラックスする方法として読書をするのもおすすめです。
睡眠前に副交感神経を活発にさせることが良眠のコツです。ぬるめのお風呂にゆっくり入り、好きな音楽や読書などでリラックスする時間をとって心身の緊張をほぐします。
出典:e-ヘルスネット(厚生労働省)
以下におやすみ前におすすめの本を紹介しますね。
夜は猫といっしょ
主人公と猫との何気ないやりとりに癒されるコミックエッセイ。ただし非常に猫が飼いたくなるので、その点は注意してください……。
白河夜船
吉本ばななさんが贈る、眠りにまつわる3つの物語。筆者である私自身もなんとなく眠れないときよく読む本です。
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無理なく続けられるリラックス方法を見つけよう
今回紹介したリラックス方法の中でも、あなたがはじめやすい、かつ心地よく続けやすいものを選ぶのが大切です。後半で紹介したような活用アイテムも取り入れながら、あなたなりのリラックス方法を見つけてみてください。
また、今は新しいことを始める気力が湧かなくても大丈夫。そのような時は十分な休息を取ったり、生活リズムを少しずつ整えたりして、ゆっくり心身が健康状態になるようにしていきましょう。
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